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4月15日(木)



【今日読んだ本】

Dクラッカーズ5 乱 -rondo- (あざの 耕平/富士見ミステリー文庫)amazon

 そろそろ架橋、ジャンキーサスペンス第五弾。

あらすじ
 薄い月が、二つの寄り添う人影―梓と景を蒼く照らす。ビルの屋上から見上げる空はやけに近く、見下ろす街はまるで玩具のように儚い。梓には全てが夢のように思えた。―やっと…やっと戻ってきたんだ…この場所に。梓は呟く。景の傍らに座り二人距離を確かめるように。そして、景に自らの罪を語り始めた。そう、自分は現実の物部景に背を向けてはいけない。ネットが崩壊したことで暴走を始めるカプセル・ユーザー。残された時間は少ない。景は甲斐・水原・千絵・茜そして梓と共に敵地へと向かう。ネオ・アクション・サスペンス第五弾。

 面白くはあったんだけれど、傑作級を期待していただけにやや肩透かしを食らった感。前巻で不安だった女子中学生三人組は、何もしないどころか活躍させすぎなんではないかと思うくらいに動いており、それはよかったもののその分既存キャラの書き込みがちょっと弱め。今回、敵側の描写が多めだったのも拍車をかけてます。女王が出ずに戦闘が終わってしまっているため、謎を残したまま一旦の解決を迎えたのも。やや盛り上がりに欠けた要因。まあその辺りは次巻に期待。


評価 ☆☆☆★(7)



Dクラッカーズ6 追憶 -refrain- (あざの 耕平/富士見ミステリー文庫)amazon

 最近、富士ミスは実は当たりが多い気がしてきました(妄想)

あらすじ
 マンションの薄暗い廊下。自室に戻ろうとした景は、ドアの前の訪問者に驚く。梓だった。彼女の真っ直ぐな眼差しが、景の両目を見つめる。梓の持つ生命の力は輝きを増していた。カプセルの禁断症状に苦しむ景は、燻り堕ちていくだけの自己を嘲り、心の中で呟いた。―さっさと帰ってくれ。景は梓に隔たりを覚えた。彼女の、次の言葉を聞くまでは。セル・ネットをうち破った景たちを待ち受けていたのは、ごくごく普通のゆるやかな高校生活だった。しかし、その裏側で蠢く闇も確かに存在していた。ネオ・アクション・サスペンス、いよいよ最終章突入。

 素晴らしい。前巻の一応の解決から生まれた平穏。その中に入ってとまどう景の様子が実によく描かれてます。そして、崩れ去るかりそめの平穏、急展開をみせる物語。うわーそうくるか。370Pという長編、一気に読まされました。皆かっこよすぎます。相変わらずラストシーンは本当にうまいし。しかし、やっぱり主人公は景なんだなぁ。というよりは景と梓の二人かな。やはり根っこは富士ミスらしくラブなのです。いいね富士ミス。
 さて最終巻、の前にショート2か。後3冊、目一杯楽しもう。


評価 ☆☆☆☆★(9)




4月14日(水)

 おそらく数ヶ月前のものだと思うのですが、Dクラッカーズに挟まっていた富士ミスのチラシの、「新シリーズをチェック!」という記事を見てみました。紹介している全てを、「サバイバルラブ」や「図書館ラブ」などと、半ば強引にラブに結び付けているのですが、中でも目をひいたのがこれ。



 どんなラブですかそれは。 囲碁やオセロで愛を育むんですか?(違
 こんな愉快な富士見ミステリー文庫を、みりおんぐらむでは応援しています。


【今日読んだ本】

Dクラッカーズ4 決意 -resolution- (あざの 耕平/富士見ミステリー文庫)amazon

 ミステリーがない方が面白いという法則(?)を富士ミスに植えつけた、ジャンキーアクションサスペンス第4弾。

あらすじ
 「景ちゃんをどうするの!」梓は、目の前の少女じみた顔の少年に叫んだ。 「『王国』にお連れします」無慈悲に女王は答えた。景の心に住み憑いた―すべてのはじまりの“悪魔”は、その瞳を黄金に輝かせた。葛根高校の書庫。梓と景が帰国後、相対した―はじまりの場所で、梓は、自らの犯した罪の深さを知る。事件の裏側にある、すべてを。  復活するBと呼ばれる執行細胞。そして降臨した女王は、ある目的のために動き始める。残された千絵、水原、梓は、自らの想いを胸に秘め、闘う手段を求め街を彷徨う…。ネオ・アクション・サスペンス第四弾。

 今回は、前巻最後でずたずたになった面々が、もがいて再び立ち上がって一歩進むまでの話。戦闘が少なめの分、心理描写にたっぷりページが割かれていて満足。崩れた梓がだんだんと蘇ってきて、そしてあの台詞。やられました。タイミングばっちり。ラストの次の巻への繋ぎ方もほぼ完璧。他には、茜がいいキャラになってきたなぁ。まさかここまで主要キャラになるとは思っていなかったです。新登場の女子中学生三人組は、この巻では十分活躍してるんですが、次巻以降どうなるのかちょっと不安。サブとして使うにもどうやって動かすんだろう。
 


評価 ☆☆☆☆(8)




4月13日(火)



【今日読んだ本】

Dクラッカーズショート 欠片 -piece- (あざの 耕平/富士見ミステリー文庫)amazon

 朝方3巻を購入しようとしたら売っていなかったので、短編なら先読んでも大丈夫だろうと思い、こちらを先にすることに。

あらすじ
 それでも、僕は…僕は、やらなくちゃならない…。少年―物部景は、闇の中にいた。地下の駐車場。手の中には、たった三粒だけのカプセル。自らに迫るネットの強力な刺客たち。状況は圧倒的に不利だ。それでも、景は出口の光を目指す、小さな相棒とともに…。中学生で駆け出しのウィザードは、孤独に挫けそうになりながらも、敵に立ち向かっていく。少年・景と少女・梓の過去。駆け出しのウィザード、千絵と水原の休日、様々なパズルのピースが集まり、おわる物語のはじまりが語られる。本編では明かされることのないエピソードを綴った初の短編集。

 ネタバレくらった_| ̄|○
 いや、読む順番を考えなかった自分が悪いのは確かなんですが、まさか短編集でこんな本編の謎に絡んだ話するとは誰も思いませんよ! 一編以外全部初出とか、あざの氏頑張りすぎです。で、ネタバレのあった話は置いておくとして、その他の短編は玉石混合。初出じゃない話だけ、浮いていて出来もいまいちに感じられました。そういえば、ドラマガ誌上でこの短編読んだから、長編に手出すの躊躇していたわけで、因縁深い話です。その他の、景&梓の過去話や、千絵の日常話はなかなかよい出来。しかし、これも刊行順に4巻まで進めてから読んだ方が破壊力でかかったんだろうなぁ、きっと。もったいないことをしてしまった……。4巻読んだ後、再読しよう。
 


評価 ☆☆☆(6)


Dクラッカーズ3 祭典 -ceremony- (あざの 耕平/富士見ミステリー文庫)amazon

 物語が本格的に動き出すらしい3巻。2巻の段階で十分面白かったのに

あらすじ
 轟。雷鳴とともに、体育館の照明がおちる。終業式に出席した生徒たちは、パニックに陥り、出口へ雪崩のように走る。"C"は、微笑む。闇の中、魔法使いを葬る瞬間が訪れた。瞬間、暗幕が音もなく落ちる。差し込むライトの下に少年―物部景はひとり立っていた。「ようこそ魔法の塔へ」囁く彼の影は光にゆらぎ、闘いを望む生物のように蠢いた。悪魔召喚薬により、身体を傷つけながら、自らの目的を追う少年・景。彼へ向け、放たれる組織よりの刺客たち。力の均衡が崩れた街は、悪魔持ちの戦場と化していく。ネオ・アクション・サスペンス第三弾。

 うわ、すげー。中盤で1回引っくり返した時点ではまだ普通の良作レベルかと思ったんですが、終盤のどでかい引っくり返しにはやられました。メインキャラクター一人一人が存分に活き活き(かどうかは怪しいけれど)と描かれていて、戦闘描写も読ませる出来。すごいいいところで次巻に続いていて、待たずに続き読めるのがこんなに嬉しいのは久しぶり。また、2巻の感想であんなこと書いときながら、早くも千絵肯定派に転じようとしている自分がいます。
 でも、もはやミステリーじゃないですね。あとがきで作者自身も割り切っちゃいました。まあ面白ければ無問題。


評価 ☆☆☆☆(8)


【本日購入したもの】

Dクラッカーズ3 祭典 -ceremony- (あざの 耕平/富士見ミステリー文庫)
Dクラッカーズ5 乱 -rondo- (あざの 耕平/富士見ミステリー文庫)
Dクラッカーズショート 欠片 -piece- (あざの 耕平/富士見ミステリー文庫)
Dクラッカーズショート2 過日 -roots- (あざの 耕平/富士見ミステリー文庫)
Dクラッカーズ7−1 王国 -The limited world- (あざの 耕平/富士見ミステリー文庫)
Dクラッカーズ7−2 王国 -a boy & a girl- (あざの 耕平/富士見ミステリー文庫)

買ってない巻を一気に大人買い。これでしばらくは濃い読書時間が送れそうです。未読処理はどうした。



4月12日(月)

 週末忙しかったのに寝不足だったため、少し風邪気味。読書もあまり進まず。あうあうあー。


【今日最近読んだ本】

Dクラッカーズ2 敵手 -pursuer- (あざの 耕平/富士見ミステリー文庫)amazon

 富士ミスから出ているのにも関わらず、最終巻近辺は昨年度No.1との呼び声をよく聞くのが、このDクラッカーズ。1巻は微妙だったのですが、ミステリーなんていらないと割り切った3巻あたりからぐんと面白くなると聞いたので、継続して読むことに。

あらすじ
 梓は、悪寒に震えた。薄暗い地下室には、多くの魑魅魍魎が跋扈していた。―逃げなきゃ。非常口を目指し、梓は走った。相棒の千絵とともに。突然、入口に立ちふさがる青いコートを羽織った影―物部景は、不敵に笑った。「好奇心猫を殺す、だな」ある少女の依頼を受け、カプセル・パーティーに潜入した「実践捜査研究会」の千絵と梓は窮地に立たされる。しかし、それを救ったのは、幼なじみ物部景だった…。カプセルと景に秘められた謎が少しずつ明らかにされる。ネオ・アクション・サスペンス第二弾。

 面白くなってきたー。前巻では舞台紹介+αだった物語がようやく動き出して、ドラッグや組織や景に関する情報が色々と明かされてきて、それと同時にこの巻単体だけ見ても、前巻よりも面白くなった印象。情報を得て真相に迫ってく過程など、ミステリーとしてもよくなってました。また、二人だけの世界を作り上げていた幼馴染で、今は立場としては離れてて、でも互いを本当に大切に思っている梓と景の関係も素晴らしい。しかしこの設定だと、ラストがどうやってもハッピーエンドにならなそうなんですが。景は完全に麻薬中毒者だし……。それだけに、ここからどう話を持っていくのか楽しみ。一方、千絵はどうしても好きになれないなあ。自己の能力を超えた場所に突っ込んで他人に迷惑をかけて、それでもまた同じ行動を繰り返すってのは勇気ではなく無謀だし。他の感想見た限りでは、最後にはすごくいいキャラになるらしいけれど。
 とにかく先が気になるので、明日以降、続巻一気読みの予定。


評価 ☆☆☆★(7)


幻の将軍(下) (河原 よしえ/EX NOVELS)amazon

 上巻が面白かった、男装ファンタジー戦記もどき。

あらすじ
 異常なまでの民族主義者であったアシュの高官ダルフルと、王位継承権の順位の低さから隣国アシュを掌中に収めようとするディルの王族ウルバ。二人の策謀によって、現在アシュでは、アシュ人と先住民族メルタ人との対立が先鋭化していた。フレイが人違いされたのは、この混乱を治めるために呼び戻された、前アシュ王とメルタ人の寵姫の間に生まれし異端の王子だった。行方不明の幼馴染を捜すため、そして父が復刻した伝説の剣を本物にするため、懸命に将軍職を努めるフレイ。その姿は、徐々に人々の心を解かしていった。

 楽しかったんだけど、とりあえずこれだけは言いたい。アルセスてめーろくに出てきてないくせにおいしいとこかっさらいすぎだろ! 下巻でのそれまでの登場がわずか2ページだったキャラが、ラストの一番いいところで出てくるのは、いくら幼馴染とはいえなぁ。そうでなきゃいけないのは分かるんだけれど、それならもうちょっとアルセスにページ割いてあげてもよかったんじゃないかと。あと、敵さんがあまりにもアホすぎて策が決まりすぎるのも、戦闘描写が多いこの話においてはちょっと残念。と、色々不満を挙げ連ねては見たものの、フレイとセクタスの間の描写だけで十分満足している自分がいるわけで。1つ突き抜けたところがあれば、他の欠点なぞどーだっていいのです。


評価 ☆☆☆★(7)


【本日購入したもの】

西の善き魔女 外伝2 銀の鳥 プラチナの鳥 (荻原 規子/C★NOVELS ファンタジア)
幻の将軍(下) (河原 よしえ/EX NOVELS)
Dクラッカーズ2 敵手 -pursuer- (あざの 耕平/富士見ミステリー文庫)
陋巷に在り1 儒の巻 (酒見 賢一/新潮文庫)
樹の上の草魚 (薄井 ゆうじ/講談社文庫)
あなたの人生の物語 (テッド チャン/ハヤカワ文庫SF)
しあわせの理由 (グレッグ イーガン/ハヤカワ文庫SF)
オリスルートの銀の小枝1 (紫堂 恭子/角川書店)

eBookoffから来襲。いつにもましてばらばらなラインナップ、ちょっとラノベ色は薄め。



4月9日(金)

 投票数が伸び悩んでいるみたいなので、うちでもこのライトノベルがすごい!の宣伝をしてみる。ライトノベルのお祭りみたいなものなので、ラノベ読みは皆投票しませう。自分は締め切り前日に投票するつもりです(死)。や、ぎりぎりまで粘るとかではなく、投票対象ライトノベルをできるだけ読んでおこうと思って。Dクラッカーズあたりは読んでおきたいんだけれど、間に合うかなぁ。


今日最近読んだ本】

魔導師の掟1 探求者の誓い (テリー グッドカインド/ハヤカワ文庫FT)amazon

 そこそこ読みやすくて面白いという評判を聞いて買った、ハヤカワのファンタジー。ベルガリアード積んだままなのに……_| ̄|○

あらすじ
 父を惨殺された森の案内人リチャードは、悲しみに打ちひしがれていた。犯人の手がかりを求めて森をさまよううちに、魔法の国との"境"近くで偶然ひとりの女性の命を救う。彼女の名はカーラン。遠い昔に姿を消した偉大な魔道士を見つけるため、魔法の国からきたという。彼女とともに魔道士を探す途上、リチャードは父を殺した邪悪な魔王の恐るべき陰謀と、自らが持つ大いなる力を知った!新感覚ファンタジイ巨篇、堂々開幕。

 なるほど、確かにベルガリアードよりは読みやすいし、話にもなかなかに引き込まれる。15冊以上続いてるシリーズだけあって旅立ちまでなので評価はしにくいけれど、次も読もうと思います。しかし、翻訳ファンタジーのギャグセンスには全くついていけないなあ。文化の違いもあるのだろうけど、台詞回しが全然楽しめないのはかなり辛い。こればっかりは我慢するしかないか。


評価 ☆☆☆(6)


【本日購入したもの】

魔剣伝 暁の段 (流 星香/新潮文庫 ファンタジーノベル・シリーズ)



4月8日(木)


今日最近読んだ本】

デュラララ!! (成田 良悟/電撃文庫)amazon

 著者デフォ買い。こんだけタイトルが意味不明なものは久しぶりに見ました。

あらすじ
 2ヶ月連続で新作をリリースする成田良悟。その第一弾。 東京・池袋。そこにはキレた奴らが集う。非日常に憧れる少年、喧嘩上等のチンピラ、ストーカーもどきの電波娘、趣味で情報屋を営む青年、ヤバイ患者専門の闇医者、魔物に魅せられた高校生、そして漆黒のバイクを駆る"首なし(デュラハン)ライダー"。 そんな彼らが繰り広げる物語は痛快な程マトモじゃない。だが、彼らは歪んでいるけれども――恋だってするのだ。

 すげー。ほんとすげー。なんでこれだけバラバラに見える話が綺麗に収束して着地するんですか? 200ページ過ぎても全然話見えてこないしどうなるんだと思ってたら……うおー。あ、でも普通の恋愛モノ期待したりすると地雷です。あらすじ通り歪んでるしまともじゃないですから。既刊や中級(?)以上電撃読者向けの小ネタは賛否分かれそうだけれど、実験作として十分ありなんではないかと。
 そして、この感想書いてる時点ではまだ完結してないという。さぁ一体何を見せてくれるのか。


評価 ☆☆☆☆(8)



シュプルのおはなし Grandpa’s Treasure Box (雨宮 諒/電撃文庫)amazon

 地雷街道まっしぐら、新人特攻第二弾。いかにも童話系なタイトル。大当たりすることもなさそうだけれど、大外れもなさそうなので購入。全然関係ないですが、Grandpa→Grandma→グランマ→珠季(@Sense Off)と一瞬で連想してしまった自分はやっぱりダメでしょうか?_| ̄|○

あらすじ
 シュプルは、おじいちゃんの家へと預けられる。おじいちゃんがちょっと苦手なシュプルは、大好きな本を読み始めた。やがて本を読み終えてしまったシュプルは、おじいちゃんと二人の部屋を出て、立入禁止の物置部屋の扉を開ける。そして、そこで一つの大きな木箱を見つけ出す。それはおじいちゃんの宝箱だった。――おじいちゃんがどんな人生を歩んできたかは知らない。どんな思い出を飼っているのかは知らない。けれど。想像することはできる。語ることはできる。――シュプルがおじいちゃんに成り代わって、宝箱の中の宝物にまつわる話を、おじいちゃんに話して聞かせる新しい形の短編連作。

 いまいち。この手の作品の宿命として、どーしてもキノと比べてしまうというのがあるんですが、残念ながら届いてません。ちょっといい話なだけじゃ高評価はできません。シュプルに物語を語らせている効果もあまりなし。逆に、連作全てがシュプルが主人公になったり、話し手としてのシュプルと普段のシュプルに齟齬を感じたり、欠点の方が多いのでは。
 すごく気になったのが、風船を永遠の愛の象徴として用いていること。風船ってしぼむじゃないですか! 逆に一時の愛の象徴の方が適切な気がします。無茶苦茶違和感を抱きました。あと、スコップだけで直径1mの井戸を10m掘り進むのもちょっと無理あるのでは。こうした点も気になったため、楽しめませんでした。


評価 ☆☆(4)



4月7日(水)

今日最近読んだ本】

さよならトロイメライ (壱乗寺 かるた/富士見ミステリー文庫)amazon

 電撃新刊までのつなぎとして購入。つなぎとか買ってる場合か! という突っ込みには答えられません_| ̄|○

あらすじ
 私立御城学園では選ばれた〈トップ3〉の生徒が〈パートナー〉から補佐を受け生活をともにする制度がある。拉致同然に学園につれてこられ、いきなり〈トップ3〉となった冬麻だったが、学内で殺人事件が起こる――。

 文体に萌え。見開き1ページに、改行1回、空白がほとんどないとか素敵すぎます。地の文が主人公の一人称なのですが、ただの思考の羅列でなく、非常にテンポのよい一人ノリつっこみが無茶苦茶面白い。相当に人選ぶ気もしますが、自分は選ばれし人間なので問題ありません(自意識過剰)。内容? そんなものただの飾りです。作者も密室でミステリーで眼鏡っ子でお嬢様で和服でちびっこでお姉さんなだけだって言っています。や、結構よかったですけどね。次巻も期待。


評価 ☆☆☆★(7)



とある魔術の禁書目録 (鎌池 和馬/電撃文庫)amazon

 事前情報あらすじのみ、さぁいざ進め地雷への道、新人特攻第一弾(言いすぎ)。でもタイトルから危険な匂いがぷんぷんしています。

あらすじ
  自分の部屋に、純白のシスターがいきなり空から降ってきた。 「ありえねえ……」  上条当麻はつぶやくが、そのシスター姿の少女はこう言った。自分は魔術(オカルト)の世界から逃げてきた――と。  ここは“超能力”が“一般科学”として認知された、アンチ・オカルトの学園都市。上条は『インデックス』と名乗る謎の少女の言動をいぶかしむが、二人の前に本当に“魔術師”が現れて――!  学園アクションストーリー登場!

 正直本当に地雷覚悟だったんですが、意外な掘り出し物。最近主流(?)のボーイミーツガール@異能者な話。読んでいて少しType-moon作品を連想しました。主人公の表層的な性格は違うものの、根っこの部分がちょっと似てたり、要所要所の台詞がかっこよかったり。文章はうまくはないけれど読みにくいということはないし、肝心の物語やネタがよい出来。欠点としては、ルビをちょっと多用しすぎ。いい使い方もあるんだけれど、「機械的」に「れいせい」と振ったりはあまり意味がないしやりすぎな気がします。あと、教会以外の勢力が出てこなかったのも気になりました。途中でほのめかしていたからてっきり出るかと思ったのに。次巻以降に登場ってことなのかな。
 6月に2巻発売が決まってるみたいなので購入決定。


評価 ☆☆☆★(7)


【本日購入したもの】

デュラララ!! (成田 良悟/電撃文庫)
とある魔術の禁書目録 (鎌池 和馬/電撃文庫)
シュプルのおはなし Grandpa’s Treasure Box (雨宮 諒/電撃文庫)



4月6日(火)
 そろそろ電撃の新刊が出ているかなと書店を回ったけれど、FG失敗。明日には買えるかな。今月は新人の本がたくさん出るので、どれだけ地雷を踏むか良作に出会えるか楽しみです。


今日最近読んだ本】

風のケアル2〜5 (三浦 真奈美/C★NOVELS ファンタジア)amazon

 面白かったので一気読み。

あらすじ
 ハイランドの使者として未知の国デルマリナヘケアルは旅立つ。苦難の航海を越え辿り着いた地は何もかもが驚愕と当惑に満ちていた。利権を求め彼を利用すべく群がる人々、あまりに違う慣習、価値観―。惑う心でケアルはふと空を見上げる。飛びたい、と―この異郷の空も自分を暖かく包んでくれるだろうかと。そしてケアルの孤独な闘いが始まる。(※2巻)

 期待通りの良い出来。5巻編成だからといってだらだらすることもなく、たくさんの小さい山で起伏をうまくつけつつ最後の大団円(とはちょっと違うけれど)まで物語を持っていくのはさすが。外伝でもいいから、この世界の話をもっと読みたいと思わされました。あとがきで著者が、「剣も魔法も出てこないファンタジーを書くのが不安だった」とある通り、外交や内政がメインの話ですが、そっちの方が自分は好きです。お気に入りキャラは、ケアルもよかったんだけれど、マリナが一番。三浦さんの書く女性は、かっこいいという言葉が似合います。ラストシーンにはしびれた。欠点をあげるとすれば、ピアズが救われなかったことが残念。でも、それくらいしかない良作でしたヽ(´ー`)ノ


評価 ☆☆☆★(7)〜☆☆☆☆(8)


【本日購入したもの】

さよならトロイメライ (壱乗寺 かるた/富士見ミステリー文庫)
学園アリス 4 (樋口 橘/白泉社)



4月3日(土)

 嫌な予感に怯えつつ、3月の購入数、読了数を数えてみる。
読了・・・42冊
購入・・・45冊
 やっぱり負けこした_| ̄|○ 3月頭に「購入10冊前後を目標に」とかほざいてた人格はどこに消えてしまったのでしょう。早く戻ってきてください。
 さらに、読了の中には図書館から借りた本が6冊ほど含まれてるので、実質9冊増ということに。ローレライは読了後新刊で買ったんですが、それは未読に含めなかったし……。でも来月こそは勝ち越しますよ!

 あれ、なんかメールがきたようです。
「Subject: 【eBOOKOFF】ご注文ありがとうございました」
_| ̄|○_| ̄|○_| ̄|○


今日最近読んだ本】

石ノ目 (乙一/集英社)amazon

 切ない短編を書かせたら若手随一(と思う)の乙一。これは、そんな乙一のややホラーよりの短編集。「平面いぬ。」と名前を変えて文庫落ちしています。

あらすじ
 ある夏休みに私は、友人とあの山に登ることにした。私が幼い頃、あの山に一人入って消息を絶った母親の遺体を探すためだ。山には古い言い伝えがあった。曰く「石ノ目様にあったら、目を見てはいけない。見ると石になってしまう」と。そして、私たちは遭難した…。斬新な文体で新しいホラー界を切り開く乙一の短編集。書き下ろしを含め四編、ここに登場。

 ホラー好きじゃない自分は、ホラー書きの乙一はあまり評価してないのですが、表題作以外はホラーと呼べるものではなく安心。でも、スニーカーから出てるものと比べると、切なさが薄く、どこか淡々としてるのが気になります。「BLUE」はなかなか良かったものの、どれも破壊力がたりません。下手ではないのだけれど、波長があわない。ラストに爽やかさが足りないのかな。


評価 ☆☆★(5)



風のケアル1 暁を告げる鐘 (三浦 真奈美/C★NOVELS ファンタジア)amazon

 アグラファ2巻が見つからないので、こちらを先に崩すことに。

あらすじ
 領主の三男坊として生を受けながらも島人との混血と蔑まれ居場所がないケアルには翼を操り空を翔けることだけが唯一の自由だった。このままどこまでも飛んで行けたら、そんな思いで飛んでいた彼の目に悠然と大海を征く巨大な帆船が。未知の国から来訪したこの船こそ彼を激動の時へ導く運命の使者だった。

 これはアグラファより導入うまい。兄達やまわりに抑圧され、またそれを反面教師として育ったためか、主人公が傲慢になったりせず、視野を広くもっているため読みやすい。最初から複数巻を予定しているため、世界観の書き込みも十分です。1巻は異世界へ旅立つまでですが、支配層と被支配層の中間にあるケアルが一体これからどのように変革に携わるのか楽しみ。C★NOVELSは好みの話が多くてグッド。


評価 ☆☆☆★(7)



今日からマのつく自由業! (喬林 知/角川ビーンズ文庫)amazon

 アニメ放映開始おめでとう記念積み崩し。アニメの方はあまり評判よろしくないようですが、原作はどうなのだろう。

あらすじ
 正義感と負けん気が人一倍つよいおれ、渋谷有利・15歳。ある日、ヤンキー高校生にからまれたメガネくんを助けて返り討ちに遭い、公園のトイレに連れこまれた末に便器に顔を―と思ったら、ナゼかいきなり水流にのまれ、欧風異世界にたどりついてしまった!おまけにどーゆーワケか、そこの住人達の様子がおかしい。なんなの、その冷たい目は!?抱腹絶倒のハイテンション・ファンタジー、只今参上。

 あらすじにあるとおりの馬鹿コメディ。「あなたは魔王」と言われるところからはじまる、シリアスなしのお話は、なるほど、確かになかなか笑えます。主人公があるキャラにビンタして、「すてき、求婚成立ねっ」という台詞が出てきたときにはどうしようかと思いましたが。ビンタで求婚する文化なんてどーやったら生まれるんだよ! まぁコメディなのでそんな無茶世界設定を気にしてはいけません。殴っちゃった相手がだったり、やけに美形男キャラが出てくるのも気にしてはいけません! そっち方面を狙って書かれているのは確かですが、許容できる範囲のものだったので安心。
 一箇所どうしても気になったのが、とあるキャラの話し方。主人公と話すのに、敬体常体が完全に入り乱れます。ひどい時は、一文ごとに変わっていたり。明らかに作者の力量不足、というか校正段階で直したほうが……。あまりにも目についたので、多少減点。


評価 ☆☆☆(6)



アリスのお気に入り 色々センチメンタル (ココロ 直/コバルト文庫)amazon

 前巻がよかったので購入。

あらすじ
 ちょっとだけ、センチメンタルに色づく春。 亜理須の好奇心は年中無休、心はいつもお宝探し。とらわれの“青い鳥”や木漏れ日色の“希望”を求めて、クールな鑑定士・白羽の特殊能力「日記読み」も冴える。さて、センチメンタル時間旅行へ――。

 今回も短編集。前巻ほどの切れはないものの、安心して楽しめるレベルのものが揃ってます。6+2編あって、ハズレが全くないというのもすごい。積みが2桁くらいになったら、他シリーズも買ってみようと思います。……いつだろう。


評価 ☆☆☆★(7)



【本日購入したもの】

アリスのお気に入り 色々センチメンタル (ココロ 直/コバルト文庫)
護くんに女神の祝福を!2 (岩田 洋季/電撃文庫)



4月2日(金)

 当然昨日の日記はネタです。でも仮だけはほんとにとりました。


今日最近読んだ本】

東京忍者 総集編 (ぶらじま 太郎/富士見ファンタジア文庫)【絶版なのでamazonには置いてません】

 というわけで本物の感想。カンフーファイターと並び、富士見の二大爆弾として有名なこの本。どんな変化球がとんでくるのか、読む前からどきどきはらはらです。

あらすじ
 日本の中枢を担う大都市・東京。ここには数知れぬ邪悪が闇の中でうごめいている。人しれず東京の愛と平和を守るため、日夜この悪と戦い続ける者たち、それが正義の番人<東京忍者>だ! 街角で助けを求める声がする時、高らかな笑い声とともに、弱きを助け強きをくじく正義のヒーロー東京忍者が現れる。「天が呼ぶ地が呼ぶ人が呼ぶ、悪を倒せと俺を呼ぶ。東京忍者、ここに参上!」 颯爽と現れ、スパッと事件を解決…!? ともかく悪は許さない。 「正義は勝つ!」正義の叫びが木霊する。待望の熱血感動なりゆき巨編、ついに登場!!

 すげぇ。昔の富士見すげぇ。これが出版されて商業作として世に出たことが信じられません。ちょっとまず目次を書いてみます。
1.東京忍者部隊 隊員規則
2.前回までのあらすじ・1
3.前回までのお話・2 楽しいピクニックの巻
4.前回までのお話・3
5.六本木レッドの最期
 以下略。これだけでやばさの片鱗は分かってもらえると思います。ちなみに、六本木レッド死にません。5話の最後、「ああー? 六本木レッドが死ななかったぁ! どうしませう。まっ、良い良い。」 よくねえよ!
 あとがきに、「5行前のことは覚えていなくて、2行先に何を書くのかわかっていない」とあるのですが、まさにその通り、脊髄反射だけで書き進めたみたいです。伏線なんて作ってもほとんど無視だし、突然脈絡もなく作者が出てきたりもします。もうネタ以外の何者でもありません。ところどころ笑える個所はありましたし、あまりにもアホなので、一見の価値はあり。ブクオフなどでたまに見かけるので、是非確保しましょう。


評価 まともに評価できません(゚∀゚)



4月1日(木)

 今日から新年度です。何が変わるというわけでもないのですが、心機一転、(仮)をとっぱらってみました。ついでに、未読カウンタ、_| ̄|○カウンタもリセット。すっきりさっぱり、明日からも頑張ろう。


今日最近読んだ本】

東京忍者 総集編 (ぶらじま 太郎/富士見ファンタジア文庫)【硬派なのでamazonには商品を置きません】

 カンフーファイターと並び、富士見の二台巨頭として有名なこの本。読む前から期待で胸がふくらんではじけそうです。

あらすじ
 この作品はあらすじ自体が作品に含まれている次世代仕様。なんとも斬新です。

 舞台は近未来、闇に覆われし東京。そんな街を駆け抜ける一迅の風。それが正義のヒーロー、東京忍者です。ハードボイルドな彼が繰り広げる死闘、数々の名台詞、悲しいラブロマンス。あまりのカッコよさに胸をうたれ、思わず涙せずにはいられませんでした。未完なのに続編が出ていないのが非常に残念でなりません。


評価 ◎(にじゅうまる)