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___9月14日(水)


【今日読んだ本】

わたしたちの田村くん2 (竹宮 ゆゆこ/電撃文庫)amazon

《あらすじ》
 松澤小巻。進路調査票の志望校欄に「故郷の星へ帰る」と書き続ける不思議少女。中学三年の夏、田村くんを魅了し眩惑し、その心をとらえたまま家庭の事情で遠方へ去る。相馬広香。孤高の美少女。でも少し寂しがりやの意地っ張り。高校一年の春、罵りあったり励まされたりした末、田村くんのファーストキスを奪う。そしてそのキスと奇しくも同じ日、久しく音沙汰のなかった松澤から田村くんのもとに届いた一通のハガキが波乱を呼ぶ──。はたして三人の恋の行方は!? あなたのツボにくるラブコメディー第2弾登場!


 ネット界隈で大好評、売り上げもそこそこ好調となかなか珍しいパターンのラブコメ、第2巻にして一応完結。
 うーむ、かなりよく出来たラブコメだとは思うけれど、世間の評判のように楽しむことはできなかったなぁ。相馬さんは飲み会に乱入しちゃったりと痛いところもあったけれど後半割り切って行動する姿は格好よかったし、松澤さんも電波から解放されてかわいさアップ、ヒロインは二人ともよかったです。が、主人公の田村くんが今巻はどうも好きになれず。超能力者などと意味不明なことを考えてパニくったりP124のような態度をとる情けなさが嫌で、それと瞬間最大風速時のかっこよさとの乖離具合が気持ち悪く、そして、その時折見せるかっこよさに心地よくないあざとさを感じてしまいました。出した答えもすっきりしなかったし、ラブコメ卒業の時期ってことですかねこれは。
 と最もらしい理由つけても、似たような設定で女一人男二人の女主人公ラブコメが仮にあったら普通に楽しめそうだなぁと思ったりしている自分は、単に男主人公一人称が好きじゃないだけかもしれません。


評価 ☆☆☆(6)



___9月13日(火)

 旅日記も終わったので、前々から抱いていたどうでもいい疑問を一つ。なんで電撃は「電撃hp初出」を文庫化の時に明記しないんだろう? 他のレーベルを見てみると、富士見、スニーカー、ハヤカワなどどこも初出記載あるのに、hpだけないんですよね。hpが雑誌じゃない、というのが大きそうだけれど、載ってないのはなんか不義理な感じがして嫌だなぁ。

 ※「ビートのディシプリン」には初出が載っているという指摘を受けました。読んでないから知らなかった……。載せるか載せないかの基準はなんなんだろう。


【今日読んだ本】

レジンキャストミルク (藤原 祐/電撃文庫)amazon

《あらすじ》
 「先輩、朝です。起きて下さい、がんがんがんがん」 平凡な高校生・城島晶の枕元で、毎朝、中華鍋を無表情に叩く美少女──硝子。でも彼女の正体は、異世界<虚軸(キャスト)>から来た特異な存在で……。平和で穏やかでありふれたかけがえのない二人の生活。だが、その日常を覆う脆弱な皮の下には、奈落の闇が広がっていた……。空想と妄想の果てに産み出された異世界<虚軸>と、「欠落」と引き換えに異能を手にした者たち。薄れた境界線が現実に爪痕を残す時、彼らの物語が幕を開ける!


 「ルナティック・ムーン」の藤原さんの新シリーズ、ルナティックは1巻で切ったけれど後半は評判よさそうだったので購入。
 主人公をはじめどいつもこいつも不幸成分含有していて鬱方向に進むしかない物語は正直好きになれないし、武器取り出すところのエログロ描写なんかは読むの嫌になりましたが、前半部にあった日常がかなり楽しくてそれだけで満足できました。感情芽生えたてのAIのような思考と喋り方をする硝子視点での友達とのやり取りのずれっぷりがよく、硝子が「自分が感情持つなどありえない」と思い込んでいるためそのずれが加速してすごく面白い。ひめひめもきみちゃんもいい子ですよね、いい子なのになぁ……。そして硝子の熱い語りを読んでプリンが食べたくなったので食べたり。洋菓子屋で出るおいしいプリンも食べてみたいところ。スーパープリンにでもチャレンジしますか。
 芹奈が99%幸せになれなそうなのが今後読む気力を殺ぐけれど、とりあえず日常パートあるうちは読みつづけます。


評価 ☆☆☆(6)


【今日購入したもの】

奇跡の知性 (北条 風奈/Gファンタジーノベルス)



___9月12日(月)

 旅日記3日目、書くのに疲れてきたので箇条書き。

・前日睡眠時間3時間だったのに、懲りずに4時過ぎまで漫画を読む。そして寝過ごす。バカか。
・日本三大庭園の一つ、兼六園へ。老人ばかりかと思いきや意外と若い人が多い。三大という割には大きいだけで普通の庭園だなぁ、という感想。あ、抹茶と和菓子はおいしかったです。
・近江町市場。ここ怖い。ちょっと話しただけで、ズワイガニ3500円*2と甘エビ1000円*2と送料、全部まとめて5000円って、どんな値引き率ですか。値札はお得に見せるためのダミーですかそうですか。
・お昼。回転寿司のくせに凄くおいしい、さすが金沢。
金沢駅の観光案内所で「ブックオフどこですか?」と聞いた自分は客観的に見てアホかなと思う。あっさり答えてくれた受付の人はさすが。
・そしてブックオフにて1冊補給。「果南の地」が上下巻揃って売っているのをはじめて見た。
・鈍行に7時間揺られて浜松へ。先ほど買った本が行方不明になったせいで本が尽きる。
・誘われて突発OFFなるものに行ってみたりダーツしたりで夜を明かし、うなぎを食べて帰宅。いやー色々食べた。


【旅行中読んだ本3】

百年の孤独 (G. ガルシア=マルケス/新潮社)amazon

《あらすじ》
 愛の欠如のなかに生きる孤独な人間の生と死、相つぐ奇想天外な事件、奇態な人々の神話的物語世界―マコンド村の創設から百年、はじめて愛によって生を授かった者が出現したとき、メルキアデスの羊皮紙の謎が解読され、ブエンディア一族の波瀾に満ちた歴史が終る。世界的ベストセラーとなった傑作長篇の改訳。ノーベル文学賞受賞。


 借りて長いこと積んでいた、ラテンアメリカのある村とある一族の歴史を描いたノーベル文学賞受賞作品。借りなきゃ一生縁がなかったことでしょう。
 文学として言いたいことはよく分からなかったけれど、賞を受賞するだけの凄さは感じられたし、単純に物語としてよかったです。複雑な心理描写は全くなく会話文もかなり少なめ、大半が出来事の描写という形式ながら読みにくさや退屈は全然感じられず、それどころか開始数十ページでマコンド村とブエンディア家の、時折起こる非現実な出来事も現実に見えるような幻想的な世界に引き込まれる。その中では、ブエンディア家一人一人が目に浮かぶように確固とした存在感を持っていて、その悲しい生き様がひしひしと伝わってきました。アマランタの行動などは理解はできなかったけれど、それでも断固とした拒否の姿勢と一生には圧倒されるものがありましたし。そして一族の歴史を百年積み重ねた末に迎える結末、ああ読んでよかったなぁ。おそらく自分はこの小説を全然理解できてはいないんだろうけど、それでもこれだけ揺さぶってくる、20世紀の傑作と呼ばれるだけのことはありました。


評価 ☆☆☆☆(8)


【今日購入したもの】

僕と彼女の×××3 (森永 あい/ブレイドコミックス)

 映画化もされるのにまた1年半待ちか。



___9月11日(日)

 昨日は見事に画像あげわすれてました。旅行帰りで頭が寝ていたようです。

 旅日記その2。

 漫画喫茶に到着後、とりあえず翌々日どこに行き、翌日どこに泊まるかを決めることにする。岡山と金沢が候補にあがり悩んだ挙句、金沢の方がうまいものが食えそうだから、という単純な理由で金沢に決定。そして、睡眠たっぷりとるつもりが、読み始めたケロロ軍曹が面白くて止まらなくなり、睡眠時間は3時間に……。
 起床後、今回のサブ目的(メインはマウンテン)である万博へ出発。台風の予報にハラハラしつつ向かいましたが、万博会場は傘一度も差さずにすむ天気でした。予報のおかげで午前中は人少なくて快適、台風の日をわざわざ選んで出発した自分は勝ち組。
 でも並ぶのは嫌なので、人気のトヨタ館や日立館は避け、ひたすら外国のバビリオンをまわって見て各国料理を味わってました。その数実に34。キエフがある某国のレストランの店員の態度に腹が立った以外は、各国多種多様で楽しかったです。あちこちでボロボロに言われる声を見たけど、それほど悪いものでもないかと。以下おいしかった食べ物リスト。

 ワニサンド@オーストラリア館
 岩塩ソフトクリーム@モンゴル館
 おかし@チュニジア館  おいしいけど滅茶苦茶高い……
 エンパナーダ(アンデス風ギョウザ)@アンデス共同館
 ウミンタ(とうもろこしの羊羹)@アンデス共同館

 マウンテンから何も食していなかったので食べまくりました。3時間並んだりするよりはこういうほうが性に合ってます。(3時間並べる人はほんと凄いと思う)

 万博後、ういろう購入→名古屋コーチンを食う→7時間鈍行にゆられて23時に金沢到着。遠い。このあたりの乗り継ぎは本数少なくて下調べないと即死しますね。
 そして、この地図を見て「駅から近いな」と思っていた自分を待ち受けていたのは、3km以上ある距離。疲れた体を鞭打って30分歩いて2日目終了。

 この日の教訓:地図の縮尺はきちんと確認しよう


【旅行中読んだ本2】

ウィザーズ・ブレインV 賢人の庭(下) (三枝 零一/電撃文庫)amazon

《あらすじ》
 祐一、ディー、セラたちの協力の許、サクラと真昼は《賢人会議》に身を寄せる魔法士の子供達を連れ、シティ・メルボルン跡地からの脱出を計画する。一方イルたちシティ・モスクワ軍は、ついに《賢人会議》へと繋がる情報を手に入れていた……。シティ存続のためだけに生み出され、そして殺されてゆく魔法士の子供達を救うために闘うサクラ。シティなしには生きて行けない弱き人々を守るため、同胞を殺す痛みを体に刻みながら闘い続けるイル。相容れぬ二人の生き様が、いま交錯する!


 上巻から下巻まで四ヶ月、今出ているシリーズ物で一番楽しみだけどなかなか続きが出ない「ウィザーズ・ブレイン」第5巻完結編。
 あれ、これってFat
 と思わずツッコミを入れたくなったもののこれは野暮(あとがきでしっかり表明してますしね)、本家以上に燃えて燃えて思う存分楽しめたのだからOK。イルの過去の物語の切なさにやられ、ディーがついに踏み出した引き返せない道に震え、踏みつけられた後に自分の答えを見つけたサクラとイルとの戦いに痺れた。戦闘描写自体もいつも以上に素晴らしいし、430Pあたりからのやり取りは抜群にかっこいい。サクラ×イルのカップリングいいなぁ。2、3巻と優劣はつけがたいけれど傑作といっていいクオリティ、やっぱり自分はこの物語が大好きだ。これからはじまる本編で何を見せてくれるのか期待99%、不安はいつ発売されるか、この一点のみ。1年くらいは待てるんで来年の秋までには出てくださいお願いします。


評価 ☆☆☆☆☆(10)


薔薇のマリア3 荒ぶる者どもに吹き荒れろ嵐 (十文字 青/角川スニーカー文庫)amazon

《あらすじ》
 極悪クランSMCからベアトリーチェを奪い返したのもつかの間、ついにSMCと秩序の番人が全面対決に突入。戦いに巻き込まれていくマリアとZOOが目にするものとは!? 怒涛のSMC編ついに完全決着!


 ダンジョン小説から青春&戦闘小説へと変化してきた「薔薇のマリア」の第四巻はSIX編完結。
 面白かったけどアジアン分がたりねええええええええ! アジアンに燃えて萌えて涙するようなきっつい展開がくると思ってわくわくしてたら、アジアン方面ははっきりした決着はつかずにあっさり風味で残念。SIX本体は逃げたみたいだけど、そのうちまた巻き込まれることになるのかな。
 まあ、アジアン分不足の何割かはマリアローズが補ってくれました。主人公らしく悩んでへこたれて悩んで行動する姿はやっぱりかっこいい。弱い参謀タイプから見た戦いってなかなか燃えますね。一方、ページ数裂いた割には秩序の番人の話は少し微妙だったかも。後半全部ZOOがもってっちゃったからなぁ。ヨハン達は是非再登場を希望。
 でも、今回一番インパクトがあったのはデニスの死に様だったんですが。これをあれだけスパっとやっちゃうのには驚いて思考止まって笑いました。いくらフラグたってたとはいえこうくるとは、十文字青おそるべし。次巻も楽しみです。


評価 ☆☆☆★(7)


【今日購入したもの】

わたしたちの田村くん2 (竹宮 ゆゆこ/電撃文庫)
レジンキャストミルク (藤原 祐/電撃文庫)
ふたりめの蘭子 (さかい ともこ/花丸ノベルス)

 長期捜索物の「ふたりめの蘭子」ゲットー。あとは「コンビネーション」と「奇跡の知性」と橘香さん初期作品。奇跡の知性はどこかに売っててもよさそうなのに、と思ったらamazonマーケットプレイスにあったーーーー、ポチっとな。



___9月10日(土)

 旅日記その1。

 初日、のんびりと10時前に出発。途中ボックス席に座っていたらうるさい連中に囲まれぶち切れて途中下車するハプニングはあったものの、鈍行に6時間ほど揺られて名古屋へ。読書が進む進む。
 名古屋到着後、まずは今回の旅の最大目的である喫茶マウンテンへ。名古屋の地下鉄の初乗り料金が200円なことに結構衝撃を受けました。その分1日乗車券が740円と安かったですが。電車・徒歩ともに迷うことなくマウンテンに到着。
 とりあえず外観・内観はともに普通。5時前なのに半分くらい席埋まっていたのは、知名度高い証拠でしょうか。そして、バナナスパかメロンスパか小倉スパか迷った末、バナナスパを選択。マウンテンにきて甘口以外を頼むチキンな真似はできません。(※自分の後にきた客も半分以上は甘口スパを頼んでました)
 待つこと約10分、来襲。



 ……聞くが易し、見るが険し。麺が太い、油っこい、食っても食ってもちっとも減らない。そして麺の単調な味と油っこさに気持ち悪くなってくる。しかし昼飯を抜いてまで備えた甘党の自分が、この程度のもんに負けてたまるかああああああああああ!

 ※左下の黒っぽいのは油だまりです

 頑張った。最後の方では一、二度吐き気がこみ上げましたが、バナナとクリームを後半に温存した戦術が成功してなんとか打倒。いやー、もう二度と食べたくありませんね。次行く時はメロンにします。

 その後いりなか駅の側にあるブックオフを冷やかすも収穫なし、野球でも見ようかと思いナゴヤドームに行ってみるも入場券売り切れ、ダフ屋に金は払いたくないので名古屋中心地に行くも7時過ぎてて観光地も店も閉まってる、ひつまぶしを食おうか迷うも腹が回復していないので諦め、と散々な目にあい、漫画喫茶に入って初日終了。


【旅行中読んだ本1】

最悪 (奥田 英朗/講談社文庫)amazon

《あらすじ》
 不況にあえぐ鉄工所社長の川谷は、近隣との軋轢や、取引先の無理な頼みに頭を抱えていた。銀行員のみどりは、家庭の問題やセクハラに悩んでいた。和也は、トルエンを巡ってヤクザに弱みを握られた。無縁だった三人の人生が交差した時、運命は加速度をつけて転がり始める。比類なき犯罪小説、待望の文庫化。


 収束群像劇で評判もよく面白そうなので手にとってみた犯罪小説。

 フムフム → ダラダラ → ウダウダ → イライラ →
 ムカムカ → ホウホウ → ワクワク → ハァ?? →
 フーン  → ヤレヤレ → 終 了

 こんな感じでダメポでした。
 といっても、これが一般に受けて売れる理由は十二分に分かります。どこかにいてもおかしくない主人公三人のこれでもかというほどに書きこまれた辛い日常の描写が真に迫っていて、600ページ以上ある分量の多さを微塵も感じさせずに一気に読ませる筆力は今年読んだ本の中でもトップクラス。人物と物語が気に入れば文句なしに良作超えでした。
 でも、自分はこの主人公達が嫌いです。自分がどちらかというと理詰めな人間なせいかもしれませんが、主人公たちがどうしてそんな行動をとるのか理解できないことが度々あり、破滅したのもアホゆえの自業自得にしか見えませんでした。そのせいか後半の収束していくところでいまいち躍動感が感じられないし、盛り上がってきたところでは600Pの和也のアホさ(裏切った人間にあっさり居場所教える)で水をさされ、最後は何が言いたいのかよく分からない結末を迎えてイマイチなままで残念。人物さえ気に入れば好きになれそうなので、直木賞受賞作が文庫落ちでもしたらまた読んでみます。


評価 ☆☆(4)



___9月9日(金)

 旅から帰宅。
 東京→名古屋→金沢→浜松→東京という行程をひたすら鈍行で進む、なかなか強行軍なものでしたが、その分読書がはかどりすぎて途中で持っていった本が尽きたし、色々なものが食べれて楽しい食い倒れの旅でした。疲れたのでマウンテンの詳細などは明日。


【旅行中購入したもの】

FW 猫の棲む島 (鷹野 祐希/講談社X文庫ホワイトハート)
ウィザーズ・ブレイン5 賢人の庭(下) (三枝 零一/電撃文庫)
学校を出よう! Escape from The school (谷川 流/電撃文庫)
薔薇のマリア3 荒ぶる者どもに吹き荒れろ嵐 (十文字 青/角川スニーカー文庫)



___9月5日(月)

 予定何も決めてませんが、気が変わらない限りは明日名古屋入りすると思うので、更新しばらく止まります。
 それに備えて、電車内用の「百年の孤独」を読み始め。想像していたよりも文章が読みにくくなく、これなら投げることもなさそう。


 改装するするといいつつしてないですが、今月中にはします。ちょうど更新止まることだし要望募集。幅固定うぜええええ、日記と感想分けろ、フレームつけろ、もっと読んで未読減らせ、いや未読増やせ、競馬コンテンツっていつ再開するんですか?、別にこのままで構わない、などなどなどなど何か思うことがあれば下のアンケートにご協力お願いします。



名前(未記入OK)


改善してほしい点はどれですか?(複数選択可)
感想の分離 フレーム設置 テーブルの幅
文字の大きさ 未読減らせ 未読増やせ 特になし

その他何かあればこちらへ






___9月4日(日)


 昨日、乙女ロードにあるK-BOOKSに本を売りにいった時のこと。同人誌の買取りが30人待ちとかいうとんでもないことになってました。恐るべし乙女パワー。
 そして同人と商業の買取りカウンターが別なことに気づかず、番号札を持ってひたすら待ちつづけたアホがここに一人。  _| ̄|○


 日記の「トップに戻る」リンクを修正。diaryフォルダにアップミスしたmain.htmlがあったせいでみっともないことになってました。うう……。


【今日読んだ本】

バード・ハート・ビート 舞姫天翔! (伊東 京一/ファミ通文庫)amazon

《あらすじ》
 チビで目つきの悪い少年テオの夢はここ、巨鳥が棲む渓谷の国ラビーヌで競鳥《カレラ》の騎手になること。だが現状は、空を翔けては落っこちて幼なじみのララにからかわれてばかり。ある日、愛鳥を駆るテオが出会ったのはケガを負った大バトと異国の少女リーン。初対面で突然蹴られて鳥を奪われかけたのに、放っておけないテオは彼女を町へ連れ帰る。やがてララ達とうちとけ始めたリーンと、危険な約束をしてしまったテオは!? 大空を羽ばたく恋と冒険のファンタジー!


 ファミ通生え抜きの寡作作家伊東さんの久々の新刊は、鳥と人間が暮らす渓谷の国が舞台のボーイミーツガール。
 これは面白かった! 愛鳥のミルヴィルと一緒に競鳥に燃えるバカで鈍感な少年テオと突然テオ達の前にあらわれた謎めいた少女リーンのボーイミーツガールの上に、テオの幼馴染でテオに対して乱暴にふるまって素直になれない少女ララを加えた三角関係が素晴らしいです。基本的に鈍感すぎる主人公ってあまり好きじゃないんですが、テオはあまりにもバカ正直に真っ直ぐなため、嫌味がなく好感がもてる鈍感さ。さらに所々で女の子側からの描写が入るのがよく、ララの意地張りっぷりのかわいさに萌え。
 飛行の様子や空中での戦闘も抜群の爽快感、とまではいかないもののかなり気持ちよく描かれているし、ミルヴィル視点でのミルヴィルがなかなかイカした奴なのも○。テオの技術がいつ成長したのか分かりにくかったのだけがちょっと気になったかな。恋の決着がはっきりついてないのは片方がアレなだけにしょうがないけれど、続き書けそうな内容だけに続巻で決着を見てみたい気もします。
 ボーイミーツガールが嫌い、という人以外にはかなり万人受けしそうな内容、お勧めです。


評価 ☆☆☆★(7)



___9月2日(金)

 来週頭あたりに適当に旅に出る計画浮上。目標地はとりあえず万博と喫茶マウンテン、あとは全て未決定。そして、移動の電車内で「百年の孤独」を読破するのが最大目標。自宅だと読む気が全く起きないので……。


【今日読んだ本】

円環少女1 バベル再臨 (長谷 敏司/角川スニーカー文庫)amazon

《あらすじ》
 〈円環大系〉と呼ばれる魔法を使い、100人の魔導師を倒す運命を負った少女メイゼルの前に現れた、音を操る〈神音大系〉の騎士。メイゼルを排除しようとする彼らの狙いとは!? 魔導師たちの過酷な戦いが始まる!


 約2年半ぶりとなる長谷さんの新作長編は、ませたロリ少女と魔法の物語。
 結構よかったんですが、読みにくくて読みにくくてすごくしんどかった。前作の「フリーダの世界」も結構読みにくかった記憶があるんだけれど、今回はフリーダの比じゃないやばさ。魔法大系や世界設定、それに付随した戦闘描写などが結構独特で、元々の読みにくさにそれの説明の分かりにくさが加わって悲惨な状況に。個人的には「天剣王器」や「ロクメンダイス、」を超えるライトノベル屈指の読みづらい作品に認定。あとがきに『ページ数がたりなくて設定の解説がつけれなかった』とあるけれど、ページ数削ってでもつけなきゃいけなかったと思います。
 魔法の設定自体は面白いと思うし、ロリで背伸びしていて魔性の魅力を持っていて時にはかわいいところを見せるメイゼルはすごくいいキャラクターなんですが、いかんせん読みにくさが足を引っ張っているのがもったいない。打ち切られないといいなぁ……。


評価 ☆☆☆(6)



___9月1日(木)

 幻燈博物館さんの少女小説についての閑話を読んで、もう少しこの話題の続き。

 あちこちのサイトの記述を見て自分が間違ってたのかと思ったのが、男性の少女漫画に対する受容の度合に対する認識。「NANA」は置いておくにしても「のだめカンタービレ」や「ハチミツとクローバー」といった個別作品は結構受け入れられていて、その辺の土壌がライトノベルとは違うと思っていたんですが……もしかして勘違い? いずれにせよ、少年向けと少女向けの間に存在する大きな壁の前には些細な問題なのかも。
 あと、「ロマンス小説を男性が読んだら拒否反応が出そう」という意見には、なるほどと思わされました。まともに読んだことあるのはリンダ・ハワードくらいだけれど、ロマンスな空気が全然肌に合わなかったものなぁ。ハーレクインをちょっと立ち読みした時も同様。コラフェリや女神伝が平気なのは、それまでと雰囲気があまり変わってないからですかね。
 そして、自分が少女向けが好きなことを再認識。「西の善き魔女」は変な設定除けば好きだし、昨日名作認定した「トッペンカムデンへようこそ」なんてもろに身分高い女性と下の立場の男性のパターンですし。あれ、でも「ミミ」なんかは逆パターンか……。「主人公が女性で行動的・恋愛」の2要素で分類すると、「エル・ウィン」が少女小説という意味不明なことに??? 書いているうちにいつもどおりよく分からなくなってきたのでおしまい。


 8月のまとめをこっそりと。

 読了――31冊
 購入――37冊

 ほんと3桁超えそうでやばい。困った困った。


【今日読んだ本】

晩夏の手紙 蛇と水と梔子の花 (足塚 鰯/コバルト文庫)amazon

《あらすじ》
 鳥の妖である一郎太の屋敷を、蛇の妖の兄弟・白比佐と黒波が訪れた。白比佐の許嫁の猫の妖・六姫がいなくなったという。その六姫は姉の二朱の家にいた。ただの家出だったはずが、どんどん大事に…!?


 良質の恋愛小説でデビューした足塚さんの二作目は、前作のカップル2組とその周りのキャラたちによる長編。
 二朱と四津と伍宮の恋愛話どこーーーーーーーーーーー? 続編発表されて、てっきり今回は他の姉妹たちの話だと思っていたので、全編わたって六姫メインだったのはちょっとショック。今回伏線っぽいの張られたので、次回作あれば今度こそ四津主役になりそう、期待します。
 ショックを受けたとはいえ、今回の話もこれはこれでまあまあ面白かったです。六姫は相変わらずかわいいし、カカア天下化してる一妃の叱っている姿は素敵。雨降って地固まる本筋のお話も、エピローグの手紙の終わり方なんか微笑ましくてよかったです。でも今回の新要素である人間との交流は分量少なめ、なんか人間の残酷さをアピールしただけでちょっと嫌な感じ。カップルでの絡みが少なくてラブ度も低下気味だったし、やっぱり前巻のような形の方が好みかな。


評価 ☆☆☆(6)


アリスのお気に入り ハロー・リトルラバーズ (ココロ 直/コバルト文庫)amazon

《あらすじ》
 お宝鑑定士シラハとその助手(?)アリス。今日も奇題難題が舞い込むが、なんとシラハが美術の先生になりすまし、アリスの通う小学校に潜入するハメに…!? キュートな短篇、全6話収録。


 久々のココロさんの新刊は「アリス」シリーズの最新作、今回はアリスの同級生と学校が中心の短編集。
 いつものアリスで満足でした。

 これで終わるとさすがにひどいので続けます。今回もシリーズ最大の魅力である、シラハを振り回すアリスの天真爛漫なかわいさは健在。小学生の新キャラが登場して一緒に行動することで、歳相応の魅力が見れました。また、毎回しているマンネリ化の懸念は今回も不発、依頼を受けての鑑定という流れではなかったし、どれもちょっぴりビターで心暖まるいい短編。ココロさんは短編ほんとうまいなぁ。でも、今回一番面白かったのはちょっと毛色が違う最後の短編。脇役で出てきた女子高生のほのかの視点で進むんですが、いやー爆笑しました、ほのか面白いよあんた。確かに一般人から見るとアリスのいる環境って凄いもんなぁ。オチまで完璧でいい出来でした。
 ところで、今回色々な家庭が話に出てきたけれど、アリスの家庭を書く気はないんだろうか? シラハとコンビ組む前提が崩れるから故意に出してないんだろうけど、他の家庭これだけ書いたんだしそろそろ登場してもいい頃じゃないかなと思ったり。


評価 ☆☆☆★(7)