___7月31日(日) |
昨日、久々にタイトルミスやらかしてました_| ̄|○ Bタグの>だけ抜けているなんてひどい間抜け。最近ミスなくて調子乗っていたところに見事な落とし穴。報告してくださった方thxです。 ◆ 疾走! 千マイル急行(上) (小川 一水/ソノラマ文庫) 【amazon】 《あらすじ》 強力無比の蒸気機関車に牽かれ、大陸を横断する千マイル急行――ザ・サウザンドマイルズ・エクスプレス。磨き抜かれた漆黒の車体、贅を尽くした調度。選ばれて乗り合わせた若者たちの心は躍る。はるか東の未知なる都市が彼らを待ち受けているがゆえに。しかし、その華麗な列車におよそ不似合いなまがまがしい車両が連結された時、旅の様子は一変した。 「復活の地」以来久々の小川一水の新作は、大陸横断鉄道が舞台。 上下巻以上で構成されている小川作品の前半はやっぱり鉄板、今回も先が気になる展開で続きを待ち遠しくさせてくれます。大陸横断鉄道ということで様々な国を旅していくわけですが、行く先々の多種多様な人間と都市がなんとも魅力的。さらに列車内にも色々な立場の人間がいて、確執や秘めた思いなんかがあって面白い。鉄道作品だけあって鉄道描写は多め、でも鉄道素人の自分にも理解できるくらい分かりやすくて安心。主人公の属するエイヴァリーが思いっきり暗部を持っていたり、ローラインがせっかくツンツンしていてかわいいのに恋愛方向に持ってく気配があまり見えなかったり、実に小川作品らしい一面も見せてくれたりして楽しかったです。 思いっきりいいところで上巻が終わったわけですが、下巻の展開があまり読めないなぁ。デウスエクスマキナさえこなければ名作レベルのものが出てきそうだけれど、「復活の地」だけたまたまなかった可能性もあるわけでちょっと不安。こけませんようにこけませんように。 評価 ☆☆☆☆(8) |
___7月30日(土) |
◆ コッペとBB団 その1 (田口 仙年堂/ファミ通文庫) 【amazon】 《あらすじ》 ここは、ナゾの物質・デイストーンを力ずくで集める悪の組織BB団の地下基地。こんな所になぜか子どもが!? 迷子係を押しつけられた生活課課長のQ三郎達は、大迷惑! 首にバーコードをつけた不思議なパワーの女の子・コッペに翻弄されまくる。 やがて親探しを始めたQ三郎と部下1号・2号&秘書のP子はコッペに関する驚愕の事実に直面して!? 小っちゃくて泣き虫で……めっちゃ強い女の子・コッペと悪者達の“ほのぼの”熱血コメディ登場! 「ガーゴイル」の著者田口仙年堂がおくる新シリーズは、悪の組織の物語。 「H2O」や「俺の足には〜」など一口に悪の組織物といっても千差万別ですが、これは「ガーゴイル」の作風をそのままシフトした感じ。悪の組織だからといって中の人は決して悪人ではなくむしろ善人、目的は全く私利私欲ではなし。かといって正義が明確な悪として描かれているわけではなくて、メインは「ガーゴイル」と同じでほのぼの。主人公サイドの人間が皆本当にいい人ばかり、悪の組織の隠れたアイドル的存在になっているコッペと、Q三郎や部下達のやり取りは心暖まるもので、その中にピリッとスパイスの効いた展開もあって面白かったです。 まだ物語はキャラ紹介+αといった感じで、なぜ悪の組織に入ったか等のQ三郎やP子の過去、悪の組織はどうしてできたのか、正義の味方となぜ分かれたのか、といった謎はまだ伏せられていますが、その辺りは今後書かれていくんでしょう、続刊も期待。そろそろ積んでるガーゴイルも読むかなぁ。 評価 ☆☆☆★(7) 【今日購入したもの】 西の魔女は死んだ (梨木 香歩/新潮文庫) 花に降る千の翼 (月本 ナシオ/角川ビーンズ文庫) グラーレンの逆臣 (雨川 恵/角川ビーンズ文庫) 彼と彼女のロマンス (浅月 舞/りぼんマスコットコミックス) いびつな星のかたち (椎名 軽穂/マーガレットコミックス) |
___7月29日(金) |
株を始めてから1年と少し、今日は初の配当金を受け取りに行きました。今まで株主優待をもらったことはあるものの、配当を受け取るとなるとまた違った感慨があります。 実はしばらく受け取りに行くのをさぼっていて、今日ふと見たら期限が今日まででした。よく気づいた自分。「自分で自分を誉めたい」とはこういう時のための言葉ですね。記載事項を記入して、いざ郵便局へ。 「申し訳ございません、窓口は4時までです」 _| ̄|○_| ̄|○_| ̄|○ 時計を見ると、はかったかのように4時5分。どうやらネタの神様が降臨されていたみたいです。そんな神様はいらない。 教訓:締め切り間際の駆け込みはやめよう って、二週間程前にも駆け込みで失敗したような…… ◆ 憐 Ren 〜routine〜 (水口 敬文/角川スニーカー文庫) 【amazon】 《あらすじ》 未来から流刑としてやってきた朝槻憐は普通の少女として生きることへのあこがれと、未来から捨てられた“不要”な自分という狭間で悩み続ける。そんな憐の前にある事件が訪れる。憐たちの日常を綴る短編集登場! 学園+SF風味小説の「憐」第三巻は、雑誌掲載一編と書き下ろし四編、シリーズ初の短編集。 そう、短編集なんですよ! 短編集ということは、あの滅茶苦茶でどうにかしてほしい、この作品の唯一にして最大のガンである超設定があまり出てこないということです。前半の二編こそ設定やや多めだったものの本編に比べれば雲泥の差だし、真ん中の二編は思いっきり日常の話、こういうのを待ってたんですよ。朋香の間抜けな暗躍っぷりも憐のはじけっぷりも楽しいなぁ。仁美視点があったのもよかったんだけれど、仁美は表層ばかりであまりキャラ掘り下げられていないのが惜しい。あと今回初登場の晶が、「側にいるのが当然だったけれど最近疎遠になっていた」という少女漫画っぽいキャラクターでとてもいい子。そしていい子ゆえに凄くかわいそう。最後の2ページが切なくて切なくてたまらないです……。憐いなければよかったのにと本気で思いましたよ。 ただ、もっと突き抜けて面白いかと予想していたのに微妙に引っかかり感じて楽しみきれなかったのは、もう少し分量が欲しかったと思う短編があるのと、憐の思考の根底にうざったい超設定があるからかな。やっぱり別シリーズが読んでみたいです。そしてエピローグを見る限り、次はまた超設定降臨の悪寒。日常パートが大量にありますように。 評価 ☆☆☆★(7) |
___7月28日(木) |
体調不良気味なので簡易更新。 【今日購入したもの】 疾走! 千マイル急行(上) (小川 一水/ソノラマ文庫) 憐 Ren 〜routine〜 (水口 敬文/角川スニーカー文庫) レンタルマギカ 魔法使い、集う! (三田 誠/角川スニーカー文庫) ブラック・ベルベット 緑を継ぐ者と海へ還る少女 (須賀 しのぶ/コバルト文庫) 狂乱家族日記 弐さつめ (日日日/ファミ通文庫) コッペとBB団 その1 (田口 仙年堂/ファミ通文庫) Landreaall6 (おがき ちか/ZERO-SUM COMICS) スニーカーが売っているのにビーンズは売っていないという稀有な事態に遭遇。 |
___7月27日(水) |
【今日読んだ本】 ◆ 犬はどこだ (米澤 穂信/東京創元社ミステリ・フロンティア) 【amazon】 《あらすじ》 何か自営業を始めようと決めたとき、最初に思い浮かべたのはお好み焼き屋だった。しかしお好み焼き屋は支障があって叶わなかった。そこで調査事務所を開いた。この事務所〈紺屋S&R〉が想定している業務内容は、ただ一種類。犬だ。犬捜しをするのだ。――それなのに開業した途端舞い込んだ依頼は、失踪人捜しと古文書の解読。しかも調査の過程で、このふたつはなぜか微妙にクロスして――いったいこの事件の全体像は? 犬捜し専門(希望)、25歳の私立探偵・紺屋長一郎、最初の事件。『さよなら妖精』で喝采を浴びた著者が新境地に挑んだ青春私立探偵小説! 先日のサイン会で購入した米澤さんの新刊は、今までの作品より主人公の年齢が高めの探偵ミステリ。 っ(http://www.archive.org/) や、本筋とは全然関係ないんですが、P180あたりのやりとりにどうしても突っ込みたくなってしまって。流れを殺ぐから存在を黙殺したんだろうとは分かっていても、こんな便利サイトの存在に触れないのは少し悲しいなぁと。ただそれだけです。 本筋に戻って内容ですが、既作よりもキャラクター軽視ミステリー重視で路線としては好みとは外れ、それでも十分に面白かったです。読者には失踪人捜しと古文書の解読がリンクしていること自体はすぐに分かるのに、紺屋とハンペーはコミュニケーションとらないしハンペーは情報ばしばし聞き落とすしで、序中盤は非常にもどかしい。でも読者にも具体的にどう繋がっているかはなかなか見えてこず、それが一本に繋がる後半の展開が気持ちよくて非常に秀逸。 ただ、最後の後味が……。ハッピーエンド至上主義というわけではないけれど、こういう苦さ150%なのはどうにも苦手、「クドリャフカ」のようなすっきりした終わり方の方が好きです。「さよなら妖精」の苦さくらいまでが自分の大丈夫な範囲かな。 評価 ☆☆☆★(7) ◆ Rude Girl (小沼 まり子/コバルト文庫) 【amazon】 《あらすじ》 月岡和央は、東京で一人暮らし中の浪人生。三年間つきあった彼氏に突然フラれ、予備校にも行かずになぜかミシンを踏む日々。成績は下がるし、階下の住人からも「うるせー」と怒鳴られる。でも心を癒してくれるのはミシンの音だけ…。とうとう不審に思った母親が部屋を訪ねてきて、絶体絶命大ピンチ!?夢を追いかけるすべての原石なオンナノコに贈る、恋とお洋服のイノセントストーリー。 なんとなく良さそうに見えたので買ってみた、やや昔のコバルトの服飾&恋愛物語。 うーん、タイトルが「原石の女の子」であるように、あらすじにある「夢を追いかけるすべての原石なオンナノコに贈る」というのが核な部分だと思うんですが、これと服飾というジャンルがうまくマッチしてないように感じました。というのも、服飾って努力よりも才能の比重がかなり大きくて、実際主人公もきっかけを得て服作りをはじめた当初から才能を発揮します。昔ミシンいじるのが好きだったとはいえかなり出来すぎで、つまりはこの作品、「運がよければ天職が見つかるよ」というように受けとめられるんですよね……。タイトルがこんなでなければよくある超人が主人公の作品として読めるんですが、このうたい文句でこの内容は納得いかず。 また、服飾を小説という媒体で読むのも結構辛かった。だって、服についての知識があまりないから、出てくる変わった服がどんなものかうまく想像できないんです_| ̄|○ 盛り上がるべきファッションショーのシーンも凄さが頭に伝わってこなかったし、このジャンルは「ご近所物語」のように視覚化したものの方が歓迎だなぁ。ジャンルとテーマ抜きにキャラクター間の関係ややり取りだけ見ればなかなか面白くて、惜しいと思わされる作品でした。 評価 ☆☆★(5) |
___7月26日(火) |
【今日読んだ本】 ◆ 飛鳥井全死は間違えない (元長 征木/角川書店) 【amazon】 《あらすじ》 「肉体だけじゃなく存在そのものを恐怖政治下に置く。全ての感覚、感情、情緒、思考を管理下に置いて行動の可能性を摘み取り、わたしの絶対的な奴隷にする――」 飛鳥井全死――邪悪にして虚弱、完全無謬の域外者(アウトサイダー)。彼女は目をつけた少女たちの人生に介入し、しっちゃかめっちゃかにかき回す。そしてもたらされるものは常に、「余計なお世話」。傍らにある俺は、唯々諾々と彼女に従う。それがレギュラーとなっているから。粛々と一連のシークエンスを遂行している限りにおいて、俺は幸福へと近づくことができるだろう―― 昔、「Sense Off」というゲームがあった。そのゲームは世界の変革を描き、また最強のツンデレを輩出した。その生みの親である元長征木の単行本デビュー作。 SFマガジンにのった短編はいまいち、ファウストにのった中編は言葉もキャラクターも何もかもが理解できず、小説の形をとった元長作品は自分には合わないかなと思っていたのですが、今回は人間のあり方やコミュニケーションについてメタな薀蓄をぶちまける元長節が復活、キャラクターもファウストの時よりはまともになっていて、小説で読んだ中では一番面白かったです。語られている言葉はやっぱりよく分からないことも多くて、なんか違うんじゃないかと思うこともあり、それでも読んでいるだけで何となく楽しい気分になれる、それが元長節。でも、これをもっと普通なキャラクターの下、ゲームやライトノベルの文法で読みたいというのが正直な気持ち。変人や文学っぽさはいらないんですよ。とりあえず、ファウストからの脱出希望。 評価 ☆☆☆(6) |
___7月25日(月) |
【今日読んだ本】 ◆ 光降る精霊の森 (藤原 瑞記/C★NOVELSファンタジア) 【amazon】 《あらすじ》 故郷で事件を起こし潜伏する青年エリは、行き倒れ寸前の半精霊の少女と生意気な猫の精霊を拾ったばかりに、鷹の女王を訪ねる旅に巻き込まれ――第一回C★NOVELS大賞受賞作! 何がでてくるかさっぱり読めないのが、創設されたばかりの賞の受賞作。期待と不安半々で読み始めた第一回C★NOVELS大賞の大賞受賞作は、人に言えない過去持ちの元修道士・半妖精ロリ少女・喋る猫の二人と一匹の旅のお話。 なるほど、丹念に字数をかけた情景描写をはじめとして、文章はハイファンタジーほどの固さはなくて読みやすく、うまいといっていいと思うし、妖精の生まれや住まい等の世界観もきちんと説明されていて、新人らしくないスペックの高さ。旅の道中のかけあいも退屈せずに読めるし、途中までは間違いなく楽しかったです。 でも、最後まで読み終わって面白かったかと問われると、そう断言できないのが困り物。何が悪いかって、全編に渡って精霊の話があり、後半は人間の物語がメインになっているんですが、二つの関わりがすごく薄いんですよね。せっかく世界構築しても、人間の物語において精霊はいなくても他で軽く代用きくくらいの存在に堕していて、何とももったいないです。さらに、後半は最近食傷気味の兄弟話。それだけでもちょっと萎えるのに、他の兄弟話と比べてもありがちで魅力感じなかったし、そっちにページかけたせいで精霊の話も適当に流して終わらせちゃっていて、読後感がモヤモヤ。恋愛描写皆無なのはこのままでもいいとして、全編精霊の話にした方が、キャラも掘り下げられるし良かった気がします。 評価 ☆☆★(5) ◆ 聖者の異端書 (内田 響子/C★NOVELSファンタジア) 【amazon】 《あらすじ》 結婚式の最中に消えた夫を取り戻すため、わたしは幼馴染の見習い僧を連れて城を飛び出した――封印された手稿が語る「名も無き姫」の冒険譚! 第一回C★NOVELS大賞特別賞受賞作。 そしてこちらはC★NOVELS大賞の奨励賞受賞作、結婚して数秒後に後家になってしまった姫様の夫探し物語。せっかくの岩崎絵なのに、表紙地味すぎてやっちゃった感がとても漂ってますが、それはさておき。 これは面白かった! 行動力はあってよく喋るのに内面の喜怒哀楽の起伏は弱め、とにかく淡々としているかなり変わった一人称がツボ。設定だけ見るとどう考えても破天荒系の感情の起伏が激しい人物像が浮かび上がるのに、どうしてこんな思索型の主人公が出てくるんだろう。タイトルからも分かるようにそういう時代だとはいえ、宗教についてしょっちゅう考えたりする、それでいて夫のことはちゃんと(?)好き、なんていう女キャラはなかなかいませんよ。結婚式の最中に夫がどんな風に老けるかを考え始め「なるべくなら長生きして欲しいものだ。」などと淡々と思索する変な姫君、だがそれがいいのです。普通に萌えました。 そして一人称だけではなく物語も魅力的、夫を探す先々で何が起こるか、また夫は何故消えたのか、追うのが楽しくて終盤まで一気に読みすすめたし、締まっているのかどうか判定しがたい予想外の方向にきたラストの味わいまで全部好き。でも、挿絵が全部背景なしのキャラ紹介立ち絵(文字通り立っているだけ)なのはいただけない。表紙を含めて地味すぎますよほんと。表紙めくったところのカラー絵だけはいいんですが、空鐘6巻のリセリナ肖像画と微妙にかぶってる始末。続編はありえないだけに、次は何を書いてくるのかがすごく気になるところなんですが、変わってるし地味だし消滅の悪寒が……。 評価 ☆☆☆☆(8) |
___7月23日(土) |
今日は米澤穂信さんの「犬はどこだ」(東京創元社)のサイン会に行ってきました。 参加者は大体80人くらい、前払いなのに来てなかった人が一人二人じゃなさそう(整理券で番号順に並んでいるので分かる)だったのが驚き。そして、女性はそのうち1割くらい。もうちょっと多いかなと思っていたけれど意外と少なかったですね。 肝心の米澤さんは渋めの人をなんとなく想像していたら、普通に好青年な方でした。帰ってきて氷菓のカバー見たら20代だったんですね、そりゃ渋いわけがない。 で、せっかくのサイン会なんだから、何か一言声をかけようかと思い、 クドリャフカの順番(角川書店)を絶賛しました。 両脇にいた東京創元社の人ごめんなさい、でも妖精よりもタルトよりも古典部の方が面白かったという自分の気持ちは裏切れなかったです……。 【今日読んだ本】 ◆ 憐 Ren 錆びゆくココロと月色のナミダ (水口 敬文/角川スニーカー文庫) 【amazon】 《あらすじ》 自らが知っている未来を変えようとする憐だったが、それを利用しようとするものたちが憐の前に現れ、新たなる真実を告げ憐に選択を迫る。玲人を取るか、それとも――。運命のピュア・ストーリー第2弾登場! ツンデレ青春SF風味小説「憐」の続編は、文化祭を中心とした話。 タイムパラドックスの説明どこー? 需要と供給の概念どこー? 前巻で設定は気にしないことにしようと決めたのに、それでも突っ込まざるをえない超設定、どうしてまた物語の中核に思いっきり絡めてきますか。後半の語り部分に重みがさっぱり感じられなくて盛り上がりようがない。ストリートチルドレンやってたら栄養吸収貪欲=太りやすい体質、になりそうなものなのに逆にスタイル維持、など細かいところも色々気になるし、設定に関しては1巻よりさらに悪化。 これで他の点も駄目だったら地雷認定なんだけれど、前半の学園の駆け合い部分やら憐のキャラクター造形やら、魅力的な部分もあるだけに困り者。SFじゃない別シリーズ書くか、でなければ設定もっと頑張れ超頑張れ。 評価 ☆☆★(5) 【今日購入したもの】 犬はどこだ (米澤 穂信/東京創元社ミステリ・フロンティア) 海の底 (有川 浩/メディアワークス) 聖者の異端書 (内田 響子/C★NOVELSファンタジア) 光降る精霊の森 (藤原 瑞記/C★NOVELSファンタジア) Landreaall4 (おがき ちか/ZERO-SUM COMICS) Landreaall5 (おがき ちか/ZERO-SUM COMICS) 未読再び80冊オーバー_| ̄|○ |
___7月22日(金) |
【今日読んだ本】 ◆ ゼロの使い魔5 トリスタニアの休日 (ヤマグチ ノボル/MF文庫J) 【amazon】 《あらすじ》 才人はある日突然異世界ハルケギニアに『召還』されてしまった高校生。元の世界に戻る方法を探しつつ、美少女魔法使い(メイジ)・ルイズのもとで使い魔として暮らしている。顔は可愛くても高飛車で意地っ張りなルイズとは、いつからかお互いを意識するようになったものの、すれ違ってばかり。そんな状態で迎えた夏休み、アンリエッタ女王に町の偵察を頼まれた才人とルイズは、下町の酒場で住み込みのアルバイトを始める。ルイズはプライドの高さから客を怒らせてばかりだが、店では客からもらうチップを競う「チップレース」が行われることに……(第一話)。今回は夏休みを舞台にした短編集。大人気のキュルケ&タバサの出会い編も収録! ツンデレ三角関係主人公むかつきファンタジー、ゼロツーの第5巻はシリーズ初の短編集。 シエスタの皮肉(((( ;゚д゚)))ガクガクブルブル うちの知ってるシエスタはこんなこと言う子じゃなかった! いつの間にシエスタさん三角関係モード突入してますか、怖いよ怖いよ。しかし今回はシエスタの出番はオープニングだけで、三角関係は本編にお預け、ちょっと寂しい。 でもその分ルイズかわいいよルイズ。生活能力なさすぎるのはちょっとアレというか、ギャンブルの描写なんか作者のあまりのひどさにかわいそうになってくるんですが、焼きもちやいて素直になれない姿はやっぱり破壊力抜群なわけです。今回は男の子の物語じゃなかったため、才人が本編よりはむかつかなかったのも○。才人が何でむかつくか考えてみたら、「ルイズに惚れている」のに他の女の子気にしまくるせいなわけで、惚れていないことにしたら普通にフラフラするよくいる男の子になることに気がつきました。これでむかつき度半減。 そして今回は最強の刺客登場。アンリエッタがえろかわいすぎてやばい、ほんとまじでやばい。シエスタを軽く凌駕するどころか、ルイズ食いそうな勢い。なんで姫様なのにこんなエロいんですかあなた。こりゃ才人ガード不能になるのも仕方ない。だけど、いくら胸があるとはいえイラストの胸はちょっと形おかしすぎだと思います、絵師はじけすぎ。 キュルケ&タバサの出会い話も普通にいい話だったし、本編より楽しい短編集でした。しかし本編でこれからアンリエッタどう扱うんだろう……。 評価 ☆☆☆☆(8) ◆ 夏変幻 ピストル夜想曲 (青目 京子/講談社X文庫ホワイトハート) 【amazon】 《あらすじ》 次の相手は黄泉返り師!? 注目の第2弾!時は大正。浅草の「なまくび横町」で闇の仕事を生業とする壇上映は、義妹を助けるため掟を破り、命を狙われる身に。黄泉返り師が施した禁忌の術を前に映は…!? 大正時代が舞台の、闇の世界から抜け出しかかっているピストル少女が主人公な話の続編。 うーん、今回はちょっと物語上の粗が目立ったなぁ。現場の状況をよく考えれば純が怪しいのは読者にすら想像つくし、危険だと宣言しているのに純を連れていったりもしたりと、映がお馬鹿に思えて仕方ない。それでも歴戦の闇掌ですかあなた……。いくら弱さを見せるようになったとはいえこれは弱すぎる気がしました。前作くらい勢いあればいいんだけれど、吸引力も不足気味。この先、映とシンの淡い友情が恋愛に発展するような神展開を見せてくれればいいんだけれど、そうならないようなら見送りかな。 評価 ☆☆★(5) 【今日購入したもの】 ゼロの使い魔5 トリスタニアの休日 (ヤマグチ ノボル/MF文庫J) 憐 Ren 錆びゆくココロと月色のナミダ (水口 敬文/角川スニーカー文庫) 塩の街 wish on my precious (有川 浩/電撃文庫) ハタ迷惑な代理人 (鏡 貴也/富士見ファンタジア文庫) Rude Girl (小沼 まり子/コバルト文庫) 寒椿の少女 (紗々 亜璃須/講談社X文庫ホワイトハート) 牡丹の眠姫 崑崙秘話 (紗々 亜璃須/講談社X文庫ホワイトハート) おおきく振りかぶって4 (ひぐち アサ/アフタヌーンKC) Landreaall3 (おがき ちか/ZERO-SUM COMICS) 本整理して売った金で海の底買おうと思ったら発見できず(´・ω・`) しょうがないので代わりに色々購入。 |
___7月21日(木) |
封仙秋発売キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!! 富士見の忘れられた作品発掘大会でも行われているんですかね? この勢いで革命2巻と魔魚3巻も……。 【今日読んだ本】 ◆ BLACK BLOOD BROTHERS(S)1 ―ブラック・ブラッド・ブラザーズ短編集― (あざの 耕平/富士見ファンタジア文庫) 【amazon】 《あらすじ》 世界で唯一人と吸血鬼が共存する場所――特区。そこには、人と吸血鬼の共存のための組織「オーダー・コフィン・カンパニー」があった。そこで働くミミコ。そして彼女の護衛の奇妙な兄弟の物語が幕を空ける! 「Dクラッカーズ」のあざのさんが書く現代吸血鬼小説、初の短編集。 正直全然期待していなかったんですが、いい意味で裏切られたかな。ミミコの不遇さと、本編ではシリアスな展開に負けてやや影をひそめているコタロウのアホっぷり&ジローのボケっぷりが全開で、普通に面白いです。あざのさんコメディもちゃんと書けるんですね、ちょっと意外。本編の方が読みたいという気持ちは変わらないものの、1巻あたりのスローな展開よりはこちらの方が楽しかったですね。 ただ、調停員パートはちょっと邪魔。というのもヒバリが無茶苦茶むかつくんですよ。最近どっかでこういうキャラ見たなぁと思ったら、みなも(極上生徒会)だー。無自覚(フリを含む)に回りに迷惑かけまくって、それを全く反省しないキャラというのは、かわいく思うかむかつくかの二極化になる気がしますが、ヒバリの場合は間違いなく後者。出てきただけでイライラしてくる、かなりのうざいキャラ、頼むから大人しくしていてほしい。どうしてこんなキャラ出すかなぁ。 評価 ☆☆☆(6) ◆ 憐 Ren 刻のナイフと空色のミライ (水口 敬文/角川スニーカー文庫) 【amazon】 《あらすじ》 鳴瀬玲人は久しぶりに行った学校で正体不明の少女、浅槻憐と出会う。彼女はなぜか玲人に対して「自分に近づくな」と言う。果たしてその真意は……。孤独に生きようとした少女とフツーの少年のピュア・ストーリー! 1,2巻と評判がいいみたいなので買っておいた、昨年のスニーカーの新人さん。 これはまたすごいトンデモ設定ですね。新人さんの作品は総じて設定に粗があることが多いですが、そういうレベルを飛びぬけちゃってますよ。500年後の未来における人類の考え方の変化、監察官、時の意思、何もかもが嘘くさいというかもはやギャグの域に達していて、ここまでくると怒りや呆れ以前に、ツッコミいれたら負けな気分にさせられます。 けれどその設定さえ気にしなければ、評判通りなかなかの良作。定められた運命を打ち破るためにもがき戦う物語は王道でかっこいいし、その運命を背負って戦っている憐の、猫かぶりと素とのギャップ、強がった態度の奥に見える孤独、などがかなり魅力的。ちょっと月のモノを象徴的に書きすぎているのが気持ち悪かったですが、これも設定の粗ということで脳内スルー。主人公は設定に食われててやや印象が薄いんですが、嫌味のない良い奴であったことは間違いなし。設定さえまともになればかなり期待できそう。 評価 ☆☆☆(6) 【今日購入したもの】 BLACK BLOOD BROTHERS(S)1 ―ブラック・ブラッド・ブラザーズ短編集― (あざの 耕平/富士見ファンタジア文庫) |
___7月19日(火) |
いつのまにか未読の数が三冊ほどずれていたので修正。三冊変わったところで大差ないですが……。 【今日読んだ本】 ◆ ハルシフォンの英雄 (雨川 恵/角川ビーンズ文庫) 【amazon】 《あらすじ》 新興国アダルシャンの王弟・アレクシードと、大国カストリアの皇女ユスティニアの政略結婚のゆくえは……!? 一方、アレクシードをめぐって国内に不穏な動きが……。 ビーンズ小説賞受賞作第2弾! 昨日に引き続いて、新興国の王宮が舞台の歳の差夫婦ファンタジー第2巻。 ? ?? ラブは一体どこに行っちゃったんですか? 2巻ではラブ進めてくれると思っていたのに、ユスティニアの出番が1巻よりはるかに減っていて、全くといっていいほど進展なし。そして代わりに書かれているのが、国内の政争と兄弟愛。1巻で兄弟愛あれだけ書いたのに、まだまだ引っ張るとは……これがビーンズクオリティですか。弟が兄想って行動したゆえの国内火種発生、と兄弟愛にうまく政治絡めていて面白いんですが、やっぱりアレクとユティのコンビをもっと出してほしかったです。なんというか、和食が食べたい気分だったのに、出てきたのはまあまあの味の中華料理、といった感じ。 今回でファーナとの政略結婚フラグがたったので、次巻で三角関係勃発から進展、と行けばいいんだけれど、最後の一文見るとそんな方向には行ってくれないんだろうなぁ。一気に「そして三年後」になったりすると嬉しいんですが。 評価 ☆☆☆(6) 【今日購入したもの】 ハルシフォンの英雄 (雨川 恵/角川ビーンズ文庫) |
___7月18日(月) | ||||||||||||
自分はボーっと見ているだけなのがだるくてアニメはあまり見ない人間なのですが、薦められて見た極上にはまったので、今季は新番組色々見てみました。
極上レベルのものはなかったけれど、いくつかは視聴継続。何かしながらテキトーに見れるものが自分には合っているみたいです。 【今日読んだ本】 ◆ アダルシャンの花嫁 (雨川 恵/角川ビーンズ文庫) 【amazon】 《あらすじ》 帝国との戦に勝利した新興国アダルシャンの王弟・アレクシードのもとへ、政略結婚の相手・カストリア帝国の末姫が輿入れしてきた。けれどこの姫、まだたったの10歳で……。第2回ビーンズ小説賞受賞作! 幼女な表紙が微妙だったので回避していた、昨年のビーンズの新人さんのデビュー作。 これ今まで回避してたのはもったいなかったなぁ。表紙の幼女であるところの気位高いユスティニア姫が、最初憎しみ→心開くとやや意地を張りながらも素直、というツンデレっぷり見せてくれてとってもかわいい。お約束なところがあってもかわいいものはかわいいんです、かわいいは正義です。 後半、少女小説よくあるパターンの一つの兄弟愛方面に話持っていってしまったのは少し残念だけれど、厳しい立場にある弟に冷たくあたっておいて実は心配している素直じゃない兄の描写などは、今まで読んだ兄弟愛描いた作品の中でもかなり気に入ったので、これはこれであり。ぬるめの陰謀劇も好きだし、いい拾い物でした。次巻は恋愛方面進めるのかな、明日買ってこよう。 評価 ☆☆☆★(7) |