___1月29日(日) |
【今日読んだ本】 ◆ Fiss (冬瀬 まのと/スクウェア・エニックス・ノベルズ) 【amazon】 《あらすじ》 占いと呪いを生業とする闇の一族、占家。占家の一つ、天壬家の当主は高校生の天壬蒼夜。彼は占呪師としての力に優れ、頭脳明晰、スポーツ万能、おまけに眼鏡の似合う美少年。そんな彼の唯一の弱点が幼なじみの御流緋奈。二人にはある秘密があるのだが……。 第2回スクウェア・エニックス小説大賞入選受賞作、占家に生まれた完璧高校生と明るい超不幸少女を中心とした物語。 _| ̄|○ _| ̄|○_| ̄|○ _| ̄|○_| ̄|○_| ̄|○ いやもう裏表紙の「占呪×魔術!」という煽り見た瞬間にある程度覚悟はしてたんだけれど、想定していた以上の地雷っぷり、誉めるところがほとんど見当たらない。帯の「命をかけて追えるものを見つけた」「大きな光を放つ二つの星に集まる人々」見て直球で燃える話かもしれないと思ったのに……。唯一、ネタばらし以降の馬鹿らしさが笑えたのが救いです。「なぜなら俺はカオスハートを持っていないからだ!」あたり突き抜けすぎ。 ところで、折込チラシに「スタンプ・デッド2今春発売決定」って文字があったことに正直びっくり。宣伝のやる気のなさといい注目度といい、どうみてもこの賞失敗してるんですが、2出すほど売れていたとは。この分だと来年第3回の受賞作も発売されそうですね。「くさる前に抱きしめて」の人の続刊マダー? 評価 ☆★(3) 【先日購入したもの】 Fiss (冬瀬 まのと/スクウェア・エニックス・ノベルズ) I/O (Regista) I/Oいつやろう……。 |
___1月26日(木) |
【今日読んだ本】 ◆ ファイナルバード シーカー レスキューウィングス (小川 一水/MF文庫J) 【amazon】 《あらすじ》 救難活動最後の砦――航空自衛隊航空救難飛行隊。彼らは警察・消防・海上保安庁が救助不可能と判断した、最悪の条件下で出動する、日本最高の救助のエキスパートたちだ。高巣英治は少年の時ボートを持ち出し、日本海で遭難する。絶望の淵で彼を救助してくれたのが救難飛行隊だった。そして英治は、この事件がもとで救難飛行隊に志願、最年少の若さで配属された。それは英治が、遭難者を発見する能力が抜きんでていたからの大抜擢だった。だがその能力は、英治が遭難した時、あの現場で身についた力だったのだ。そして厳冬の3千メートルの立山連峰で遭難事件が発生、吹雪のなか英治たちは出動する! 綿密な取材をもとに繰り広げられるストーリー、TVアニメ(1月テレビ東京系で放映)、コミック(コミックフラッパー連載中)とマルチな展開で贈る、著者入魂の最新作!! 小川一水の新刊は、メディアミックスされている空自の救難隊を描いた小説。 うーん、これだけ序中盤で惹きこまれなかった小川作品は久しぶり。ノンフィクションでも十二分にいいものが見れる「救難」という分野を文章で読むことにあまり楽しみを見出せなかったのもあるし、恋愛分なくて人物が微妙に魅力的に見えなかったのもあるんだけれど、一番気になったのが灯の存在。現実に根づいたこの話に幽霊が出てくるのがとても浮いて見えたんですよね。話への関わりがやや中途半端なだけに一層そう感じました。筆力あるだけにそんなつまらなくはないし、救難にバリバリ燃えられる人なら合いそうですが……。 評価 ☆☆★(5) ◆ バレンタイン上等。 (三浦 勇雄/MF文庫J) 【amazon】 《あらすじ》 イブの事件で重傷を負った五十嵐鉄平もようやく退院、爽やかにむかえた新学期。なぜか鉄平の通う羽原羽高校は、お嬢さま学園と交流会を催すことになっていた。しかも実行委員長として、鉄平の姉・豆子を名乗る謎の女教師がッ!!……ってまた何やってんだ槍ヶ岳。しかもなぜ全身ピンクのスーツ?「バレンタイン交流企画『あなたのハートをゲットです』デスッ!! 大丈夫。今回は五十嵐さんに特別していただくこともありませんし」(←大嘘。)空回り上等で突っ走る、突撃ぶっ込みエンタテインメント!! 第二弾も大疾走!! 勢いだけで突っ走る「上等。」シリーズ、第2巻はバレンタイン編。 1巻より文章の疾走感は落ちたけれど、引き続き面白かったです。鉄平が相変わらずよく動いてかっこいいのに加え、今回はゆかりがよかったですね。守られていただけの前巻とは違い、怯えながらも自分で動く姿が印象的でした。新キャラはライバルか百合か分からなかったけど 槍ヶ岳は相変わらずひどいけれど結果オーライで許容、それより大目玉出すならこの巻で何とかしてほしかったかも、これだけのことして放置はちょっと後味悪かったです。まあその辺は「ホワイトデー上等。」に期待。 評価 ☆☆☆★(7) |
___1月25日(水) |
【今日読んだ本】 ◆ ネクラ少女は黒魔法で恋をする (熊谷 雅人/MF文庫J) 【amazon】 《あらすじ》 空口真帆。通称、黒魔法。あだ名のとおり黒魔法が趣味の真帆は、内心はかなりの毒舌家、決めゼリフは「呪うぞ!」という少女。でも、人前ではうまくしゃべることもできない超内弁慶。けれどある日、手に入れた魔術書のおかげで悪魔を呼びだすことに成功する。さっそく真帆は、自分を馬鹿にするクラスメートを見返すべく、「かわいい外見にしてほしいの!」と契約を願うが、契約の代償は真帆の恋心!「誰を好きになってもいけない」と言われる真帆だが、真帆は「そんなの、おやすい御用です!」と気前よく契約してしまう。望み通りの外見を手にいれて、さあ、ハッピーライフ! のはずだったのだが……!? ネクラ少女のドタバタ学園コメディ。 MF文庫の新人さん、ネクラ黒魔法少女の変身成長物語。 これは文句無しに面白かったです。心の内ではとんでもない被害妄想をして世界を呪っているのに外面はただの人見知り、という真帆の描写にまずひきこまれたし、その真帆が周りの人間とのふれ合いで変わっていく様子が固まった氷を溶かすように丁寧に描かれているのが実にいいですね。外見より中身、ってことを書いてるのに全く説教臭くなかったです。周りの人物もお姉ちゃんっ子の妹とか妹とか妹とか素晴らしいし、その他演劇部の面々もなかなか。オチは丸見えだと思っていたら、ちょこっとひねってあって良い意味の裏切りくらいました。247〜8Pの台詞、すごく前向きでかっこよくてジンときましたよ。 この後続くのはちょっと難しそうだし続きは違う主人公でやるのかな、大河内さんはちょっとかわいそうだったからその辺がフォローされることを希望。 評価 ☆☆☆☆(8) ◆ 灼眼のシャナX (高橋 弥七郎/電撃文庫) 【amazon】 《あらすじ》 暗き夜に、異変が渦巻いていた。時は十六世紀初頭。所は神聖ローマ帝国。一つの、大きな戦があった。決して人の史書に表れることのない、“紅世の徒”とフレイムヘイズによる、秘された戦い。その中心には、紅蓮の煌きを髪と双眸に宿す女がいた。淑女と言うには印象が苛烈に過ぎ、女傑と呼ぶには挙措が高雅に過ぎる、絢爛な豪華。女は、『炎髪灼眼の討ち手』と呼ばれていた。巻末には、いとうのいぢによる大ボリュームのラフスケッチ集を収録。高橋弥七郎が放つ、渾身の第X巻! シャナ10巻は、評判がいいので楽しみにしていた、先代の炎髪灼眼の討ち手の物語。 なるほど、これは確かに熱い。マティルダやヴィルヘルミナといったメインキャラだけでなく、痩牛やチェルノボーグといった敵の脇役までかっこいい生き様を見せてくれて、評判いいのも納得。でも、自分にとってはちょっとアクションが多すぎました。戦闘また戦闘また戦闘で、アクションあまり好きじゃない自分にはかなりしんどかったです。熱さとしんどさが打ち消しあって、結果それなりに楽しめたといったところに落ち着きました、残念。 評価 ☆☆☆(6) |
___1月24日(火) |
【今日読んだ本】 ◆ マテリアルゴースト (葵 せきな/富士見ファンタジア文庫) 【amazon】 《あらすじ》 式見蛍は、「死にてぇなぁ」が口癖の高校2年生。「死にたい」大きな理由はないけれど、「生きる」理由もない彼に、ある事件がきっかけには「幽霊が見える」という能力がやどる。それはさらなる事件のきっかけだった 富士見の新人ラストは、事故で幽霊が見えるようになった死にたがりの少年のお話。 んー、死にたがりの主人公の地の文、ヒロインの造形、幽霊関連の設定、どれもに既視感があってあまりピンとこないのに、何故かそれなりに楽しかったです。著者があとがきで「テーマなんて何にもないただ楽しいことだけを念頭においた話です」と言ってるとおりの作品で、肩の力を抜いて何となく読むにはピッタリ。特に気にいったキャラもいないんですが、地の文が読みやすくて完成度がかなり高いのが楽しめた要因ですかね。ただ、続編でこれ以上面白くなる期待が全然抱けないので、新人としてはあまり評価できず。路線は違うけれどMFの「かのこん」を何となく連想させられました。 評価 ☆☆☆(6) ◆ 灼眼のシャナ0 (高橋 弥七郎/電撃文庫) 【amazon】 《あらすじ》 天道宮から巣立ち、あの“ミステス”と出会う以前の少女を描いた外伝「オーバーチュア」、通販本収録の特別編「しゃくがんのしゃな」「しんでれらのしゃな」を加筆修正した計三編+特別掌編収録。いとうのいぢオール描き下ろしのカラーイラストで贈る、『灼眼のシャナ』初の短編集登場! アナザーワールドの短編2つとシャナの過去の話を収録した灼眼のシャナ初の短編集。 うーん、いまいち。著者が好き放題やってて緊迫感がないアナザーワールドだとキャラがあまり映えないなぁ。本編の舞台設定があってこそラブコメが楽しいものになってるんだということを認識しました。過去話も、悠二と出会う前の単調なシャナには面白味を感じず。シャナは長編ですね。 評価 ☆☆★(5) |
___1月23日(月) |
修羅場第一弾脱出。まあすぐ第二弾くるんですが。 【今日読んだ本】 ◆ 電蜂 DENPACHI (石踏 一榮/富士見ファンタジア文庫) 【amazon】 《あらすじ》 神埼光也は、テレビゲーム好きの高校生。退屈な生活にうんざりしていたある日、彼の携帯電話に奇妙なメールが届く。『Innovate』というゲームへの招待状だった。退屈しのぎにゲームへの参加登録をする光也だったが!? 今月は新人多くて追いかけるのも一苦労、ファンタジアの新人一発目は特別賞受賞作、現実で起こる命がけの携帯バトル。 この作品を一言で表すなら「ネタがよくできているリアル鬼ごっこ」でしょうか。携帯でのバトルは最初は目新しく思ったものの、とある理由もあってあまり楽しくなかったんですが、話の根幹となる部分がなかなか面白いですね。レベル上げやPKからこういう方向に話が進むのには意表をつかれたし確かに斬新。世界設定が甘かったりクソゲークソゲーうるさかったり不満点も色々あるけれど、アイデアを買った編集部の気持ちも分かります。 でも、いくらネタがよくてもこの文章はちょっと……。終始視点がふらふらしていててんでバラバラで、読みにくいゆえの味があるわけでもなく、ただへっぽこなだけ。正直、サイト開いて2年の間に読んだ本の中でも五指には間違いなく入るひどい文章でした。この文章じゃ戦闘もキャラも魅力感じられないですよ。新人なんだしもう少し修行させて書き直させてから出せばもっといいものになるだろうに、もったいないなー。次作は間隔あけて出してほしいところです。 評価 ☆☆★(5) ◆ 抗いし者たちの系譜 逆襲の魔王 (三浦 良/富士見ファンタジア文庫) 【amazon】 《あらすじ》 魔王・ラジャスが、人間の勇者・サラに倒された。しかも――サラがラジャスの魔力を全て吸い取り、彼女自身が魔王になるという異例の方法で。絶大な魔力を我が物にした勇者・サラは、さらに意外な行動に出るが…… ファンタジア新人二発目は審査委員賞受賞作、魔王になった人間と元魔王とのロマンスファンタジー。 冒頭の勇者と魔王との対峙、そしてキスによる魔力の移動の描写で「これは自分の好みど真ん中がキタ!」と思い、見事にその期待に応えてくれた快作。そう、富士見ファンタジアにはこういうのを期待してるんですよ! 元勇者と元魔王という関係ゆえに気持ちを押し隠したり理解していなかったりで直接触れ合うようなことはなく、戦いの中でお互いを認め合うのみ、でもそれは一つの立派な愛の顕現。もうちょっとラブ度が高くてもよかったけれど、サラの心理描写は凄く切ないし、終章の2人の会話と想いは小気味よく、十二分に素晴らしいロマンスでした。それでいて、サラを狙う様々な存在、それに対しサラが巡らせる智略の数々、といった展開も実に面白かったし、琥珀といいこれといい第17回の富士見は当たり年ですね。 種族の壁が4年でここまで縮むとは到底思えない、などツッコミ入る箇所もありましたが、この物語の前にはその程度些細な問題。この路線でがんがん書いていってほしいです。 評価 ☆☆☆☆★(9) ◆ 灼眼のシャナ8 (高橋 弥七郎/電撃文庫) 【amazon】 灼眼のシャナ9 (高橋 弥七郎/電撃文庫) 【amazon】 《あらすじ》 “教授”とドミノが企てた“実験”は、シャナによって失敗に終わった。女子高生に戻ったシャナは、悠二と共に再び“日常”を暮らし始める。しかし、彼への抑えきれない『どうしようもない気持ち』を身の内に孕んだままのシャナは、めまぐるしく感情が揺れ動く自分自身に動揺するのだった。そして、シャナと悠二の前に新たな敵が立ちふさがる――。それは「期末試験」という“日常”だった。緒方真竹が提案した「みんなで一緒にお勉強会」の行方は果たして……! 更新してない間にも着々と読み進めていたシャナの8巻と9巻。 6、7巻が吉田さんの巻だったのに対して、今回はシャナの巻ですね。吉田さんが対等の存在に這い上がってきたために本気になって輝き増した感があります。1巻の時はシャナのことあまり好きじゃなかったんですがどんどん好感度上がってきました。まあ、自分の一番はシャナでも吉田さんでもなく、頼れるお姉さん的存在になってしまったマー姐さんですが。ヴィルヘルミナの愚痴相手になってるシーンとかいい、すごくいい。自分が年上キャラを気にいることはあまりないんですがこの人は特別、マルコシアスのおかげかも。約束の二人も絡んできて全体の物語も面白くなってきたし、後はヘタレが決意して頑張るだけですか、頑張れヘタレ。 評価 ☆☆☆★(7) 【今日購入したもの】 マテリアルゴースト (葵 せきな/富士見ファンタジア文庫) 抗いし者たちの系譜 逆襲の魔王 (三浦 良/富士見ファンタジア文庫) 電蜂 DENPACHI (石踏 一榮/富士見ファンタジア文庫) 銃姫6 The Lady Canary (高殿 円/MF文庫J) ネクラ少女は黒魔法で恋をする (熊谷 雅人/MF文庫J) ファイナルバード シーカー レスキューウィングス (小川 一水/MF文庫J) ふたごクリスタル ゴーレム×ガールズ2 (大凹 友数/MF文庫J) バレンタイン上等。 (三浦 勇雄/MF文庫J) Cobalt2月号 (集英社) なんか徹夜明けのテンションで一杯買いこんでしまった。なんでCobaltまで買ったんだろう……。新規レーベルはどれも好みじゃなさそうなので買いませんでした、その代わりといってはなんですがファミ通とスクエニの新人には全特攻かけますよ。 |
___1月20日(金) | ||||||||||||||||||
今日で3年目突入。これからもよろしくお願いします。 先日のヤフオクネタに絡んで、プレミア価格がついているライトノベルについて。ライトノベルは歴史が浅いため絶版の数が少なく、また消費産業という性質上、過去の作品があまり顧みられないために、プレミア価格がついているものは少ないのですが、それでもプレミアになっているものはいくつかあります。以下はそのリスト、相場はヤフオク落札価格を参考にしてるんで結構適当です。
小野不由美最強。メフィストとワルツの1万円オーバーは狂ってますね。高値のつきやすい同人誌の延長線上的な感覚にあるのかも。 これらの作品を手に入れるにはどうしたらいいか。入手法は大体以下の方法に分類されると思います。
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___1月18日(水) |
本を読む余裕がないので読書感想はしばらくお休み。富士見の新人作品を読むのは来週になりそうです。 でも他のネタがいくつかあるので更新。まずはメールでいただいた情報、コバルト文庫の携帯サイトで足塚さんの「蛇と水と梔子の花」の外伝が連載中です。本編で読めなくて残念だった二朱の恋愛(?)話、まだ途中ですがこの二朱はかわいいなぁ。携帯サイトでの小説の存在は知っていたものの全然チェックしてなかったので助かりました、情報感謝。 続いて平和さんやREVさんのところで話題になっているライトノベルヒロイン当てクイズ。……正直全然分からないんですが。分かったのが3割弱、既読作品全部分かったとしても5割に届きませんよ。終わクロをはじめ最近の電撃作品全然読んでないにしてもちょっとひどい。5割以上分かる人はすごいです。 最後、ヤフオクネタ。久々に見たらこんなものがあったので晒し上げ。1冊で2万って、そりゃいくら絶版だからってありえないありえない。ついでに運タロも検索して、24冊セットで1万って結構安いなとか思っていたら、数ヶ月前に20冊セット1000円で売っていた模様。何たる破格……! 買った人羨ましすぎる。 |