___8月31日(火) |
帰宅。韓国は辛い食べ物ばかりかと思っていたら甘い物も結構ありました。つまりは両極端。味が濃い物を好むってことか……。 【本日購入したもの】 風の王国 天の玉座 (毛利 志生子/コバルト文庫) レンタルマギカ 〜魔法使い、貸します! (三田 誠/角川スニーカー文庫) 殿が来る! (福田 政雄/集英社スーパーダッシュ文庫) |
___8月25日(水) |
ちょっと韓国まで行ってくるので、明日から来週頭まで更新止まります。せっかく未読崩しのペースあがってきたのに……。 |
___8月24日(火) |
【以前読んだ本】 ◆9SW (葉山 透/電撃文庫)【amazon】 買ってすぐ読んだのに感想書き忘れてた。 あらすじ 真目家を根底から覆すという驚異の遺産【天国の門】。その力を求め、一つの地にすべての勢力が結集する。麻耶とADEM、そして由宇。その前に立ち塞がったのは、マジシャンの傀儡と化した闘真だった! なす術もなくマジシャンたちを見送るしかなかった由宇と麻耶は、確執を乗り越え手を結ぶ。【天国の門】とは? 遺産を取り出す方法とは? 二人は遺産の真実へと迫っていく。その先にある闘真との対決を予感しながら……。果たして最後に笑うのは!? 序盤のプチ決戦はなかなか、でもその先はいくつか気になる点があったためにノリ切れず。マジシャンの描かれ方が、正体の明かし方や最期含めて気に食わないし、再三言ってるようにLC部隊の戦闘はいらんと思うのです。特に、退場したキャラを無理矢理復活させといてまた退場させかけるやり口には腹立ちました。 一方、メインの闘真や由宇の描写は、よく言われてる能力のインフレも気にならなかったし、戦闘もそれ以外も非常に満足。要は脇キャラが無駄にでしゃばるのが嫌いなだけみたいです自分。あと、麻耶の切り捨てられ方がフルメタのテッサとちょっとかぶりました。はっきりと言葉にされてない分、麻耶の方が辛いんですけど。ひどい男だ闘真。 評価 ☆☆☆★(7) |
___8月23日(月) |
3ヶ月ぶりくらいの2桁回帰。長かった……。当面は2桁安定を目指していきます。 【今日読んだ本】 ◆天翔けるバカ (須賀 しのぶ/コバルト文庫)【amazon】 須賀女神祭もいよいよラストスパート。これは第一次世界大戦において空を駆け巡った馬鹿たちの物語。 あらすじ 子供の頃から何をやってもうまくいかないけど、飛行機の操縦だけは天下一品のリック。婚約者と大ゲンカして、売り言葉に買い言葉で空軍の傭兵部隊にとびこむハメに。ところがその部隊はイカれた荒くれ連中のふきだまり。さすがのリックも圧倒されそうになったものの、持ち前の強気と明るさでエースパイロットをめざして大奮闘!華麗なるヒコーキ野郎たちの熱血アクション・コメディ。 これはいい馬鹿だ。主人公のリックは調子にのって暴走したりただの反発心から無茶な単独行動とったりと、冷静に見るとひどいと思われる行動をとるわけだけれど、ロードというクッション役がいるし、本当の飛行機馬鹿なので怒りより先に苦笑の類の感情が浮かぶ。他の登場人物も飛行機馬鹿ばかりで、キルゾーンとは違って裏表のない話で癒されるなあ。 この時代の空の世界は、騎士道精神と近代集団戦争の境目。その移り変わりの様子も物語からよく分かり、なかなか興味深い話でした。飛行機について詳しければもっと楽しめたかも。複葉機がどんなものか何とか分かり、飛行機の名前聞いてもさっぱり分からないレベルじゃさすがにチンプンカンプン。 評価 ☆☆☆★(7) ◆天翔けるバカ We Are The Champions (須賀 しのぶ/コバルト文庫)【amazon】 意外と面白かったので刊行順無視して続編を先に読むことに。 あらすじ イカれた荒くれ連中が集まるイギリス空軍の傭兵部隊。戦争がいちだんと激しさを増してゆく中、飛行機の操縦だけがとりえのリックは、相変わらずの自信過剰で、仲間たちにからかわれたり呆れられたりしながらも、エースパイロットを目指して奮闘していた―。第一次世界大戦のヨーロッパを舞台に、大空を翔けめぐる騎士たちの活躍を描く、熱血アクション・コメディ、待望の第二弾登場。 前巻の延長線上の内容で、二冊まとめて倍の厚さの一冊になっても全く違和感なし。純粋な飛行機馬鹿だけでなく、ロードの家族の話にもページ割かれてる分、爽快感が落ちて前巻に比べると若干劣るけれど、安定して楽しめる話。 評価 ☆☆☆★(7) ◆キル・ゾーン 背信者 (須賀 しのぶ/コバルト文庫)【amazon】 さて、キルゾーン残り4冊一気に行こうか。 あらすじ キャッスルがラファエルに気持ちを告げた宴の夜。アフォルター家では、ユージィンが瀕死の重傷を負っていた。犯人と誤解され、傷ついた心を抱えたまま、ラファエルは火星軍の「最新兵器」として地球へ向けて出発する。一方キャッスルは、病床のユージィンにひとり呼び出される。重苦しい会話をかわすうち、彼の青緑の瞳にとらわれたキャッスルの心のうちに芽生えた思いがけない感情とは…。 キャッスル許せねえ。はっきり言ってどうしてそういう思いに至ったのか理解できないし、理解したくもない。この巻はそれが全て。 評価 ☆★(3) ◆キル・ゾーン 罰 (須賀 しのぶ/コバルト文庫)【amazon】 前巻ですごく先行きが不安になってきた。 あらすじ 憎んでも憎みきれない父・オブライエン。その父親を保護しろとの命令を受け、キャッスルはふたたび地球へ向かおうとしていた。だがその前夜、彼女のもとを火星の国家元首・ユージィンが訪れる。激しく動揺するキャッスル。一方その頃、キャッスルの笑顔を心の支えに一足先に地球へのりこんだラファエルは、ユーベルメンシュとしての力を存分に発揮して、激しい戦闘をくりひろげていた―。 あうあうあうあうあうあうあうあうあうあうあうあああああああああーーーーー。 評価 ☆☆☆★(7) ◆キル・ゾーン 叛逆 (須賀 しのぶ/コバルト文庫)【amazon】 前巻ラストありえないです……。シドーの見せ場あったりして面白かったことは確かなんですが。 あらすじ マックスによるロスマイヤー総帥暗殺より二カ月。月面都市との戦いは、一気に火星側の有利に傾いた。しかし、ユージィンは和平へ向かう姿勢を見せず、連日の出撃で多くの部下を失ったラファエルの抗議も却下される。一方、オブライエン救出後も、彼の負傷により地球にとどまるキャッスルは、サイモン・ロスマイヤーから、自分が彼女の本当の父親である―という衝撃の告白を受けるが…。 ロスマイヤーいらねー。ただの端役なのにでしゃばり過ぎで邪魔ですよ。最終巻にはほとんど出てこなかったし、目立たせる必要が……。オブライエンとキャッスルの和解などそれなりに山がある、でもあくまで最終巻への布石といった印象の話でした。 評価 ☆☆☆(6) ◆キル・ゾーン 地上より永遠に (須賀 しのぶ/コバルト文庫)【amazon】 ついに最終巻。第2部は第1部を超えられなかったなあ。 あらすじ ヘルに体を奪われたユージィンの強硬な姿勢により、今や火星と月の戦況は泥沼と化した。地球から戻ったキャッスルは、彼の独裁を止めるため、ふたりの関係を公表することを決意する。一方、エーリヒの監視を命じられたエイゼンは、彼がユージィンを暗殺するつもりと知った。さらには、ヴィクトールやラファエルも、ユージィンに最後の戦いを挑み…。大人気シリーズ、感動のラスト・バトル。 ヴィクトールよかったねよかったね。長年をかけたにふさわしい完璧でかっこいい復讐でした。でも完璧なはずなのにその後のユージィンがあまりダメージ受けたように見えなかったのはちょっと納得いかない。ラファエルとの決着、ラストシーン含め、ラスト数十ページは見なかったことにします。それ以前は最終巻にふさわしい内容だったので残念。 しかし、数巻前の感想で的外れなこと書いてるな自分。エイゼン昔と変わってないじゃん。キャッスルとの数年がエイゼンにほとんど何ももたさらなかったってのはちょっと悲しすぎる。選択で違う方選び取ったんだから少しは動かされたんだろうけど、破壊衝動は残ってて本質はそのまま。なんかやりきれない。 評価 ☆☆☆(6) |
___8月22日(日) |
久しぶりにさぼっていたBookshelfの大幅更新。これで過去読んだ本は大体追加できたはず。 【今日読んだ本】 ◆MAMA (須賀 しのぶ/コバルト文庫)【amazon】 須賀さんのなんちゃってSF単発物。 あらすじ 父の後を継ぎ非合法の運び屋となった少女・マイカの元へ、初めての客として元科学者のハヅキが依頼にきた。船の墓場と呼ばれ恐れられているシャハイ宙域に連れていってほしいという。ハヅキの目的は行方不明の天才科学者である母親を探すことだった。しかし、彼は指名手配犯として追われる身。マイカがこの危険な仕事を引き受けたのは、彼女の母親・ミリの秘密と大きく関係していた。 蓋あけてみたらエイド(アンドロイド)の話だった。メインとなっているマイカとミリの関係は、暴走の危険性もあるアンドロイドでありながら母であるゆえのミリの苦しみがよく描かれてる。 一応主人公はマイカだけど、タイトルにあるように焦点は母にありますね。ただ、ハヅキの母親の話はちょっと納得いかないし、ちょっと描きこみ不足。引きずられる形で恋愛面もおざなりになってしまっているし、これなら母を一つに絞った方がよかった気がします。 評価 ☆☆☆(6) ◆キル・ゾーン 虜囚 (須賀 しのぶ/コバルト文庫)【amazon】 だるくなってきた本編。そろそろ面白くなってくれないと困る。 あらすじ ラファエルの婚約者候補として火星の社交界にデビューを果たしたキャッスル。彼女をめぐって、国家元首ユージィンと情報部長官ヴィクトールの思惑が交錯する。一方、火星都市は地球への援軍派遣を正式に決定。ユーベルメンシュであるラファエルもふたたび地球に送り込まれることになる。それを知ったキャッスルとエイゼンは、火星軍に志願し、ラファエルとともに地球へ戻ることを画策するが…。 地球の人間達の出番ようやくキター。待ってました。まさかリグ中尉まで復活してくるとは思ってもいませんでしたが。この巻では脇キャラ中心だったけれど次からは治安部隊の面々も活躍してきそうで何より。 一方火星は、ユージィンが変態化したりヴィクトールが狼になったりと迷走中。お前らのこんな姿が見たいんじゃないんだよ! エイゼンは何がしたいのかよく分からんし、キャッスルは周り見えてないし、まともなメインキャラはラファエルだけという惨状。ラファエル地球行ったらどうなっちゃんだ。地球の話に期待するか。 評価 ☆☆★(5) ◆キル・ゾーンリミックス ジャングル・フィーバー (須賀 しのぶ/コバルト文庫)【amazon】 リミックスということで、漫画つき、4コマつきの半ばファンブックな巻。 あらすじ 戦闘に明け暮れるジャングルの日々に訪れた束の間の休息。小隊対抗のバスケ大会に駆り出された新兵のラファエルとシドーを待ち受けていた大いなる試練とは?抱腹絶倒の表題作をはじめ、同じくジャングルの休日を描いた「大脱走」、冷血マックスのラブストーリー「アナスタシア」などの短編小説に加え、コミックスやパロディ企画も収録したバラエティあふれるキル・ゾーンスペシャル版。 イラストさいこー。表題作の挿絵の面白さが神がかってる。最初から挿絵意識して話書いたに違いないこれは。こういうライトノベルならではのお遊びっていいなあ。 地球での話二編は本編で一番面白かった頃のもので楽しめたし、ブルブラキャラだけしか出てこない中編のアナスタシアもマックス主役でたっぷり出番があってよかった。無口で実はボケキャラの一人称って素晴らしい。エーリヒマックス兄弟がこのシリーズの中じゃ一番好きです。ただ、話の落とし方はいまいち気にいらず。スクールゾーンは……いいのかこれ? 笑えたからいいか。 評価 ☆☆☆(6) |
___8月21日(土) |
最近更新時間遅すぎ……_| ̄|○ 日付変わって数時間たってるのはもはや明日の日記です。せめてずれを1時間程度にはおさえるようにしなければ。 【今日読んだ本】 ◆キル・ゾーン 来たれ、壊滅の夜よ (須賀 しのぶ/コバルト文庫)【amazon】 第2部は一時中断でエイゼンの過去編。ちょっとだれ気味だったので番外編は歓迎。 あらすじ アレクサンドル・エイゼン(17歳)は、周囲の圧倒的な反対を押し切って士官大学に入学した。予想通り厳しい規律をものともせず、大学はじまって以来の問題児として悪名を馳せるが、将来を嘱望される優等生のサウルと知り合い、次第に心をかよわせてゆく。だが、そんなふたりを待ち受けていたのは、クーデターという名の悲劇だった―。エイゼンの謎がついに明かされる、衝撃の過去編。 ブルー・ブラッドに比べるとややぬるいけれど最近の本編より面白い。エイゼンはこの頃からどこか冷めた雰囲気のある女たらしだったんだなぁ。最も内面は変わっているわけで、過去エイゼンの歪みっぷりはなかなかいかす。二面性を自覚するまでの過程が一人称でうまく描かれているのがイイ。 サウルが定型の表面聖人君子・内側葛藤キャラの枠を出ないのをはじめ、他キャラの描写が弱いためにラストのデストロイがあまり心に響かなかったのが残念だけれど、エイゼン小説として見れば十二分に楽しめました。 評価 ☆☆☆(6) ◆有閑探偵コラリーとフェリックスの冒険 奈落の女神 (橘香 いくの/コバルト文庫)【amazon】 キルゾーンばかり読んでいると疲れるので、別の毛色の物を読んで気分転換。ということで、お人よし貴族娘&無愛想毒舌中尉の事件巻き込まれミステリー、コラフェリを久しぶりに崩すことに。 あらすじ コラリーの旧友の夫で探検家のアランが変死した。捜査を開始したコラリーは、彼の部屋である石像を見つける。フェリックスによれば、受け取った者が必ず死ぬ、呪いの人形らしいが…。 相変わらずよくできたライトミステリーで安心して読める。コラリーが事件に足を突っ込んで多少危ない目にあいつつも、最後はフェリックスが解決という基本パターンは変わらず、コラリーとフェリックスの関係も全然進展する様子はないのだけれど、毎回舞台設定が変わって、ぬるミステリ読みにとってはほどよい難度の謎解きの過程が楽しめるし、フェリックスをはじめとしたキャラの動向が面白く読んでて飽きない。王やシュシナック周りには今後働いてきそうな伏線がはってあって、今後も期待できそう。 評価 ☆☆☆(6) |
___8月20日(金) |
【今日読んだ本】 ◆てくてくとぼく 旅立ちの歌 (枯野 瑛/富士見ファンタジア文庫)【amazon】 「魔法遣いに大切なこと」のノベライズ書いた人の、待望の初オリジナル作品。 あらすじ 生きるって何だろう? 旅にでるってどんな気持ちなんだろう? 砂におおわれた世界。人々は退行する文明を維持しながら塔の街にへばりつくように生きていた。そんな街の機械工として生きる少年セイ。彼は地下の遺跡で禁断の少女人形を手に入れるのだが。メランコリック・ファンタジー第1弾! 「てくてく」って擬音語かと思っていたら固有名詞だった。そんなことはどうでもいいとして、期待通りの出来。現代世界が滅んで砂漠化し、人々は水を生み出す「塔」の周りに街を作って生活している、と設定には既視感があるものの、「魔法遣い〜」の時にも見せた柔らかな筆致で独特の雰囲気を築いてる。話も、街における旅人の孤独と異端性がうまく表現されていて面白かったです。旅立ってしまって、今後キャラが立っていた街の人々が見れなくなるのは残念だけれど、それ以上にどう話を展開させていくか楽しみ。 ただ、アクションがなくて非常に地味、かつ絵に請求力ないんですよねこれ。しかも仕入れ数が少なかったし、富士見でこのパターンは恐怖の「打ち切り」の四文字が見えてしょうがない。お願いだから良作つぶしはやめてください。 評価 ☆☆☆☆(8) ◆キル・ゾーン 異分子 (須賀 しのぶ/コバルト文庫)【amazon】 舞台を宇宙に移してキル・ゾーン第二部開幕。 あらすじ ラファエルを追って火星へ向かうマックス。胸に爆弾を埋められているキャッスル。キャッスルの護衛を命じられたエイゼン。それぞれ思いはちがうが、一緒にコロニーE行きの商船へ潜り込むことになった三人。いよいよ住み慣れた地球を離れるときが来た。だがその頃、コロニーEでは大事件が…。23Cが舞台の生き残り戦争、第二部開幕。 直前に重たいブルーブラッド読んでたこともあってか、なんか密度薄く感じるなぁ。ラファエルは火星で調教されてるだけだし、キャッスル達はコロニーEで立ち往生で、話が進んでいる気がしない。いまさら問題提起とかいらないし、過去は火星で知ればいいし、コロニーE挟まない方がよかったんでは。 評価 ☆☆★(5) ◆キル・ゾーン 激突 (須賀 しのぶ/コバルト文庫)【amazon】 前巻に引き続きコロニーEでの話。 あらすじ コロニーEで、自衛軍が反乱を起こした。その混乱に乗じて、火星へ脱出しようと考えたマックスとキャッスルたち。ところが、人質にサウマフィとともに自衛軍に捕まってしまう。そして、一緒に戦闘に参加することに!その頃、火星へ連れていかれたラファエルは、父親であるユージィンのもとにいた。感情を制御する訓練を強要され、抵抗するが…。23Cの宇宙で繰り広げられる生き残り戦争。 意外とあっけないラファエルとの合流。もっとドンパチやって会いにいくのかと思っていたら、ユージィンそうきますか。ラファエル簡単にひっくり返ったけど、これはキャッスルに対する想いの強さの表れかな。前半は前巻同様だるかった、でも後半合流のあたりからはなかなか楽しかったし、今後ユージィンとヴィクトールの暗躍に期待。 評価 ☆☆☆(6) ◆キル・ゾーン 宴 (須賀 しのぶ/コバルト文庫)【amazon】 ついにユージィンとヴィクトールの間のガキの喧嘩の星、火星へ上陸。 あらすじ コロニーEでの戦闘は、ラファエルの活躍で火星都市の勝利に終わった。帰還したラファエルを待ち受けていたのは、火星の民衆の熱狂的な歓迎だった。一方、同じく火星にやってきたキャッスルとエイゼンは、情報部長官ヴィクトールの監視下に置かれる。どうやら彼は、火星都市の元首でラファエルの父であるユージィンと対立しているらしいのだが…。激烈な生き残り戦争、舞台はついに火星へ。 ヴィクトール登場キター。でも黒さがたりない。思うに、白(?)いキルゾーンの登場人物達がブルー・ブラッドのキャラの黒さを打ち消してしまっている気が。これがブルー・ブラッドの雰囲気が好きな自分にとってはマイナス。さらに火星にきたことで、第一部で描かれてた戦場での仲間の連帯感みたいのが消滅。今後のラファエルなど気になる点はあるものの、第一部より燃えないなぁ。もっと泥々希望。 評価 ☆☆★(5) 【本日購入したもの】 てくてくとぼく (枯野 瑛/富士見ファンタジア文庫) |
___8月19日(木) |
新刊シーズンなので旧作の捜索も兼ねて本屋めぐり。 ・アグラファ最終巻 C★NOVELS置いている本屋が少なくて諦めかかるも最後の店でゲット。発売たった半年前なのにこの惨状か……。新書の世界ではミステリー>>ファンタジーなんだなぁ。 ・富士見の新刊 今日売っているかどうか微妙だったけれどアッタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!! って「てくてくとぼく」だけ売り切れてるし_| ̄|○ 一冊の争いに負けた。 ムシャクシャして何か他の新刊買おうと見てみたら、ラインナップ絶望的。しょうがなくすごすごと引き下がる。家に帰ってから今月富士ミス新刊買ってないことを思い出しさらに鬱。うがー。 【今日読んだ本】 ◆ブルー・ブラッド 虚無編(上) (須賀 しのぶ/コバルト文庫)【amazon】 ブルー・ブラッド 虚無編(下) (須賀 しのぶ/コバルト文庫)【amazon】 ブルー・ブラッドとしての最終巻。 あらすじ 23世紀の火星都市。軍士官学校のエリートユージィンは、政財界に君臨するアフォルター家の娘・アンゲリカと婚約した。輝かしい将来が約束された反面、上級生のフォルカーから悪質ないやがらせを受けるようになる。親友のヴィクトールは心配するが、ユージィンはじっと耐えつつ、自らの野望達成の機会を狙って密かに動き始めていた。様々な思惑が渦巻く火星都市で、最後に笑うのは…。 今回は1巻の続編、ユージィンとヴィクトール決裂後の話。暗いよー、重いよー。少女小説とは到底思えないえぐさ。ユージィンもヴィクトールも屈折しすぎです。彼らとしては真っ直ぐなんでしょうけど。 1巻でヴィクトールがああいう扱いを受けた以上、展開はある程度予想通り。しかし、ユージィンをこうも追い詰めるのには少しびっくり。読んでみると納得なんだけれど、えぐいから思考の範疇に入ってなかった。黒化したヴィクトールきっつー。そこがいいんですが。能力のフィードバックなど盲点をつかれた点もあり、非常に興味深い話でした。さて、今度こそキルゾーン第二部だ。 評価 ☆☆☆☆(8) ◆アグラファ7 赤い砂のリグリア (三浦 真奈美/C★NOVELSファンタジア)【amazon】 このシリーズはあまりのめりこめなかったなぁ。今まで読んだ三浦さんの作品の中では一番下。前にも言ったように、主人公二人置いたのが失敗だった気がします。 あらすじ 「争いをやめよ!」 その声は遍く大地に響き渡る。神は一人の青年を守護し、その怒りを発動させた。アティス・リグリアの前線では休戦、そして調和に向けた歩み寄りが探られ始めたが…。シリーズ最終巻。 ミオの物語としてはきちんと閉じていて満足だし、アイン側もちょっと納得いかないところあるもののまとまりのある締め方。おそらく賛否両論だったろうラストも自分的にはあり。 でも、その他の部分はさすがに伏線丸投げすぎでしょうこれは。前半で腹黒の兆候見せていたユリア様はどこに行っちゃったんですか。これじゃコルネリア犬死にですよ。物語の核かと思っていたレシェフ関連もほとんど放置だし、前巻で抱いた危惧がドンピシャ。どうしてこんな風になっちゃったんだろう。もったいない。 評価 ☆☆★(5) 【本日購入したもの】 アグラファ7 赤い砂のリグリア (三浦 真奈美/C★NOVELSファンタジア) |
___8月18日(水) |
ファンデンホーヘンバンドキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!! 男子100m自由型決勝。逃げるスクーマン、追うホーヘンバンド、実に見ごたえあるレースでした。シドニーで名前知って以来ずっと応援してるので、今回の連覇は嬉しい限り。 ソープは銅だったけれど、今のスプリント力考えれば銅取れたことが凄い。王者の意地は十分見せたのではないかと。 オリンピックも半ば、いよいよ陸上がスタート。これからも楽しみです。 【今日読んだ本】 ◆ブルー・ブラッド 復讐編 (須賀 しのぶ/コバルト文庫)【amazon】 須賀しのぶ崩し祭開催してたの忘れてた_| ̄|○。というわけで再開。 あらすじ 火星都市の軍務大臣ユージィン。支配者集団「ブルー・ブラッド」の血を持たないため、実力で国家元首の座を狙っている。副官エーリヒを始め、彼を慕う者は多いが、隙あれば追い落とそうとしている敵もまた大勢いる。軍の宣誓式典がテロに襲われ、責任を追及されるユージィン。その後、彼への嫌がらせはどんどんエスカレートしていく。ユージィンとエーリヒの野望は、達成できるのか。 今回の舞台は1巻から数年後、主人公はエーリヒ。ユージィンはもっと超人的なキャラかと思っていたら意外と弱い所もあって驚き。ヴィクトールは……予想通りの方向に突っ走ってるなあ。 まあ彼らは脇役で、今回のメインはエーリヒとマックスの双子。ブルーブラッドのユーベルメンシュという特殊な立場にある二人の関係をエーリヒを中心にうまく書いた良作。犬と分かっていても、周りの人間のために生涯を貫こうとする不器用エーリヒ(・∀・)イイ あと、1巻の時にも思ったんだけれど、それまで主人公の立っている世界が崩壊する様の書かれ方が絶妙で、読み手の心をしっかりと揺さぶってくる。キル・ゾーンの裏物語かと思っていたけど、実はこちらが本筋なのかも。 評価 ☆☆☆☆(8) ◆女子高サバイバル 純情可憐編 (須賀 しのぶ/コバルト文庫)【amazon】 グラウンドホッケー女子高日常物語第二巻。 あらすじ 児島桐子、公立の女子高一年生。グラウンドホッケー愛好会に所属。そこは、ヤオイ小説好きの翠、聖マルガリータ女学院の笙子さんに恋している要など、とっても変なやつらの集まりだ。しかも肝心のゴールキーパーがいないため、満足に練習もできない。桐子たちがキーパーに誘おうと決めたのは、事もあろうに、無口で無愛想で、見るからに怖そうな八重垣姫だった!パワフル学園コメディ。 きのこの山とポッキーの食べ方について語ったり、やおい本を薦める友人に辟易したり、部活で熱血したり、仄かな恋が芽生えたり。1巻と同様、そんな日常をコミカルに描いた話。なんか「普通」の楽しみ方が少し分かってきたかも。特筆する点もないけど楽しい話。 評価 ☆☆☆(6) ◆キル・ゾーン グッドモーニングボルネオ (須賀 しのぶ/コバルト文庫)【amazon】 第一部終わってすぐに第二部入るかと思ったら、これは番外編。シリーズ初期の頃のお話。 あらすじ 西暦23世紀。地球は巨大な戦場と化している。ボルネオ島コタキナバル基地では、女分隊長キャッスル率いる治安部隊が、日々訓練に明け暮れている。新兵ラファエルは、大雨の中武器庫で女性の伍長・ティナと出会った。いきなり目の前で倒れた彼女は、実は妊娠中で、除隊して一人で子供を育てるつもりだと言う。ティナが幸せになれるよう、キャッスル達は、あれこれと作戦を立てるが…。 あー、平和だ和む。生命の危機に立たされたり半死人が出たりと十分過激なんだけれど、第一部後半と比べると大分まし。要は日常描いた話だしなぁこれ。ラファエルなんか初々しくて微笑ましいですよ。ゲストキャラ中心の物語は凡庸でも、ちょっと一息といった感じで楽しめました。 評価 ☆☆☆(6) |
___8月17日(火) |
【今日読んだ本】 ◆神変武闘女賊伝 (水沢 龍樹/ワニノベルス)【amazon】 神変武闘女賊伝2 (水沢 龍樹/ワニノベルス)【amazon】 「性転換フリークは必読」との煽りを見て相当前から気になっていた本。しかしいかんせん絶版、なかなか手に入らない。苦節云年、先日ようやくゲット。 あらすじ はなやかに匂う大輪のボタンがしおれるように、三百年続いた「帝国」の寿命がつきた後の中華世界。国土は千々に分裂し、「律令(法律)」は失われ、悪鬼や化生の跳梁を押さえる道士の禁呪も効をなくした、何でもござれの妖しい時代の物語―。新興国家「迂漢」に反旗をひるがえす革命軍の青年首領、乱凌王は、妖異な母、九連玄女の戒めを受け、か弱い少女に変成させられる。そして、運命の糸がもつれるままに、迂漢の後宮におもむく。そこは、黄泉へとつながる怪異な世界だった。命の理はくずれ、生と死の境界が溶解した、トワイライトゾーンそのものだった。 正直、戦闘描写はかっこいいとは言い難いし、呪文やら鏡やらといった中華風ファンタジーの味付けも気に食わない。でも、性転換した主人公シャーフの自身の中の女に対する葛藤、さらに2巻では男の心と女の心のせめぎ合いの様子が実によく書かれていて、この部分だけで十二分に満足。序盤の、女の体になって本来楽勝の相手にかなわずに苦しむ描写からもう完璧だし、徐々に女の心になじんでいく様子も違和感なしの素晴らしいヒロイン。属性持ちは必読、でもそれ以外の人にはお勧めできない。 評価 ☆☆☆★(7) ◆アグラファ3 疾風のアイン (三浦 真奈美/C★NOVELSファンタジア)【amazon】 気合が突如沸いたのでアグラファ一気読み。 あらすじ リグリアではアインが指揮を執る海賊船『東のノストルム』が出航する。アティスではミオが北方の大森林に孤立する砦で蛮族の撃退を続ける。歴史は二人をどこに連れて行くのだろう? やっぱりアイン編がいまいち。アインのユリアに対する感情があまり変化しないから同じところで足踏みしている印象。ユリアの背景がいまいち見えてこないし、アインという人物自体に対してもあまり魅力を感じない。一冊の半分これってのは辛いなあ。 一方、ミオ側は面白くなってきた。芯が真っ直ぐな人間の成長物語はやはり読んでて気持ちいい。下の方の兵士までちゃんと書かれている戦闘はなかなか楽しいし、陰謀劇も徐々に進行。こちらはこの調子でいってほしい。 評価 ☆☆(4) ◆アグラファ4 邂逅のハレス海 (三浦 真奈美/C★NOVELSファンタジア)【amazon】 本日二冊目。 あらすじ リグリア討伐軍の司令官に任命されたミオが真っ先に着手したのが、戦船の新造であった。しかしルカーノの港を視察中、忘れるはずのないあの海賊に出会ったミオは、思わず剣を抜き放った! 「アグラファ」シリーズ第4弾。 邂逅キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!! 主役二人がお互いを認識し、ようやく物語は中盤へ。アインVSミオの海戦は準備過程から見所たっぷり。そう、こういうのを待ってたんですよ! アインも戦いだけさせておけば結構いいキャラに見えるじゃないですか。アイン相手に意地張るミオとうまく絡んで両者の魅力が引き立ってる。このまま物語がリンクし合えばいいな。 評価 ☆☆☆★(7) ◆アグラファ5 残光のアティス (三浦 真奈美/C★NOVELSファンタジア)【amazon】 三冊目ー。 あらすじ リグリアもそしてアティスも戦勝に沸いていた。ミオとアインが激闘した海戦は、終了と同時に政治という第二の局面に入ったのだ。アインは司令官の名の下に拘束され、ミオは父の命を盾に束縛される…。 今回は陰謀劇。邪魔な制度や人間に足を引っ張られる英雄たち。アインとミオはしっかりと交錯しているし、邪魔者たちがむかつかない程度のいい按配のバランスで書かれていて面白い。利益も考えずただ馬鹿なことばっかする人物が出てくると腹たって読めなくなるので、ある程度知恵ある人間が邪魔するのはグー。ちょっと小者っぽいけど。 また、女っ気が全くないこのシリーズにようやく光明が! と思ったらあっさり退場しちゃいました。女っ気0なのもこのシリーズが好きになれない理由の一つかも。0はむさ苦しすぎる。 しかし、レシェフについての謎が全然明かされないなあ。話の核っぽい人間の割に、ミオの友人として以上としての描かれ方が断片的でさっぱり。大丈夫なのかこの話? 評価 ☆☆☆★(7) ◆アグラファ6 昏迷の都エウルコ (三浦 真奈美/C★NOVELSファンタジア)【amazon】 最後、四冊目。 あらすじ 朝靄の中、ミオを乗せた船が出航する。一方、アインとエル・ジェロは警備指揮官不在の隙をつき、テサリアの地にリグリア軍船を結集、奇襲をおこなう。帝国の支配に穿たれた楔。父の処刑。運命に挑むがごときミオの行く末は? 前巻で抱いた危惧が現実のものになってきた。相変わらず直接的には描写されないレシェフ、もはや話から置いてけぼり気味の聖女様、それに全様を明らかにはしていない商人たち。残り1冊でこいつら全部消化して綺麗に締められるのか? 激しく不安。 一方ミオ側の陰謀劇は前巻から続いていて、こちらはミオの父親に対する思いに少し違和感を抱きつつも、相変わらずえぐくて楽しめる。てか今気付いたんだけれど、この話って仲間ばかりで家族の描写が少ない。だから女っ気も出てこないしのめり込めないのかも。あと、後半の執政官はそこまでひっぱいといて小者すぎるだろー。その解決はいただけない。 さあ、後は最終巻だ。不安が8割くらい、でも突き進もう。 評価 ☆☆☆(6) |
___8月16日(月) |
いない間にオリンピックシーズンになっていました。スポーツ見るのは結構好きなので、夜型に切り替えて毎日観戦の日々。特に日本応援しているわけでもないので、うるさいスタジオ部分以外は大抵の競技楽しんで見れてます。サッカーだけは楽しみ方がよく分からないので見ませんが。 【今日読んだ本】 ◆リスクテイカー (川端 裕人/新潮文庫)【amazon】 「夏のロケット」などを書いた川端氏の金融小説。ロケットの方は、ジャンルに興味ないこともあって出来そこそこのジュブナイル以上のものは感じなかったのですが、こちらはジャンルに興味があるのでどうなるか。 あらすじ 「9・11以前」のニューヨーク。ビジネス・スクール卒業後、ヘッジファンドを旗揚げした3人の若者が、伝説的ファンドマネジャーの出資によってウォール街に挑戦状を叩きつける。最先端の経済物理学を駆使して、国際為替市場に仕掛けた3日間戦争…そのスリリングなマネーゲームの結末に見える「マネー」の正体とは。 設定に興味があるだけでこうも印象が変わるとは。「空への夢」という非常に分かりやすいテーマが持てるロケットに比べると青春小説としての価値は大分落ちるし、人間ドラマも弱いんだけれど、色々な金融についての説明と為替戦の描写だけで十二分に楽しめる。数億ドル単位で動くマネーゲーム燃え。自分のように金融というジャンルに興味があって、でも知識は浅い人にとっては相当お勧め。でもそれ以外の人には地雷の可能性もありという極端な小説。 評価 ☆☆☆☆(8) |