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 7月13日(日)

遅くなりましたがメルフォレスを。

>みきっぺさん

なろうでの好みの作品の探し方、自分は主に2通りでやってます。

・好みの作品名で検索して、感想書いてる方が推してる作品を読む
・なろうの「この小説をブックマークしている人はこんな小説も読んでいます!」を読んでみる

どちらも1作好きなものがあれば、そこから芋づる式にいけます。前者の方が当たり率は高いかなと思います。後者は結局有名作品が引っかかるだけなことも多いので。
最近だとTwitterで「#私のなろう十本刀」という好きな10作を挙げるタグがあったので、そこで好き作品を挙げてる方を参考にするのもいいと思います。でもあんまり参考にしすぎると、読みたい作品が増えすぎるので要注意。タグチェックは必要最小限にとどめましょう。


<最近読んだ本>

監獄学校にて門番を (古宮 九時/電撃文庫)amazon
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no-seen flowerの藤村由紀さんの商業デビュー作。web小説の書籍化ではなく電撃大賞からのデビューです、おめでとうございます。「Unnamed Memory」をはじめ、大好きな作品いくつも書かれているので、書籍で読むの楽しみにしてました。

web作品と路線は違いますが面白かったです!
戦闘力が高い子供のみを隔離した危険過ぎる監獄学校で、引きこもり青年が門番として雇われるところから始まるお話。電撃から出るだけあってwebで前面に出ていたロマンスは薄れて、コミカルな味付けをしつつ、シリアス展開とバトルで魅せる少年向けらしい作り。大好きポイントの1つはロマンス部分なのでそこがなかったのは残念ですが、ロマンスなくても十分面白かったです。
面白かったポイントの1つは主人公のクレトの性格からくるコミカルさと殺伐さの混ざり具合。門番業務は魔法がホイホイ飛んできて死と隣り合わせなんですけど、クレトが割と最強で、隣り合わせの中で怪我したりしつつも普通に女子生徒との日常をおくるのが楽しいバランス。日常にも微妙にブラックユーモアが混じったりして、そこにツッコミいれるクレトも愉快。クレトの性格はwebの「将軍と黒猫」を少し想起させるところがあったかな。

シリアスな過去描写からの謎の見せ方も良かったところ。終盤の伏線回収畳み掛けはweb作品でも見られた点で、今作でも終盤いくつかオッと思わされる驚きがありました。最後の方のクレトさん格好いい。

あと好きなのが、感傷や想いが込められるときの地の文。web作品でもここぞというときの地の文が雰囲気あってかなり好きで、それは今作でも健在でした。『過去と現在を縒って、一つと成すひととき』とかときめく。

臓物煮やワニの登場にはカオスな投げっぱなし路線の色も見えたし、由紀さんらしさが随所に見えて楽しかったです。クレトのこの先など気になる点も色々あるので、続きも読めるといいです。

評価 ☆☆☆★(7)



アヤンナの美しい鳥 (マサト 真希/メディアワークス文庫)amazon
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気になる評判をいくつか見かけたので読んでみた、MW文庫の恋愛ファンタジー。

とても美しく切ない物語でした。
顔に傷を負った醜い魔女の娘が、美しい奴隷を助けるところからはじまる物語。一緒にいるうちに距離が縮まっていって、互いがいればという関係を築いていって でも世界は優しくない、という構造自体は結構見かける類のお話なんですけれど、このお話が良かったなと思えるのは、「物語」の存在。
リリエンがアヤンナに語る哀しく美しい物語の数々が、アヤンナを刺激していって、やがてはアヤンナをハッピーエンドの語り部に変えていく様子がとても良かったです。ずっと自己否定ばかりだったアヤンナが前向きになる様子には、物語の力をはっきりと感じられて。夜毎の物語が紡がれる2人の時間は幸せそうで、いいなあこれと思わされました。童話や少女小説でも似たような話はできそうですけど、2人とも過酷な目にあっているこの話だからこそ、物語の力をより一層味わえたのかなと思います。

あと良かったのは、終盤の2人がたどった道筋。この手の話なので着地点はおぼろげには予想ついたんですけど、リリエンが最後にとった行動、それを受けてアヤンナが選んだ道筋は、この物語ならではのものになっていて、切なく美しいというのにふさわしかったです。

脇役の人々の印象は薄かったですが、2人の関係だけで満足。こういう大人の少女ファンタジーな作品がMW文庫でもっと増えると嬉しいです。

評価 ☆☆☆★(7)




 
 7月6日(日)

メルフォレスです。

>みきっぺさん

オンノベ、最近は何となく敬遠していた「なろう」さんの上位作品を中心に読んでるので、あまり目新しいのはないと思います。せっかくなので、ここ半年〜1年くらいで読んで楽しかったものを一言感想で。他にも色々ありますが、いくつかは書籍化がそろそろだったりもするのでそのときに。

シャルパンティエの雑貨屋さん

ダンジョンなファンタジー世界観って結構好きなんです。街や店の発展に関わっていくジネットのかわいさとたくましさ、そこにほのぼのラブが加わって楽しめました。

となりの魔王

魔王物も結構好きなんです。町内に変な馴染み方してる魔王、っていう笑いのセンスが好きで、ラブなしでも楽しいです。

謙虚、堅実をモットーに生きております!

これなんか思いっきり有名作ですね。割と流行ってた乙女ゲー転生ジャンルですが、これはバッドエンド回避しようとするお嬢様の庶民派で抜けた性格がかわいいです。他のキャラ視点がとても楽しそう。

リーングラードの学び舎より

教育が未発達なファンタジー世界での学園舞台の教師物。私が読むものとしては珍しく、どちらかというと少年向け。主役の教師がかなり特殊で最強キャラなんですが、そんな人物でも思い悩んで生徒と接していく様子が面白い。物凄く長かったですけど、先が気になって1週間丸々これに使いました。レギィルートでいいと思います。

成金商家物語

成金・悪人顔・バツ3のツンデレおじ様と女性騎士の、結婚からはじまる恋愛ファンタジー。とことん素直になれないツンデレおじ様がかわいいのです。

星間恋愛

ヒーローがエビの短編。なのにちゃんと笑える恋愛ストーリー。こういう変なセンスに弱い私です。作者さんは「魔王はハンバーガー〜」を書かれた方で、好き作品多いです。「359回目のプロポーズ」もオススメ。

Unnamed Memory

え、それは既読じゃないかですかって? 再読ですよ何度目かの。何度読んでもオスカー&ティナーシャ大好きです。ついでにBabelも再読してます。今週のデビュー作品楽しみですね!


<最近読んだ本>

人形姫オペレッタ 魔王様からの挑戦状 (朝戸 麻央/一迅社文庫アイリス)amazon
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今年のアイリスの新刊。前作は気になりつつ手を出さなかったので、今回はと読んでみたら面白かったです!
作品を一言で表すなら、かわいらしい敵同士ラブ、でしょうか。魔王の娘と退魔師が敵として出会って、お互いのことを知るうちに……というお約束なお話。この手の話だと切ない方向が多い気がしますが、これは割と障害が少なめで、2人の距離が縮まるのを心置きなくニヤニヤ楽しめました。マリーゼのソロンへの呼び方が「退魔士さん」なあたりがかわいさの表れ。正体隠した状態でのダンスが楽しげでいいシーン。

一番好きなのは終盤の甘くなるところ。お互い認め合ってからの戦いなんて大好物です。そして衝撃の殺し文句! ソロンのその発言は転がるしかない。マリーゼもよく言い返した。この関係大好き。

人形のあり方を描いたストーリーもなかなか切なかったですが、やっぱりメインは2人の関係。続きが出て2人の追いかけっこが読めたら嬉しいです。

評価 ☆☆☆★(7)




 
 7月1日(火)

Dクラッカーズを再読して、剣が君を遊んでたら上半期が終わってました……。上半期はいつになく本が読めませんでした。主に、オンノベと仕事とオンノベと乙女ゲーとオンノベのせいですね。オンノベ罪深い。
そろそろ積み置き場が一杯になってきたので、下半期はオンノベ控えて書籍を読む期にします。するする詐欺にならないように、目標も打ち出しときます。

・天冥を最新刊まで読む
・デルフィニアを全巻読み終える

どちらも一月くらいかかりそう。


<最近読んだ本>

聖鐘の乙女 太陽の王冠と天空の調べ (本宮 ことは/一迅社文庫アイリス)amazon
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ついに完結の聖鐘の乙女、最後はネイトさんが格好良かった甘かった! 素直になったネイトさんの感情だだ漏れな姿は、こっ恥ずかしくて赤面したくなるほど。ここまできたかと感慨深くなりました。サリアン様と別離してアティを選んだネイトさんの意志は格好良かったし、ラストは言わずもがなだし、ネイトさん派でずっと読んできたのでこのラストは大満足。
アティーシャは支配されてて出番少なめだったのが寂しかったですけども、意識取り戻してからの色気のなさがとてもアティーシャらしくて、1巻からずっと変わらない彼女の気質が好きだったなあと改めて感じました。

2人以外ではサリアン様もこの巻では非常に印象的でした。大好きな2人の幸せを願う姿が寂しい切ない。このまま会えないのはあまりに寂しいので、いつか再会がありえるといいなあ。

3年後の まず子供が生まれてるかどうか、それが問題ですけど、素直ネイトさんならきっと生まれてると思います。そこに学園メンバーとの再会がくると大変ワクワクしますね! サリアン様とは会う筋書きが思いつかないですがどうなるか。色々想像がわいて、発売が楽しみです。

評価 ☆☆☆☆(8)



キスと帝国 漂流王女ヴァージニア・ナイトの結婚 (松田 志乃ぶ/コバルト文庫)amazon
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松田さんの新作は、国を追われて身を隠して生きていた王女が主役のラブコメファンタジー。これまでの松田さん作品と比べると主人公が賢いタイプで、でも松田さん作品らしさを失ってない、そんなお話でした。それが顕著だったのが前半部分、嫁取りにきた王様との攻防がテンポよくて、ヴァージニアのサバサバした性格や2人が築く信頼関係も好みで楽しかったです。
結婚してからは、甘くなってイチャつきシーンも出てきて、松田さんらしさが増す展開。全体的な雰囲気が楽しげなのも松田さんらしいです。ただこの作品に関しては、甘さ控えめの方が好みだったかな。あとは犬のドン・ファンが、2人の甘さの影でサラッとヒーロー級の活躍していたのが印象的でした。

評価 ☆☆☆★(7)