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目次

旅行全体の感想
1〜2日目 マドリード+トレド
3〜4日目 グラナダその1 バル巡りとアルバイシンとバレエ鑑賞
3〜4日目 グラナダその2 アルハンブラ宮殿
5日目 セビリア
6〜7日目 バルセロナ
番外 スペインの果物たち


 
 旅行全体の感想

2015年6月後半に7泊ほど、「アルハンブラ宮殿を見るついでにスペインあちこち観光して食べ歩こう」旅に行ってきました! 元々スペインは興味ある国だったところに、金星特急が素敵なアルハンブラを描いてくれたので、行けるタイミングを見計らっていました。
ちなみにスペインの1個前に行った海外一人旅は「NGライフの聖地ポンペイを見るついでにイタリアあちこち(以下略)」でした。行動原理が何年か前から変わってない。

旅程はこんな感じでした。
 マドリード(2泊)+トレド(日帰り)→グラナダ(2泊)→セビリア(1泊)→バルセロナ(2泊)
ちょっと詰め込み過ぎかと行く前は思いましたけど、身体壊すこともなく周れました。途中少しバテて部屋休憩挟みましたが。
旅行準備してて思ったのが、「7泊するのに飛行機・宿・移動手段・チケット諸々を全手配は割と面倒だししんどい」ということ。準備前から気づけって話。イタリアの時も全手配でしたが、当時は若かったし時間余裕ありましたからね……。特に自分の場合、事前に入念に情報収集して大筋決めた上であちこち動き回るタイプなので、余計大変でした。次の旅行時はせめてオプショナルツアー使います。


まずはじめにスペイン全体の感想を簡単に書くと、1国で様々な色が見えて面白い国だったなあ、と。普通の大都市っぽいマドリード、イスラムとキリスト教がはっきり見える南部、大都市にガウディやビーチがミックスされてよく分からないバルセロナ。歩いてて一番楽しかったのは南部ですね、。今回は金星ありきで歴史あまり知らずに行ったので、いつか歴史もう少し知った上でもう一度周ってみたいと思わされました。
あと、事前情報よりも治安良いなと感じました。もちろん観光地なのでスリくらいはどこかにいたんでしょうが、昔はあったらしい首絞め強盗などが起こるような雰囲気ではありませんでした。特にグラナダは、比較的閑静なアルバイシン地区でも観光客の女性1人や子連れが平気で歩いてました。暗いと少し怖いですけど、夏は日も長い(沈むのが21時半)ので安心。自衛の基本(カバンからは常に目を放さない、治安悪い情報ある地区には立ち入らない、貴重品は身につけて、等)を実践していれば大丈夫というのが印象です。


続いて個別スポットの感想。詳細は別途書くとして、個人的な期待スポットの感想を◎◯×で書いたのが以下です。
  • ◎ アルハンブラ宮殿とグラナダの街並み
  • ◎ フラメンコ
  • × 闘牛
  • ◯ サグラダ・ファミリア、他バルセロナの建物たち
  • ◯ トレドの町並み
  • ◎ スペインの果物
  • ◎ 世界初のデザートレストランである老舗を堪能
  • ◯ 生ハムやバルの食べ物
スポットと言いつつ食べ物関連多めですね! そして闘牛は合いませんでした……残酷な上に面白さが分からなくて。詳しくは都市別感想で。


全体編の最後は、必須アイテムではないけれど旅に持って行ってよかったと今回感じたもの。

・海外で使える安めの回線+Google Map(+USB充電器)
これが本当に便利でした。迷っても大丈夫、という安心感があるので足の向くままに好き勝手歩けるのが楽しい。もちろん行きたい場所に行くのも迷わない。GoogleMapの検索&登録機能の有用さを知りました。印刷してメモした地図を片手に迷う時代は終わっていたのですね……。
街歩きしながらIngressも楽しめたし、単語が分からなかったらググれるし、機内で読んで続きが読みたくなった電子書籍もダウンロードできたし、多方面にお役立ち。SIMロック解除していないのでレンタルwi-fiを使いましたが、1日800円でも払う価値はあったなと。
充電器も、街中での充電切れ対策+長時間飛行機の電子書籍用に、合わせて便利でした。

・マスク
乾燥で喉がやられることが過去の海外で結構あったので、今回はじめて持っていきました。機内と就寝時に装備。おかげで喉は無事でした。朝ちょっとだるい時に風邪薬2回ほど投下しましたが(←)。基本ひ弱なんです……。

・エコバッグ
スーパーや八百屋巡りに便利でしたし、スーツケース内の収納にも役立ちました。
ちなみにこのエコバッグ、乙女ゲー同人イベントでもらった(恋戦記の)エコバッグでした。ちょうど良さそうな袋を漁ってたら、イラストもないし一番使い勝手が良さそうだったのでまさかの海外デビュー。とっておくと意外な機会に役立ちますね!

(追記)・スルガ銀行のVisaデビットカード
これは現地ではなく、旅行準備で。スペインはクレジットカード認証が厳しいらしく、日本のものが通りづらかったんですが、持っているカードでこれだけは通ってくれました。会費無料ですし限度も自分で決めれるし、海外時には便利だなあと思います。



 
 1〜2日目 マドリード+トレド

最初の行き先はマドリード。当初はマドリードで3泊くらいする予定だったんですが、経験者数名から「マドリード大して見るものないから他増やした方がいいよ」とアドバイスをもらい、バルセロナを追加しました。結果的にこれは正解。普通の首都の色が強いので、美術館にあまり興味ない人間は回るとこが少ないなあと感じました。

1日目は夜入りで買い物してご飯を食べただけなので、観光は実質1日。
 王宮 → トレド(4時間ほど) → 闘牛
観光地は王宮だけ、あとは軽く食べ買い歩きしただけです。

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まず王宮は、豪奢な建物だなーくらいの印象。隣接されていた武具博物館の方がときめきました、少年用の全身鎧見て、当時の歴史に思いを飛ばしたりしてました。ちなみに、2時間待ちもありうるという数々の情報を得て朝一で行ったんですけれど、出るときの列10人くらいでした。あれー?

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トレドは評判通り歴史を感じる都市でした。展望台からの全体像は絶景。観光地では大聖堂の巨大さもなかなかの見ものでしたが、お城を改造した軍事博物館の方が印象深かったです。お城改造しただけあって広くて中で迷いました。1時間以上周って、結局全部は見れてなかったくらい。

     
トレドは観光地より街歩きが楽しみでした。楽しかったんですが、同時に路地が怖かった。南部は人気が少なくて迷いやすいとは聞いていたものの想像以上。物音が全然ない上に細い曲がった道ばかりで視界も悪い。GoogleMapなかったら一瞬で迷える自信がありましたし、「ここで人さらいにあったら完全犯罪だな」と思えるくらい。スペインで唯一恐怖感じたのがここでした。南部の路地散策する予定は中止し、人がいる北部だけに留めました。

 
そして暑かった。到着時に37度の看板見てビビったんですが、歩いて駅に戻ってきたら41度の看板が待ち受けてました。よく頑張って歩いた。

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この日の最後は闘牛。こんな会場で行われました。

     
席が「日向・日陰・半日陰」で分かれていて、半日陰を買ったんです。写真見ていただければわかりますが、どう見ても日向です。夕方の日差しきつくて死ぬかと思った。この旅行で一番暑くて苦しんだのはここです。日陰席だけギッチリ埋まってるあたり地元民さすが、値段差結構あっても半日陰は辛かった。

     
で、中身が合わなかったんですよね。多人数で牛を弱らせていって、その後に出てきた闘牛士が牛をヒラリと交わした後にドヤ顔するのを見て、なんか冷めてしまいました。
闘牛士も何度か牛に跳ね飛ばされて牛の上を転がったり、かなり危ない競技なのは分かるんですが、倒れた牛が引きずられていった跡をレーキかけているのが何とも無情で「あ、これは駄目だ」と。残酷でも面白さがあれば満足できるんですが、そこが理解できなかった。全6試合あるうちの3試合で退出。

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果物以外の食べ物編(果物は別途まとめて)。マドリードではこんなもの達を食べました。

       
     

甘いものが多く見えるのは抜粋してるからですきっと。

美味しかったのはマッシュルーム。観光客御用達のお店でしたが、熱々で肉厚で良かった!
ガイドブックに大抵載っているチュロスも熱々サクサクで美味しかった! でも、結構油っこいので6本はきつかった。4本くらいがちょうどいいです。
インパクトあったのはピンチョス。日本の可愛いサイズを想定して頼んで、出てきて「!?」と。倍ですね倍。食べ過ぎ旅行のスタートとなった元凶。
あと写真にないですが、トレド名物のお菓子マサパンも食べました。甘かった……。スペインのお菓子は総じて甘すぎ感がありました。



 
 3〜4日目 グラナダその1 バル巡りとアルバイシンとバレエ鑑賞

グラナダ編は長くなりそうなので分割です。

マドリッド〜グラナダはバスで移動しました。最初は電車のつもりが、線路工事中で直通がなかったのでバスに。余談ですが、バス会社は保有クレジットカード全滅で、Paypal登録する羽目に。セキュリティ厳しすぎる……。

 
バス道中はオリーブの木が延々と続いていました。2時間くらい全く変わらない風景だったような。そりゃオリーブオイル生産世界一になるのも分かります。

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グラナダで一番の期待はもちろんアルハンブラでしたが、1ドリンク毎にタパス1皿無料でついてくるバルも楽しみにしてまして、着いた早々からバルに繰り出しました。というわけで最初はバル編から。2日間でこれだけ食べました。

       
     
この料理が(選べないとはいえ)全部タダで出てくるんですよ、しかもどれもちゃんと美味しい。必要なドリンクも、大体が昼も夜も2ユーロ(280円)。安い。日本のお通しにも少し見習ってほしい。お酒は強くないので、Tinto de Verano(赤ワインを炭酸ジュースで割ったもの)かMosto(ぶとうジュース)を頼んでました。

お店選びは、事前にガイドブックやTripAdvisorやブログで当たりつけた上で、現地の混雑度も見て決めてました。現地の人たちで賑わってれば間違いないですしね。行った店リストもつけておきます。

Los Diamantes:お魚のフライが美味しかった
Bodegas Castaneda:ゆで卵とツナとマヨを和えたものが美味しかった
Real Asador de Castilla:ここもお魚のフライが美味しかった
La Riviera:なんと10種類以上から選べる! ボリュームも◎で、個人的にはここが一番当たり

       
タパス以外もちょっとは食べたので載せときます。生ハムがメニュー一覧に載ってて、「半人前なら大丈夫だろう(ふふん)」と旅行前に覚えた言葉を得意気に使ったら、このざまでした。美味しかったですけどね、物には限度というものが。
あとはモロッコ菓子や、暑さをしのぐためのジェラートなど。グラナダ銘菓のピオノノ(写真一番右)もいただきましたが、これまた甘かったです。

しかし、グラナダは町並みは完全に観光地なのに、食事はどの店も安くて、大変過ごしやすい街でした。スペイン南部の食べ物安い。北部高い。

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食べ物は程々にして、グラナダの町並み。都市部は土産物屋も結構あって、ちょっと田舎の観光地的な街。ここから1キロも歩けばアルハンブラなんですけどね。
そしてスペイン南部は暑かった。湿度が低いのが救いですが、暑いものは暑い。

       
グラナダ初日の昼、満腹ほろ酔いの後はアルバイシン地区を散歩。世界遺産にもなっている、白壁が綺麗なイスラム色の残る地区です。
写真のように道が入り組んでいて高低差もあり、ふらふら歩くのが楽しい地区でした。治安が悪い情報が多かったですが、観光シーズンなためか人通りもそれなりにあり、昼間なら全く問題ないように思えました。

     
川を挟んだ向かいがアルハンブラ宮殿なので、登っている最中も姿が見え隠れ。そして展望台からは綺麗にアルハンブラが眺められました。訪問を控えてワクワクが募りました。

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夜はグラナダ国際音楽舞踏祭に。音楽も舞踏も素人ですが、ちょうど毎年6月後半〜7月前半に開催されるとのことで、せっかく時期がマッチしたので行ってみました。

   
開催場所がアルハンブラなんだから行くっきゃないですよね! 音楽コンサートは行くこと決めた段階でどれも売り切れだったので、ウィーン国立バレエ団を見てきました。バレエ見るのは高校生のときの学校イベント以来。
会場いくつかあるうち、離宮(ヘネラリフェ)での開催で、写真にあるように木に囲まれた広場が会場。昼は暑くても夜はそこそこ涼しくて、いい雰囲気でした。
バレエは綺麗だなあと思う部分とよく分からないなあとなった部分の両方がありました。青白い衣装で統一された女性3人が舞台を華麗に動きまわる姿が、妖精みたいで美しかったです。ただ、終わったのが0時回るくらいの深夜だったので、昼間の歩き疲れで少しウトウト。

     
せっかくのヘネラリフェなので、休憩時間に少し散策。水音が響く静かな中で、照らされた植物たちが美しく、ロマンチックでした。ロマンチックすぎて、「1人でこれ見るのはちょっと寂しいな」とここばかりは思いましたね……。
こんな感じでグラナダ初日が終わり、次の日が本番!



 
 3〜4日目 グラナダその2 アルハンブラ宮殿

グラナダ編その2はアルハンブラ宮殿。言葉だけでは足りないので写真中心でお送りします。と思って書いていたら写真過多になりました。

就寝したのがヘトヘトの午前1時半過ぎで、宮殿鑑賞は朝9時のコース。遅れたら見れないので気合で起きました。

       
街から坂道を登り、門を通り森の中をさらに歩いていきます。人通りも少なく、気持ちのいい天気。

 
本物の門をくぐり、テンションが上がってきました。

 
イスラムでなくなってから建てられたカルロス5世宮殿。コンサートの跡らしきものが。もう1枚はアルバイシン地区をアルハンブラから。こちらからの眺めも綺麗。


メインのナスル宮へ。入り口は普通。

       
でも踏み込めば幾何学的な装飾にアッという間に惹きつけられる。天井ばかりなのは、上の模様に目を奪われていたのと、部屋内は朝9時でも人が一杯だからです。

       
切り取られた青空と装飾にまた見入る。

     
 
メインの1つであるアラヤネスの中庭。本当に建物が見事に水面に映って。イメージよりもかなり広い庭で、金星特急を思い出しながら眺めてました。人は結構いましたけれど、青空に鳥の音も響いて良い雰囲気。

       
大使の間。広い部屋一面に広がった装飾が緻密で凄い。窓からの光も美しくて。

   
ライオンの中庭。なんですけどライオンより装飾に目を奪われました。

 
そのお隣、騎士の亡霊が出る間、ことアベンセラヘスの間。この辺りは王のテリトリーなだけあって豪華さが違います。

     
ライオンの中庭の側には他にも美しい広間がいくつか。修繕作業も見れました。これだけのものを観光客から保つ技術と努力には頭が下がります。


何度も眺めたくなるこの景色。


唐突にTが現れたので記念に(笑)

 
出口近くに庭園。日の射し具合が素敵でした。

これでナスル宮は終わり! さすがに見入る場所が多かったです。

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アルハンブラはナスル宮だけではないので、もう少しだけ続きます。

   
城塞。塀が低めなので、高いところの人の姿も確認できます。景色はもちろん絶景。

   
離れのヘネラリフェへと向かう道。途中で土産物屋があったので、寄木細工のサイコロ入れを買いました。チェス盤やバックギャモン盤なども売ってて惹かれましたが、お高いので我慢。

     
昨日のバレエの会場を反芻してから、植物の道を進みます。昨日夜に散歩した道は、昼間はむせ返るくらいの花の香りに満ちていて、鮮烈に心に残りました。

       
そしてヘネラリフェ。水に溢れた庭園が美しいだけでなく、宮殿と同様に装飾も凝っていて、王の離宮にふさわしい建物でした。


バスに乗ってさようなら。宮殿内には日本語見当たりませんでしたが、最後の最後で日本語が飛び込んできました。4時間ほどの滞在、来て良かった!

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アルハンブラから出て昼ごはんを食べた後、さすがに疲れが出てホテルで休憩。この間に洗濯も済ませました。
洗濯するとなると旅行の中日あたりになるわけですが、中日あたりは疲れも出るわけで、そんな時に洗濯などやりたくない。今回気づいたジレンマでした。夏は荷物もかさばらないし、捨てる用下着をためとくべきですね。

休憩した後は軽く散策&夕食を済ませた後に、アルバイシン地区再び。展望台に夜景を見に行きました。

               
日の入り時刻直前に着いたら中々暗くならず。だんだん暗くなる様子を、昼間を思い出しながら眺めてました。待つこと30分強。ライトアップが暗闇に映えて、待った甲斐がありました。

 
帰り道、広場で野良フラメンコが見れました! カッカッと良い音が響いて、見てて気持ちいい踊りでした。バスじゃなく歩いて帰ったおかげで見れてラッキー。大満足のグラナダ2日間でした。気候もいいし、食べ物も安くて美味しいし、いつか歴史を学んだ上で、アルハンブラをまた見に来たい街です。



 
 5日目 セビリア

次の目的地はセビリア。スペインの中でもフラメンコが本場の都市と聞いて、行くことにしました。

グラナダ→セビリアはバスで3時間ほど。ここでグラナダのバスターミナル行く時に少しヒヤっとする場面が。バスターミナルが都市部から若干離れたところにあって、バス乗り継いでいく必要があるのですが、乗り継ぎ予定の一駅手前でバスが終点という罠が。時間は多少余裕あれど、楽勝という程でもなかったので焦りました。
現地のおばちゃんが「ここで待てば次が来るよ!」みたいなことを言ってたっぽいのですが、スペイン語分からないし、どれくらい待つかも分からないし、ということで一駅歩きました。持ってて良かったwifi回線とGoogleMap! 迷うことなく乗り継ぎ、無事10分前にバスターミナル着。

バスに乗って最初しばらくはまたオリーブの木を眺める時間。アンダルシア南部はひまわりで有名な地域なので、バスで見れないかなーとウトウトしつつ眺めてたら、見れました!!

   
道路挟んでて結構距離ありましたが、一面のひまわりを見れただけで満足。

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セビリアでは街を散策しつつ、大聖堂やアルカサル(宮殿)など名所も一通り観光しました。

   
   
セビリアは大都市ですが、街の中心部はカラフルな建物が一杯で、時代を感じさせる作りもあったりと、歩くのが楽しい街でした。もう少し涼しいとなお良かったんですけどね!(最高気温40度は当たり前の都市) 一部区域には南国な雰囲気もありました。

   
大聖堂。セビリアのもスケールが半端ない。個人的にはトレドよりもこちらの方が訴えかけてくるものがありました。

 
大聖堂では、宗教施設によくある塔にも登りました。階段でなく、緩い坂道が正方形で延々と続く道。これ階段より辛かったですよ……。景色は綺麗でしたけど、頑張って登らなくても良かったかも。

     
     
古文書館に立ち寄り、コペルニクスやケプラーの数学本の展示を感心して眺めた後、宮殿へ。アルハンブラを意識して作られたらしく、確かにそう感じられる様式が見受けられました。美しさを随所に感じましたけれど、アルハンブラほどのインパクトはなかったかな。半地下に作られたお風呂(写真左下)が、広大で静かで印象に残ってます。

     
でもこのアルカサル一番のインパクトは建物ではなくて庭園。街中なのに恐ろしく広かったです。迷路みたいな庭があったり、親子鳥が歩いていたり。
で、暑い中を疲れでふらふらしつつ散策していたら、観光客が隅っこの方に数人集まっていたので近づいてみました。

 
なんかいたー! まさかのクジャク。帰って調べたら普通に放し飼いのようで……。毛づくろいをしたり羽を動かしたりする様子が綺麗でした。

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アルカサルを出て、軽くサンタ・クルス街を見て回った後に、メインのフラメンコへ。見れない事態は避けたかったので、「Casa de la Memoria」という評価が高い劇場を予約して行きました。
このフラメンコが想像以上に素晴らしかった! ステージから数10cmの近距離から見るド迫力。女性と男性の踊り手1人ずつで、どちらも足がとんでもなく激しく速く動くのはもちろん、全身を捻ってうねって表現されていて、目まぐるしさに圧倒されました。女性の踊り手さんは汗も眉間の皺も凄かったですが、それも当然と思える運動量。裾からの靴や足の魅せ方も工夫しているように映りました。

    
最後の数分間だけ写真可能タイム。見るのに集中していたので雑です。歌い手さんもギターさんも、皆で一つになって楽しいステージを作り上げている空気があって、1時間が本当にあっという間だったし、もっと見ていたかった。これだけでセビリア来て良かったと思えました。

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最後は食事記。

   
お昼にお酒を頼んだらオリーブがついてきて、「ジャパニーズお通し文化が!」と思ったら無料でした。これで1.5ユーロ(約200円)。安いって。本日のタパス(約500円)を頼んだら出てきた謎のお魚も美味しかったし、アンダルシア地方の食事は素晴らしいですね。

   
   
夜は有名らしいタパスバーへ。賑わってましたが、何とか外の立ち飲み席を確保できました。もちろんお酒につくオリーブは無料。
立ち飲みなのにおしゃれなレストラン風の創作料理もあったりしてどれも美味しく、でもリーズナブル。人気なのも納得です。春巻き的な見かけの料理が、甘さもしょっぱさも感じる不思議な味わいで良かったし、サルモレホ(冷製のにんにくトマトスープ)も他所より飲みやすかった。
あとせっかくなのでアンダルシア特産のシェリー酒も飲んでみました。強かったですが甘くて思ったより好みでした。



 
 6〜7日目 バルセロナ

最終目的地のバルセロナには2日間滞在しました。あちこち歩き周ったので、時系列は無視気味にトピック毎にいきます。

セビリア→バルセロナの移動は飛行機。海外での国内間飛行機移動は初でしたが、特に何事もなく到着。景色が見れないのがデメリットとはいえ、圧倒的に速いのは楽ですね。次に海外行くときは積極的に使ってもいいかも。

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バルセロナ一番の楽しみは、Espai Sucreというデザートレストラン発祥(2000年頃開店)のお店でした。「そこなの!?」というツッコミ受けそうですが、食へのウェイトは高いのです。この旅で唯一のちゃんとしたディナー。

     
   
見た目も味も楽しめるデザートコース。全体的にどの料理も「甘い」と「甘くない」を混ぜていて、普通のデザートとは違う趣向が凝らされていました。写真上段真ん中の桃アイスとオリーブケーキの組み合わせが一番インパクトもあって美味しかったです。


最後のプティフールが8種類も出てきて幸せ。どれも凝っていて大満足。お値段はかなり高め設定で、日本にあっても行く気なかなか起きないレベルですが、特別な日の食べ物としては素晴らしいです。


あと、このデザートワインがとてもスッキリしていてワインとは思えぬ飲みやすさで、今まで飲んだ中で1、2を争うワインでした。日本では手に入らないみたいなのが残念。

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個人的に楽しみだったのが、ポンペイファブラ大学の図書館。バルセロナ情報を調べているときに、貯水庫を改修した美しい図書館があるというのが目について、市街地からも近いということでルートに組み込んでおきました。

     
写真がこちら。静かで荘厳さを感じる美しい空間。無音モードで数枚撮って、あとは静けさの中でしばし雰囲気を味わいました。普通の図書館は手前にあって、こちらは奥まっているので利用者は少なめだったかな。きっと普段使いには常連さんが多そう。

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もちろんガウディ的な建物も一通り見ました。普通の観光客はきっとこちらがメイン。でも入場料がどこもやたら高く(大体20ユーロ≒3000円前後)、そんな価値あるのボッタクリじゃないのというネガティブな先入観がありまして。一番高いところは4000円近く払いましたからね……。

周ったのは、サグラダ・ファミリア、カサ・ミラ、カサ・バトリョ、グエル公園というメジャーどころ4つ。この中で序列つけると、
 サグラダ > カサ・バトリョ > グエル公園 >>>>>>>>> カサ・ミラ
となります。最初はカサ・ミラ行ったんですが、「これでこの価格はないわー」という感想。屋上の変てこさは凄かったですけども、それ以外は住宅内装にも展示にも心うたれず、フロアも広くなく、「え、これで終わり?」という拍子抜け感で一杯に。他を見るのが凄く不安になりました。

 
次のカサ・バトリョは面白くて安心しました。街中の邸宅なんですけども、まず変てこな外見からしておかしい。ベランダが仮面にしか見えません。

     
内部はガウディの特徴の1つであるカーブがそこかしこに使われていて目を引きます。見た目のためだけではなく、緻密な計算の下に作られているらしく、解説を聞くのも面白い。

 
解説のオーディオガイドが凝っているのも特徴でした。音だけでなく画面がついていて、例えばキノコ型の暖炉の前にガイドをかざすとキノコのCGが出てきたり。お客を楽しませようと頑張っている感が伝わってきて、高い料金にも納得。

   
一番良かったのは青いタイルの中庭。上にいくにつれて濃くなっていくグラデーションが綺麗でした。

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サグラダ・ファミリアはガウディの発想と設計を巨大スケールで実現していて、凄いなー!という箇所が随所に。当たり前ですが今までの大聖堂とは形状が全然違います。大きなアーチが美しい。朝一で行ったのでそこそこ空いてましたが、出るときには人いっぱいでさすがの名所。あまり日本人見かけない旅でしたが、ここではたくさん見かけました。

     
見所の1つである塔にも登りました。果物の彫刻があったりするのが特徴ですが、個人的な萌えとしては螺旋階段(シャルノスとdorchadasの影響で螺旋階段好き)。渦が綺麗に見えるのに興奮して覗きこんで、下まで降りてからも上覗きこんだりしてました。

 
未完成なので工事も普通にやってました。どうせ永遠に完成しないんだろと思っていましたが、ちゃんと10年後には完成しそう。まあ高い金とってますしね。


無料で入れる併設の資料館も意外と楽しめました。写真はアーチの形状を考えるための模型。数学で計算しながら、こんな風に逆さに吊るして設計していたらしいです。

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グエル公園は面白いデザインの家やオブジェやアーチがある公園で、感動はなかったですが楽しく見て回れました。ここはスマホ用の多言語ガイドアプリが無料で出ていて、説明読みながら周れたのも良かったところ。

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ガウディ以外では、カタルーニャ音楽堂も見学してきました。ガウディ作品群とほぼ同時期の建築物とのことですが、ステンドグラスをはじめとした装飾が美しくて、単純な美しさではガウディより好みかも。
英語ガイドツアーに参加するかコンサート聞くかでないと内部見学できないのでツアー参加しましたが、ガイドさんの英語も聞き取りやすく、ガイドなしで見て回るよりも良かったです。(コンサートは演目が好みでなかった)

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あとは街中の写真を少し。

 
バルセロナが面白かったポイントの一つは、一都市で色んな姿を見せてくれるところ。ガウディの奇妙な建物、普通の大都市な姿、歴史的建造物、市場や八百屋地域、そしてビーチ。大学図書館から10分歩かないうちに真夏の海水浴場ですからね。平日なのにビーチの賑わい凄かったです。

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恒例の食べ物編。バルセロナは食べ物物価高かったです、南部の倍近かった感覚。

   
 
初日のお昼はピンチョス中心。カウンターに置かれた中から選ぶ形式で、目移りしつつチョイス。生ハムとチーズの組み合わせが最強でした。地元デザートのクレマカタラナもいただきました、美味しかったけどこれはクリームブリュレでもいいかな。


1回くらいはパエリアも食べとこう、という2日目昼食。パエリアは2人前からの店が多いので、1人前で頼める店を見繕っておきました。産まれてはじめて食するイカ墨でしたが、魚介の味染みてておいしかったです。

   
あとは適当に買い食い。搾りたてバレンシアオレンジジュースをようやくバルセロナではじめて飲めました。凄い濃かった。買い食いしたらお腹が一杯になって、最終日は夕食なしでした。

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最後は帰国時のプチやらかし。便がコードシェアだったのに気付かず、うっかりターミナルミスしました。「あれ、便名ないよ……?」となったときは少しだけ焦りましたね……。慌てずInformationで質問しまくって、15分程のロスで済みました。大空港のInformation優秀。
ちなみにこのコードシェア便がLCCだったんですが、チェックインで45分くらい並び、便もナチュラルに30分遅れました。これがLCCクオリティか。到着後に、乗り継ぎに余裕ない乗客が「急ぐので通してください!」と飛行機の一本道を掻き分けていったのを見て、乗り継ぎ余裕持っといて良かったとしみじみ。乗り継ぎ2時間以上あると安心できます。

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そんなこんなで旅行記終わり! ここまで長々とお付き合いいただいた方ありがとうございました、スペイン良い国!



 
 番外 スペインの果物たち

果物編です。果物好きとしては海外旅行は絶好のチャンス、海外行く際は常に果物ナイフ持参な私です。特に今回は夏なので楽しみにしていました。
その結果、毎朝かかさず果物ということになりました。だってホテルの朝食高いんですもの……。他にチュロスを食べたりスーパーの生ハム食べた日もありましたが、大半は果物オンリーでした。昼前にはお腹すきました(当たり前)。昼ごはんたくさん食べるためなのでいいんです。

で、7泊の旅行中食べた果物の一覧がこちら。

       
   
計27個でした。食べ過ぎでは? というツッコミは甘んじて受けます。
桃、すもも、洋梨、りんご、びわ、あんず、それぞれ色んな種類を。ただ割と偏ってますね、オレンジあたりも1回くらいは食べとくんでした。写真左上にある平べったい桃は日本で見ないParaguayaという品種、日本桃に近い甘さで美味でした。

購入場所は、前半はスーパー、後半は市場や八百屋が多かったです。
スペインはどの大都市にもエルコルテイングレスというデパートがあって、地下のスーパーが結構遅くまでやっているので便利。また、街中に生鮮市場がある都市も多く、果物好きには嬉しい作り。特にバルセロナは市場の側に八百屋がいくつもあって、果物天国でした。でも、そんなに八百屋密集させてどうするんでしょう……。

     
市場の写真も少し。八百屋や魚屋や肉屋が何店舗ずつか入ってました。商品名がスペイン語で書かれる中、しいたけだけは「Shiitake」で驚いたり。英語もろくに通じないのに(ワンっていうとuno?(スペイン語の1)って聞き返される)、しいたけ凄い。