___4月15日(金) |
30000Hitくらい行きました、ありがとうございます。 【今日読んだ本】 ◆ ブギーポップ・バウンディング ロスト・メビウス (上遠野 浩平/電撃文庫) 【amazon】 《あらすじ》 ブギーポップに復讐する──その執念に取り憑かれた少年が、内気な少女織機綺(おりはたあや)と共に“牙の痕”と呼ばれる地に足を踏み入れた時、混迷は幕を開ける。メビウスの輪のように表裏も定かでない異界に迷い込んだ二人の前に現れたのは、心の闇から顕れた爆弾の群と、鬼とも人ともつかぬ奇妙な子供“ブリック”だった──。『ジンクスショップへようこそ』より2年。“ブギーポップ”待望の最新作、遂に刊行。上遠野浩平フェアも同時開催! 2年ぶりに発売された、ブギーポップシリーズの最新刊。 あれれ、普通に面白くない。ブギーシリーズはホーリィ&ゴーストまでは時々外れがあったものの大好きで、ジンクスショップで「あれ?」となって、ビートはだるくてhpで初期読んだだけ、とここ数年自分内での評価が下がっていったわけですが、ようやく本線に戻った本作でも巻き返せず。もはや過去設定忘れ去っている身にとっては、統和機構周りの伏線を終結に持っていこうとする動きには興味ないし(完結に後何年かかるんだろう)、再登場の織機綺も以前のような魅力はなし。でも話はいつもの上遠野節なはず、なのにさっぱり楽しめないのは何故だろう。実は昔と感性が大幅に変わっていて、今読んだらハートレス・レッドやホーリィ&ゴーストもつまらなく感じるのかなぁ。ちょっと再読してみよう。 評価 ☆☆(4) |
___4月14日(木) |
【今日読んだ本】 ◆ 召喚士マリア 魂に堕天使を、唇に真の名を (北沢 慶/富士見ファンタジア文庫) 【amazon】 《あらすじ》 『じきに俺がおまえを全部乗っ取って、繰り人形にしてやるぜ!』男は勝ち誇ったようにベッドの上からマリアを見下ろした。男は人ではない。頭には二本の角。彼は、魔界に墜ちた天使―人類の敵、堕天使だった。落ちこぼれ召喚術師の少女マリアは、魔力の爆発にのみこまれ生死をさまよう。そして、目覚めると、堕天使と魂を共有する関係になっていた。堕天使は、マリアの体を自由に出入りし、マリアが頭の中で考えていることも伝わってしまう。さらに、堕天使は美少年に目がなくて!そんなマリアが聖都防衛隊で、悪魔(含む堕天使)退治に励むことに…!北沢慶と四季童子が放つ、召喚コミカルファンタジー。 発売当時はスルーしたものの、精神共有モノと知って買ってみた、北沢さんのファンタジー。 うん、なかなか面白かった。もはやSNE面子しか書かなそうな古きよきライトファンタジーの世界観(というかモンコレ世界?)で繰り広げられるコメディ風物語なわけですが、何はともあれ主人公マリアの設定がいいですね。堕天使との精神共有までは普通ながら、その堕天使が美少年好き、というのが新しく、主人公と堕天使の駆け合いが楽しい。まあ、精神共有な時点で自分的には当たりなんですけどね。でもマインレイヤーもよかったし、北沢さんのコミカル路線は好きだなぁ。マインレイヤーの続きマダー、と無駄なことを言いつつ3巻出る前に2巻さっさと買ってきます。 評価 ☆☆☆(6) |
___4月13日(水) |
【今日読んだ本】 ◆ 最後の夏に見上げた空は2 (住本 優/電撃文庫) 【amazon】 《あらすじ》 名門の研修のため、急遽寮で夏期休暇を過ごすこととなった小谷順子。離れていた時間が小谷にもたらしたのは、不安と、寂しさと、ほんの少しの力強さと、そして名門へのどうしようもない強い想いだった──。しかし小谷は気づいていなかったのだ。名門に宛てられたグレーの封筒……その中に込められた別離の予感に。せつなく胸を締め付ける短編連作第2巻。物語は佳境に向かい、加速する──。 遺伝子強化兵という設定下での、教師と生徒の不器用恋愛ストーリー、第2弾。 あまり期待していなかったら、1巻よりよくなっていて嬉しい誤算。不良っぽい生徒に絡まれたり、クラスメイトが悩んでいるのを心配したり、ちょっとだけの別離を経験したり、そんな日常を過ごしていく中でゆっくりと育まれていく名倉と小谷の想いを丁寧に描いた、ただそれだけのお話。こういう話は電撃では受け入れられないらしく売り上げ的には最下層みたいですが、自分はこういうの好き。最後を除けば個々の短編も心を暖かくしてくれます。不器用でお互いの気持ちになかなか気づかない恋愛はベタだけどいいものですね。ただ、あんまりすれ違いが過剰だとイライラもしてくるので、それが今後の懸念。お互いのことを考えたつもりの別離とかはちょっと勘弁、好きだけど嫌いで苦しむことになるので……。 評価 ☆☆☆★(7) |
___4月11日(月) |
【今日読んだ本】 ◆ 玉響―たまゆら― 二 (時海 結以/富士見ミステリー文庫) 【amazon】 《あらすじ》 好きな人には、忘れられない人がいた。違えられない約束を交わしていた。切ない片思いの始まり――。遙か古代。女神の声を聞く少女マユラは、女神との誓約により、死のアザを刻まれ徐々に命を削られていく過酷な運命を背負っていた。彼女は神の剣を持つイメタテへの叶わぬ想いに胸を焦がすが、イメタテが荒ぶる水神を鎮めるために出立したと知り……。忍び寄る強国ヤマトの足音、近づくマユラの死。遙か古の世を舞台に描く幻想叙事詩第二弾! 1日1新刊、今日は時海さんの古代ラブファンタジー第2弾。 安定してるけど、1巻に比べるとちょっと見劣りするかな。新登場の敵キャラといい、色々と暗躍しているヒナクモといい、どうも動きが中途半端な印象。特にヒナクモはピエロ化しそうな雰囲気があって長いこと見ているのはちと辛いので、早めに何らかの区切りが欲しいところ。でも、時海作品のアイデンティティでもあるメインの2人のラブ描写は今回も十分。障害が分かりやすくて効果的なのがいいなぁ。そしてハニカが、サブキャラかと思ってたらメインに絡んできて嬉しい誤算。次巻どういう形で出てくるか、予想がつかないだけに非常に楽しみ。 評価 ☆☆☆(6) |
___4月10日(日) |
【今日読んだ本】 ◆ 絶望系 閉じられた世界 (谷川 流/電撃文庫) 【amazon】 《あらすじ》 この世には、うんざりすることが多すぎる。たとえば、八月なのにやたらに涼しいとか。呼んだ覚えのない者たちが突然部屋にやってきたりとか。その連中が何を言っても出て行こうとしないこととか。あるいは、幼い頃から知っている馴染みの少女が連続殺人犯だったりとか。──そんなわけで、「杵築」が送る異常で不思議な七日間の物語が始まる……。鬼才が贈る実験作、解禁! ハルヒや学校を出ようシリーズを出している谷川さんの新作は、怪しげな実験作。 これはだめぽ。記号化されたキャラクター達が、各々勝手に人間についての自説を垂れ流すだけの話で、読んでて気持ち悪さしか感じない。イラストが気持ち悪さを後押ししているのを見るに多分狙っているんだろうけれど、こういうのは凄く嫌いです。投げ出そうと思いつつ読了したものの、全編通して不快なままでした。内容的には講談社新伝奇系統にやや近くはあるけれど、あちらとは違ってキャラに全く魅力ないのが致命的。こんなキャラクターのエロ見せられても、面白くもなんともないわけで。楽しめたのがオラタンの小ネタだけってのは……。こういうのが好きな人も多いのでしょうが、自分にとっては核地雷でした。 評価 ☆(2) |
___4月9日(土) |
【今日読んだ本】 ◆ ハーフダラーを探して2 (水城 正太郎/富士見ミステリー文庫) 【amazon】 《あらすじ》 嘘つきばかりが集う街・新都心で、【詐術師】見習いとなった霊元魔夜美。そろそろ実践に挑戦してみましょ。てなことで、師匠・煉四郎とコンビを組んで、初の詐欺に挑む! しかし、この詐欺が原因で、魔夜美と煉四郎は新都心をターゲットにしたかつてない大がかりな事件に巻き込まれることに!! 詐術師、罪喰師、モグリの医者といったあやしい奴らが集まる人工都市・新都心。詐術師見習いの魔夜美の、これが立派な詐術師への第一歩となるか!? 電撃は一旦中断して今日は富士ミスの新刊、詐欺小説の第2弾。 あれー、もっと前巻終わりの伏線を主軸に持ってくるかと思っていたら、今回は溜めの巻で踏み込み弱くかなりションボリ。新登場の改行なし喋りまくりキャラは気にいったし、後半の仕掛けなんか気づかなくて素直にうまいなと思ったんですが、いかんせん煉四郎の出番が少なすぎる。そのせいか、魔夜美が多希と絡んでばっかで、話が詐欺っぽくなくなっているのが自分にはマイナス。前述したように後半の仕掛けや盛り上げ方は悪くなく出来自体はそんなに1巻と変わらないものの、ちょっと期待値が高すぎたのと、期待した方向と話が違っていたせいで印象は悪し。次巻は伏線消化してきそうなので改めて期待します。 評価 ☆☆☆(6) |
___4月8日(金) |
メールフォームからはじめて感想(意見)をもらってちょっと嬉しかった金曜日。確かにミミは昔っから政治ファンタジーでもありましたね、ずっと恋愛小説として読んでたんで頭から外れてました。今の路線も嫌いではないので、これからグダグダになりませんように。 【今日読んだ本】 ◆ カスタム・チャイルド (壁井 ユカコ/電撃文庫) 【amazon】 《あらすじ》 「あー……そっか、もしかして俺しばらく音信不通だった?」『一週間。さすがに死んだかと思うだろ』そんなにたってたっけ。どうりで六月も終わるはずだ。──三嶋は友人の電話に起こされ、寝ぼけたままバスルームへ。ふと、戸口に人の気配がし、振り返ろうとした刹那、首筋にあてられた刃物の感触に全身が凍りついた。「動かないで。動いたら切れるよ」三嶋の前に突然現れた少女マドカ。彼女の正体は……。第9回電撃ゲーム小説大賞<大賞>受賞作「キーリ」シリーズの著者、新作書き下ろし長編。 今月の新刊第2弾は、「キーリ」の人の一冊完結の新作。 あーこれはいい話ですね。展開は一応少女拾い物の王道を行きながらも、途中一度見事に予想を外されたし、この設定で安易に恋愛や萌えに走らないのは○。出会ってから徐々に変わっていく三嶋とマドカ、2人の織りなす空気がツボだなぁ。また、この三嶋をはじめとして、遺伝子社会の中、家庭などに歪みを抱えた登場人物達が時には逃げたりしつつもそれと向かい合う様がうまく描かれていて、そういう面でも面白い。強烈な伏線かと思った(緑の斑点)のが案外軽かったり、マドカ本体の描写がたりなかったりと惜しい点もありますが、電撃の現代モノでは久々のヒットでした。 評価 ☆☆☆☆(8) 【今日購入したもの】 絶望系 閉じられた世界 (谷川 流/電撃文庫) |
___4月7日(木) |
【今日読んだ本】 ◆ とある魔術の禁書目録5 (鎌池 和馬/電撃文庫) 【amazon】 《あらすじ》 8月31日。一方通行(アクセラレータ)はその日、不思議な少女と出会った。そいつは、どこかで見た顔で──。御坂美琴はその日、学生寮の前で、男子生徒からデートに誘われた。そいつは超・さわやかなやつで──。上条当麻はその日、不幸な一日の始まりを感じた。なぜなら、夏休みの宿題を全くやっていないことに気づいて──。8月31日。学園都市の夏休み最終日。それぞれの物語が幕を開けた──! イラストが最近駄目になっている気がする、禁書第5巻。裸とか受け狙うのは別にいいとして、モノクロは所々かなり雑だし、なによりカラートップ絵、足長!足長! ありえないですってこれ。まあ、もしかしたら昔からひどかったのに気がつかなかっただけかもしれませんが、なんだかなぁ。 でも本編は、駄目だった4巻から持ち直しました。あとがき読んで「短編集」と書いてあるの見た時はやばいかなと思いましたが、実質は短編集ではなく、時系列が同じでちょっとだけ絡み合う中編が2つ。一方通行の話は、キャラをいつもと変えてちょっとアレンジしただけという説はあるものの、それだけで結構新鮮。3巻のへっぽこイメージを払拭する、一方通行のかっこよさに満足です。設定に突っ込み所あるのかもしれないけど、そんなのは気にしません。そしてもう片方の話で、4巻で全くなかった美琴分をたっぷりと補給。デレっぷりがとてもよろしい。ビリビリかわいいよビリビリ。あと、第4章読んで、もうインデックスはいなくてもいいやと思いましたとさ。次巻もビリビリがたくさん出ますように。 評価 ☆☆☆★(7) 【今日購入したもの】 ブギーポップ・バウンディング ロスト・メビウス (上遠野 浩平/電撃文庫) とある魔術の禁書目録5 (鎌池 和馬/電撃文庫) カスタム・チャイルド (壁井 ユカコ/電撃文庫) 最後の夏に見上げた空は2 (住本 優/電撃文庫) 玉響―たまゆら― 二 (時海 結以/富士見ミステリー文庫) ハーフダラーを探して2 (水城 正太郎/富士見ミステリー文庫) 夢見が丘 (横井 哲正/GANGAN WING NOVELS) 電撃と富士ミスの新刊とか。絶望系買い忘れた(´・ω・`) |
___4月6日(水) |
電撃の新刊がまだ売ってなかった_| ̄|○ 早売り今日だと思ったんだけどなぁ……。 【今日読んだ本】 ◆ 累卵の朱 万象史記 (大沢 良貴/白泉社My文庫) 【amazon】 《あらすじ》 天孫とその配下たる霊道者たちの絶対的支配が一千年にも渉って続いた「帝国」。やがてその支配力は減少し、混沌割拠の時代へと移る。そして再び天下を望む「帝国」と帝国から独立し今や最大勢力を築いている「白秋」、帝を殺した暴君・黒瞳を国主とする「後蓮国」による戦が始まった。「後蓮国」の参謀祭酒(国軍参謀長)永冬は傀儡を従え指揮を執るが、その行方は…。 マイナーレーベル作品発掘中に目に止まったもの。白泉社My文庫はたった9冊しか出ずに廃刊となった幻のレーベル。どんな人対象のレーベルなのか、全く分からなかったのが問題だったんでしょうね……。 でもこれは、幻にしちゃうのはちょっともったいない面白さだなぁ。基本的には三国志で、それに霊術や傀儡を取り入れてややライトノベル色を入れ、一人の軍師の人生を中心に綴った架空歴史小説。大軍隊の戦闘の様子を緻密に描いた第三部冒頭を最初に持ってきて、キャラ紹介をすると同時に読者を引き込むことで、やや地味な軍師の生い立ちを書いた第一部を興味深く読める、という構成がなかなかうまいですね。永冬がどんな人生を送って第三部のような人物に至ったのか、とっても先が気になります。ええ、気になりますとも。 ……読むんじゃなかったか_| ̄|○ 評価 ☆☆☆★(7) |
___4月5日(火) |
【今日読んだ本】 ◆ 竜が飛ばない日曜日 (咲田 哲宏/角川スニーカー文庫) 【amazon】 《あらすじ》 「竜―なのか」親友の死の真相をさぐる羽井貴士。「―やっぱり、変」なぜか1日が2度繰り返すという時間のループに陥った藤谷瑞海。竜が支配する世界に違和感を覚えているのは、池橋高校に通うこの2人だけ。竜を崇拝しない異端者として謎の校内組織に追い詰められるなか、貴士と瑞海は世界に対する反撃を決意する。だが、生徒を竜の餌として捧げる"捕食の儀式"は目前に迫っていた!第四回角川学園小説大賞優秀賞受賞作品。 評判がよかったので買ってみた、数年前の角川の新人賞受賞作品。 え、何これ、なんでこんな良作を今まで読んでなかったんですか自分は。現実世界と違うのは竜がいるというただ一点だけ、という世界の描き方で冒頭から一気に引き込まれ、徐々に明らかになっていく世界設定に親友の死やループといった謎も加わって、ぐいぐい引っ張っていく前半。後半は親友の想いに震え、話の二転三転に見事に騙され、皆が精一杯頑張っていくつもの謎が綺麗に収束した後に残るのは、心地よい読後感。なんか完璧ですよ。文章はうまいわけじゃないけれど、学園ジュブナイルという舞台に合った読みやすい文章だし、ほんと欠点がない。なんでこれ書ける人が一発屋なんですか? ちょっと信じられないんですが……。 評価 ☆☆☆☆(8) ◆ タクティカル・ジャッジメント 逆転のトリック・スター! (師走 トオル/富士見ミステリー文庫) 【amazon】 《あらすじ》 俺の名は山鹿善行。自分でいうのもなんだが、かなり有能な弁護士だ。逆転無罪―この輝ける戦歴を残せるのは、世間広しといえ俺の他にそうはいない。ある日、俺のもとに、1本の電話があった。かけてきたのは水澄雪奈。可愛くて、優しい、俺の幼なじみだ。だが―。あろうことか、その雪奈に殺人の嫌疑がかかっているという。どこのどいつだ?そんなタワケたことをぬかすのは!?雪奈を悲しませる奴は、泣いてごめんなさいというまで後悔させてやる。この裁判、何がなんでも奪うぜ、逆転無罪っ!!第2回富士見ヤングミステリー大賞準入選作。 一昨年の富士ミス大賞の準入選作の法廷ミステリー、富士ミス補完のため読んでみました。 うーむ、普通だ。作品のメインとなっている法廷の対決の描写は、相手の検事が非常に類型的なやられキャラだったり(きっと次巻か次々巻でエリート検事が出てくるに違いない!)と問題点はあるものの、不利な状況からの証拠・証人・口八丁による逆転劇はなかなかにかっこよくて○。ただ、ヒロインに全く魅力がないのが結構痛い。守りたい、無罪にしたいと思えなく、感情移入ができません。サブヒロインみたいな傍若無人タイプは嫌いじゃないんだけれど、うじうじ系キャラは好きじゃないです。というわけでヒロインを無視して、もう一冊くらい読んでみることにします。 評価 ☆☆☆(6) |
___4月4日(月) |
なんかいつの間にやらまたカウンタの数字が減ってますよ_| ̄|○ ダメカウンタだ……。とりあえず、解析ログ見て補正。折を見て取りかえよう。 【今日読んだ本】 ◆ マリア様がみてる 妹オーディション (今野 緒雪/コバルト文庫) 【amazon】 《あらすじ》 江利子が決めた妹選びの期限が迫り、焦る由乃が妹を公開オーディションで決めると言い出した。さすがに祐巳もそれには反対、かわりに祐巳も含め、二年生と一年生で茶話会をすることになるが…。 もはや引き延ばしているとしか思えないほど遅々として話が進まないマリみて、ついに20巻です。 あー、確かに雰囲気は少し持ち直したかもしれない。雰囲気だけで、話は遅々として進まないわけですが。このタイトルでこれですか……。遅いよ、遅すぎですよ。笙子とか存在忘れてたしいらないですよ(暴言)。読んでる間はそれなりに楽しいから惰性で読んできたけれど、そろそろ引き延ばしにいらついてきたので切ることも検討。 ところで今回、視点がころころ変わってやけに読みにくかったんですが、今までこんな変わったことってありましたっけ? 記憶にない。それぞれの地の文に思ったより個別の特徴がないせいで結構混乱。視点切り替えには向いてないんじゃないかなぁ。 評価 ☆☆★(5) ◆ レヴァンデインの誓約 魔剣士と炎の乙女 (はすなみ 透也/角川ビーンズ文庫) 【amazon】 《あらすじ》 『世界の破滅を招く者』と予言される、異端の瞳を持つ少年、ユイル。人々から蔑まれながら生きる彼はある日、魔物退治を生業とする『魔剣士』の青年と出会った。その出会いが、ユイルのすべてを変えていく―冤罪・裏切り・貞操の危機…。「逃げる?馬鹿を言うなよ、坊や。そんな言葉は忘れちまった」傲慢で身勝手な魔剣士と、秘密だらけの『運命の女』の行く末は。 男装で女性であることを隠している少女が主人公だから、というだけの理由で買ってきたファンタジー。 うん、これは結構楽しかった。傲慢で相手の言うことを受け流す男と、いちいち突っかかってしまう男(ガキ)っぽい性格の少女の組み合わせというのはステレオタイプの一種ではあるのだけれど、少女ユイルの過去などのファンタジー設定が思ったよりきちんと作られていたし、アーネストとバドリー2人の孤独も文中から読みとれて、なかなかよいです。さらに、そもそも男装少女が主人公という設定だけでツボなわけで。ばれるの早かったせいで、そこまで好みではないんですけどね。エクセルやミラベルなど、ファンタジーに関わらないキャラクターはもうちょっと丁寧に扱ってほしかったですが、全体的に見れば良作ファンタジーでした。 評価 ☆☆☆(6) 【今日購入したもの】 マリア様がみてる 妹オーディション (今野 緒雪/コバルト文庫) |
___4月3日(日) |
【今日読んだ本】 ◆ 鏡のお城のミミ 凍える夜に咲く花は (倉世 春/コバルト文庫) 【amazon】 《あらすじ》 傷ついたエリックを救うため、実の父クロティルド国王に救いを求めたミミ。一方、エリックの母カンタン国王妃は妊娠中。王子が生まれたら世継ぎでミミの弟フィディルの立場は? 情勢は混沌として…。 ファンタジーの王道恋愛少女小説として始まったこのシリーズも、とうとう9冊目。 前巻でようやくすれ違いから解放されたミミとエリック、今巻ではラブラブです。ここまでくるのがちょっと、というかかなり長すぎた気もしますが、溜めた分だけラブラブ描写が強烈なものとなっていてとてもよいので、これは問題なし。 が、主人公ミミの登場シーンが全体の半分以下というのは、恋愛少女小説としてどうなんですか? いつの間にこのシリーズは政治ファンタジーになったんですか、なんか4国(1つは自治領)の思惑が入り乱れてますよ……。4×(4−1)=12個の思惑があるわけで、それにミミ&エリックやフィディル&ベアトリスまで加わって、どう見ても描ききれてません。収拾つくのかなぁこれ、ギヨーム三世周りの展開とかすごく強引で不安なんですが。駄目そう。 でも、このシリーズ好きなんで最後まで付き合いますよ。ええ、信者ですとも。 評価 ☆☆☆(6) |
___4月2日(土) |
昨日はエイプリルフール、ちょうど手元に「大旋風ガール」があったので、昨年の「東京忍者」に引き続き嘘レビューやってみました。褒めちぎるってのもなかなか難しい。更新23時50分だったけど、間に合ったからいいですよね! 3月のまとめ。 読了……26冊 購入……39冊 あれれ_| ̄|○ 今月こそは、今月こそは! と言いつつ今日は読了0なわけで……。 |
___4月1日(金) |
【今日読んだ本】 ◆ 極東ジパング探偵録 ようこそ大旋風ガール! (立花 薫/富士見ミステリー文庫) 【amazon】 《あらすじ》 「とうとうやったわ!東京へ来たのね!!」キャロルは、アメリカから憧れの日本へやって来た留学生。しかし、彼女にはもう一つ目的があった。なぜ父が瀕死の重傷を負う事故にあったのか、その答えを日本で探すこと―。父が残した唯一の手がかりは、「アキツ」という謎の言葉だけ。そんな中、初めて訪れた京都で、キャロルは殺人事件に巻き込まれてしまった!「事件はワタシが解決する!!」若干暴走ぎみに、キャロルは真相を求め突き進むが…。キュートなヒロインが大旋風を巻き起こす。新型ロマンティック・ミステリー日本上陸。 地雷原と名高かった初期の富士ミスの中でも、特に素晴らしいと言われていたのがこの大旋風ガール。言うならば「King of JIRAI」、何が出てくるのか読む前から期待で胸が一杯です。 まず特筆すべきはその文章。過剰すぎと思えるくらいに打たれた読点は、それによって作られた途切れによって、読者を適度に現実に引き戻してくれます。読書に没頭しすぎて大事な約束などを忘れることのないように、という何とも心憎い配慮ですね。また、 「会話文」○○は、言った。「会話文」△△は、○○に、言った。 というように、誰の喋ったことなのか、何が主語なのか、読書に不慣れな読者でも簡単に分かる、という非常に親切な文章でもあります。 キャラクターも文章に負けていません。主人公の一人であるキャロルは、目に入った目的のために、母親をないがしろにし、ホームステイ先の子供を無理矢理つれだし、犯罪スレスレ、というか犯罪まがいの強引な聞き込み調査を行い、光の矢の閃きで犯人を暴く、まさに大旋風ガール。迷惑極まりない少女であり何故こんな人物を出したのか疑問に思えますが、これは現実にもこんな不条理な存在が時々いるから気をつけよう、という作者からの忠告だったのです。ひさいち絵の魅力とのギャップがそのことをよく示唆しています。綺麗な花には毒があるのです。 ところで、ミステリーでよく邪魔になるのが警察の存在。無能な警察は読者をいらだたせてくれます。そこで、この大旋風ガールでは、警察が事件を捜査している様子をほとんど描きません。ならば、主人公たちはどうやって捜査情報を手に入れるのか? そう、主人公の父親を刑事に据えるという素晴らしい方法がありました。この父親は、酒に酔って情報を明かしたり、息子の窃盗を見過ごしたりしますが、これは警察が無能なのではなく、親バカゆえの微笑ましい出来事なのです。事件が実は保険金殺人だということがラスト20ページでようやく分かるのも、息子たちに探偵ごっこを思う存分やらせてあげようと思った親心なのでした。涙が出てきますね。 序盤で明かされるバリバリ伏線の主人公の過去を、あえて本編では書かずにエピローグでも匂わす程度に抑えることによって、次巻への期待を膨らませるあたりも巧妙。「King of JIRAI」の名に恥じない傑作、オススメデス。 評価 ぴぴるぴ〜(゚∀゚) 【今日購入したもの】 鏡のお城のミミ 凍える夜に咲く花は (倉世 春/コバルト文庫) 召喚師マリア 魂に堕天使を、唇に真の名を (北沢 慶/富士見ファンタジア文庫) 悪魔の皇子 アストロット・サーガ (深草 小夜子/角川ビーンズ文庫) コバルト新刊を買おうとしたら、お金が一冊分しかなかった_| ̄|○ |