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___6月14日(木)

 ちょっと間が空いてしまいました、今月一杯くらいはこんな感じで不定期かも。

 あとメルフォで何時の間にか彩雲国がお勧めされてました。1巻だけ昔に読んで、続きも読もうかなとここ1年程思ってはいるんですよね、でも積みが。とりあえずウィングスCOMPに目処がつくまでは手が出せそうにないです……。


【今日読んだ本】

リヴァースキス (佐野 しなの/電撃文庫)amazon



《あらすじ》
 ある朝、目覚めると俺は美少女になっていた。そして俺の体は、見知らぬ男に乗っ取られていた!? トモヨシと名乗るその男は交通事故にあい死亡。しかし、この世に残した未練のため、成仏できず俺の体を乗っ取ったというのだ。じゃあ、こいつの願いをかなえ、無事成仏させてやれば問題解決、と思いきや……こいつの願いは好きな女の子とキスすることで、しかもこいつは俺(美少女版)に一目惚れ!! おまけ俺の親友もこれまた俺(美少女版)に一目惚れしたりして……。かくして始まるドタバタ劇。第7回「電撃hp」短編小説賞<大賞>受賞作。堂々の登場です!


 今月の電撃の新人さん、体を幽霊に乗っ取られ、おまけに自分は美少女化してしまうTSコメディ。
 うー、設定とあらすじはTS好きの自分のツボをついていたんですが、いまいち楽しめませんでした。あれこれ引っかかりを覚えたせいなんですが、その中でも多分一番の原因なのが、主人公がトモヨシにキスするのを嫌がる理由。いくら裏付けがあったところで、「吐き気」では説明力があまりにも弱すぎます。これ等のせいで、主人公の行動・思考がよく分からない→主人公があまり好きになれないコンボ発動、TSしたキャラを好きになれないのはかなり致命的でした。他にも、女性化に微妙に順応してしまって初期の葛藤の描写がろくになかったりと、色々ともったいなかったです。
 TS物としてではなくコメディとして見れば、CLANNADあたりを思い出させるキレのあるツッコミで面白かったんですけどね(ワンパターンなので後半ちょっとだれましたが)。いかんせん期待が大きかったので……。同級生の女の子とかどうでもいいので、もっとラブ寄せしてほしかったです、残念。


評価 ☆☆☆(6)


【今日購入したもの】
 エパタイ・ユカラ 〜愚者の闇〜 (高丘 しずる/B's-LOG文庫)
 ビジュアル7 (辺見 えむ/B's-LOG文庫)

エパタイきたああああああああああああ!

___6月10日(日)

 Angel Heart Clubさん経由で 「司書のおねーさん(たぶん)から「ラノベ好きさんへの挑戦状」?」(ねこあれぶろぐ)
 ……これを一人で解ける人はいるんでしょうか? 終わクロからまるマまで男性向け女性向け問わないラインナップだし、結構マイナーなものも入っているし。皆でワイワイ解くために作られたのかもしれませんね。そうだったら楽しそうだなあ。
 氷菓とかが入っているのは、司書さんがお勧めだと思っているのか、誰かがリクエストして図書館に入れたのか。いずれにせよかなり揃った図書館ですね。

 で、乱読家の端くれとしてチャレンジしてみました。当然ググルほか検索禁止で。
 結果
 詰んだ\(^o^)/ どこかで間違ったのは分かるんですが、ここから進まなくなりました。鍵の言葉もいくつか分からないし完敗。全盛期の乱読の偉い人なら解けるのかな。誰か正解作成頑張ってください!
 あ、字があれなのは伝家の宝刀ペイント使ったからです。



___6月9日(土)


【今日読んだ本】

天空の瞳 ウォルドの婚礼と時の封印 (橘香 いくの/コバルト文庫)amazon



《あらすじ》
 弟を人質にとられ身代わりの花嫁として隣国の領主に嫁ぐことになったルシアは、旅の途中盗賊の青年オレグにさらわれてしまう。自分を領主の花嫁と思い込むオレグに、複雑な感情を覚えるルシアだが…。


 今月のコバルト新刊、橘香さんの新シリーズは、身代わりとなって嫁ぐ途中に盗賊にさらわれた少女が主人公のラブロマンス。
 タイトルがなんだか仰々しいので神とか神話とか出てくるのかなと思っていたら、中身は極普通のベッタベタなラブロマンスでした。弟と2人で暮らしてきたルシアと復讐だけを考えて生きてきたオレグ、恋を知らなかった2人が次第に近づいていく、といった話で、10年前に出たと言われても全く疑問に思わないくらいの古くささ。今まで恋知らなかった割に2人とも一目惚れっていうのはなんだかなあと感じましたが、盗賊にさらわれてからのルシアの肝っ玉の強さは気にいったし、「身代わり」という枷がいい具合にお互いを悩ませて、なかなか甘くてよいロマンスでした。
 ただ、2人以外の脇役がことごとく投げっぱなし放置になっているのが気になりました。いや多分主人公変えたりして続くんでしょうけど、2人だけ幸せになられても後味がよくないので、この巻でもうちょっとスヴェンのこととか書いてほしかったです。変えるにしても誰主人公にするんだろう? スヴェンなのかな。まあ続き待ちですね。


評価 ☆☆☆(6)



___6月8日(金)

 お勧めする

を読んで再読したくなる

→「金色の明日」を再読、ミオーニはいつ読んでもかわいすぎ

→「ラノン」を再読(今ここ!

→新刊が積まれていく


 こうして今日も積みは増えていくのでした。


【今日購入したもの】
 リヴァースキス (佐野 しなの/電撃文庫)

 まだ1ページも読んでないですが、きっとツボに嵌まってくれるはず。アルカミレスは売り切れてました。



___6月6日(水)


【今日読んだ本】

美しいキラル4 (前田 珠子/ウィングス文庫)amazon



《あらすじ》
 ある朝皆が目覚めると、ファガルが姿を消していた。「"お母さん"に捨てられた??…!?」。沈み込む一行の前に、キラルの婚約者だと名乗る少女が現れる。果たして、彼女の正体と真意は……? 一方ファガルは、キラルの"変態兄貴"ガルファールの館で彼の恋人のふりをさせられていた??。奪おうとする者、守ろうとする者、阻もうとする者。"万能の稀石"を巡り、それぞれが動き出す。大人気シリーズ、完全新作で佳境突入!!


 3巻の新書版の発売が2001年、そしてこの4巻が2006年発売。5巻がいつ出るかは考えないことにして、変態も美形もよりどりみどりの魔族と人間のファンタジー「美しいキラル」4巻は350ページ超えの大ボリューム。
 感想に入る前に、まず巻末にあったこれを見てもらいたい。

婚約者だと名乗った彼女: 小説Wings01年夏〜秋号、02年夏号、03年冬〜春号、03年秋〜04年冬号、04年夏号のものに大幅加筆修正
心破れたハヴィ: 05年夏号

 1話を何年連載してるんだ! 「心破れたハヴィ」は「婚約者〜」の補足みたいなものなので実質4年ですね、そりゃ350ページ超えますよ。ウィングスの他の作家陣は大体連載2号分くらいで1冊だっていうのに、マエタマ恐るべし。
 で、こうやって何回にも渡って連載された影響で、今巻の話は説明がくどい、とにかくくどい。あとがきに「雑誌掲載時の説明の重複部分を削除したり」とありますけど、削除されたとはあまり思えないくらいくどい。人間関係や人物特性そんなに何度も説明されても困ります。あと、どんどんキャラが壊れていくのがちょっと気になりました、いくらなんでもファガルの料理神格化されすぎ。ル・カーンは魔王と互角に渡り合っちゃいますし。いやいや魔王ですよ? 無茶でしょう。
 とはいえ、タラシまくる性悪ファガルや、ツッコミ体質で自爆しまくってガルファールに気にいられるリカリルを見ているのは楽しいし、懸念していたストーリーもちゃんと進んでくれて、この巻もちゃんと楽しかったです。なんだかファガル×キラルがうっすら見えてきましたがどうなるんでしょう、ファガルは絶対嫌がるでしょうし。
 で、ようやくボスが登場して、次あたりがラストだと思ってたら

物語も中盤にさしかかったというのに(あとがき)

 完結するまで生きていられるかな?


評価 ☆☆☆(6)



___6月3日(日)


【今日読んだ本】

ふわふわの兄貴 (小池 雪/コバルト文庫)amazon



《あらすじ》
 おっとりキャラのニコちゃんが最近妙にハイテンション…!というのも自称「ケセランパサラン」の綿ぼうし、「兄貴」がつきまとっているため。おせっかいな兄貴が奇跡を呼んで…!?


  コバルト変なもの書く若手である小池さん(ちなみにもう一人は菊地瞳さん)の久々の新刊は変てこラブコメディ。
 2年半ぶりの新刊でしたが、相変わらず変なセンスで安心しました。デビュー作は「目指せ東証一部上場!」というトンでもない突き抜け方だったわけですが、今作もなかなか。ケセランパサランをメインに据えて大暴れさせたり、ふわふわ好きの変わった超美形を出してきたり、どっからこんな斜め上な発想が出てくるんだろう。相変わらず細かいツッコミ所はありまくるので(みんな無茶苦茶なアニキに気づかないわけがないのに何故か気づかない)、そういうのを気にしてしまう人には向いてないけれど、それをスルーしてしまえば無茶苦茶なアニキの行動が勢いあって楽しかったです。恋愛は勢いありすぎてあっさり風味で終わってしまったのが残念でしたが、一番の魅力は変てこさなので、これからもこのセンスを維持してほしいですね。


評価 ☆☆☆(6)



創世の契約1 龍族 (花田 一三六/C★NOVELSファンタジア)amazon



《あらすじ》
 迫害され、大陸の片隅に追いやられた人族の国境の町に「一生に一度会えたら幸運」とまでいわれている龍族が現れた。そして『世界』を揺るがす事件は始まった――花田一三六の意欲作!


 渋くてかっこいい作品を書く花田さんの先月の新刊、龍族をはじめとした5つの種族が生きる世界が舞台のファンタジー。
 花田さんの作品読むのは3冊目ですが、やっぱり上手いなあこの人。「戦塵外史」では人物と文体の渋さが気にいりましたが、この作品はまず世界観がよかったです。ほとんど人族の街一ヶ所だけが舞台なのに、龍族、鳥族、猫族、犬族、人族5つの種族とその混血が暮らす世界の雰囲気や種族間の関係が息づいて感じられました。
 それに、人物の描き方も相変わらず素晴らしい。この巻は街の色々な人々にスポットをあてた短編の形で話が進んでいくんですが、どの話も生き様が素敵な人が最低一人は出てくるのがいいです。あと同じ街が舞台なので、ある章の主人公が他の章でちらりと顔を出すのも心憎いですね。どの話も甲乙つけがたいけれど一番好きなのは一話かな。入国管理官一筋のヒルファーの臆することない行動力がかっこいいし、ラストのほろ苦さが胸に残りました。
 龍族や世界の秘密についてはまだまだこれからといった感じ、話が動き出すタイミングが悪くてやや中途半端な幕引き方だったのが残念でしたが、全5巻らしいですしきっと続きですごいものを見せてくれるでしょう待。


評価 ☆☆☆★(7)





___6月2日(土)

 5月のまとめ。

 読了――26冊
 購入――45冊

 ウィングス大量購入したので予想された結果。今月はちょっと読書量減るかもしれません。


【今日読んだ本】

グランドマスター! 総長はお嬢さま (樹川 さとみ/コバルト文庫)amazon



《あらすじ》
 数十年ぶりに誕生した姫総長率いる〈黎明の使者団〉。お目付け役を任されたハルが対面した姫総長シーカは、美少女だが変人の上、使者団の面々も不真面目な連中ばかり。爆発寸前のハルだったが!?


 「ねじまき博士」シリーズ以来の樹川さんの新刊は、暴走族モノ、ではなくて、修練会に新しく就任した姫総長ご一行の珍道中を描いたコメディ。
 ああ、これはすごくいいものです。受けた印象を一言で表すなら「樹川さん版ダナーク村」。主人公のハルは、過去には軍隊に所属していて暗い過去を持っていたりもする、堅物タイプの僧兵。そんな彼が補佐役として姫総長の旅に加わることになったものの、その姫総長のシーカは奇行ありセクハラありで、著者が「キモカワなヒロイン」と称するくらいのド変人。他の面々も一般公募で集められた、一癖どころではなく癖のある人ばかりでハルの頭は沸騰寸前、でも姫総長はただの変人ではなく、旅するうちに次第に感化されて……、といった感じのお話。
 樹川さんがこういう話を書いて面白くならないはずがないです、テンポよし笑いよしで凄く楽しかった。樹川さんの短文による笑いのセンスはいいなあ。変人ばかりで苦悩するハルも、変人ド筆頭のシーカも素敵なキャラですが、この作品の大きな魅力は多彩な脇役だと思います。ハルとシーカ以外にも旅の一行は10人近くもいるんですが、全員すぐに覚えてしまうほど個性的。素肌にマントの腰ミノ男とか少女小説で出すキャラじゃないですよ、だがそれがいい。最初はハルにビビリまくって頼りなかった彼らが、ハルの人間味や抜けたところに気づいて段々信頼関係を気づいていくのが微笑ましかったです。
 今のところ恋愛要素は薄いですが、これからハル×シーカがもし本格化したらさらに面白くなりそう。今度はねじまき博士の時より長く続いてくれますように。


評価 ☆☆☆☆(8)