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___11月15日(水)


【今日読んだ本】

鳥籠荘の今日も眠たい住人たち1 (壁井 ユカコ/電撃文庫)amazon



《あらすじ》
 “ホテル・ウィリアムズチャイルドバード”、通称〈鳥籠荘〉には、普通の社会になじめない一風変わった人々が棲みついている。妄想癖の美女、ゴスロリ小学生、ネコの着ぐるみ、不気味な双子の老人などなど。そんな〈鳥籠荘〉の住人の一人・衛藤キズナが、5階に住むひきこもり美大生・浅井有生と知りあったのは16歳の冬。誘われたバイトは絵のヌードモデル。キズナは、そのバイトをやってみることにした。そして──。〈鳥籠荘〉のちょっとおかしな住人たちの、ちょっとおかしな、けれどいろいろフツーの日常をつづる物語。


 「キーリ」の壁井さんの待望の新シリーズは現代が舞台、ある変わったマンションに住む変わった住人たちのお話。
 しんどい。「NO CALL NO LIFE」ほどではなかったにしろ、どうも壁井さんの現代物はあまり合わないなあ。「キーリ」の荒野っぽい寂寥感漂う雰囲気や文章は凄い好きだったんですが、舞台が現代に変わって危うさが前面に押し出されてきたのがどうも好きになれません。危ういの全般がダメなわけではないんですが……。他とは大分毛色が違った第3話は発想うまいなとは思ったものの、同時に「いやでもそれでいいのか」とも思ってしまった自分は多分負け組。地力があるだけにつまらなくはないけれど、この先どんどん尖っていきそうだし続きは様子見で。


評価 ☆☆★(5)



___11月14日(火)


【今日読んだ本】

天空のアルカミレスIII アルカミレスキラー・ガール (三上 延/電撃文庫)amazon



《あらすじ》
 金色の《戦器》イグニス・アウルムの能力を目覚めさせ、凶暴な火凛と水漣をも退けた、《血刃の王》拓也。 最強のアルカミレスとして覚醒してゆく拓也の実力に脅威を感じた《クランテリオン》最高幹部の一人・グロスマンは、幾多のアルカミレスを倒してきたテリオンの少女《瞑目の星火》毬子を、差し向ける。アルカミレスを憎み、人間を蔑視する毬子。だがグロスマンが彼女に命じたのは、拓也たちの背後を探るため、人間として東堂学園へ潜入することだった……。人気アクションシリーズ第3弾!!


 もうだめだ。
 どうせこのさきには、ぜつぼうしかまってないんだ。
 でもよむ、だっておもしろいんだもの。


評価 ☆☆☆★(7)



鏡姉妹の飛ぶ教室 (佐藤 友哉/講談社ノベルス)amazon



《あらすじ》

 誰もが三百六十五日分の一日で終わる予定でいた六月六日。鏡家の三女、鏡佐奈は突然の大地震に遭遇する。液状化した大地に呑み込まれていく校舎を彩る闇の色は、生き残った生徒たちの心を狂気一色に染め上げてゆく―。衝撃の問題作、『クリスマス・テロル』から三年の沈黙を破り、佐藤友哉が満を持して放つ戦慄の「鏡家サーガ」例外編。あの九〇年代以降の「失われた」青春のすべてがここにある。


 新刊の合間に積み本も崩そう! というわけで熟成された鏡家サーガ番外編、かなり久しぶりのユヤタン本です。
 え、これほんとにユヤタン本? 久しぶりすぎてユヤタンの作風あまり覚えてないんですが、少なくともこんな分かりやすい作りじゃなかったはず。本気か否か、才能か努力か、について各キャラの信条がぶつかったり変わったり、といった内容で、はっきりと対立した信念描写のぶつかりあいが迫力あって普通に面白い。キャラクターの性格もかなり売れ線なものになってるし、3年でこんなに変わっちゃうのかぁ……。
 でも、オチの黒さだけはとてもユヤタンらしかった。結果は分かっていてもその斜め下をいく後味の悪さはさすが、本編とのバランス考えると紙一重な気もしますが。まあ本編も楽しかったので、文学路線じゃない作品が出たらまた買おう。


評価 ☆☆☆(6)


【今日購入したもの】
 お隣の魔法使い 不思議は二人の使い魔 (篠崎 砂美/GA文庫)



___11月12日(日)

 理多は素晴らしすぎる。当分マイブーム続きそうです。

 あ、画像ミスつっこみありがとうございます、いつも助かります。


【今日読んだ本】

皇帝ペンギンが翔んだ空 (祭紀 りゅーじ/電撃文庫)amazon



《あらすじ》

 孤児院で育った元不良少女リーゼロッテは、純白の古城『白鳥城』で管理人として働いている。孤児院の子供たちの目標となるため奮闘する彼女を見守るのは、心優しい街の人々と、白鳥城に住む陽気な幽霊たちだった──。そんなある日、リーゼロッテの前に、孤児院で姉妹同然に育った少女・ヨハンナが現れる。彼女はどうやらトラブルに巻き込まれているようで……。彼女の出現が、平和な街に起こる事件のはじまりだった。健気な元不良少女と、世話好きな街の人々、そして愛すべき幽霊たちが繰り広げるハートウォーミング・ストーリー登場!


 単発作品を色々出している祭紀さんの新作は、幽霊城の管理人が主人公の姉妹ファンタジー。
 なんで主人公を変えたのか、作者に小一時間ほど(ry いや、リーゼロッテの話も悪くは無いんですよ。思いっきり反発しながらも時々お姉ちゃん好き好きオーラを垣間見せるヨハンナが結構かわいくて、お互いのことを想っているはずなのになかなか縮まらない姉妹の間隔がいい感じ。エルンストの扱いはちょっとひどい気がしたけれど、その分はマルガレーテのかっこよさが補っていて、これまで読んだ祭紀作品の中じゃ一番気に入りました。
 でも、リーゼロッテよりもヨハンナよりもポーの方がかわいいんですよ、もっとポーを見せろ! こういう何か事情がありそうな明るい変人を掘り下げないなんて生殺しですよ。hpの連載は電撃スレで結構好評だった気がするのに、ほんとどうして変えちゃったのか……。続刊出てください。


評価 ☆☆☆(6)



___11月10日(金)

 ねんがんの しょえいが つかえるようになったぞ!
 というわけで、面倒で申し込んでなかったamazonアソシにようやく登録しました。これでトップページがより一層縦長に!


【今日読んだ本】

宝印の騎士 (西城 由良/ウィングス文庫)amazon

《あらすじ》
 宝印――それは、宝珠を体内に取り込むことで浮き出し、様々な威力を発揮する模様で、選ばれし者に与えられる力の証。誰にも頼らず生きてきたスラム出身の孤児・ノイルは貴族の庶子であることを利用して宝印学校に通い、宝印を得ようと必死だったが、卒業試験で落第してしまう! 同じく落第した下流貴族の少年・ウィリップと共に、校長がノイルの手に封印した宝珠の名前を、日没までに調べるという追試を受けることになるが……。


 今月のウィングスの新人さんの作品は、魔法学園が舞台の少年友情ファンタジー。
 本誌で第2話を読んでいたので大体の雰囲気は分かっていましたが、1巻通して実に地味な作品ですね。
 タイトルに「騎士」とついていますが剣での戦闘があったりするわけではなく、中身はでこぼこ三人組がミステリー風味の事件を通して仲良くなっていく話。そのうちの2人、奴隷層出身で猛烈な努力をして宝印学園に通っており、他人を全く信じようとしないノイルと、大貴族の出身で成績優秀、ノイルが親族なことを汚点と思っているティフェールは、普通ならば永遠に仲良くなりそうな水と油の関係。でも、甘ちゃんで泣き虫で臆病で友達0のウィリップがそこに加わることによって、2人ともペース乱されまくって人間性が成長していって、それを見るのが凄く楽しかったです。……こう書くとウィリップがとんでもなく駄目な子に見えますが、そんなことはないですよ! 優しさは人一倍あるし、ノイルと一緒にいるおかげでだんだん行動的になってきているし、書き下ろしに登場した家族の過保護さも面白かったですし。何より、ノイルとティフェールに対しては最強ですしね。
 こういったラブもない地味作品を平気で出してくるのがウィングスの好きなところ。今後はノイルの正体不明の宝印が「宝印の騎士」と関わっていくんでしょうか、2巻も楽しみです。


評価 ☆☆☆★(7)



フォーソルティアの風 (藍原 みつと/電撃文庫)amazon



《あらすじ》
 かつての“大異変”により 全ての大陸が海中に没し、空に浮かぶエウェスと呼ばれる大地に人々が生きる世界。父親とともに飛空船で旅を続けるソラは、ある日、飛空バイクに乗る少女の奇襲を受け、その時に風が少女を守るかのような現象を目撃する。ギンと名乗るその少女と和解し、成り行き上しばらく一緒に行動することになるソラだが、彼女にはやはりなにか秘密があるらしく──。警察組織アルバユーリア、空賊団バルキスレス……、さまざまな勢力の争いに巻き込まれたソラとギンの運命は!?


 こちらは今月の電撃の新人さんの作品、人間が空に暮らす世界が舞台の冒険ファンタジー。
 こりゃ大胆な新人さんですね。というのも、登場人物の1人の名前がカカカルルルなんですよ。この時期にこの名前って、どう考えてもあれを意識してますよね、喧嘩売ってるんでしょうか。名前以外何も印象に残らないキャラでしたが。
 それはさて置いて物語はというと、少年が不思議な力持つ少女と出会って、陰謀めぐらせてる敵が登場し、大きな事件に巻き込まれて……、という流れで見事に王道。となるとキャラクターや文章次第になるのですが、主役のソラとギンに限っていえば、少量のアホ行動に目をつぶれば、まあかっこいいかなと思えました。直情タイプは嫌いじゃないですし。でもそれ以外は、敵役はマジ小物、脇役は見事に影薄い、設定の出し方が悪いのか世界観が掴みづらい、と欠点色々。そして、一番気になったのが文章、空が舞台の作品なのに爽快さが全然感じられませんでした。これは致命傷、最初数十ページ読んだ段階で踏んだと思いましたから……。
 あーそうそう、「空賊」やら「プラント」やら「潜雲艦」やらが出てきたせいで、時々ウィザブレが頭に思い浮かんでしまいました。これで比較しちゃったのもマイナス要因の一つ、同レーベルなんだしもうちょっと考慮してほしかったかも。


評価 ☆☆(4)


【今日購入したもの】
 フォーソルティアの風 (藍原 みつと/電撃文庫)
 皇帝ペンギンが翔んだ空 (祭紀 りゅーじ/電撃文庫)
 天空のアルカミレスIII アルカミレスキラー・ガール (三上 延/電撃文庫)
 鳥籠荘の今日も眠たい住人たち1 (壁井 ユカコ/電撃文庫)
 繙け、闇照らす智の書 幻獣降臨譚 (本宮 ことは/講談社X文庫ホワイトハート)
 ボトルネック (米澤 穂信/新潮社)
 吉永さん家のガーゴイル10 (田口 仙年堂/ファミ通文庫)
 マルドゥック・ヴェロシティ1 (冲方 丁/ハヤカワ文庫JA)
 宝印の騎士 (西城 由良/ウィングス文庫)
 小説Wings 2006年冬号 (新書館)
 ふたりめの事情 (久世 番子/ウィングスコミックス)
 お伽もよう綾にしき1 (ひかわ きょうこ/花とゆめコミックス)
 パレドゥレーヌ (工画堂)

 いらないもの売りにいったついでにお買い物。amazonからの来襲品もあってかなりの量に。



___11月8日(水)

 煌夜祭を人に勧める→感想聞いて読み返したくなってつい再読、のコンボが何度も発動しているせいで未読の減りが悪め。でも読み返すたびに細かいところで新たに気づくことがあるし、読むたびに傑作評価が固まっていきます。このラノでランクインして知名度上がるといいな。


【今日読んだ本】

モンスターズ・イン・パラダイス1 (縞田 理理/ウィングス文庫)amazon



《あらすじ》
 人間とモンスター――“神話的人類”の共存する大都会、アイオニア連邦ブルームフィールド市。田舎から出てきたばかりの新米捜査官ジョエルは、着任早々“神話的人類”専門の部署に配属される。実は“神話的人類”恐怖症のジョエル。だが、コンビを組むことになったカートは、意地悪でひねくれ者で、しかも吸血鬼だった――……!! 登場人外率120%でおおくりする縞田理理のミラクル・モンスターワールド開幕。


 ラノンの縞田さんがおくる新シリーズは、人と怪物が共存する近代風世界が舞台の物語。
 女の子分がたりない! いや、エポナもミリシャもサブリナも立派な女の子なんですけれど、登場場面多くないし扱いが完全に脇役。ミリシャは2話での感情に設定で作られた感を抱いてしまって好きになれなかったし、もうちょっと女の子が出てほしかったです。
 でもそう思うのは、ジョエルとカートの主役コンビにあまり魅力を感じないのが原因かもしれません。なんというか、2人ともかわいらしさが足りないんです。特にカート、ひねくれっぷりがねちっこくて全然微笑ましく思えませんでした。ラノンのラムジーはあんなにかわいらしかったのになあ、いや比較対象としては分が悪すぎるでしょうけれど。世界設定もラノンより好きじゃないし、続きは連載でパラ読む程度で。


評価 ☆☆★(5)



___11月6日(月)

 買い忘れた幻獣降臨譚を買おうと思ったらどこにも売ってない……。助けてamazon!


【今日読んだ本】

風の影(下) (カルロス・ルイス サフォン/集英社文庫)amazon

《あらすじ》
 謎の作家フリアン・カラックスの過去が明らかになるにつれて、ダニエルの身に危険が迫る。一方、彼は作家の生涯と自分の現在との不思議な照応に気づいていくのだが…。ガウディ、ミロ、ダリなど幾多の天才児たちを産んだカタルーニャの首都バルセロナの魂の奥深くを巡る冒険の行方には、思いがけない結末が待っている。文学と読書愛好家への熱いオマージュを捧げる本格ミステリーロマン。


 各国でベストセラーの、1冊の本に出会った少年とその著者の運命を描いた冒険小説の下巻。
 うーん、よく分からない。奇妙な符合の消化の仕方やヌリアの回想終盤あたりからの流れの上手さはさすがベストセラーと感じさせられたんです。でも、ダニエル&フリアンのアホ行動やトマスの豹変、それにフメロの理不尽さなどが全然受け付けませんでした。フメロみたいな人物が存在するだけで納得いかないのは、自分がライトノベルばかり読んでいてこういう小説に慣れてないせいなのかなあ。少なくともamazonにはこういう意見全くありませんし。残念。


評価 ☆☆☆(6)



伝説の勇者の伝説3 非情の安眠妨害 (鏡 貴也/富士見ファンタジア文庫)amazon

《あらすじ》
 「…あんなぁ…おまえ、無理って言葉の意味、知ってるか?」「ん。それは無理矢理女を襲うライナ・リュートとかの無理か?」などと、いつもの不毛な会話をしているのは万年無気力男のライナと絶世の美女にしてだんご至上主義の女剣士フェリス。「勇者の遺物」探索の任務を負った彼らは、ネルファ皇国の兵士によって厳重に警備された砦に突入しようとしていた。そこには伝説の勇者が残した剣があるという情報だったのだが…。しかし、ライナたちはまだ知らなかった。彼らを「忌破り」―魔法を無断で国外に持ち出した者―として追う者たちの存在を。倦怠感あふれるアンチ・ヒロイック・サーガ、それなりに第三弾。


 なかなかエル・ウィンの続きが出ないのでぼちぼち崩すことにした、脱力ファンタジー伝勇伝の長編第3巻。
 これは……ひどい……文章ですね……。この頃までの鏡作品の三点リーダ率はほんと異常。最近だと幻獣降臨譚が三点リーダ多くて読みにくいって評判がたっていましたが、全然比較対象にならないくらいやばい。一種の独自文法と言っても過言じゃないですね。慣れれば癖に……なりません。
 物語の方は伏線を張りまくっている段階なのであまり語ることなし。ライナとフェリスの漫才はそれなりに楽しいですがいつも通りだし、新キャラのミルクとかは魅力的というには掘り下げ不足ですし。まあ、エル・ウィンを見る限り、広げまくった風呂敷を豪快に畳む手腕は凄いはずなので、この先ものんびり崩していきます。


評価 ☆☆★(5)



___11月4日(土)

 なぜか4日間ほど火曜が続いていたようです。2日連続ならよくあることですが、4日はさすがにひどいだろう……反省。

 最近ケータイ小説についての話をちょくちょく見かけるので、iコバルトの小説を携帯で読んでみました(今までは読むときはPCで読んでた)。んー、思ったより悪くないかも。この分量程度の連載なら数日に一度でもついていけますし、ちょっとした短編の連載ならありかもしれません。こういった本になる見込みのない短編の公開は、他所でもやってほしいものです(富士見には一杯埋もれてそうだし)。ま、本媒体の方が好きなのは言うまでもないですが。


【今日読んだ本】

王子に捧げる竜退治 (野梨原 花南/コバルト文庫)amazon

《あらすじ》
 貧乏な貴族の娘ドリー。国王主催の舞踏会で「いちばんみっともない」という理由で王子の婚約者にされてしまう。王子への復讐を誓うドリーだったが!? ちょーシリーズの魔王とスマートも登場!


 3日連続でコバルトの新刊のファンタジー、あらすじに惹かれて買ってみました。野梨原さんの作品を読むのは「ちょーシリーズ」の1巻以来久しぶり、と思っていたらbookshelfを見るとマルタの1巻を読んだ形跡が。全く記憶にないですが気にしないことにします。
 で、読み始めたわけですが、いやいやちょっと待て。バカにされたから復讐したい、これは分かります。だから竜を倒そう、いやそのりくつはおかしい。主人公は一応ごく普通の女の子で、強かったり魔法が使えたりするわけじゃないんですよ。どう贔屓目に見ても、この流れは尋常じゃないしありえない。もうちょっとどうにかならなかったんでしょうか……。
 でも、このことに目をつぶればなかなか面白かったです。ドリーの「竜を倒そう!」と言っちゃう性格自体は好みだし、王子もちゃんと成長するし、互いに正体知らない状態で出会った時のラブラブっぷりが素晴らしい。王子の心理描写がくさすぎてこっ恥ずかしくてとてもよいです。全体通して色々とうまくいきすぎな気もしましたが、ラブラブカップルさえいればオールオッケー。
 ただ、ちょーシリーズのキャラクターの出し方はいただけない。端役で出すならともかく、締めにまで持ってこられると未読者としては邪魔でした。あとがきに「近所のおばちゃんの愚痴程度で流していただいても〜」とあるけれど、下手な言い訳にしか聞こえないです。せっかく今回のキャラ気に入ったのに、担当のばかやろー。まあ続き出たら買っちゃうでしょうが。


評価 ☆☆☆(6)



___11月3日(火)


【今日読んだ本】

コラリーとフェリックスのハネムーン・ミステリー 結婚式は大騒ぎ! (橘香 いくの/コバルト文庫)amazon

《あらすじ》
 お人好し絶叫娘コラリーと超絶美形変人フェリックス。お騒がせカップルが長い新婚旅行に出るハメになった結婚式とは? ふたりの子供時代や、恋仇の怪盗シュシナックの物語も収録!


 今日もコバルトの新刊。コラフェリはハネムーン編を1冊見送ってから何となく買わなくなっていたんですが、結婚式や子供の時の話が書かれた短編集とのことなので久々に買ってみました。
 久々に読むとこのシリーズはやっぱり面白いなあ。とことんお人よしで騒動引き起こすタイプのコラリーと、有能だけどコラリー以外は心底どうでもいいフェリックス、この主役2人のキャラ立てはほんと見事だと思います。フェリックスのずれたボケも天然なコラリーのボケも両方笑えるし、かみ合わないようでとてもかみ合っている2人の姿は微笑ましいですし。子供の時の2人の変わらない姿や真面目な結婚式が読めて、期待通り楽しかったです。何年もコラリーに懸想し続けていたフランソワは、コラリーの巻き込まれ体質に子供の頃から付き合っていたのに気持ちが離れないとは、一途というかただのバカというか。でもフェリックスにあれだけやられても頑張るのは凄いし、ちょっぴりかわいそうでした。
 もう一つの短編の過去のシュシナックの話も上手いミステリー仕立てで、何も考えずに読んでいたら綺麗に騙されました。ちゃんと考えてれば見抜けたでしょうが、シュシナックの立場で読まされていたので、やっぱり上手いんでしょう。次はイシャーウッドかな、ありえないだろうけれどラブ寄せに期待。そういや富士ミスのラインナップに一度橘香さんの名前出たけど消えましたね。ラブ+ミステリーにはピッタリの人だと思うんですが、もったいない……。


評価 ☆☆☆★(7)



___11月2日(火)


【今日読んだ本】

ダナーク魔法村はしあわせ日和 〜都から来た警察署長〜 (響野 夏菜/コバルト文庫)amazon

《あらすじ》
 クールな首都警察特務捜査官イズーは、捜査中に負った傷を癒すため、田舎の警察署に赴任することに。赴任先は世界最後の秘境、ダナーク村。そこは魔女がホウキで空を飛び交う魔法村だった!


 今月のコバルトの新刊、響野さんの新シリーズは、魔法村が舞台のほのぼのコメディ。
 あー、これはいいものでした。これ読んでいてようやく自覚したんですが、自分はどうやら「偏屈・堅物系の男が元気な女の子のペースに引きずりこまれ感化されていく話」がツボらしいです、最近気に入った「ねじまき博士〜」もまさにその類の話ですし。この作品ではヒロイン(?)のビーの明るさが素敵、サボり魔だけど律儀ないい子でがんがんイズーを引きずってくれます。「じゃあ、お陽様も逮捕してくれなくちゃ」の台詞などかなり気に入りました。いまのところ恋に発展しそうな兆候はないですが、次巻以降そういう展開になるかもしれないと思うと楽しみですね。
 イズーは元おとり捜査官なのでシリアス要素もあるんですが、あくまで基本はほのぼのだし、サブキャラも昆虫博士や幽霊など変わり者が多くて面白かったし、次巻が待ち遠しいです。
 あ、そういえば積みの中にガイユ


評価 ☆☆☆★(7)


【先日購入したもの】
 ダナーク魔法村はしあわせ日和 〜都から来た警察署長〜 (響野 夏菜/コバルト文庫)
 コラリーとフェリックスのハネムーン・ミステリー 結婚式は大騒ぎ! (橘香 いくの/コバルト文庫)
 王子に捧げる竜退治 (野梨原 花南/コバルト文庫)

 コバの新刊ゲット。新人さんは雑誌で読んで地雷だったので回避。ロマンス革命は買うもの多かったので様子見しました。



___11月1日(火)

 10月のまとめ。

 読了――21冊
 購入――12冊

 先月は買うもの少なかったです。が、今月は前半だけでもコバ3冊電撃5冊が確定。がんがん読もう。


【今日読んだ本】

E×N1 きみとの縁てやつ (どば/角川スニーカー文庫)amazon

《あらすじ》
 ある朝、わたしの恋人が別人格になってたんです。その人、フジツグ君は呪禁の長と呼ばれこの世のすべての縁を支配できる人。世界を災厄が襲うとき、黄泉から召喚されるんだって。依代となった彼の体を返すためにも早く敵を倒そうとフジツグ君はあせる。なのに召喚者の美咲さんは悠然と「戦いは期末テストの後にしましょう」って……。しかたなく強敵・三角関数めがけ突貫していたとき事件が!第7回角川学園小説大賞奨励賞受賞作。


 「つまらない〜」スレの投稿を見てつい買ってしまった、数年前のスニーカー学園大賞奨励賞受賞作。
 なんだこれ。とりあえず、「テストがあるから戦い後回し」みたいなノリで進む前半は軽快さがあまり感じられなくていまいち。スレ投稿にあるように、キャラクターが幾人かひどいのが結構なマイナス要素でした。盗聴器ってあーた……。また戦闘も、陰陽師バトルが苦手な自分には楽しめず。呪禁部分だけなら物珍しくてよかったんですが。
 でもこの話、後半がおかしいんです。操りによる感情暴露はなかなかえげつなく書かれてるんですが、一度だけならともかく何度も出されるとネタ展開にしか見えないというか。正直途中からギャグとして読んでました。その後、呪禁によってバトルまでネタ化して、随分ネタ小説だなあと思っていたら、さらに真骨頂が。次行ネタバレ伏せ。
 なんか卑弥呼が出てきたああああああ!!!!
 ……いやいやいや、著者の頭のネジ抜けてるでしょうこれ。そんなピンチの解決策、予測できるわけがない。シリアスとしてはこれっぽっちも楽しめなくて地雷だったんですが、ネタとしてはよかったです。


評価 ☆☆★(5)