___10月31日(日) |
【今日読んだ本】 ◆遠征王と秘密の花園 (高殿 円/角川ビーンズ文庫)【amazon】 出るとは思っても見なかった遠征王の番外編。売れてないと思ってたら売れてたんですね。 あらすじ 遠征王ことパルメニア王アイオリア1世(注意:女性)と、その寵愛をうける後宮の愛妾(お花さん)たちのめくるめく(!?)ファンタジー、待望の特別編登場! よくも悪くも番外編といった感じ。初期の遠征王のノリで話が進むので、後期の重い展開が好きだった自分としてはちと不満。各キャラを扱った短編集みたいなものを期待していたのに長編だったのも不満。アイオリアの話としては楽しめたので、一応の満足は得れたのが救いですが、間隔あけてわざわざ出すほどのものかというと微妙だなぁ。 あと、特別編ということで別シリーズの過去のキャラがたくさん出てきてるんですが、どうせなら未来のキャラも出してほしかったです。「その時〜」キャラよりアルフォンスとマウリシオが見たいんですよ! まあ絶版だし今後も見れそうにないですが……。ビーンズでもまた書くみたいですが、とりあえずは銃姫の続きを期待して待ってます。 評価 ☆☆☆(6) |
___10月30日(土) |
今日はドラマガ読んだだけで読了本はなし。龍皇杯エントリー作品全部読み終わったので、一言ずつ感想。 「ハルのこえ、アキのうた」 著:壱乗寺 かるた 戦時下での戦闘機乗りの少女の物語。 設定のアラは置いておくとして、切なさはまあまあ出てるけどパンチ不足。てか、連載向きの話じゃないですこれ。 「究極超獣バムスター外伝」 著:吉村 夜 タイトル通りのハムスターな話。 いい具合に突き抜けたバカで面白いです。魔魚の方が好きだけど、これはこれでよし。 「彼岸・此岸 −アチラ・コチラ−」 著:田代 裕彦 「彼岸」からくる怪異と向かい合う少年と少女の物語。 ダークバイオレッツベースのDクラ風味。悪くはないけれど、短編ホラーはあんま好きじゃないからなぁ。LOVEが進めばよくなるかも。 「殺×愛」 著:風見 周 滅びかけの世界での宿命の2人のラブストーリー。 主人公の軽薄っぽい一人称、並びにかませ犬になる定めを持った幼馴染の扱いが気にいらないので評価は低め。でもこれ人気ありそう。 「ASYL −聖域−」 著:時海 結以 どうせ歴史物だろうと思っていたら、なんとSFファンタジー。 あー時海さんSF向いてないんじゃ。設定は微妙だし、時系列入り乱れの構成も崩壊気味。LOVEがないとだめぽ。 「ユラユラのムコウガワ」 著:枯野 瑛 おばけが見える小学生の女の子が主人公のまたーりファンタジー。 おばけは出てくるからといってホラーではなく、やや疎遠になった親友との友情を描いた話。いつもながら地味だけどやっぱり好き。 個人的な評価だと ◎ユラユラ、○バムスター。でも、どれが龍皇とるかとなると、◎殺愛、○バムスターになっちゃいそう。ユラユラ頑張れ! |
___10月29日(金) |
あれれ、27日の日記が何時の間にか消えてます。 …… ま た 消 し た の か ! 今月2回目だ_| ̄|○ やっぱり書き直す気おきないのでBookshelf行きで。ちなみに、読了したのは「黄金拍車 異次元騎士カズマ」と「アル−ナグクルーンの刻印 砕けた紋章」。黄金拍車は次巻読む時にまとめて感想書きます。 さて、今日は「神田古本まつり」に行ってきました。歩道の片側にずらりと古本のワゴンが並んでいる様はなかなか壮観で、人も多く賑わっていました。でも、ハードカバーと実用書ばっかりで、文庫本すらほとんどなかったので何も買えず_| ̄|○ しょうがないので、新刊を何冊か買って未読補充。 【今日読んだ本】 ◆エレニア記V サファイアの薔薇(上) (デイヴィッド・エディングス/角川スニーカー文庫)【amazon】 本格ファンタジーシリーズ第4巻、今度は400ページと厚くないのですぐに取り掛かれました。 あらすじ ついに魔力を持つ宝石ベーリオンを手に入れた聖騎士スパーホーク。毒を盛られ、危篤状態にあったエレニア国の女王エラナは、ベーリオンの力で奇跡的に意識を取り戻す。そのころ聖都カレロスでは、アニアス司教が総大司教の座を狙って聖職者の買収を進めていた。司教の謀略を阻止せんと奮闘する騎士団。しかし、北からは宿敵マーテルの大軍が迫り、聖都は陥落の危機に瀕していた…。―伝説の聖騎士に、古き神が牙を剥く。 この話の主人公である教会騎士たちは、正義ではあっても決して善人ではない。 悪だと見なした相手は躊躇いもなく殺すし、戦争に最終的に勝つためには、たくさんの市民を見殺しにすることにも良心を痛めない。もちろん教会騎士たちはかっこいいのだけれど、彼らが時折り見せる残虐性は自分には受け入れられない。 他にも敵民族を知恵遅れとして見下して描いていたりと、どうにもこの作品にはアメリカっぽさが見え隠れしているように思える。 まあそんな堅苦しいことはどうでもよくて、今巻はエラナかわいいよエラナの一言に尽きます。ほんとアメリカのにはロリコン小説が多いですね。どうしてこんなに少女の気高さや愛らしさを表現するのがうまいんだか。 評価 ☆☆☆★(7) 【昨日購入したもの】 緑翠のロクサーヌ 王を愛した風の乙女 (藍田 真央/角川ビーンズ文庫) 遠征王と秘密の花園 (高殿 円/角川ビーンズ文庫) 悪魔のミカタ4 パーフェクトワールド・休日編 (うえお 久光/電撃文庫) ドラゴンマガジン 12月号 (富士見書房) いくら龍皇杯があるからって、再びドラマガ買う日がこようとは思ってもみなかった……。 |
___10月28日(木) |
ついに未読50冊割れ。そろそろ補充しようかと思っていたら、明日は神田古本まつりじゃありませんか。ライトノベルはあまり手に入りそうにありませんが、一般小説でも買ってきます。 【今日読んだ本】 ◆悪魔のミカタ2 インヴィジブルエア (うえお 久光/電撃文庫)【amazon】 約2年半ぶりの悪魔のミカタ。 あらすじ "悪魔のミカタ"として悪魔の味方をすることになった堂島コウ。「悪魔見習い」から「見習い悪魔」に昇格したアトリらとともに最初に扱うのは"マリア・ドール"消失事件で、これは郵送中の大理石の像がトラックの中から突然消失するというきわめて不可解な事件である。契約完了魔力の発生から、インヴィジブルエアという名の"知恵の実"が関係していることはわかったのだが…。インヴィジブルエアの、物体を透明に換える能力が大活躍!第8回電撃ゲーム小説大賞銀賞受賞シリーズ第2弾。 キャラの名前は分かるけど1巻の内容全然覚えてなかった_| ̄|○ 手放しちゃってて再読もできないので、思い出せる範囲で勝手に脳内補完して読むことに。一話完結色が結構濃いので、それでも何とかなりました。 で、内容の方はというと、一言でいえばVS透明人間な話。透明であることを存分に話に絡めていてなかなか面白いんだけれど、服だけ消してお色気全開にするのはさすがにやりすぎなんでは。ただでさえキャラクターのあくが強いのに、これのせいでキャラと話との間で微妙に消化不良起こしちゃってます。後半の菜々那とか場面単位ではいい個所も多いので惜しいなあ。まあとりあえず、評判のいい5巻までは付き合ってみます。 評価 ☆☆☆(6) ◆エレニア記U ルビーの騎士 (デイヴィッド・エディングス/角川スニーカー文庫)【amazon】 また微妙に間があいた、本格ファンタジーシリーズ第3巻。 前巻読了後すぐに読もうと手にはとったんですよ。でも550ページ越えの厚さに跳ね返されました_| ̄|○ この厚さで売れなかったら絶版になるよなぁそりゃ……。 あらすじ 古より教会と王家によって統治されてきたイオシア大陸を震撼させる企みがあった。覇権を狙うアニアス司教の策謀により、不治の病に冒され、クリスタルに封印された女王エラナ。彼女の窮地を救うものは、魔力を持つ宝石ベーリオンただ一つだった。その最後の手がかり、500年前のサレシア国王サラクの戦跡をたどり、騎士たちは新たなる長い旅に出た…。古き神アザシュの攻撃が、さらに激化する中、ついに明かされる若き神アフラエルの正体とは…? 伝説の戦いは佳境を迎える。 今巻は一冊まるまる使ってベーリオン探し。 ようやく脇キャラの名前も完全に覚え、会話も相変わらず楽しいけれど、ちょっと中だるみしてるかな。マーテルもアニアスも出てこず、アザシュも使い魔だけで、敵の大物が出てこず起伏に欠け気味。 大人しく見かけは幼女、でも実は、のフルートに萌えとけってことですかねこれは(違 次はエレニアに戻って大いに盛り上がりそうなので期待。 評価 ☆☆☆(6) |
___10月26日(火) |
【今日読んだ本】 ◆アル−ナグクルーンの刻印 星は踊る (響野 夏菜/コバルト文庫)【amazon】 昨日に引き続いてナグクルーン。 あらすじ ヴュティーラたちを乗せた特別輸送機は、空を切り裂くような音をたてて、テ・クラッドに向かっていた。見たこともない「機械」や建物にびっくりするヴュティーラだったが、出迎えてくれたナイザの「じっちゃん」とはテ・クラッドを管理している長老のひとりだった。消えてしまった「連獣」クィンティーザの謎を探ろうと図書館に出かけたヴュティーラは、さっそくトラブルに巻き込まれ…。 期待ほどではないにしろ前巻より面白くなってる。舞台を「機械」の街にうつして徐々に明かされていく「星」、「獣」、「連獣」などの秘密が、いかにもファンタジーって感じで楽しいです。今までパッとしなかったカジャが大きく変化してきて、サブキャラが充実してきたのもよく、これなら続きも期待できるかと思ったんですが……。(以下続く) 評価 ☆☆☆(6) ◆アル−ナグクルーンの刻印 月を狩る森 (響野 夏菜/コバルト文庫)【amazon】 このシリーズって第一部終わった後打ち切りくらってるんですよね。S黄尾がいまだに続いていること考えると、ファンタジーは余程抜けた魅力がないと売れないんでしょうか。 あらすじ 自分の居場所を求めて、ナイザたちとレザンティア帝国を訪れたヴュティーラ。帝国の皇太子エストゥーサの<幸運>として歓迎されることに。だが、そこに待ち受ける<星>たちの意外な運命とは。 ナイザもアキエもカジャも、与えられた運命と必死に戦っていてすごく好感持てるのに、何やってるんだろうこの主人公は。一人だけレザンティア王子にときめいちゃったりして、能天気なことこの上ない。それで都合のいい時だけ悲劇のヒロインぶっちゃって、非常にむかつきます。1巻の頃は健気に見えたのになぁ。まあ主人公に目をつむれば普通に読めるので、あと一冊さっさと崩します。 評価 ☆☆(4) |
___10月25日(月) |
数ヶ月ぶりにLINKに何件か追加。さぼりすぎ_| ̄|○ 【今日読んだ本】 ◆ザンヤルマの剣士 イェマドの後継者 (麻生 俊平/富士見ファンタジア文庫)【amazon】 シリーズ最終巻は、今昔通じて富士見ファンタジア最厚の500ページ超え。 あらすじ "イェマドの遺産"の所有者たちを闇に葬り去っていく管財人特務部隊、通称FINAL。彼らの情報網は、遂に最大のターゲットである「ザンヤルマの剣」の所在を掴んだ―。迫りくる共通の敵を相手に、お互いを「剣士」として認めた矢神遼と佐波木敬。だが、心強い仲間との出会いも束の間、FINALの擁するもう一人の「剣士」、ジェネラルが彼らに襲いかかる。解放され激突する最強の"遺産"の力。だがそれは、かつて超古代文明イェマドを破滅に導いたものではないのか?風雲急を告げるサスペンス伝奇アクション。衝撃の最終巻。 これまでの集大成の話。遼の裏返しの存在ともいえる佐波木くんとのラストバトルは、お互いの信念がぶつかりあって燃え燃え。特に遼の信念は、これまでの長い苦闘を元に導き出されたものだけに説得力があります。 非常に説教臭いんですが、テーマ性の強い作品だけにこのくらいやってくれたほうがいい。2004年現在でも読むに値する作品。「この話が杞憂に終わればいい」というあとがき読んでちょっと悲しくなりました。 一方、物語の終わり方は微妙。裏次郎との決着、万里絵との関係、ラストシーン、どれもいまいちピンときませんでした。この辺は前巻で新キャラ出しすぎたのが原因かも。風呂敷をたたもうとしたけれどちょっとはみ出した、みたいな印象を受けました。 評価 ☆☆☆★(7) ◆アル−ナグクルーンの刻印 エズモーゼの左手 (響野 夏菜/コバルト文庫)【amazon】 シリーズ第一部集まったので、続き崩し始め。 あらすじ 『アキエ』闇の中で呼ばれ、アキエはふと目を覚ました。声の主は、アキエの故郷メセネットの連絡員。連絡員がアキエに依頼したのは、ヴュティーラの暗殺だった。怪物に襲われて飛行機が墜落し、有り金を紛失したヴュティーラとナイザは、機械の修理屋をしていた。そんなときヴュティーラは、突然現れた役人たちに「ラ・ククルの祭り」が行われるオルードの街につれていかれてしまうが…。 前半の強引で頭悪い展開を見た時はもう核地雷かと思いましたが、後半意外と持ち直してそこそこ楽しめました。前巻から世界がほとんど広がりを見せてないのがファンタジーとしては結構痛手、でもキャラクターは皆隠し事を秘めていたりとなかなかいい味出していてます。次は世界が結構大きく動きそうだから期待してみよう。 評価 ☆☆★(5) |
___10月24日(日) |
「LightNovels CROSSROAD」で、毎年恒例のライトノヴェルズ好感度アンケートがはじまりました。早速投票してきましたが、エントリー134作品中読了57、回答者10人のうち3番目。売れ筋あまり読んでないことを露呈する結果になってしまいました。まあ、マイナースキーとしては喜んでおくことにします。 例年投票数が少なくて困っているみたいなので、ラノベ読みはどんどん投票しましょう。 【今日読んだ本】 ◆ぴよぴよキングダム (木村 航/MF文庫J)【amazon】 「ぺとぺとさん」の作者の最新刊は……ひよこ? そのタイトルと竹岡さんのイラストに惹かれて購入。 あらすじ 高校生森山拓は、ある朝目を覚ますと……頭の上に『ヒヨコ』が住み着いていた。『ヒヨコ』は高次元生命体ピッチパッチのピックルと名乗り、拓の頭を領土として宣言。伝統にのっとり、この未開の惑星・地球で恋をするのだという。お相手は美しく慈愛にあふれたチュルリラ姫? とりあえずピックルを頭に載せて登校した拓を待っていたのは、チュルリラ姫と、姫の領土になったクラスメート・磐座あかりだった! ピッチパッチの恋の儀式のために、あかりに近づく拓とピックルの前に、大富豪の御曹司と『融合』したピッチパッチ、『ブラ麿』が現れ、恋の行方は混沌と……。クールな笑いとほんわか涙がいっぱいの、ファンタジック学園SF登場。 大当たり。基本的には「三月、七日。」のような、心に影を持った現代の少年少女の恋物語風味なんだけれど、そこに騎士と姫君と悪役で繰り広げられるヒヨコの物語を加えてくるのがなんとも斬新。異世界を違和感なく現実と融合させているのは、さすが「ぺとぺとさん」の作者といったところです。 話は心理描写たっぷりの一人称で進むんですが、拓視点の前半は面白いけど惜しいなと思って読んでました。そしたら後半あかり視点キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!! 勝気で乱暴で照れ屋な思考暴走少女の一人称、ちょっと素晴らしすぎます。脇役や敵が放置気味になってることなんて気にならない程。堪能させていただきました。 イラストも話にあっていてグッド。コバルトから竹岡さん引っ張ってくるとはMF文庫やるなぁ。MF、ダッシュ、富士ミスが電撃を脅かす日も近いかもしれません。 評価 ☆☆☆☆(8) |
___10月23日(土) |
昨日はいつの間にか寝てて更新できず。まあ読了一冊もしてなかったので問題はなかったです。 【今日読んだ本】 ◆復活の地V (小川 一水/ハヤカワ文庫J)【amazon】 小川一水がおくる国家復興SF、完結編。 あらすじ 皇権排除を画策するサイテン首相は、スミルらを襲った大規模余震を機に国家権力を掌握、星外進出を見据えた軍備増強を推進していく。いっぽうセイオのもとには、100日後の第二次震災発生という衝撃の情報がもたらされる。復興院総裁という権力を失った彼が、”予知された災害”に対して講じた方策とは? そして、迫りくる国家崩壊の危機に、摂政スミルがくだす最後の決断とは? ――未曾有の国家再生ドラマ、全3巻完結 「イカロスの誕生日」を超えた小川一水最高傑作、現時点での下半期No.1。 まず、熱さとかっこよさの度合が尋常じゃないです。セイオやスミルが燃え燃えなのは予想していたけれど、脇役たちまでこんな燃えるとは。シンルージなんかは、1巻のヘタレ具合からは想像つかないほどの素敵キャラに変貌しててびっくり。名台詞も多くて涙腺緩みかける場面もありました。 今までの作品のネックになっていた終盤の展開も今回は素晴らしく、最後まで熱いまま突っ走り、エピローグも綺麗で非常に気持ちのいい読後感。ベタ誉めしてますが、本当に面白かったです。1巻からもう一度読み返そう。 評価 ☆☆☆☆☆(10) 【昨日購入したもの】 復活の地V (小川 一水/ハヤカワ文庫J) ぴよぴよキングダム (木村 航/MF文庫J) MFとダッシュの新刊も売ってました。「世界の終わる場所へ〜」買おうか迷ったけれど、チキンなので回避。 その代わりといってはなんですが、来月の富士見新シリーズフェアには全特攻する気概でいきます! |
___10月21日(木) |
復活の地最終巻FGするの忘れたあqdrftgyふじこlp;@: _| ̄|○ 【今日読んだ本】 ◆ザンヤルマの剣士 ファイナルの密使 (麻生 俊平/富士見ファンタジア文庫)【amazon】 最終巻がようやく手に入ったので久々のザンヤルマ。 あらすじ 使うほどにすさまじいまでの能力を見せつける「ザンヤルマの剣」に、所有者である矢神遼は戦慄を覚える。超古代文明「イェマド」の"遺産"の暴走を止めるためとはいえ、世界を破滅に導きかねないほどの力を振るい続けていいのか。――彼になら相談できるかもしれない。迷う遼はかつて剣の使い方をアドバイスしてくれた、もうひとりの「ザンヤルマの剣士」を捜しはじめる。やがて遼の目の前に敵としてあらわれた少年。だがそれは、求めていた相手ではなく"三人目"の剣士だった。なぜ遼を狙うのか、そして遼は同等の力をもつ遺産を相手にどう戦うのか!? 驚愕のサスペンス伝奇アクション、書き下ろし第八弾。 最終巻直前なのにがんがん新キャラ出てきますね。裏次郎やら丈太郎やらどこ行っちゃったんですか! 新キャラは特徴出てよく動いているし、このシリーズの魅力である人間の黒さ、遼の悩む姿の濃い描写もTOGO編のようなねちっこさはないものの健在で面白いんだけれど、ちょっと展開はっちゃけすぎていてあと1冊で綺麗に終わるのか非常に不安。ここにきて三人目の剣士出して収拾つくのかなぁ。最低万里絵との関係はきちんと書ききってくれないと暴動おこします。 評価 ☆☆☆★(7) |
___10月20日(水) |
【今日読んだ本】 ◆眠り姫 (貴子 潤一郎/富士見ファンタジア文庫)【amazon】 富士見ファンタジアの大賞受賞作家は過去3人、そのうち2人は続きが出なかったり売れなかったりで消えてしまいました。3人目は生き残るのか、それとも消えてしまうのか、貴子潤一郎1年10ヶ月ぶりの新刊です。 あらすじ 貴子潤一郎、伝説の大賞作家が描く珠玉の短編集! 恋人の聡実が眠り続ける病気にかかってしまった。数時間が数日、数週間、数か月、数年と、眠り続ける時間がながくなる。眠りながら老いていく彼女を主人公は見守り続けるのだが……。 また富士見っぽくない作品ですねこれは。あらすじにも載っている表題作は一般小説みたいな内容だし、書き下ろしの連作三篇は主人公が探偵という富士ミス向けのもの。何より、キャラが弱く物語を前面に押し出しているというあたりが非常に富士見らしくないです。 で、出来の方はというと前作のベロニカよりは劣るかな。前述したように物語重視の作品で、ベロニカでは叙述トリックをうまく使って盛り上げることに成功していたけれど、今作ではそれがないために文章が淡白なこともあって惹きこみが弱いです。 個別では、滅びかけの世界の様子がうまく描かれていた「水たちがあばれる」が一番で、次点が「さよなら、アーカイブ」かな。表題作の「眠り姫」は淡々としすぎてて苦手。 というわけでなかなか良かったわけですが、これは正直富士見では売れないと思います。もっとキャラの魅力を出すか、レーベル移るかしないとこのままではきつそう。 評価 ☆☆☆(6) |
___10月19日(火) |
【今日読んだ本】 ◆イレギュラー・パラダイス 赤い童話のワールドエンド (上田 志岐/富士見ミステリー文庫)【amazon】 昨日に引き続き富士ミス開拓。 あらすじ 今日も、来館者はゼロだった。相変わらず、天気は曇りがちだった。やっぱり、ケリポット図書館は貧乏だった。「あと1年で潰れちゃうんですよ!」遠くの世界にポツリと建つ、小さなオンボロの図書館内。人工精霊ヒャッカは大声で叫ぶ。「1年で1000人の会員を集めないと廃館」の生き残りを賭けた条件に、少女は焦っていたのだ。ちなみに現在の会員数31人…。「いや、無理だろ。それ」だが、犯罪者で女たらしで、何故か館長の人間レクトはどーでもよさそうだった。そんな全く噛み合わない二人に、一冊の赤い古書“DDD”が届く。扉を開くと「世界の終わりと始まり」について記されていた…。ろくでなしの館長とマガイモノの職員たちが、異端者達の楽園を夢みて踊る―多分、きっと、恐らくそんな物語。 序盤の館長のダメダメなキャラを見て今日もまた踏むのかと思ったら、意外と悪くない。書霊のヒャッカをはじめとしたマガイモノのキャラがいきいきと描かれているし、LOVEも富士ミス標準程度にはしっかり備えてます。 その反面、敵の描き方があまりにもいい加減。ボルカンドーチンを劣化させたような兄弟に、バックグラウンドもなく薄っぺらいひねたガキとろくでなしばっかり。これじゃ終盤盛り上がりません。結局館長の謎が全然明かされないから、仕事サボり肯定できないのも×。素直にキャラ萌えで読むのが吉かな。 評価 ☆☆★(5) 【本日購入したもの】 眠り姫 (貴子 潤一郎/富士見ファンタジア文庫) スキップ・ビート!8 (仲村 佳樹/白泉社) 富士見と花ゆめの新刊。ザ・サードは様子見。 |
___10月18日(月) |
【今日読んだ本】 ◆マルタ・サギーは探偵ですか? (野梨原 花南/富士見ミステリー文庫)【amazon】 未読も減ってきたし、富士ミス応援者としてはこの辺も抑えておかないと。こうしてコバルトから作家引っ張ってくるあたり、本気でLOVE路線貫いてますね。 あらすじ 平凡な少年、鷺井丸太が名探偵マルタ・サギーになる! 気紛れで入ったコンビニで鷺井丸太は見知らぬ少年に声をかけられる。「お前もカード使いなんだろ?」。異能の〈カード使い〉として異世界にとばされた丸太。手にしているのは〈名探偵〉のカードただ一枚だった…… 昨日に引き続きまた踏んだ。序盤数ページの主人公の無気力っぷりにまず萎える。そして、こいつが大して成長してないくせに後半いきなり青臭く熱くなるから余計萎える。さらに、中盤までのカードの話と後半の探偵の話が全然絡んでなくて前半の意味が感じられないし、異世界なのに文化が同じなのも凄く気になる。 なにより、最大の問題点、LOVEがない。新装富士ミスとして失格です。 評価 ☆★(3) |
___10月17日(日) |
【今日読んだ本】 ◆我が家のお稲荷さま。 (柴村 仁/電撃文庫)【amazon】 今年の新人の金賞受賞作。あらすじに惹かれなかったので見送っていたのですが、3巻の時点で16万部突破となかなか売れているみたいなので読んでみることに。 あらすじ その昔―一匹の大霊狐が三槌家の守り神に祀りあげられた。名を空幻といい、ありとあらゆる術を自在に操る、たいへんに賢しい狐であった。だが同時に、騒動が大好きでもあった。いたずらと呼ぶには悪辣すぎる所業を繰り返す空幻に業を煮やした三槌の司祭は、七昼七晩かけて空幻を裏山の祠に封印したのだった。そして現在―未知の妖怪に狙われた三槌家の末裔・高上透を護るため、ついに空幻が祠から解封された…のだが、その物腰は畏怖された伝説とは裏腹に軽薄そのもの。イマドキの少年である透からは『クーちゃん』と呼ばれる程で…第10回電撃ゲーム小説大賞金賞受賞。 あれ、踏んだ。人外の守り神が家にきて繰り広げられる、ちょっぴりシリアスなホームドラマ風コメディということで、ファミ通で出てるガーゴイルと結構かぶるのですが、アレに比べるとキャラが弱くてなごめず、また代わりにページ数が割かれている戦闘描写はつまらなく、何を楽しめばいいのかよく分からないまま読み終わってしまいました。おいしそうなクラスメイトをないがしろに扱ったり、萌えない巫女さんを出したり、何がしたかったんだろう。 評価 ☆☆(4) |
___10月16日(土) |
【今日読んだ本】 ◆真世の王(下) 白竜の書 (妹尾 ゆふ子/EX NOVELS)【amazon】 滅びと立ち向かう人々の姿を描いたハイファンタジー下巻。 あらすじ この世界を救おうと戻ってきた"銀の声持つ人"―イーファルに見いだされ、そのわざのすべてを与えられた竜使の孫ジェン。世界が滅びた後、それを再生する者―「真世の王」の候補者として産み出された、漆黒領王家最後の姫エスタシア。ジェンに、エスタシアを守ってくれと頼まれた、彼の幼馴染みでもある「王の剣士」ウルバン。世界を滅びから救うため、あるいは、滅びを止められなかったときのため、それぞれの戦場で戦う三人。はたして、運命は変えることができるのか。 ちょっと期待値高すぎたかも。どうも上巻で世界観をうまくつかんでいなかったらしく、物語にひたることができず。ウルバンもエスタシアも格好よかったけれど、それ止まりだなぁ。やっぱりハイファンタジーは向いてない。 評価 ☆☆☆(6) 【本日購入したもの】 丘の家のミッキー7 未来進化するの巻 (久美 沙織/コバルト文庫) アル−ナグクルーンの刻印 月を狩る森 (響野 夏菜/コバルト文庫) アル−ナグクルーンの刻印 砕けた紋章 (響野 夏菜/コバルト文庫) マルタ・サギーは探偵ですか? (野梨原 花南/富士見ミステリー文庫) イレギュラー・パラダイス 赤い童話のワールドエンド (上田 志岐/富士見ミステリー文庫) 我が家のお稲荷さま。 (柴村 仁/電撃文庫) やっと丘ミキ7巻手に入ったー。古本ならよく見かけるけど、新品だと全然置いてないんですよね。せっかくリニューアル刊行されたのに、既巻は書店に置いても動かないんだろうか。 |