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___8月31日(水)


【今日購入したもの】

アリスのお気に入り ハロー・リトルラバーズ (ココロ 直/コバルト文庫)
エネアドの3つの枝 女ぎらいの修練士 (樹川 さとみ/コバルト文庫)
リリカル・ミステリー 白い花の舞い散る時間 ガールズレビュー (友桐 夏/コバルト文庫)
晩夏の手紙 蛇と水と梔子の花 (足塚 鰯/コバルト文庫)
トッペンカムデンへようこそ4 (征矢 友花/プリンセスコミックス)
トッペンカムデンへようこそ5 (征矢 友花/プリンセスコミックス)
トッペンカムデンへようこそ6 (征矢 友花/プリンセスコミックス)
トッペンカムデンへようこそ7 (征矢 友花/プリンセスコミックス)

 コバ新刊ゲットー。渋谷にはなくて地元の本屋に置いてあったのが謎。
 そして面白かったトッペンカムデンを最後まで購入。名作。かわいくて芯の通った姫と不器用な魔法使いが主人公のファンタジー、きっちり作られた世界観での暖かい雰囲気が気に入りました。魔法使いという身分ゆえにローラと結ばれるのを諦め、時には影から支え、時には彼女の不幸な運命を背負いこみそれに打ち勝つレジーがすごくかっこいい。



___8月30日(火)


【最近読んだ本】

武官弁護士エル・ウィンシリーズ 11冊 (鏡 貴也/富士見ファンタジア文庫)amazon

《あらすじ》
 自らの裁量で罪を裁き、刑を執行する権限を持つ弁護士――それが武官弁護士だ。亡国のお姫様を秘書に従え、武官弁護士エル・ウィンは強大な犯罪に立ち向かう!これが、新世紀ロマンティック・ファンタジーだ! (1巻のあらすじ)


 約4年程前、受賞作だったエル・ウィンの1巻を読みました。文章×、キャラ×、物語×の、それはまあ典型的な地雷でした。その後、鏡作品=「売れ行きはいいけど地雷な作品」という認識でスルーしてずっと過ごしてきたんですが、最新刊発売時の富士見スレ、ならびに上半期のライトノベル板大賞でのコメントを見て、興味が沸きまくり。そこで、他のサイトの感想を参考にしようかと思ったものの、前半で切った人が多いためか見当たらず。仕方ないので自分でチャレンジしてみることにしました。逃げれないよう、全巻購入し終わった後に読書開始。

 で、今日最新刊まで読み終わったわけですが、いや、ほんと驚きました。まさかあの1巻からここまで化けるとは。
 4巻あたりまでは1巻と同様に3拍子揃って駄目で読むのが辛く、ミアのうざい乙女モードの度に本を叩きつける始末。それが5巻になって大きな物語が動き出してから徐々に変貌。シリアスになって話の密度は濃くなり、ふざけていた一部キャラクターへの心象もUP、適当だと思っていた武官弁護士などの世界設定の裏などが明かされつつ新たな伏線が張られていき、巻を経るごとに面白くなっていきます。そして怒涛の展開を見せる長編最新2冊は夢中になって読み進み。9巻でかなり序盤で出てきたとある出来事(ウィンの死亡と復活)までが壮大な伏線になっていたことに驚き、第一部終了の最新刊でそれまで広げた伏線の大半を綺麗にたたんで再び強烈なネタを広げたのには脱帽。あとがきによれば長編1巻出す段階でここまでの大まかなプランはたっていたとのこと、これが事実だったら凄いなぁ。多くの人が投げ出すことになった要因であろう「ミアの乙女妄想」は最後までそのままでキャラクター小説としては駄目なんですが、このミアというキャラクターで読者を切なくさせてくれるのがまた凄い。
 扱ったネタがかなり好みだったのもあるとはいえ、今まで読んだ富士見ファンタジア作品の中でもトップクラスの面白さでした。1巻読んで切った人達は信じられないかもしれませんが、本当に化けてます。最初耐えた分、面白くなった時の感慨も素晴らしいです。4巻までを耐え抜く根性がある方は読んでみると幸せになれるかもしれません。これから始まる第二部がどうなるか、本当に楽しみ。

 以下、個別の感想を少し。

・1〜4巻
 ギャグはつまらない、設定は怪しい、増えゆくキャラクターも好きになれない奴ばかり、人間ドラマも薄っぺらく見え、何よりミアの語り口がうざったい。恋愛描写の適当さもあり、3巻でイライラはピークに。

・5〜6巻
 一話完結ではなくなってスケールがでかくなって面白くなる。シリアス化することによって上の欠点の大半が緩和されたのがプラス。ただ、このあたりの巻では「……」の多用が目について、文章は初期よりむしろランクダウンしていたかも。

・7〜9巻
 伏線を張ったり回収したりでぐんぐん盛り上がる。時折挟まれるギャグと乙女妄想だけが難。

・短編集1巻
 目玉と字を書くスパゲティーだけが見所。ミアの乙女描写が嫌いな人はスルーしても問題なし。ただ、長編最新刊を読んだ後だと多少印象変わります。

・10巻
 ラストにはもう完全にやられたし、終盤のミアとウィンにもやられました。この二人にこんな切なくさせられるなんて、途中までのいらつきからは想像もつかないですよ。容赦のない展開と伏線の回収も見事。ルイ頑張った。



評価 ☆(2)〜☆☆☆☆★(9)



___8月29日(月)

 あちこちに飛び火している少女小説の話題、悲喜劇名詞さんの記述などを見て考えることもあったのでもう少し続けます。

 はじめに昨日の記述について補足。コバルトのBLの根元は「炎の蜃気楼」じゃないかという指摘を受けました。桑原作品は縛魔伝しか読んだことがないためBLの度合がどれくらいかは分からないのですが、「炎の蜃気楼」のヒットがBL化の流れに大きな影響を及ぼしたのは確かだと思います。ただ、今までの話の中では「他のBL専門レーベルで出ているような作品」としてBLを定義しているので97年を転機としました。今日も基本的にはそういう意味で使ってます。

 で、本題の少女小説とボーイズラブについて。
 まず、悲喜劇名詞さんで言及されている、
「少女むけレーベルからやおい小説が存在しなくなって、ノーマルなカップリング小説と百合小説だけになったときに、僕ら男性は少女向け小説を買える様になると言うのか?」
という問題。
 これについては「男性への少女漫画の浸透度>男性への少女小説の浸透度」というイメージだけで根拠のない仮説を元に書いたので、ノーという見方も当然あり。自分はある程度は増えるだろうと見ています。ただ、「それのためにBLを排除しろ」という男性側の傲慢みたいな書き方になってしまったのは間違っているし反省。

 でも、男性が買う云々は別にしても、「少女小説」の中に「BL」があるのはやっぱり変に感じます。BLの実情を確かめるために、今日コバルトの激しそうなものを一冊読んでみました。詳しくは後述しますが、先進的な少女漫画も真っ青になるほどバリバリの18禁な内容でした。少女小説をはてなのように「女子中高生を想定読者として出版される小説」とするならば、本来18歳未満お断りであろうこれを少女小説扱いするのには激しく抵抗を覚えるし、ついでにいうならライトノベルと呼ぶかどうかも男性向けエロレーベルと同じで微妙になります。とはいえそういう作品はほんの一部で、まるマや駒崎さんの作品などの軽度だったり心理的な結びつきを書いたものは少女小説だと思うし、貰った情報によれば炎の蜃気楼も少女小説に十分含まれると思います。月鎌/Fの中のMの中のFさんも述べているように線引きは難しいですが、肉体描写を中心にした作品は黒なんじゃないかなと。

 そしてそこから派生してレーベルの中での分割の話。自分は今のコバルトの状態を、少年向けレーベルで例えるならば、富士見がデビル17の路線を拡大して「美少女文庫」のような作品を毎月出すようになったようなもの、として捉えてます。その状況って倫理的にどうなんだろう、コバルトは「文芸」の意識が高いらしいけれど……「文芸」?、など疑問が浮かびましたが、その辺は想像つかなくもないので置いといて、気になるのは一昨日も少し書いたんですが、BLを読まない女性読者はこの現状をどう考えているんだろう? ということ。快く思ってない、というのはただの妄想? 情報源0なのでこれ以上は語れないけれど、結局はそんなの関係なしに売れたもの勝ちってことなのかなぁ。

 なんだか当初の話題から大分ずれてきた気がするので、ここらでとりあえず打ち止め。


ホストなあいつ (あさぎり 夕/コバルト文庫)amazon

《あらすじ》
 出版社を経営する叔父の役に立ちたいと思う大学生の暁人。叔父の願いは大物作家が本を書いてくれること。暁人が出会った美形のホスト京也は有名女性作家のお気に入り。暁人は彼の指導を受けることに!?


 最近の流れでコバルトで出ているハードなBLを何か一冊真面目に読んでみようと思い、今月の新刊から見繕って購入したもの。日販ランキングに入るくらいに売れ行きもよく、サンプルとして不足なし。
 まず読む云々以前、購入の段階で非常に苦戦しました。もうタイトルからいってモロなわけで、手にとることすらかなり恥ずかしい。しかも、レジに待ち受けるは女性店員。しばし逡巡したあげく、他の新刊に挟んでレジまで持っていきましたがドキドキものでした。でもこの場合、男性店員が待ち受けていた方がしんどいかも。
 で、なんとか無事購入して読み始めたんですが……いや、さすがにエロ全開すぎだろこれは。放送禁止用語の伏せ字はさすがにないものの、濡れ場を克明にページ数使って描写している箇所が複数。指入れたり挿入したり喘いだりの鮮明な描写はどうみても18禁な内容にしか見えないんですが、これをコバルトで出すのかうーんうーん。
 これだけ濃い濡れ場読むのはとてもしんどかったですが、所々あまりのありえなさに噴きだす箇所なんかもありました。以下本文の引用。

物を書くという行為は、まず自己満足から始まる。自分を感じるものを表現したいという欲求衝動が、創作へと向かう。それは一種のマスターベーションだ
(中略)
見せてごらん、君の表現を
(以下主人公のマスターベーションがスタート)

 ア ホ か !
 こういう台詞が標準なのかは分かりませんが、BLの凄さの一面を垣間見ましたね。
 と濡れ場は凄いわけですが一方で物語はいまいち、この作品の場合は「はじめに濡れ場ありき」で濡れ場をいかに魅力的に見せるかを意識して作っているように感じました。初体験ゆえの新鮮さもあってある程度楽しむことはできたけれど、こういう方向のはこれ一冊でおなか一杯。でも話ありきで作られた作品なら、また読んでみてもいいですね。


評価 ☆☆(4)


【今日購入したもの】

バード・ハート・ビート 舞姫天翔! (伊東 京一/ファミ通文庫)
円環少女1 バベル再臨 (長谷 敏司/角川スニーカー文庫)
ホストなあいつ (あさぎり 夕/コバルト文庫)
オペラ・エテルニタ 世界は永遠を歌う (栗原 ちひろ/角川ビーンズ文庫)
レディー・ヴィクトリアン4 (もと なおこ/プリンセスコミックス)



___8月28日(日)

 はてなブックマークっていまいちよく分からないと思いつつ、昨日の続きを少し。
 何か分かるかなと思い各レーベルの変遷の歴史を紐解いてみました。コバルトの場合、有里さんのコバルト文庫全点目録を見ればわかるように昔はBLのないレーベルだったわけで、いつからBLを含むようになったかというと、あさぎり・秋月という有名所が登場した97年みたいです。で、そこから増えつづけてここ何年かは10月にはBL特集が行われるようになったと。ホワイトハートも創刊時のタイトルを眺める限りは最初は非BLのみだったみたいですが、変遷の過程や現状は不明。その他に、少女向けとして始まって今や完全BLレーベルと化したパレット文庫もあります。ビーンズという例外はあるものの、歴史を見る限りここ10年弱程はBL化の方向に動いていますね。個人的には最近非BLが巻き返している印象を受けていますが、これからどうなるんでしょう。
 あと、「少年向け文庫・ジュブナイルアダルト・デビル17や初恋マジカル」と「少女向け文庫・BL・コバルトの中のBL」との関係は一見似ているようで量的にも質的にも違うと思うんですが、結局この辺りやその他突っ込んだところは実際読まないと分からないのでここで保留。



 過去に1巻だけ読んで地雷、でも最終巻の評判がいいのが気になってここ最近買い揃えていたシリーズ物を読み始めました。今のところ二冊読みましたが、
・世界設定がてきとー
・物語がつまらない
・主人公の性格や語り口がむかついてむかついてたまらない
の3点を気にしなければ普通に読めますね。床叩きつけ回数も二桁突入程度で済んでますし余裕余裕。
 辛い_| ̄|○ 感想はシリーズ一括で書くので全巻読み終わってから。



___8月27日(土)

 なんだかちょっと乗り遅れた感はありますが、まいじゃーさんやモノグラフさん経由で『ライトノベルと少女小説』問題について考えたこと。

 とりあえず分かっている例としてLightNovels CROSSROADさんの投票データ(リンク先一番下)を見てみると少女小説を読む男性読者は2割弱、投票層を考えると実際には1割をはるかに下回ってるのはおそらく間違いないでしょう。これを見る限り、少年向けと少女向けの間には一方通行のかなり高い壁が存在するわけで、主に男性向けに書かれた解説書系でほぼスルーされてしまうのも已む無しなのが現状。特殊なものとしてマリみてがありますが、あれは単独で壁を渡ってきてしまった例外ですね。(
 でも同じような壁は少年向け漫画と少女向け漫画にもあるはず、なのにその壁はそんなに高い気がしない(ここは完全に私見)。それが何故かとなると、やはりBLの存在なのではないかと。少女漫画の場合は非BLとBLでかなり明確に区切っている(ますよね?)のに、ライトノベルの場合はその区切りが存在しない、この差が大きいんだと思います。BLを手にとってしまうかもしれない、踏んでしまうかもしれない、その恐れが事前知識なしの店頭買いをしにくくさせています。また売り場によっては男と男が抱き合ってる表紙の本がコバルト等の隣にあって、男性にとっての不可侵領域になっていることも少なくありません(※2)。男×男のBLという多くの男性にとっては内容以前の段階で忌避するものでありそもそもポルノでもあるものを含有しているのが、少女小説がライトノベルと見なされていない一番の要因、というのが自分の結論。雑草社あたりが非BLの少女小説をきちんと扱った解説本を作ったとしても、少女小説にBLが混ざっている限り現状は変わらないと思います。

 で、ここまで考えてさっぱり分からないのが、「なんでコバルトやホワイトハートは非BLとBLでもっと明確に線引きしないの?」ということ。BL専用レーベルがたくさんあるのに「少女向け」の中に何でBLを混ぜる必要があるんでしょう。レーベル分けちゃってもいいくらいだと思っているんですけど、BLと非BLの購買層ってそんなかぶってるんですかね? 先ほどのデータ見ると女性でBLを読まない人もかなりいるように見えるし、線引きをして損があるようには見えないんですが。BLも少女小説だという意地? それとも男性にはコバルトにあまり踏み込まれたくないということ? 全然分かりません。町田のブックオフなんかでは非BLを謳っているビーンズだけは少年向けと一緒に扱っているし(※3)、他のレーベルもそうなれば「ライトノベル」と普通に見なされるになるような気がするのだけども。伝統やら月ごとの発行冊数やらの問題なのでしょうか。

 とりあえずここまで書いといてその手のBL作品を今まで一度も読んだことないのもアレなので、今度話がまともそうなのを適当に1,2冊探して読んでみます。


 amazonで今野さんの他作品の売れ行き見るとなかなか悲しくなります(昔見たときよりはマシになってましたが。amazonの売れ行きランキング表示が変わったのが原因?)。一時期話題になっていた「ライトノベル読者は作家買いをあまりしない」の最も顕著な例の一つですね。
※2 特にウィングス文庫はディアプラス文庫(完全BLレーベル)と並んで置いてあることがかなり多いです。面白いのに!
※3 でも、創刊が遅い分高く売りたい、という理由の方が大きいのかも(コバルトやホワイトハートは全て100円、ビーンズは100円以外も売値あり)。創刊遅めの白泉社My文庫も少年向けのところにありますし。とはいえ、エロ路線の激しいBLがないからこそ少年向けのところに置けるのは確かです。



___8月26日(金)

 この辺の周りをみて少女小説について書こうと思ったものの眠くて時間切れ。明日書きます……。


ホーンテッド!4 エンドレスラビリンス (平坂 読/MF文庫J)amazon

《あらすじ》
 死んだ人間の約1割が、姿が見えて話もできる存在――ゴーストとして蘇る世界。嘘つき高校生・悠紀と幼なじみのゴースト・深春の通う高校は学園祭シーズンを迎えていた。深春の事故をきっかけに知り合った「正義の名探偵」志願の伊呂波先輩に、演劇部の手伝いを頼まれた悠紀は、深春とともに劇に出ることに。クラス委員長の一ノ瀬さんや史記、義妹のくおんやイリスなど、普通じゃないメンツも参加して練習が始まったが、その矢先、またも事件が……。犯人は? 事件の動機は? そもそも、急に出現しはじめた「ゴースト」とはいったい何か? 「ホーンテッドワールド」を舞台に繰り広げられる嘘つきラブコメ、謎が入り乱れるミステリー編!


 人を小馬鹿にするラストを連発してきた「ホーンテッド」シリーズもついに最終巻。
 実にホーンテッドらしい最終巻でした。前巻であんな引き方をしたわけですが、プロローグからそのネタについての話になって、今回は真面目にシリアスでくるのかぁ、と思っていたら本編はじまると全然関係ない学園演劇+殺人事件ミステリーに変貌。意外にもミステリとしてそこそこまともな作りで、キャラも下ネタ絡めつつよく動いており、時折挿入されるプロローグとの関わりが全くない以外は問題なく楽しめてました。でも全く最終巻らしくないなあ、って感じていたところ
 なんか超展開キタアアアアアアアアアアアアアアアアア!
 ラスト20ページくらいでいきなり色々ネタばらしまくって最後かっこつけて綺麗なフリして終わる、これぞ打ち切りな展開を見せつけてくれましたよ。これ作者絶対狙ってやってるだろふざけてるなーと思いつつ、怒らずに笑ってしまった時点でこちらの負け。1巻のラブコメが一番よかったという考えは変わらないものの最後持ち直したので、次回作にも期待。


評価 ☆☆☆(6)


初恋マジカルブリッツ いいからあたしに恋しなさい! (あすか 正太/集英社スーパーダッシュ文庫)amazon

《あらすじ》
 身も心も一つに結ばれた鼓太郎と祈梨。いっぱい幸せになれるはずが……心を持ち始めた鈴蘭は、鼓太郎(主人)に興味津々。しかも鈴蘭の魔法のライバルだったユージェニーまで法皇庁からやってきて、恋も魔法も混戦中! その上、鼓太郎に隠された“リリスの欠片”を狙って、強大で邪悪な魔術師・ヴィーゴまで動き出してしまった!!


 スーパーダッシュ随一のこっ恥ずかしエロ小説、シリーズ第2弾。
 ちょ、何このエロいのおかしいって。今回は主に前半部がエロパートなんですが、祈梨がちょっとエロい子すぎです。いくら設定あるからって、疼かせすぎだろこれ! こんな子いねーありえねーと思いつつもエロいことは確かなわけで、前半なら平気だろーと思って電車の中で読んでたアホな人を見事ぶっ殺してくれました。
 が、今回は後半が微妙。ツンデレとラブ路線に行くのかなと予想してたら、タイトルがインチキとはなんともひどい話です。「恋しなさい!」の要素なんてどこにもないですよ、詐欺!詐欺! 相変わらず戦闘部分はあまり好きになれないし、祈梨や鈴蘭スルーしてキャラ増やしてやる話だったかというと否。次巻は三角関係になってくれそうなので、戦闘少なめだといいなぁ。


評価 ☆☆★(5)


【今日購入したもの】

果南の地 下巻 業果編 (山下 卓/小学館スーパークエスト文庫)
初恋マジカルブリッツ いいからあたしに恋しなさい! (あすか 正太/集英社スーパーダッシュ文庫)
武官弁護士エル・ウィン 法廷の魔術師と呼ばれた男 (鏡 貴也/富士見ファンタジア文庫)
武官弁護士エル・ウィン かぎりなくクロに近いグレー (鏡 貴也/富士見ファンタジア文庫)
武官弁護士エル・ウィン 執行猶予のバカンス (鏡 貴也/富士見ファンタジア文庫)
武官弁護士エル・ウィン 迷宮からの脱出 (鏡 貴也/富士見ファンタジア文庫)
武官弁護士エル・ウィン やりきれない破滅への序章 (鏡 貴也/富士見ファンタジア文庫)
武官弁護士エル・ウィン 私が望んだ私の世界 (鏡 貴也/富士見ファンタジア文庫)
エル・ウィン武官弁護士所業務日誌1 ロマンチックはままならない (鏡 貴也/富士見ファンタジア文庫)
恋愛指南部! 恋する少年少女のミカタ (石川 宏宇/コバルト文庫)
マイ・フェア・ファミリー オレをオモチャにするんじゃねぇ (石川 宏宇/コバルト文庫)
フィーメンニンは謳う2 (山口 美由紀/白泉社文庫)
ダスクストーリィ1 (TONO/クリムゾンコミック)
トッペンカムデンへようこそ1 (征矢 友花/プリンセスコミックス)
トッペンカムデンへようこそ2 (征矢 友花/プリンセスコミックス)
トッペンカムデンへようこそ3 (征矢 友花/プリンセスコミックス)
レディー・ヴィクトリアン2 (もと なおこ/プリンセスコミックス)
レディー・ヴィクトリアン3 (もと なおこ/プリンセスコミックス)
キッズ・ジョーカー1 (藤田 麻貴/プリンセスコミックス)
プラチナガーデン1 (藤田 麻貴/プリンセスコミックス)
ハレルヤ7 1 (藤田 麻貴/プリンセスコミックス)
クロスロード1 (海月 志穂子/プリンセスコミックス)
ダイアモンド・ヘッド1 (水城 せとな/プリンセスコミックス)
彼女たちのエクス・デイ1 (水城 せとな/プリンセスコミックス)
VS1 (山田 圭子/プリンセスコミックス)
7SEEDS2 (田村 由美/フラワーコミックス)
7SEEDS3 (田村 由美/フラワーコミックス)
太陽の下でまってる1 (岡野 史佳/花とゆめコミックス)
太陽の下でまってる2 (岡野 史佳/花とゆめコミックス)

 昨日届いたものの続き買いたしとかebookoffからのお届けモノとかブックオフでの現地買いとか。果南の地の下巻をついにゲットー。ついでにとりあえず逃げられない体勢は整ったので、近々苦行に闘いを挑みます。



___8月25日(木)

 色々と終わって更新再開。まずは部屋の清掃からー。


くるくるリアル (羽田 奈緒子/MF文庫J)amazon

《あらすじ》
 「この子はフィーナちゃん。今日からるとくんのカノジョだよ!」――ある日、姉のかぐやがそう言って少女を連れてきた。無気力で女の子にも無関心な柳斗のカノジョにするつもりらしい。少女・フィーナは見た目は美少女だが、「わたしは現実の世界から来ました。この世界はにせものです」と言い出すようなおかしな子。柳斗はすぐに断るが、フィーナは柳斗の家に居候したうえ、学校にも通いはじめる。にせものの世界では何をしてもいいと思っているフィーナは、〈現実〉から持ってきた「クモック伯爵」の魔法を使っては騒ぎを引き起こす。おかげで柳斗は振り回されっぱなしで……。〈現実〉と〈非現実〉の中で繰り広げられるハートフルコメディ!


 「世界最大のこびと」でデビューした羽田さんの新刊は、「現実」からやってきたと奇妙なことを言う少女と同居するラブコメディ。
 うん、楽しかったですね、途中までは。「こびと」があまり売れ線でなかった反省か、今回はあらすじ見れば分かるように典型的なオチモノラブコメディ。オチモノはジャンル的にはあんまり好きじゃないのですが、これはフィーナと姉の変わりっぷりや妙ちきりんな味付けされた日常描写が結構気に入って、前半はなかなかいい感じでした。
 が、中盤あたりからボロボロに……。といっても、フィーナのいう「現実」とこちらの世界との関わりやラストに結構唐突で無意味に明かされる事実など、設定まわりは別に悪くないんです。何が悪いかって、ラブコメなのにヒロインが途中でどんどん痛くなっていき、好感度上がるどころかマイナスに突き抜けちゃうこと、もうどうしようもない。このヒロイン好きになる主人公に共感なんかできるわけないですよ。側に「好きだけど言えなくてそっけなく振舞う、一時期疎遠になっていた幼馴染」という素晴らしいキャラがいるのに、痛い子に流れるのはありえない。この幼馴染を序盤ライバルかと思わせといて後半見事にスルーするなんて、作者ほんとありえない。続くみたいだけれど、この路線のうちはパスだなぁ。


評価 ☆☆(4)


平井骸惚此中ニ有リ 其伍 (田代 裕彦/富士見ミステリー文庫)amazon

《あらすじ》
 大正から昭和に変わる激動の時代。探偵作家・平井骸惚と弟子の河上君の活躍を描く本格推理譚、完結! 震災の爪痕癒えぬ大正12年の帝都。級友に招かれ、大晦日のパーティに出席した河上君と涼嬢は、会場で不可解な殺人事件に遭遇する。一方、親類宅に出向いた骸惚先生を待ち受けていたのも死体。二つの事件の共通点は首無し死体――。二つの事件、二つの死体。この謎、どうなる河上君!? 骸惚先生に憧れる河上君の成長をご覧アレ!


 大賞受賞作の「平井骸惚」シリーズ、ついに最終巻。
 富士ミスの目指す所が「ミステリ+ラブ」なのだとしたら、これはとりあえずの一つの到達点なのかもしれない、そんな作品。前巻あたりでかなり上手くなったと感じたミステリ部分は今回も健在で、二つの場所で起こった別々の事件が一つに繋がる様はありがちとはいえなかなかに綺麗。そして恋愛部分も、撥子を放置気味だったことを除けば涼はかわいいしこの巻できちんとまとめていて、両者の融合がうまくできていました。個人的には前巻で河上にブチギレたために今作でもラブ部分は楽しむことができなかったけれども、こうした作品を富士ミス生え抜きの人が完結させた、ということは実にいいことだと思います。でもラブ特化の方が歓迎。


評価 ☆☆★(5)


【最近購入したもの】

くるくるリアル (羽田 奈緒子/MF文庫J)
ホーンテッド!4 エンドレスラビリンス (平坂 読/MF文庫J)
美川べるのの青春ばくはつ劇場1 (美川 べるの/KCデラックス)
漢式青春ばくはつ劇場1 (美川 べるの/KCデラックス)
フィーメンニンは謳う1 (山口 美由紀/白泉社文庫)
レディー・ヴィクトリアン1 (もと なおこ/プリンセスコミックス)
7SEEDS1 (田村 由美/フラワーコミックス)

 最近の発掘しおえたので、ちょっと古めの少女漫画にも手を出しはじめ。



___8月18日(木)

 ちょっと多忙でろくに本が読めないため、一週間ほど更新停止します。再開したら余裕できるので、年頭あたりから言っているページ改装を今度こそしたいなぁ。時代はどうやらblog化らしいですが、はてさてどうしたものか。


最後の夏に見上げた空は3 (住本 優/電撃文庫)amazon

《あらすじ》
 小谷を引き取ると宣言した小谷の姉・章子。章子の宣言を受け入れ、章子と最後の夏を過ごすことを選んだ小谷。そして……小谷と過ごした北四尾を出て行く準備をしはじめた名門。北四尾での最後の夜、名門は小谷との出会いを語り出す。それはもう返ってはこない、失われてしまった穏やかな時間。ささやかで、優しくて、でも苦しくて愛しかった時間──。最後の夏を迎えた、小谷と名門の想いの行方は……? シリーズ完結編。


 17歳の夏に死んでしまうという運命を背負った遺伝子強化兵の女の子と普通の教師の恋をゆるやかに綴った「最後の夏に見上げた空は」、シリーズ最終巻。
 うーんうーんうーん、決して悪くはないんだけれど期待していたのとは違う展開で残念無念。てっきり2巻までの緩やかで丁寧なテンションで最後の夏まで進むと思っていて、それで予定された終わりまできっちり描いてくれたら神作品の仲間入りだったんですが、捻ってきちゃいました。確かにローテンポで最後まで進めるのは難しいし、事件起こして急展開ながら盛り上がってはいるので、これもありだとは思います。
 だけど自分は、両想い判明した後の蜜月と、徐々に迫りくる終焉が読みたかったんですよーーー。1巻だけならともかく3巻使っていて、明らかに途中から両想いなのに、告白が3巻半ばを過ぎてからなのはすごくもったいない。二人とも不器用なだけに(名門のアフォさはちょっと腹立ちますが)遅くなるのは仕方ないところもあり、でもそんな二人だからこそラブラブな姿がもっと見たかったです。このあたりの構成のバランスの悪さを見るに打ち切りだったのかなぁ。1巻の時点ですでに予定されていたラストは綺麗に描写されているだけに惜しい作品でした。


評価 ☆☆☆(6)