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___4月30日(日)


【今日購入したもの】
 富士見二丁目交響楽団シリーズ 寒冷前線コンダクター (秋月 こお/角川ルビー文庫)
 硝子の街にて 窓 WINDOW (柏枝 真郷/講談社X文庫ホワイトハート)
 FLESH & BLOOD1 (松岡 なつき/キャラ文庫)
 夏の塩 魚住くんシリーズ1 (榎田 尤利/クリスタル文庫)
 もうひとつのドア (月村 奎/新書館ディアプラス文庫)

 早くも届いちゃいました。
 ちょっと立てこんでるので3日ほど更新止まります。休んで英気を養った後は今日の購入物に手をつけていきますよ!



___4月28日(金)

 一昨日の話題に関して、早速いくつもお勧め教えていただきました、ありがとうございます。以下いくつか反応。
 め、冥府魔道ですか……。『FLESH & BLOOD』はメールフォームでも薦めてくれた方がいるので読んでみます。「富士見〜」も名前は聞いたことありますね(富士見ファンタジアと関わりあるのかと最初勘違いした)。月村奎は初めて聞いたけれど悪くなさそう。江森備はこのあらすじ見たらちょっと手出すの怖いです……。
 あう、要求多すぎでしたか。読本vol.3は信用してもいいんですね、ふむ。「タクミくんシリーズ」は初聴き、って1巻スニーカー文庫ですか、昔のスニーカーはカオスだ……。
 あとメールフォームで漫画教えてくれた方もいましたが、プリプリは参考として載せただけでとりあえずは小説対象でした。(風と木の詩が8巻までみたいなので漫画はそちらを進めようかと)でも立野真琴さんは入れ替わり系でも名前見たことあるし、そのうち読んでみます。

 こうして見てるうちに段々と手を出すのが怖くなってきましたよ……えいや!



 さあどんと来い。


 馴れ合いはどうでもいいけど、人の回答見るのは結構好きだし、ということでライトノベル読み同士で馴れ合うための20の質問に回答。

1.ライトノベルを読みはじめたきっかけは?(最初に買ったライトノベルも併せて)
 最初に買ったのはロードス、きっかけは「セイバーマリオネットJ」。
2.「ライトノベル」という呼称は好き?(嫌いなら好きな呼称を挙げてください)
 慣れたので何とも思わなくなりました。
3.誰かに薦めるならこれ、というライトノベルを一冊
 難しいけれど「封仙娘娘追宝録」。
4.いちばん好きなライトノベルを一冊
 「ラスト・ビジョン」@海羽超史郎。
5.いちばん好きなライトノベル作家を一人
 佐々原史緒。
6.あなたの好きなイラストレーターを一人
 HACCAN。
7.あなたの好きな漫画をひとつ
 今は「トッペンカムデンへようこそ」。
8.あなたの好きなアニメをひとつ
 最近のものは特に、昔なら「ドラゴンボール」。
9.あなたの好きなゲームをひとつ(エロゲは除外)
 Age of Kings。プレイ時間1000時間は優に越えてそう。
10.あなたの好きなエロゲをひとつ(全年齢対象のギャルゲも含む)
 僕と、僕らの夏 完全版。
11.あなたの好きな小説をひとつ(ライトノベルは除外)
 終戦のローレライ。
12.あなたの好きな映画をひとつ
 映画めったに見ません。
13.あなたの好きな楽曲をひとつ(クラシック音楽は除外)
 しばらく前までは「Chronicle 2nd」、今は一つ挙げるほど好きなものはなし。
14.あなたの好きなクラシック音楽をひとつ
 なし。
15.あなたの好きなブログをひとつ
 浅木原書店の日誌。
16.もっとメジャーになってほしいと思うライトノベルレーベルは?
 ウィングス文庫……と言いたいけれど、マイナーだからこそ今の雰囲気があるのかもなぁ。
17.ライトノベルを食べ物にたとえると何だと思いますか?
 500mlパックジュース。定番からキワモノまで多種多様、キワモノの中においしいものあり。
18.あなたがそうだと思うライトノベルの定義を5文字以内で答えてください
 何でもあり。
19.こんな質問は「バカらしい」と実は思っている?
 楽しいですよ。
20.あなたがライトノベルから卒業するとしたらどんなとき?
 ライトノベルがライトノベルじゃなくなった時。


【今日読んだ本】

ドラゴンファーム1 竜飼いの紋章 (久美 沙織/ハヤカワ文庫JA)amazon

《あらすじ》
 うちの牧場はだれにも売らない!かつては名門とうたわれたドラゴンファーム―竜を飼うデュレント牧場の跡取り息子フュンフは、ある日、とんでもないことを聞かされた。隣に住んでいる成金ベンジョフリンのお客で、可愛いくせに、めちゃくちゃ気の強い女の子ディーディーから、デュレント牧場買収計画を知らされたのだ。竜を愛することではだれにも負けないフュンフの恋と冒険を描くドラゴンファームシリーズ第一弾。


 大昔から今に至るまで一杯一杯書いている久美さんの一昔前の作品は、竜の牧場に生まれ暮らす純朴な少年が主人公の物語。「ペンドラゴン」って名前を見て天剣王器@海羽超史郎を思い出したり、牧場風景を見て翔竜伝説@岩佐まもるを思い出したりして悲しい気分になりましたがそれは別のお話。
 で、感想ですが、完成度が物凄いですねこれ。気が強くて輝いている都会の美少女ディーディーにドキドキし、父親の頑固さにはいらいらさせられ、成金のベンジョフリンの嫌らしさにはとにかく腹が立つことこの上ない、もう完全に作者の術中にはまっちゃってます。フュンフとディーディーの関係の進展が早すぎるのがちょっと好みとは外れてるんですが(なんだかアメリカっぽい感じ)、何頭もいる竜がきちんと書き分けされていたりと牧場描写も魅力的だったし概ね文句なし。終盤はファンタジー方面に流れたけれど、前半部で十分面白かっただけに続巻ではこれ以上流れないでほしいですね。


評価 ☆☆☆☆(8)


【今日購入したもの】
 卵の檻 少年マリア 少女マリア (天河 りら/コバルト文庫)
 ブラック・ベルベット 菫咲くころ君を想う (須賀 しのぶ/コバルト文庫)
 されど罪人は竜と踊る Assault (浅井 ラボ/角川スニーカー文庫)



___4月26日(水)

 久しぶりにBLについての話題。
 去年の夏に気軽な気持ちでコバルトへのツッコミ書いたのが色々と考えるきっかけになったわけですが、あれから読本vol.3のBL特集読んだり、小説ウィングスの三浦しをん&よしながふみ対談を読んだり、「風と木の詩」を読んでみたりして結構捉え方が変わりました。ウィングスの対談では「何故BLなのか」が大分納得いったし、BLではなく「クィアーラブ」って言葉なら語弊なく間口広まりそうだなぁと感心(悲しいことにググると0件ですが)。それに、「風と木の詩」みたいな感じの奴なら濡れ場があったって全然あり、面白いじゃないですかこれ(まだ1巻しか読んでないのですけど)。
 で、本題。近々みりおんぐらむにてBL小説強化週(月)間を設けようかなと思ってます。とりあえずのターゲットは榎田尤利、菅野彰、前田栄、あたりの作品。全員少女向けでも書いてる人なのは、それ以外の人を全然知らないから。完全読本の紹介は少年向けの紹介リストを見る限り信用するのは怖いです。というわけで誰かお勧めの作品あれば教えてください。以下は自分の嗜好。

大丈夫……屋上の暇人ども、ウスカバルドの末裔、風と木の詩、プリンセスプリンセス
駄目 ……あさぎり夕、まるマ、駒崎優作品

 駒崎さんの作品はBLじゃないのにBL風味がバリバリするのが苦手で駄目なんですよね。読んだの大分昔なんで今読んだら違うかもしれないんですけれど。つまり、ポルノ主体のものとBL風味が強いものがアウト。プリプリみたいに突き抜けてネタへと昇華してれば楽しめます。
 自分でいい作品探そうにも、このジャンルで嗜好の合う感想サイト探すのは厳しいです、とりあえず探してみますが……。

 そもそもうち見てる人でBL詳しい人がいるのかって疑問もあるわけですが、その時はその時で。

 書き終わった後に浮かんだ疑問があるので追記。BL漫画にはよく知られた名作が多々あるし、ライトノベルにもスレイヤーズやらブギーやらがあるわけですが、BL小説にはそういう存在あるのかな? 自分の知識では、中間層である炎の蜃気楼くらいしか思いつかないんですが。


【今日読んだ本】

銀の腕輪のユーリ 魔法の学校物語1 (和智 正喜/小学館スーパークエスト文庫)amazon

《あらすじ》
 なんとスーパークエスト文庫はあらすじがありません! 本文抜粋だけなので略。


 新刊だけじゃなく古いのも崩そうということで、はじめてのスーパークエスト文庫。どっかで評判いいの見て購入した、秘密を抱えた女の子が魔法学院に入学する学園コメディ。
 さすがに10年以上前の作品だけあって古臭い、と言おうとしたものの10年前の作品なんてほとんど知りませんでした。ただスレやオーフェンなどとは全然違う感じ、能天気なユーリの性格ゆえか、学園入学試験で殺し合いなぞしているのにマッタリした雰囲気。 視点転換がプロットのようにかなり唐突なのに、何故か下手さではなく味を感じる。内容も100ページありゃ十二分に描けそうなのに、200ページ弱でもそんなに退屈ではなかったし不思議な作品でした。


評価 ☆☆☆(6)



___4月24日(月)

 というわけでライトノベル・フェスティバルに参加してきました。まずはじめに印象を一言でいうと「昨年以上ではなかったなあ」になります。作家交えてのお茶会を新たに企画したりと面白いこともしていましたけれど、歴史浅い割に変わり映えがあまりしなかったのはどうなのかなと。来年は「兄弟姉妹」がテーマのようですが、行くかどうかはゲストの作家さん次第ですね。
 以下企画個別のレポート風感想。

ライトノベル読者大体100人に聞きました

 昨年もあった企画。ただ、今年はメガネっ子についての質問だったために回答数が集まらずグダグダになった感が(自分は回答しなかった口)。資料も準備不足ぽかったですし。司会のテンションが無駄に高くて、眼鏡好きじゃない自分はややついていけませんでした。作家さんに聞いた質問での一部のコアな回答には笑いましたが。海原さん……。

ライトノベル天気予報!
  • 天気予報入る前の前置きが長すぎ。もったいない。
  • 編集者がたくさん来訪。
  • Z文庫は男向け女向けこだわらずいくようです。当面隔月。麻雀ライトノベルは同人で1個あったなー。
  • 講談社、メカと美少女の「メカビ」(?)ってムックを出すとか、ライトノベル特集が30ページ以上もあるとか、あの人とかあの人とかのインタビューも載るとか小説も載るとか。……売れるのかなこれ。
  • GA文庫。キャラ重視じゃなく外向きで物語重視とのこと。興味惹く作品なくて一冊も読んでないんですが、メイド出てくるのが妙に多いのはキャラ重視じゃ?
  • ジクザグ。編集の人が酔ってた(?)のか、受け答えがかみ合わず。そのうち一冊読もう。
  • ルルル。榎本さんですか。BLじゃないと強調してました。でもパレットも元々はBLじゃなかったわけで安心できない。
  • デュアル。野望円舞曲のとこで三村さんが噴き出したのが謎。
  • あれ、Jamはどこ?

高殿円さん&桜坂洋さんによる、メガネトークショー
  • 高殿さんは内面も外面も全部含めてメガネラブ、桜坂さんは内面重視みたい。
  • 高殿さんの原点はムスカ。ラピュタちゃんと見たことないから分からず。
  • 高殿さんが赤メガネをプッシュ。うん、赤メガネはいいものだと思います。
  • だてメガネは駄目らしい。
  • 桜坂さんの三次元いらない発言。
  • 高殿さんはNステの久米宏のメガネをつける(?)仕草が萌えだった、惜しい人を亡くした、と。
  • 戦隊物のイエローの話あたりはよく分からなかったのでうとうと。だって西魔女が終わるの5時なんだもん、眠かったんです。
  • あざといのはよくないらしい。
  • 男ツンデレがあってもいい、でもツンデレなんて2次元しかいない。
  • メガネの描写を文章で書くかどうか。

 長くなりましたがこんなところ。


【今日読んだ本】

トリックスターズD (久住 四季/電撃文庫)amazon

《あらすじ》
 城翠大学の一大イベント、3日連続の学園祭、その一日目。周と凛々子は異常な閉鎖空間の中に閉じ込められていた。すっぽりと闇のようなものに覆われてしまった講義棟。その中で、脱出するすべを探し、あがく周たち。この状況がどうやら魔術によるものであり、さらに周たちの中に魔術師の息がかかった裏切り者がいるらしいことが判明する。それが、それぞれの疑心暗鬼を招くことになり……。招かれざる客“D”が来たりしとき、逃げ場のないその空間は恐怖と緊張で満たされる──。魔術師と“D”の物語、登場!


 多そうだけど実はそこまで多くない電撃のミステリ「トリックスターズ」第三巻。
 このシリーズはミステリどちらかというと苦手で推理を諦めている自分でも推理して楽しむことができる善良シリーズ、というわけで今回も推理しながら読みました。で、1章読んだ時点では章ごとに現実と小説をいれかえるのかな?とミスリードに思いっきり引っかかってましたが、3章読み終わったくらいにはどうせ主人公偽者なんだろ、へっ、という完璧な予想。いやはやちょろいもんです。偽者って事実以外には何一つ見当ついてなかったんですがね! そんなこんなで前2巻同様楽しんで読んだんですが、ちょっと残念なのが巻を経るにつれ普通っぽくなってきていること。慣れたってこともあるだろうけれど、今回は魔術が表層でしか活かされてなくてよくできた普通のミステリといった感じ。いやいいことなんでしょうけど寂しいです……。どうやら学園祭は続く模様、ページと価格見る限り結構危険な位置にいそうなのでちゃんと続きが出てほしいものです。


評価 ☆☆☆★(7)


【今日購入したもの】
 ライトノベル「超」入門 (新城 カズマ/ソフトバンク新書)
 ぼくのメジャースプーン (辻村 深月/講談社ノベルス)



___4月22日(土)

 明日は去年に引き続きライトノベル・フェスティバルに参加してきます。どちらかといえばアンチ眼鏡っ子な自分をどう眼鏡ワールドに引き込んでくれるかが楽しみ。


【今日読んだ本】

BIOME 深緑の魔女 (伊東 京一/ファミ通文庫)amazon

《あらすじ》
 大地の96%以上を覆い尽くす樹海。その僅かな隙間に人々は国を作り、細々と森との共存を図っていた。そんな国の一つ、パドゥーラに、ライカと名乗る女森林保護者が現れる。早速領主に、異常発生したバンクシアワームの駆除を依頼され、調査に乗り出すライカだが、次第にその生態系の環の中に、人為的な罠を嗅ぎ取っていく…。『この国は呪われている』という噂は本当なのか? そして、ライカの肌に刻まれた紋章は何を示しているのか!? 二回「えんため」大賞入賞作。


 ジャンクル→そういえば植物小説積んでたなぁ、という流れで未読の山から引きずりだした、「バード・ハート・ビート」の伊東京一のデビュー作の動植物小説。
 あまり悪い評価見かけなかったことだけあって、なかなか面白かったです。この作品唯一にして最大の売りである動植物を描いた部分が実によかったですね。タイトルの「生物群系」という文字通り、生物群系のトップにたっている人間を急激に繁殖し飲み込もうとするワームや肉食アブラ、知恵を使い何とか対抗しようとする人間、この2者の争いで自然の恐ろしさが表現されているし、見たことない様々な架空の動植物もリアリティあらわに描かれていて、著者のこの分野についての熱が伝わってきました。植物に描写割きすぎている分脇役の描写が弱かったり、未知の動植物を話に出しているためミステリーとしては欠陥あり、など惜しい点もあるんですが、動植物一点突破で問題なし。次回作も変わった小説で楽しませてほしいものです。


評価 ☆☆☆(6)



___4月19日(水)


【今日読んだ本】

カーリー 〜黄金の尖塔の国とあひると小公女〜 (高殿 円/ファミ通文庫)amazon

《あらすじ》
 舞台は1900年代中期英国領インド??海に面した小さな都市パンダリーコット。祖国イギリスを離れインドに移り住むことになったシャーロット=シンクレアは、現地の女学校で東洋の宝石ともいうべく黒い瞳の美少女、カーリーと出会う。美しくも聡明なカーリーに惹かれ、急速に親しくなっていくシャーロット。しかし、この小さな出会いが、この神秘の国に新たな風を吹かせることになるのだった??。ロマン溢れる魅惑の地インドを舞台に、高殿円×椋本夏夜が華麗に綴る入魂の恋愛巨編!


 高殿さんの最新刊は激動のインドを生きる二人の少女のラブストーリー。
 無知だったシャーロットが成長していくのも、平和に見えていたインドが変質し波乱に満ちてくるのも面白いんですが、絶賛の評判ほどいいと思えないのはカーリーのことがいまいち好きになれなかったせいなのかな。冒頭のカーリーの台詞にはどこか狂気めいたものを感じたのだけれど、その後シャーロットをイギリスへ帰そうとするカーリーにはそんな面は微塵も感じられなくて、同一の人物には思えず違和感が始終つきまとったんですよね。それに、百合からこういう風に進展していくのがあんまり好きになれないというか、カーリーとの関係は女の子の友情物として読みたかったなぁ、と。そんなこんなで今のとこラブがツボをついてきません。話進めば好きになるかもしれないのでひとまず続刊待ち。


評価 ☆☆☆(6)


【今日購入したもの】
 悩殺ジャンキー6 (福山 リョウコ/花とゆめコミックス)
 学園アリス10 (樋口 橘/花とゆめコミックス)



___4月18日(火)

 積みゲをそろそろ崩そうかと思い、買ってあった「天に高く地に深く」を探すも見当たらず。2週間前に整頓したのにトールケースサイズが見つからないってどういうこと_| ̄|○ そもそも、2週間前に姿を見かけなかったような……。今のところは代わりの「イノセントリア」(これもなかなか楽しい)で凌いでますが、早く出てきてくださいお願いします。


【今日読んだ本】

ジャンクル! (木村 航/ファミ通文庫)amazon

《あらすじ》
 数十年前の「大開花」以来、世界は植物の密林「ジャンクル」と化した。主人公の少女・ハレタは、疫病をもたらしたとの濡れ衣を着せられ、家族とともに故郷の「ソハグリの庄」を追放される。頭に植えたタンポポのパラプラ、「ヘルシーロゼッタ」がイマイチ気に入らないハレタは、パラプラに頼らず生きられるという伝説の楽園「ヴェスペルディア」を求め、身重の母・ユウヒ、婚約者でもある弟・カゲリと、あてどない旅に発つ。放浪の「種蒔き」青年・トキシコ、庄からの追っ手・タツキ、パラプラを持たずに生きる少女・ミノリ、知能を持った初老のカラス・ガオウ。ハレタたちは、旅の過程でさまざまな生と死に出会い、世界の不思議を知り、やがて秘められた「大開花」発生の真相へ近づいていく。


 「ぺとぺとさん」「ぴよぴよキングダム」の木村航の最新作は、頭に植物を植えた人々が暮らす風変わりな世界の物語。
 さすが「ぴよキン」2巻途中で突然路線変更した前科を持つ木村航、並の作家にはできないことを平然とやってのける、そこに痺れる憧れるぅ!

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 いや、面白くはあるんですよ。人々は頭に様々な植物を生やし、世界は植物に覆われ、カラスは喋り、「魔女」という単語が重大な秘密を握っていそうな舞台は独特で魅力的だし、主人公のハレタは奔放さと芯の強さを兼ね備えたかっこいいキャラ。でも、続きものの1巻でこんなのぶちかましてくるなんて、あなたは鬼ですか悪魔ですか……。鬱きそうな予兆はあったけれどもっと後のことだと思ってましたよ。先が当然気になるけれど、これ以上の鬱が待っているかもしれないと思うと躊躇してしまいます。とりあえず次出る前にぴよキン3巻読もうっと。


評価 ☆☆☆★(7)



___4月17日(月)


【今日読んだ本】

天空のアルカミレス (三上 延/電撃文庫)amazon

《あらすじ》
 繁栄を続ける人類文明の陰で、静かに歴史に埋もれていくはずだった闇の眷属──《獣(テリオン)》。だが何者かがもたらした《戦器(オニクス)》が、彼らの運命を変えた。本来の力と本能を取り戻し、再び人を狩る存在となったテリオンを前に、人類に為す術はなかった──。拓也は、兄妹同然に育った礼菜と共に東堂学園に通う平凡な高校生。だが転校生・日向子に心惹かれたときから、彼の日常は崩壊してゆく。街に跳梁するテリオンの影、そのテリオンを追っているという日向子──。そして失われていた幼い日の記憶を拓也と礼菜が取り戻した時、運命の輪は回り始める! アクション・ホラーシリーズ第1弾!


 「シャドウテイカー」の三上さんの新シリーズは、やっぱり現代が舞台の少年少女たちのアクション。あれ、山姫2巻のあとがきで、次は高校生が長いもの(=さおだけ)を振り回すお話って言っていた気がするんですが、大して長くないじゃないですか、詐欺だ!
 まあそれはいいとして、今回は随分売れ線狙ってきたなぁというのが第一印象。設定一つとってみても男の子が異能使って戦う時点でこれまでよりも派手だし、話は変にすれたりしていない非常に真っ直ぐな作り、文章にも今までの作品のような地味さはあまり感じられず。何より妹・幼馴染・転校生など色々な売れ線をついている少女二人との三角関係が素晴らしいですよ。シャドウテイカーのみちるのようにどちらかがかませ犬なわけでもなく両方がヒロインで、タイプは違えど二人とも文句なしのかわいさ。一章終了といった感じのいいところで引けて、これからどう盛り上げていくのか楽しみです。あ、自分は今のとこ礼菜派で。


評価 ☆☆☆★(7)