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___1月15日(土)


【今日読んだ本】

風と暁の娘 パンツァードラグーン オルタ (五代 ゆう/メディアファクトリー)amazon


《あらすじ》
物心ついたころから村外れの塔に幽閉されている少女、オルタ。ある日、天より帝国軍〈ドラゴンメア騎兵隊〉がオルタの村を襲う。焼き尽くされ蹂躙される村。オルタこそが〈災厄の魔女〉であり、この災いを村に呼び寄せた元凶だと罵り死んでゆく村人。だがオルタが帝国軍の手に落ちるとき、天空からドラゴンが出現、帝国軍を焼き払う! 帝国軍はなぜオルタを狙うのか? ドラゴンがオルタを救ったのはなぜか? そして〈生命炉〉の秘密とは!? 人気ゲームをモチーフとした本格ドラゴンファンタジー巨編、満を持しての刊行! オルタの冒険が今始まる。


先月発売された、パンツァードラグーンのノベライズという皮をかぶった本格ファンタジー。五代ゆうのハードカバーを読むのは2冊目ですが、骨牌使いに比べると大分落ちるかな。というのも、世界観が好きになれなかったんですよね。科学発達しすぎて退廃した世界とドラゴンなどがいるファンタジー世界、二つの融合した世界に全然心躍らされず。どちらかに偏っていればいいんですけど、1:1だとどうも違和感あってなじめませんでした。また、悪意描写苦手な自分にとっては、オルタに度々浴びせられる罵倒の嵐もきつかった。特にエヴレーンのがしつこい上にあまり共感できなかったのでもう……。
風景描写は美麗だし、ドラゴンの想いとか所々琴線に触れる部分もあって、主人公のオルタも十分魅力的なんだけれど、いかんせんこのジャンルで世界観気にいらないのは辛いです。値段も相当高いし、ちと辛めの評価で。


評価 ☆☆★(5)




___1月14日(金)

分厚いパンツァードラグーンオルタを読み進め中につき読了本はなし。



【今日購入したもの】

マリア ブランデンブルクの真珠 (榛名 しおり/講談社X文庫ホワイトハート)
西風の皇子 (喜多 みどり/角川ビーンズ文庫)
ハイペリオン 上 (ダン シモンズ/ハヤカワ文庫SF)




___1月13日(木)

メールフォーム設置してみました。誤植や間違いなど発見したら、細かいものでもいいので気軽に報告してください、とても喜びます。



【今日読んだ本】

GOSICK (桜庭 一樹/富士見ミステリー文庫)amazon


《あらすじ》
聖マルグリット学園の図書館塔の上の上、緑に覆われたその部屋で、妖精のような少女―ヴィクトリカは待っている。自らの退屈を満たしてくれるような、世界の混沌を―。その少女は語るのだ。パイプをくゆらせながら。「混沌の欠片を再構成しよう」そして、たちどころにそのどんな謎をも暴く…いや、〈言語化〉してしまうのだ…という。西欧の小国・ソヴュールに留学した少年・久城一弥。彼はふとしたことから知り合った少女・ヴィクトリカとともに、郊外に住む占い師殺人の謎に挑む。しかし、それはある大きな謎の欠片でしかなかった。囚われの姫と、彼女を護る死に神が、幽霊の現われる呪われた船の謎に挑む。白と黒の物語の幕が今、開きます。


なるほど評判になるだけはある、これはなかなか面白いあとがきですね。面白い人の周りには面白い人達が集まってくるということを如実に示す、変わった友人達のエピソード。狛犬泥棒より鼻血先輩の方が好きです。
一方本編はというと、なんか久々に富士ミスでちゃんとミステリーになっている作品を読んだ気がします。でも、ちゃんとしているだけで誉めるほどではなし。この作品の魅力はヴィクトリカ萌えの一言につきますね。ツンデレ安楽椅子探偵いい。素直になれない度合が絶妙で、ときたま見せる表情が素晴らしいです。パイプの煙を人に吹きかけるのだけはマイナスポイントですが。できれば二人の出会いの話から読みたかったけれど、そのうち読めるのかな。続きも買い。


評価 ☆☆☆(6)



【今日購入したもの】

のだめカンタービレ11 (二ノ宮 知子/講談社コミックスキス)




___1月12日(水)

面倒なのと、結果が怖いのとで今までやっていなかった、昨年の読了本レーベル別集計をやってみました。

電撃    59
富士見ファ 35
富士ミス  41
スニーカー 26
ファミ通  12
MF    11
ダッシュ  16
ソノラマ  4
コバルト  132
ビーンズ  18
ウイングス 6
講談社TH  6
講談社WH  11
C★NOVEL  30
ハヤカワ  14

ああ、やっぱり……。これ見ても分かるように、昨年はコバルトの年でした。まあ、良作発掘も概ね終わったので今年はこうはならないはず。多分一般小説が増えると思います。



【今日読んだ本】

9S X (葉山 透/電撃文庫)amazon


《あらすじ》
ADEMを離脱した由宇、そして闘真。峰島勇次郎の痕跡を追う逃避行が始まる。向かうは因縁の地──旧峰島研究所であった! 一方、ADEM司令伊達は数々の失態を問われ更迭の危機に。その裏には黒い噂が絶えぬ切れ者、黒川謙がいた。ADEMに代わる強硬な組織設立を目論む黒川は、伊達より早く由宇を拘束しようと動く。そして由宇を狙う第三の集団、謎の傭兵部隊「七つの大罪」。今、かつてない脅威が由宇に迫らんとしていた!!


打ち切りなし決定キター! 今回のあとがきは著者が本当に喜んでいるのが分かるし、出るからにはすごいものを出すと言い放った意気込みが伝わってきて、読んでいるこっちまで熱い気持ちになりました。9Sが売れているこの勢いでルクレリも出ないかなあ。今の富士ミスの体力なら行けると思うんですが……。
で、今回はADEM編の上巻、今までのキャラクターほぼ勢ぞろいに加えて敵勢力が2つほど増え、登場人物の量がすさまじいことに。小夜子や横田親子まで端役ではしに登場するとは思いませんでしたよ。逆に端役に成り下がったアドバンスドLC部隊は「ああやっぱりな」という感じ。
そして、増えた敵キャラはさすがに増やしすぎたのか書き込みたらないものの、大量の既存のキャラを、混乱させることなく動かしているのはさすが。話に重き置いてる分萌えは弱いですが、その分ネタみっちりで冗長さもなく、厚さを感じさせません。引きもうまいし、絶景見るまでついていきます。



評価 ☆☆☆★(7)



【今日購入したもの】

GOSICK (桜庭 一樹/富士見ミステリー文庫)

前田さんの新刊買おうと思ったけれど、あらすじが微妙だったので回避。代わりにGOSICK買ってみました。



___1月11日(火)


【昨日と今日読んだ本】

冷たい校舎の時は止まる(上)(中)(下) (辻村 深月/講談社ノベルス)amazon


《あらすじ》
ある雪の日、学校に閉じ込められた男女8人の高校生。どうしても開かない玄関の扉、そして他には誰も登校してこない、時が止まった校舎。不可解な現象の謎を追ううちに彼らは2ヵ月前に起きた学園祭での自殺事件を思い出す。しかし8人は死んだ級友(クラスメート)の名前が思い出せない。死んだのは誰!? 誰もが過ぎる青春という一時代をリアルに切なく描いた長編傑作!


上中下約800ページにわたる、閉鎖された学園が舞台の青春ホラーミステリ。いやーほんと面白かった。上巻読み終わってあまりに先が気になるあまり、速攻電車で中と下を買いにいったほど。
閉じ込められた8人ともにキャラがよくたっており、全員揃っている前半から閉鎖環境ならではの雰囲気がよく出ていてぐいぐい引き込まれます。また、皆いい奴で、各キャラ個別の話がどれも胸にくる。特に「HERO」あたりはすごい。この個別の話がメインの話にさほど絡んでいなかったり、キャラがどんどん減っていくため後半バランスが悪くなったりと欠点もあるんですが、それを気にさせない勢いがこの物語にはあります。
不安感や消えるシーンの描写は時々ゾクっとくるものがあってホラーとして一級だし、真相はああなるほどと思わされてミステリとしても楽しめました。唯一不満あるのがエピローグで、やや尻すぼみな印象を受けたし、最後数ページの締め方には納得が行かず。ここ気にいれば勢いで10つけたかもしれないだけに惜しい。でも、今まで読んだメフィスト賞受賞作では間違いなく一番気に入ったし、今後も注目したい作家さんです。

最後に、ぬるミステリ読みな自分にしては珍しく、この本は推理しながら読んだので、そのアホな思考過程を白字で晒します。既読者は笑ってください。

上巻前半
視点がでてこないのと、裕二の「お前のクラスのやつじゃないか?」という他人行儀な呼び方から、昭彦と推測。このあたり、着眼点は良かった。

上巻後半
昭彦視点が出てきたため、菅原に変更。

中巻
全員の視点出てきたので、8人の中にいない人物とホストによる記憶の改変を疑うようになる。この辺で正解にいきつきそうなものですが、富士ミスを読み慣れた自分の頭はとんでもトリックの方向に進む。実は学園祭の日、榊と鷹野は入れ替わってた、自殺したのは榊の格好をした鷹野だったんだよ!! 「な、なんだってー!」 もうアホかと_| ̄|○ 体育祭で普段抜けない相手を抜いたとか、どうでもいいことに目が向いたせいで……。そうすりゃ榊がいないのも納得だと自己完結してました。そもそも動機ない時点で駄目ですね。

下巻
もう鷹野=榊が頭から離れなくなってます。冒頭のリカの呼びかけは鷹野へのものだと思っているしどうしようもない。ホストと自殺者が同じ人物だと思い込んだのが失敗ですね。榊=菅原も、ヒロ=鷹野も出てくるまで気づかず(´・ω・`)


評価 ☆☆☆☆★(9)




シャドウテイカー3 フェイクアウト (三上 延/電撃文庫)amazon


《あらすじ》
失踪から4年ぶりに帰ってきた男、皇輝山天明。彼は人の影から未来を見通すと称して街の人々を翻弄してゆく──『カゲヌシ』の恐怖を説きながら。その頃、『黒の彼方』は葉を完全に取り込むため、彼女の記憶を喰らい始めた。それに気が付いた裕生は、『黒の彼方』に対抗するための手段を必死に探し始める。追いつめられた裕生は、ある決意を胸に秘めて天明のもとを訪れるが……。そして祭の夜、炎の中で戦いが始まる……。


地味良作幼馴染ホラーの第三弾、のはずなのになんか別フラグキターー!! 今回みちるがやばかわいいですよ。純絵パワーが付加された葉ももちろんいいんだけれど、個人的には今巻はみちるに軍配。素直になれない様がよすぎる。これは次巻で本格的三角関係勃発なのか!? 勝ち目は当然ないわけですが、それでも期待しちゃいます。ちょっと心配なのは、これ実は死亡フラグだったりしませんよね? そんな鬱展開だけは勘弁、多分ないとは思いますが。
物語の方はというと、もっとがんがん孤立していくかと思っていたので少し拍子抜けしたけれど、おかげでみちるが出れたわけだし、これはこれでよし。葉の家族やら黒の彼方のことやらがじりじりと分かってきて面白くなってきました。刊行ペースも守ってくれるし次も楽しみ。


評価 ☆☆☆★(7)



【昨日購入したもの】

冷たい校舎の時は止まる(中) (辻村 深月/講談社ノベルス)
冷たい校舎の時は止まる(下) (辻村 深月/講談社ノベルス)



___1月9日(日)


【今日読んだ本】

玉響―たまゆら― (時海 結以/富士見ミステリー文庫)amazon


《あらすじ》
人がまだ精霊と共にあった時代。風の囁きを聴く巫女である少女と神の剣に選ばれた少年。春の森で偶然出会った二人は、僅かな交流の中、刹那の言葉を交わして別れを告げた。それは小さな出来事、時の流れの中でやがて消えゆく筈だった。けれどこの小さな出会いがやがて大きな悲劇を呼び起こす――。業多姫で熱狂的なファンを獲得した時海結以が新たに描く、遙か古の世を舞台に、すれ違っていく切ない想いを描いた古代ファンタジー。


時海さんの新シリーズは古代日本が舞台。業多姫では後半失速気味だったし、龍皇杯の短編ではSFに挑戦して見事にやっちゃっていただけに結構不安だったんですが杞憂でした、これは素晴らしいLOVEです。敵に恋きたよ、すれ違いきたよ、無茶苦茶好みですよ。新しいキャッチフレーズが「愛にあふれる」物語なわけですが、その通りのLOVEの量。富士ミスはやはりこうでなくては。業多姫とキャラ造形ややかぶってる気もしますが、そんなのは些細なことです。古代日本物は苦手なはずなのに、戦闘が少なく描写が丁寧なためか全然気にならなかったし、これはこの先次第では神シリーズになるかも。


評価 ☆☆☆☆(8)




空の中 (有川 浩/メディアワークス)amazon


《あらすじ》
「変な生き物ゆうたわね? そやね?」 ──秘密を拾った子供たち。「お前を事故空域に連れて行く。話は現場を見てからだ」 ──秘密を探す大人たち。秘密に関わるすべての人が集ったその場所で、最後に救われるのは誰か。『塩の街』で第10回電撃小説大賞<大賞>を受賞した有川浩、渾身の二作目がハードカバー単行本で登場! “電撃”が切り開く新境地、電撃文庫ファン必読の感動巨編!!


うん、普通に面白い。まず話の軸である未知の生物とのコンタクトを描いたSF部分が、造語を多用することもなく遭遇過程をはじめしっかりしていて優秀。それに二組のラブストーリー(+子供たちの成長物語)がうまく絡んでおり、文章も読みやすくてハードカバーの長さを感じさせません。。突出した部分はないんですが、ほとんどの点で文句のない作品。あえて挙げるなら終盤の盛り上がりがやや弱いかな、でも大した問題ではなし。値段の分ちょっと評価下げましたが、それさえ気にならなければ万人向けでお勧め。


評価 ☆☆☆★(7)



___1月8日(土)

昨日の更新、amazonリンク張替え忘れてました_| ̄|○ 新年初ミス、このまま週1で行くような事態は避けたいです。



【今日読んだ本】

バクト! (海冬 レイジ/富士見ミステリー文庫)amazon


《あらすじ》
清純派の高校教師・音無素子(25歳独身)が逮捕された!? 彼女は自分が、戦後最強の誉れも高き伝説の賭博師〈バクト〉だと、自首してきたという。しかし、音無にはギャンブル以外の記憶がなかった――! やがて音無は、抜群の勝負カンと芸術的なスキルを併せ持つ高校生ギャンブラー〈国定兄妹〉との驚くべき出来事を語り出す――。富士見ヤングミステリー大賞から、今年も期待のニュー・ヒーローが登場だ! 異色のギャンブル・ミステリーが熱い!!


昨日に引き続き富士ミスの新人さん、こちらは大賞受賞作。
あまり期待しないで読み始めたわけですが……だめぽ。主人公(音無)の一人称の文体がやたらと癇に障る。文章が下手ってわけではないんだけど、キャラに魅力がないせいか、ですます調がとてもかったるい。主人公が考えなしでアホ行動を連発するのもいらつきに拍車をかけてます。25歳でこのアホっぷりは耐えられない。さらに富士ミスなのにLOVEもほとんどなし。ギャンブル描写がそれなりに楽しめるのが救いだけれど、それなりでしかなく。完成度はそんなに低くないことを考えるとこれからの伸びも期待できなさそうなので、次は見送りで。


評価 ☆☆(4)




ミナミノミナミノ (秋山 瑞人/電撃文庫)amazon


《あらすじ》
夏がもういちど来ます。人生にたった一回の特別な夏が……。「ものすごく環境のいいところだから勉強をするにはもってこいだ」そんな誘い文句に騙されて夏休みをとある小さな島で過ごすことになった武田正時。ところが来て早々、どうもこの島はとてつもなく“奇妙”なところがある、と気づかされることになり、一方、「友達になってくれないか」と頼まれた相手は不思議な感じの、だがとてもかわいい子で──。 超人気シリーズ『イリヤの空、UFOの夏』の秋山瑞人&駒都えーじのコンビが贈るボーイ・ミーツ・ガールストーリー第2弾。今度の夏もただでは終わらない……。


秋山氏の久々の新シリーズ。発売リストに名前見つけた時はかなり喜んだんですが、……またイリヤ路線か_| ̄|○ いやイリヤも嫌いってわけじゃないんです、でも他の秋山作品大好きな自分にとっては二、三枚ほど見劣りしちゃうんです。イリヤにしろこのミナミノミナミノにしろ完全に男の子の物語で、こういう路線は好きじゃない。ヒロイン好きになれないで主人公と乖離しちゃうところまでイリヤと同じ。引きでは秋山氏らしいところを見せてくれたものの、これだけじゃ期待値には届かない。犬の話とか便所の話とかはすごく楽しそうなので、このシリーズは長引かないで欲しいところ。


評価 ☆☆☆(6)



___1月7日(金)


【今日読んだ本】

フォルマント・ブルー カラっぽの僕に、君はうたう。 (木ノ歌 詠/富士見ミステリー文庫)amazon

今日は電撃新刊を買いにいったんですが、今月は珍しく富士ミスも同時に売ってました。というわけで「ミナミノミナミノ」を読む当初の予定を変更。せっかくだから自分はこの地雷っぽい新人を読むぜ!


《あらすじ》
蒼い空と、碧い海を背に、少女が歌う。蒼と碧、その色味が少し違っただけで、すべてが壊れてしまいそうなほど、繊細な光景が浮かんでくる。第4回富士見ヤングミステリー大賞の佳作を受賞した本作は、そんな綺麗な作品。“死の六連符”と呼ばれる怪死現象に魅入られた春希は、次世代型電子楽器だという伽音と出会う。未来をなくした青年と、所有者を失い“処分”を待っていた機械の少女。これは、ひとりぼっちのふたりが奏でる協奏曲だ。


なんだろう、素材はいいのに料理しそこなっているイメージ。シンセサイザーの少女というアイデアは面白いし、雰囲気はなかなかいいんです。話も嫌いじゃない。でも、盛り上がるべきところで盛り上がらない。声に惚れる描写が弱いのはかなり痛いし、後半も敵役のキャラに魅力なくて緊張感に欠けてます。
そして、それまでの過程を半ばぶち壊しにするようなラスト。ちょっとあまりにも脈絡なさすぎ。これだけ伏線張ってないとご都合主義と言わざるを得ません。あと、世界観にもちょっと違和感抱きました。個々の要素のテクノロジーレベルがばらばらで、どんな時代なのかよくつかめず。
まあ、新人さんだし光るところはあったので、もう1冊くらいは様子見ようかな。


評価 ☆☆★(5)



【今日購入したもの】

玉響―たまゆら― (時海 結以/富士見ミステリー文庫)
バクト! (海冬 レイジ/富士見ミステリー文庫)
フォルマント・ブルー カラっぽの僕に、君はうたう。 (木ノ歌 詠/富士見ミステリー文庫)
9S X (葉山 透/電撃文庫)
シャドウテイカー3 フェイクアウト (三上 延/電撃文庫)
ミナミノミナミノ (秋山 瑞人/電撃文庫)

富士ミスと電撃の新刊。9Sのあとがきがちょっと胸にきたので、これは最後にまわそう。



___1月6日(木)


【今日読んだ本】

六枚のとんかつ (蘇部 健一/講談社ノベルス)amazon

数あるメフィスト賞受賞作の中でも有数の地雷と評判のこれ。ちょっと変なものが読みたい気分だったのでつい買ってしまったわけですが、さてどうでるか。


《あらすじ》
大笑いか激怒かっ!?決して読む者の妥協を許さぬ超絶アホバカ・ミステリの決定版、遂に登場!流麗にしてクレバー。この“難問”を自力で解いた時には感動すら覚える表題作。思わず“ナルホド”とヒザを打つ「音の気がかり」。“ウゲッ”と絶句する「しおかぜ17号49分の壁」他、全15編+αを完全収録!


1章読了  (ノ゚д゚)ノ===========┻━━┻
2章読了  もうだめぽ。
P127  これだけは不覚にも笑ってしまった。
10章読了  唯一まともだと思った短編。
P178  (ノ゚д゚)ノ=========================== >┼○ ←作者
      そんな一瞬で分かるトリックは勘弁してくださいほんと。
P356  あれ事件はどこいった?

とにかく笑えるところが少ないのが致命的。アホらしすぎて笑えずに呆れちゃうんですよね。それにバカミステリなのに普通のトリック持ってこられても困ります。一応最後まで読みきれたし10章はよかったのでこの評価ですが、もう絶対踏みません。なんでこれがメフィスト賞なんだ……。


評価 ☆★(3)




王女リーズ テューダー朝の青い瞳 (榛名 しおり/講談社X文庫ホワイトハート)amazon


《あらすじ》
三歳にして母を処刑され、異母姉メアリに口がきけなくなるまで虐待されたリーズ。のちにスペイン無敵艦隊を破り、大英帝国の母となったエリザベス一世の少女時代は、孤独の闇に閉ざされていた。しかし王女の運命は、海風のようにさわやかな護衛官セシルに出会い、飛翔を始める。やせっぽちの王女が、身分違いの恋に翻弄され、ついにはイギリス絶対王政の頂点に立つ。グレイト・ブリテン・ラブストーリー。


主戦レーベルの旧作は読むものが減ってきたので、ちょっと手を広げてみることに。ホワイトハートの中で男女恋愛物を探して買ってみました。
あらすじにもあるように歴史+ラブロマンスな話ですが、歴史はあくまで脇役、ラブロマンスのための舞台装置といったところ。でも、自分のように知識ない人間には歴史が知れて二度おいしい。そして肝心のロマンス部もなかなか。叶わない恋に苦しむリーズの描写が切なくてグー。全般的にちょっと男がヘタレ気味(特にフェリペ)だけれど、女の子が強い話だから気にならず。リーズの成長物語としてみても普通に楽しめるし、コバルトやビーンズよりちょっと大人向けに書かれているのも新鮮。しばらくホワイトハート漁ってみます。


評価 ☆☆☆★(7)



___1月5日(水)


【今日読んだ本】

されど罪人は竜と踊る6 追憶の欠片 (浅井 ラボ/角川スニーカー文庫)amazon


《あらすじ》
アシュレイ・ブフ&ソレル咒式事務所へようこそ! 今日もロクでもない依頼を受け続けるガユスとギギナ。このエリダナにまっとうな人間はいないのか! ザ・スニーカーでの連載にラルゴンキン咒式事務所の面々を描く描き下ろしを加えた短編集第2弾登場!


新年2冊目はされどの短編集第2弾。正直、前巻と比べるとかなり物足りない。短編集なのでしょうがないといえばしょうがないのだろうけれど、前の短編集の100ゲームのようなお遊びの短編もなく、ガユスとギギナの仕事ばかりだとちょっと飽きます。個々の短編はどれもそこそこだけど、長編より人物の掘り下げが足りないのがシリアスとしてはマイナス。毒舌にも大分慣れたし、もうちょっと目新しさがほしいところ。そういう意味で描き下ろしはよかったです。まあ連載だとこういうのは書けないだろうので、つまりは短編集いらな(略


評価 ☆☆☆(6)



【今日購入したもの】

ターン (北村 薫/新潮社)
六枚のとんかつ (蘇部 健一/講談社ノベルス)
王女リーズ テューダー朝の青い瞳 (榛名 しおり/講談社X文庫ホワイトハート)
マゼンタ色の黄昏―マリア外伝 (榛名 しおり/講談社X文庫ホワイトハート)
東京クレイジーパラダイス たくさん (仲村 佳樹/花とゆめコミックス)

ついにとんかつを買ってしまった_| ̄|○



___1月4日(火)

今日は読了本なし。先月あたりから読了ペースが落ち気味。



【今日購入したもの】

風と暁の娘 パンツァードラグーン オルタ (五代 ゆう/メディアファクトリー)
空の中 (有川 浩/メディアワークス)
冷たい校舎の時は止まる(上) (辻村 深月/講談社ノベルス)

去年発売で抑えておきたいものを購入。しかし3冊で5000円ですか……。



___1月3日(月)


【今日読んだ本】

<骨牌使い>の鏡 (五代 ゆう/富士見書房)amazon

というわけで昨日予告したとおり、新年1冊目は五代ゆうの本格ファンタジー。実は本の存在知ってからしばらくは、タイトルを「骨髄使いの鏡」だと勘違いしてました。骨髄ってどうやって使うんだよ_| ̄|○ でも字面なんとなく似てるし、間違えてもしょうがないですよね?


《あらすじ》
そこは"祖なる樹木"と"旋転する環"によって生まれた十二の"詞"によって語られた世界。"詞"はたがいに響きあい、その調和によって世を存続せしめる。それを見守り、"詞"そのものをまとめるのが"骨牌"の王国・ハイランドの王であり、その補佐たる十二人の"骨牌"たちである―。河口の町、ハイ・キレセスに住む市井の占い師・アトリは、"斥候館"の女主人、ツィーカ・フローリスの寵愛を受けている。館には年少の友人、モーウェンナがいて深い愛情に満たされてはいるが、亡くした母の面影を追いながら毎日を過ごしていた。館の"花の祭り"当日、"骨牌"を使った占いの最中、アトリを襲った悲劇がすべての物語を語りはじめる。運命的に出会った青年、ロナーに告げられた言葉―「おまえは"十三番目"なんだ」。"十三"は世界に大きな変動が訪れるとき現れるという。折しも"詞"に反逆する"異言者(バルバロィ)"たちが蠢き、世界の均衡は崩れはじめていた…。"異言"の悪意がアトリを襲う―。"骨牌"に翻弄される少女の数奇な運命を描く幻想叙事詩。すべての物語は語られつくす―。ハイ・ファンタジーの大傑作登場。


なんで本格ファンタジーなのにこんな熱い話なんだろうこれは。序盤の一章は若干退屈、でも二章に入って世界が広がってからは、綺麗な文章の後押しもあってぐんぐん物語に惹きこまれました。中盤の攫われる部分あたりの盛り上がりは神クラス。後半は一部キャラの扱いがおざなりで描写不足になっているのは気になるものの、熱い話で中盤からの勢いは止まらず。ロナーやアトリだけでなくダーマットまでかっこいいなんて。正直五章も終章もロナーとアトリの描写だけで満足なのに、話も面白いのが嬉しい誤算。大層気にいりました。
しかし他の五代ゆう作品と比べてこれが楽しめたのは、ハードカバー向けに文章・物語を仕立てているのもありますが、主人公が少女というのが大きいのかも。ばいばいアースにしろ石の剣にしろ、本格ファンタジーで気にいったのは全部女主人公、男のはどれもいまいちだからなぁ。とりあえず先月出たパンツァードラグーン小説も女主人公みたいなのでさっさと買ってきます。


評価 ☆☆☆☆★(9)



___1月2日(日)

冒頭クイズ解答編。全部読んでるじゃん_| ̄|○ なのに半分しか分からないとはダメダメですね。7なんて読んだの去年だというのに。


話は代わって、新年一発目に何を読むかというのはなかなか重要な命題です。下手に核地雷を踏もうものなら運気はずたぼろ、この先一年地雷まみれになるやもしれません。ちなみに昨年の一発目は「氷菓」だったのでなかなかの1年が送れました。
で、何を読むのか決めるために積みリストをテキストに整理してみました。

その結果。

まともに読めるの一桁ですか_| ̄|○ 読めないの半数以上って……。とりあえず続き物は除くと候補は3冊。「スキップ」は熟成が足らないので除外。残る2冊で少し迷いましたが、「ドグラ・マグラ」で精神破壊された日にはどうしようもなくなるので、「<骨牌使い>の鏡」に決定。分厚いですが明日読了を目処に読みます。




___1月1日(土)

あけましておめでとうございます、本年もよろしくお願いします。これ更新している時にはもう2日に突入しちゃってますが_| ̄|○


さて、まずは昨年の読了数のまとめから。

読了……485冊
購入……409冊

6月の100冊セット買いは、読んだ量考慮して20冊扱いにしました。
一昨年の読了が230冊なので実に倍以上読んでますね。俺ガンガッタ。購入も増えてるのがちとあれですが。まあこれが限界なので、今年はおそらく400冊以下になると思われます。

続いて昨年特に気にいったものを列挙。新刊旧刊入り乱れ、上にあるほど評価高し。

刹那〜そのとき彼女が願ったこと〜 days of Broken Blood (山下 卓)
復活の地 (小川 一水)
終戦のローレライ (福井 晴敏)
流血女神伝 女神の花嫁 (須賀 しのぶ)
真・運命のタロット9 《世界》。 (皆川 ゆか)
三月、七日。 (森橋 ビンゴ)
マグダミリア 三つの星 (高殿 円)
魔法遣いに大切なこと (枯野 瑛)
ディアスポラ (前田 栄)
女王陛下の薔薇 (三浦 真奈美)
氷菓 (米澤 穂信)
ぴよぴよキングダム (木村 航)

刹那はほんとツボにはまった。これだけ鮮烈で美しい日常描写を他に知らない。HACCAN絵との相乗効果が見事。
復活の地、ローレライは普通に傑作。特に復活の地はこれまでの小川作品の集大成ともいえる素晴らしい群像劇。
ぴよキンは全体的に見ると評価は高くないけれど、後半のあかりパートが妙に気に入ったので入れました。今月の2には大いに期待。
他にもDクラや楽魔女などいい作品は多かったし、読んだ量に比例するだけの良作には出会えました。
しかし電撃一作も入らなかったなぁ。安定はしているけど現状のままだと落ち目かもしれない。

最後に今年期待の作家。
新鋭では福田政雄・枯野瑛・藍田真央・木村航・いわなぎ一葉あたりに注目。例年に比べるとやや少なめかな。
ベテランでは樹川さんの新作がどうなるかが気になるところ。ようやく復活の秋山瑞人も楽しみ。岩本・秋山(完)のソノラマ組は早く本出してください。
あとは海羽超史郎と松井千尋が復活してくれれば何も言うことはありません。



【冬コミで購入したもの】

たくさんあるのでここにまとめました。マイナー街道一直線。

※小文字と大文字間違えてリンク切れてました_| ̄|○ 2日10時に修正。