___11月13日(日) |
【今日読んだ本】 ◆ ベルカ、吠えないのか? (古川 日出男/文藝春秋) 【amazon】 《あらすじ》 1943年・アリューシャン列島。アッツ島の守備隊が全滅した日本軍は、キスカ島からの全軍撤退を敢行。島には「北」「正勇」「勝」「エクスプロージョン」の4頭の軍用犬だけが残された。そしてそれはイヌによる新しい歴史の始まりだった――。 直木賞候補作になって気になったので読んでみた、第二次世界大戦から冷戦下、そして冷戦終了後の時代までのイヌの歴史の物語。 最初の100ページか150ページか、そのあたりまではすごく面白かったです。淡々としていながらも力強い文体で綴られたイヌたちの生き様は格好よく熱かったし、途中途中に挟まれるソ連崩壊後のロシアでの少女と軍用犬の話も、イヌたちの歴史とどう繋がるのか、興味を持って読めました。 でも読み進めるうちに段々飽きてきて、最後の方はかなり読むのがだるくなる始末。というのも、イヌたちの描写が特徴的な文章のせいでどれも似通って見えてしまったんですね。それでもイヌのそれぞれの話に繋がりが見出されば飽きることもなかったんでしょうが、冷戦に詳しくもなく興味もあまりない自分には話を「点」としてしかとらえられませんでした。こうして飽きた上、少女と軍用犬の話は単体ではあまり楽しめなかったこともあって、最後のベルカ&ストレルカと歴史とのリンクには心動かされず仕舞。冷戦詳しい人とかには違うのかもしれませんが、自分にとっては竜頭蛇尾なお話でした。 評価 ☆☆★(5) |
___11月12日(土) |
Xデーが近づいてきたので封仙の再読を開始。読むの約4年ぶりでかなり忘れ去っているので新鮮で面白いです。本当はもっと色々な作品読み返したいんですが、読み返したい本=売らずに本棚に入っている本=数百冊、なので絶望的。これも刊行点数増えて読み捨てを促すライトノベル市場の成熟化の弊害か! ……まあ買いすぎなだけなわけですが、いい作品を再読できないのは惜しいです。うちみたいに新刊や未読作品たくさん読んでいる人はどれくらい再読してるんだろう? どうでもいいこと。封仙再読中に「宝貝」が「パオペイ(パオペエ)」だということに気づきました。ずっと「パオパエ」だと思ってました。……ジャンプ漫画のフリガナ読みにくいのが悪いんですよ! 【今日読んだ本】 ◆ 凍りのくじら (辻村 深月/講談社ノベルス) 【amazon】 《あらすじ》 藤子・F・不二雄をこよなく愛する、有名カメラマンの父・芦沢光が失踪してから五年。残された病気の母と二人、毀れそうな家族をたったひとりで支えてきた高校生・理帆子の前に、思い掛けず現れた一人の青年・別所あきら。彼の優しさが孤独だった理帆子の心を癒していくが、昔の恋人の存在によって事態は思わぬ方向へ進んでしまう……。家族と大切な人との繋がりを鋭い感性で描く“少し不思議”な物語。 「冷たい校舎の時は止まる」の辻村さんの新刊は、冷めた少女の一人称で描かれる、ドラえもんリスペクトな物語。 はいはい焼き直し焼き直し。そして焼き直しのトリックに最後まで気づかない自分_| ̄|○_| ̄|○_| ̄|○ 読み終わって改めて見返すと露骨に伏線張りまくっているのに、どうして気に止めなかったんでしょう。お前は1年に何冊本読んでいるんだと、それだけ読んでいてどうして二番煎じごときに引っかかるんだと、小一時間以上問い詰めたい気分です。ほんと自分が情けないし悔しい。くそー。 まあ途中まではミステリー要素0だと思うくらいミステリーっぽくなかったのでしょうがない、と言い訳して、肝心の物語はどうだったかというと……うーん、微妙。過去作品とは違って少女の一人称で進む、世間から引いて暮らしている少女が輝きをえるまでの物語で、冷めた内面描写がうまいので基本的には面白いし、「SF(すこしふしぎ)」の表現も好きなんですが、元カレの若尾が絡むと途端に駄目駄目に。若尾が駄目人間で単純にむかつくのももちろんあるんですが、若尾に対する理帆子の態度、これにすごくイライラしました。「自分より駄目な人間を見ていたい、馬鹿にしたい」という腐った感情は字面では理解できても、実際の行動と結びつけて咀嚼することは自分には無理。豹変しだした若尾をいつまでたっても突き放そうとしない理帆子を蹴り飛ばしたくなりましたね。他の部分はついていけても、一箇所でもこれだけ乖離すると一人称作品はちょっと辛いです。処女作くらい面白い作品はもう読めないのかなぁ。 評価 ☆☆☆(6) |
___11月10日(木) |
別目的で本屋に立ち寄ったら読本vol.3発見ー。月末かと思っていたら今日発売だったんですね。早速一通り目を通したので、とりとめのない羅列感想いきます。
結局全感想に。相変わらず駄目企画もありましたが、自分はボーイズラブ特集だけで十分満足できました。日経よくやった。 【今日購入したもの】 死が二人を分かつまで (前田 栄/ウィングス文庫) ライトノベル完全読本vol.3 (日経BP社) |
___11月9日(水) |
北千住が「きたせんじゅう」ではなく「きたせんじゅ」だということに気づいた、ある秋の朝。……や、ローマ字だと変わらないし、「住」は「じゅう」でしょう、「じゅう」! 【今日読んだ本】 ◆ 青春時計 (川上 亮、森橋 ビンゴ、緋野 莉月/富士見ミステリー文庫) 【amazon】 《あらすじ》 田舎町に住む高校生・聖司と駿介は春休みの学校で一人の少女と出会う。彼女は休み後に留学予定で、その前に思い出の時計塔を見にやってきたというが、それは壊れていた。三人は彼女の祖父が設計し、今は動かない時計塔を修復することにする。毎日のように夜の学校へ侵入し、キャンプ気分で修理を楽しむ三人。だが限られた幸せな時間を噛みしめる一方で、三人はお互いに決して言えない秘密を抱えていた……。新鋭三人による新しい試みに注目して欲しい! 今月の富士ミスの新刊、かなり珍しい新鋭三人による連作小説。……デビュー5年15冊超えのぎぐるを新鋭って言っちゃうのはどうかと思いますが、それはさておき。 三人でどういうふうに分担するのかなと思っていたら、著者がかわるごとに一人称のキャラをかえて、それまでと同じ時系列での裏の背景や心理を明かしていく形式でした。ゲームでいえば、表ルート→裏ルート→真・裏ルートといった感じですね。 最初のビンゴパートはビンゴ節を残しつつも「三月、七日。」よりアクは薄まっており、真っ直ぐな初恋の話で非常に気持ちがよくて、表・導入としては最高。次のぎぐるパートでは真っ直ぐさと対になる青春のほろ苦さを鮮やかに描きつつ、聖司のおかげで苦くなりすぎることもなくいい話。最後は新人さんパートなので不安だったものの杞憂、それまでの流れから不自然なところもなく、事情を抱えていた少女が一歩前へと踏み出す、爽やかな青春話でした。やや淡々とした一人称での慧のかわいげのある黒さがいいですねー。エピローグの青さを濃縮した詩はよかったし、イラストも素敵でした。 それぞれ違った色をもった三パートどれも面白かったし、各パートでの情報量の調節がうまく、同じ流れを三度くり返して見ているのに全く飽きは感じなることもなくて、連作は成功なんではないでしょうかこれは。こういう実験的作品は歓迎なので、今後も期待したいです。 しかし、よく見るとこの作品逆ハーレムなんですよね。誰がプロット考えたかが気になるなぁ。 評価 ☆☆☆☆(8) |
___11月8日(火) |
昔しそこねた宣伝を一つ。 「ライトノベル・ファンパーティー」が閉幕しましたが、コンテンツの一つであるリンク集「ライトノベルサイト案内」は今後も更新を継続します。作家・イラストレーターのリンク集としては最大規模のものになっていると思うので、探したいサイトがある場合は是非お使いください。 【今日読んだ本】 ◆ 満月の涙の結晶は (水玲 沙夜子/講談社X文庫ホワイトハート) 【amazon】 《あらすじ》 この街では、新月の夜には眼球は外に出てはいけない。なぜなら、何処(どこ)からともなく眼球攫(さら)いがやってくるから――。眼球は、満月の涙の結晶。眼球は、大切な街の住人たち。ルドルフたち少年は、いざ眼球を守る冒険の旅へ!才能煌(きら)めく、超大型ファンタジー!頁(ページ)をめくる手が止まらない!でも、読み終えるのがもったいない! ホワイトハートの今月の新人さんは、「すごい才能だ」「とにかく読んでみて!(担当)」という凄い売り文句がついた現代風ファンタジー。 読み始めた当初は、ウィングス文庫っぽいなぁと思ったんですよねこの作品。舞台がほぼ現代なのに、人と意思疎通し住人となっている「眼球」という存在をそんなに違和感なく受け入れられたし、眼球やロボットが平和に暮らす、重たい事件が起こらなそうな柔らかい雰囲気なんかがウィングスらしいなぁ、と。満月の光によって生み出された幻想的な光景がなかなか美しくて、そうかこういう作品かと、楽しく読み進んでいました。 それが、なぜか途中から事件が起こりサスペンスに。お菓子がおいしそうに描かれていたり、子供たちが皆で事件をどうにかしようとしたりと、微笑ましい部分も残っていたんですが、段々雲行きが怪しくなり……猟奇&グロきちゃいました(゚∀゚) 扱っているものがものな上、やけに描写に力が入っていて実にグロテスク。いやー、悲しい結末は見えても、こんなグロ描写あるとは思わなかったですよ。それでいて最後はまた幻想的光景に回帰するんだから、なんともつかみにくい作品でしたね。最初の雰囲気のまま個としての眼球をもっと見たかった気もするけれど、独特の設定とバランスでなかなか面白かったです。 地の文の視点が唐突によく分からない神視点になったりおかしなところもありましたが、読みにくくはなかったのでそれはスルー。ただ、これだけはつっこませてください。眼球がどうやってソーセージ食べたりドア開けたりするんですか? ファンタジーだし設定がトンデモなのは全然ありなんですが、これの説明が全くないのは正直手抜きだと思います。説明なしで受け入れるのは無理ですよさすがに……。 評価 ☆☆☆(6) 【今日購入したもの】 満月の涙の結晶は (水玲 沙夜子/講談社X文庫ホワイトハート) 青春時計 (川上 亮、森橋 ビンゴ、緋野 莉月/富士見ミステリー文庫) 熾天使たちの5分後 (木之歌 詠/富士見ミステリー文庫) ネコソギラジカル(下) 青色サヴァンと戯言遣い (西尾 維新/講談社ノベルス) 凍りのくじら (辻村 深月/講談社ノベルス) 色々ゲットー。辻村さんの新刊意外と早く出ましたね、危うく見逃すところでした。 そして、美琴が今回も出ていないみたいだった禁書を切り。今月は相当久しぶりの電撃0となりました。 |
___11月7日(月) |
忙しかったり体調崩したりで本が読めなかったので久々の更新。 木曜の書き方が誤解を招いたらしくツッコミを受けたので少々修正。「ページ単価の違いは稿料の差が原因では?」といわれ、稿料の存在に気づきました(死 でも、ライトノベルの文庫って印税以外に稿料あるんでしたっけ? 印税だけだと思ってました。 【今日読んだ本】 ◆ ガイユの書 薔薇の灰に祈りを (響野 夏菜/コバルト文庫) 【amazon】 《あらすじ》 北方の小さな町の旅宿に引き取られ暮らす少女、ポーシア。彼女は秘薬〈薔薇の灰〉のこどもたち――〈灰かぶり〉だった。不死の怪物と忌まれる身に、謎の追っ手が忍びよる…。新・伝奇ロマネスク! 響野さんの67冊目(!)の作品は、著者が7年ぶりに送り出す異世界ファンタジー。 「振りヤツ」がすごく面白かったり、「S黄尾」は地雷だったりと、響野さんは当たり外れがとても大きい作家として認識してるんですが、これはなかなか。主人公のポーシアは<魔術師>(マスター)によって蘇らされた<灰かぶり>という存在で、唯一の存在であるマスターが<魔術師>狩りにあったり襲われかけたりとかなりの不幸少女。他の主要キャラであるマイやルーも一番の存在を失い追いつづけており、皆そろって薄幸なのがかわいそうで痛々しいんですが、その分これからどう幸せになるか、これからの楽しみが大きいですね。響野さんなら某ジェネウのような超バッドエンドにはしないでしょうし。拠り所を求め合う2人と追う1人という構図は実に好みだし、ポーシア、マイの婚約者、ルーの<魔術師>、三人が同じなのはなぜなのか、物語の続きがとても気になります。速筆な作家さんなので続刊も早めに読めそう。 評価 ☆☆☆(6) |
___11月3日(木) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
コバルトのカバーの、ちょっと読んだだけで開きっぱなしになる相変わらずの質の悪さに辟易。で、なんでコバルトだけこんなひどいのか、質の悪さは値段に反映されているのか、が気になったので、各レーベルのカバー質とかカラーページとかと値段との関係を調べてみました。 サンプルはできるだけ最近に出たもの、頁数はどんなレーベルにも存在する250〜300Pに統一して、部屋に転がっている中から探したらこんな感じに。各レーベル一冊しかサンプルないのでばらつき出るのはしょうがないということで。 まずはカラーページの量。
ただ、靴やダッシュの他作品には8Pのものもあるのを確認。他レーベルは固定ですかね。レーベルによってカラーをページ数に含んだり含まなかったりするのが不思議。 次に、カバーや紙の質。こうして同じページの集めてみると、レーベルによる紙の厚さの違いが浮き彫りです。これは客観評価不可能なので主観で。
靴と富士見Mが断然薄くて、逆にビーンズがすごく厚い。でもビーンズは厚い割に貧相。ファミ通とMFは厚さがちょうどよくてカバーもガッチリ、電撃や富士見Fはそれに一歩及ばない感じ。ダッシュはコバルトほどじゃないけどめくれやすい。ウィングスはカバーキラキラ・重厚感たっぷりで賛否分かれそうですが、自分は大好き。 そして最後に値段。
カラーページある方が明らかに単価が高く出ているので、やっぱりカラーは文庫の値段を引き上げる模様。単純にイラストレーターの稿料が上がるからでしょうね。(11/8追記 カラー印刷代の方が高そうです) MFとファミ通は固定価格な上にハガキ無料、しかも装丁いいので高いのも納得。靴はなぜか富士見2つに比べて安く、電撃も質考えれば安め。コバルトとビーンズはカラーページなくて装丁しょぼいことを考えると、やや割高感がありますね。紙質からの満足度で判断して割高と言っているので、紙質気にしない人には割安となりそうですが、電撃がカラーつきでこの値段で出せているのを見ると、やっぱり高い気がします。 が、1冊では到底精度当てにならないので、 結論:こんな少ないサンプルではよく分からない 結局こうなりますね。レーベルごとにサンプル10以上とってやれば何か見えるかもしれません。そんな根気あるわけないですが……。 そして調査中に気づいたことが一つ。 ウィングスのページ数が16で割り切れません。 ……独自装丁? 【今日読んだ本】 ◆ 喚ばれて飛び出てみたけれど2 見逃してよ審判 (丸本 天外/角川スニーカー文庫) 【amazon】 《あらすじ》 大天使ルキフェル襲来! 彼はあのキュートな天魔プニエルを、世界の存在を揺るがす""バグ""として抹殺すべく、人間界にやってきたのだという――! ゆるくてマジカルな大冒険『喚ば飛び』、予測不可能な第2弾! 悪魔と天使の脱力系(?)コメディ、よばとび第2巻。 まずは本文の引用を。 「ネタが思いつかないんだって」 「そうなんだ。それじゃ仕方ないわね」 人間、誰しも調子の悪い時はある。 そんな時には無理は禁物。思いつかなきゃ、書かねばいいのだ。 こりゃひどいメタですね。こんなん作中でやっちゃっていいんですか? そしてしばらく読み進むと今度は1ページに渡るコピペネタ。ネットで仕入れたという設定とはいえ本当にこんなんでいいんでしょうか? ま、面白ければいいじゃん。というわけで1巻に引き続き2巻も非常に楽しかったですね。はまる人ははまるけど、そうじゃない人には地雷になりそうな、人を選ぶ変なセンスのテキストがとっても素敵。「運命螺旋」など世界の謎に絡んだ話も出てきたけれど、そんなのはテキストの味つけにすぎないわけで。ガンダムネタなど分からない箇所があっても、ノリのよいボケの連打でそんなの気にしている暇もないくらい面白かったです。唯一残念なのはエロ大根様の出番が少なかったこと。存在しているだけでインパクト絶大なのにもったいない。著者サイトの大根様アホだー(誉め言葉)。次巻も楽しみ。 評価 ☆☆☆☆(8) |
___11月2日(水) |
【今日読んだ本】 ◆ 灼眼のシャナ3 (高橋 弥七郎/電撃文庫) 【amazon】 《あらすじ》 「――ゆかりちゃんは、ずるいよ」吉田一美は、ついに対峙する。 最強の恋敵と。「……なにが」シャナは、初めて気づく。 この感情の正体に。一方、彼女らを意図せず惑わす張本人・坂井悠二は、突然空を覆った不気味な影の存在に気づいた。それはまさに、“紅世の徒”が放つ『揺りかごの園(クレイドル・ガーデン)』の妖しい封絶の片鱗だった。シャナ、吉田一美、坂井悠二、そして“紅世の徒”。 それぞれの想いを秘め、闘いの幕が開く。奇才・高橋弥七郎、渾身の学園ストーリー第三巻! 1,2巻の再読終了、いざシャナ3巻へ。再読前は「マージョリーって誰だっけ?」レベルの記憶だったので、アニメが5割増で楽しめるようになりましたがそれはさておき。 はっきりと分かるかませ犬的キャラなら別にどんなひどい仕打ち受けようといいんです。でも、対抗馬どころか本命食いかねないくらいしっかり描かれているのに、どう見ても最後は振られるか酷い目に合う運命が待ちうけている、こういうキャラは不憫すぎて見るのが辛いんです。しかもそういうキャラに限って気にいるから本当に困ります。みちる@シャドウテイカーなんか典型例、リセリナ@空鐘も片足を突っ込んでますね。そして、吉田さんがまた見事なまでにこの手のキャラ。悠二×シャナのペアがあまり好きになれないんで応援したいんですが、いくら頑張ってもハッピールートはありえないよなぁこれ……。でも頑張れ超頑張れ。話は日常メイン、普通に楽しいけれどこれだけだと何とも言えないので下巻待ち。にしても変態兄妹はほんと変態ですね。 評価 ☆☆☆(6) ◆ 灼眼のシャナ4 (高橋 弥七郎/電撃文庫) 【amazon】 《あらすじ》 「にえとののしゃな、だ!」特殊な封絶『揺りかごの園(クレイドル・ガーデン)』から現れたソラトとティリエル。彼らは、シャナが持つ“贄殿紗那(にえとののしゃな)”を狙って来た“紅世の徒”だった。シャナは、その敵を返り討たんと、妖しく輝く山吹色の空へと飛翔した。それは、吉田一美との決着を付けるためでもあった。彼女は叫ぶ。「すぐに聞かせてやる! わたしの気持ちを!」奇才・高橋弥七郎が描く、激動の第4巻!! で、下巻。 やっぱり悠二とシャナの2人はあまり好きになれなくて変態兄妹との戦闘も燃えなかったんですが、その代わりマージョリー姐さんが無茶苦茶かっこいい! 子分失って動揺する様は2巻での狂気や今巻での消沈状態とのギャップが激しくて素晴らしいし、復活後千変を超ハイテンションでボコるのに燃え燃え。もうマージョリー姐さん主役でいいですよこの話。 しかし封絶中に絆深めるってシャナはずるい。次巻から吉田さんが頑張りますように。頑張れば頑張るほど先が辛くなるんですが_| ̄|○ 評価 ☆☆☆★(7) 【今日購入したもの】 流血女神伝 喪の女王2 (須賀 しのぶ/コバルト文庫) もう書店くじ配布終わってた……。 |
___11月1日(火) |
10月のまとめ。 読了――29冊 購入――28冊 増えなきゃいいですもう。 【今日読んだ本】 ◆ 吉永さん家のガーゴイル8 (田口 仙年堂/ファミ通文庫) 【amazon】 《あらすじ》 夜は墓場で運動会! 夏休みの晩、寺の境内でムカデ競争や騎馬戦に熱中する双葉と三バカ達は墓石をドミノ倒しにして、あえなく御用。ターミネーター似の住職に大目玉を食らう。「ご先祖様を大切に」と諭されてもピンとこないなどと考えているうち、異変が! 最強の門番の誇りをもつガーくんが倒れ、生霊に憑かれてしまう! 町は幽霊だらけになり、災いの元を探る双葉は思いがけず死んだ筈の隣のジーサンに再会する!? アニメ化を控えたご町内ホームコメディの最新刊は幽霊騒動のお話。 「夜は墓場で運動会」だからといって鬼太郎のように妖怪が出てくるわけではなく、登場するのはあくまで人間の幽霊たち。2巻連続での和己の放置プレイにがっかりしつつも、死者のジーサンと生きてる佐々尾のばあさんの邂逅はしんみりくるいい話で、御色の歴史の一部が紐解かれたりもして、今回も手堅く面白かったです。でも冷静に考えると、ジーサン生前にちゃんと伝えとけよこのヘタレが! ってことになるんですよねこの話。ガー君がいなかった場合のことを考えると、若干しっくりこない感がありました。とりあえず、次巻こそは和己の活躍を切望。 評価 ☆☆☆(6) 【今日借りたもの】 ベルカ、吠えないのか? (古川 日出男/文藝春秋) 前々から気になっていたので図書館利用。 |