トップに戻る



___2月13日(火)

 数日あいてしまいました、お久しぶりです。


【今日読んだ本】

スロウハイツの神様(上) (辻村 深月/講談社ノベルス)amazon
  スロウハイツの神様(下) (辻村 深月/講談社ノベルス)amazon



《あらすじ》
   ある快晴の日。人気作家チヨダ・コーキの小説のせいで、人が死んだ。猟奇的なファンによる、小説を模倣した大量殺人。この事件を境に筆を折ったチヨダ・コーキだったが、ある新聞記事をきっかけに見事復活を遂げる。闇の底にいた彼を救ったもの、それは『コーキの天使』と名付けられた少女からの128通にも及ぶ手紙だった。事件から10年――。売れっ子脚本家・赤羽環と、その友人たちとの幸せな共同生活をスタートさせたコーキ。しかし『スロウハイツ』の日々は、謎の少女・加々美莉々亜(かがみりりあ)の出現により、思わぬ方向へゆっくりと変化を始める……。


 「冷たい校舎の時は止まる」などを書いている辻村さんの最新作、クリエイターとその卵が集まったアパートの住人たちの青春小説。
 やられたとしか言いようがない。
 まずはじめに、これから読む人はあまり深く考えないで読むことをお勧めします。勘が鋭くて色々気づいてしまうと、おそらく最終章の素晴らしさを半分も味わうことができません。こういう物語に出会うと、伏線などに気づかないヘタレ読み手でよかったって心から思いますね。最終章を読み進め、何ページかに一度「あれはこういうことだったのか!」と思うたびに、溢れる気持ちを咀嚼するのにページのめくる手を止めなければならなかった、それくらい心揺さぶられました。最後の正義の言葉にその通りだとはっきり頷ける、そのくらい素敵な物語でした。
 もちろん、最終章以外の部分も面白かったです。主役格の赤羽環は優しさか才能のどちらかを持つ人間しか友達にしない我の強い性格で、登場人物の他のクリエイターたちはそんな環の友達。こんなクリエイターたちの心境は時々理解できないこともありましたが、自分の信念と要求されるものの齟齬に悩んだり、恋に悩んだり逃避したり、といった生々しい感情に惹きこまれました。お気に入りは環かな、これまでの辻村作品ヒロインと似たところもありますが、苛烈に頑張っているので嫌味に感じないのがいい。スロウハイツの暖かさも環あってこそですしね。
 あと、途中で大きい謎が挿入されて、「これを書いたのは誰だろう」みたいなミステリー的な楽しみがあったのもよかったです。でも、これだけ感動したのはやはり最終章あってこそ。自分の中では、他の部分はあくまで最終章のための前準備、という認識ですね。何度も言いますが、最終章にはやられました。辻村さんの作品読んできてよかった。


評価 ☆☆☆☆★(9)



世界平和は一家団欒のあとに (橋本 和也/電撃文庫)amazon



《あらすじ》
   星弓家の兄弟姉妹は、みんな特殊なチカラをもつ。長女彩美。自称運び屋。魔法を自在に操る。次女七美。無敵。宇宙スケールで戦うバカ。長男軋人。生命の流れを思いのままにする。三女軋奈。生命を創り出す力を持っていた。四女美智乃。大食漢。回復魔法の使い手。次男刻人。正義漢。優しさと怪力を併せ持つ。彼らはなぜか世界の危機をめぐる事件に巻き込まれ、否応なくそれを解決しなければならない星のもとに生まれていた。あるとき長男の軋人は自らと世界と妹の、三つの危機に同時に直面することになるが──。
 世界平和を守る一家が織りなす、おかしくてあたたかい物語。


 電撃の新人さん2人目、金賞受賞のアットホーム小説。
 普通だ。「家族全員が世界の危機を救う運命を持っている」という超へんてこな設定とはうらはらに、やっていることは極普通の家族物と同じ。過去に家族全員にシコリを残したトラウマ的な出来事があって、そのシコリが今になって顕在化して、でも根底には家族愛があって、といった感じで、意外性などはありません。なので、スケールでかい設定とこじんまりした内容とのギャップをいかに楽しめるかが鍵。自分の場合、宇宙規模にぶっとんだ姉や、起爆スイッチをただの小道具として扱うセンスを気にいったので、読んでいる間はそれなりに楽しかったです。が、読み終わって1日たった今すでに全然印象に残ってなくて、ちょっと軽すぎかなという感もあり。軋人の悩みが普遍的だったからなぁ。この著者さんのもっとコミカルな話を読んでみたいですね。


評価 ☆☆☆(6)



___2月9日(金)

 なるほどー、声優使ったリプレイ、過去にあったんですね。こいつはいかにも地雷ですね。ナイトウィザードは読みましたが、あれほどはそうそううまくいかないだろうし、やっぱり難しそうだ……。

【今日読んだ本】

ダナーク魔法村はしあわせ日和 〜ひみつの魔女集会〜 (響野 夏菜/コバルト文庫)amazon



《あらすじ》
  ダナーク魔法村に転任して約一ヶ月。イズーは、突撃魔女娘のビーに「夜になったら外へ出てはいけない」と警告される。ひみつの魔女集会があり、守らなければ恐ろしいことが起こると言われるが…!?


 当サイトおすすめのシリーズ、若署長が赴任してきた魔法村が舞台のお話の第2巻。
 やっぱりこのシリーズはいいですね。1巻でちょっと邪魔だったイズーの過去がなりをひそめ、ますます面白くなってました。おばかなシーカーがつい魔女集会を覗いてしまうところからはじまる今回の話。捕まってしまったのにあまり反省する様子の見えないシーカーや四六時中いい加減なギャラントに対して腹をたてるイズーに、かつてないほど共感してしまいました。客観的に見ると、「こぉんな」を心配したり膏薬にびびったりするシーカーはどこか憎めないんですが、当事者になったらイズーと同じ反応してしまうと思います。この世界に血液型があったらイズーはまず間違いなくA型だろうなあ。
 イズーとビーの関係は意外に進展しましたね、イズーは赴任1ヶ月で随分ビーに惹かれてしまったようで。無意識にビーを慰め、その後自分のとった行動に気づいてうろたえるイズーがね、もうね、ちょっとかわいすぎ。ビーには永久に勝てなさそうですね。そのビーですが、背負っているものが想像していたよりも重くて、笑顔を浮かべていられるその強さにびっくりしました。魔女としての誇りをしっかり備えているし、かっこいい女の子ですほんと。このカップル大好き。
 エーリクやヘルム、ギャラントといった脇役たちの正体にもいずれも驚かされました。特にギャラント、そうくるのかー! 今後みなに明かされることはあるんでしょうか、気になります。細かい表現も「いいな」と思わされるものが多いし、文句なしのオススメ。


評価 ☆☆☆☆(8)



扉の外 (土橋 真二郎/電撃文庫)amazon



《あらすじ》
   修学旅行に行くはずだった高校生・千葉紀之が目を覚ましたとき、そこは密室で、しかもクラス全員が同じ場所に閉じこめられていた。訳もわからず呆然とする一行の前に、“人工知能ソフィア”を名乗る存在が現れる。ソフィアに示される絶対の“ルール”。だが、紀之は瞬間的な嫌悪感からソフィアからの庇護と呪縛を拒否してしまう。紀之以外のクラスメイトはその“ルール”を受け入れ、“ルール”が支配する奇妙な日常がはじまった。孤立した紀之はやがてひとつの決心をするが……。第十三回電撃ゲーム小説大賞<金賞>受賞作、登場!


 どこかでネタバレ食らう前にとっとと手をつけよう、ということで電撃新人に着手。まずは金賞受賞作、閉鎖空間での戦略SLGもどき。
 うーん、ぬるいというかアンバランスというか。閉鎖空間をいくつかに分け、対立要素をつけてそれぞれの反応や人間関係を見よう、っていうコンセプトは面白いと思うし、実際あちこちで生まれる黒い縮図はなかなかえげつなさが出ていてよかったです。
 でも、それに比べて戦略部分がぬるすぎ。スペードの役割、黒幕について、全てがもう2テンポくらい速く進むのが自然じゃないかなあ。スペードがアレなのに全然気づかないのはいくらなんでも無理があります。そして、真相が十分に明かされなかったせいか、人間関係のまとめ方も中途半端に。6組とかそれじゃ駄目だろー、それまでの行動と合わせて考えると空々しさしか感じられませんでしたよ。この空々しさを書きたかった……わけもないか。よく分かりませんでした。


評価 ☆☆★(5)


【今日購入したもの】
 ミミズクと夜の王 (紅玉 イヅキ/電撃文庫)
 世界平和は一家団欒のあとに (橋本 和也/電撃文庫)
 扉の外 (土橋 真二郎/電撃文庫)
 狼と香辛料 IV (支倉 凍砂/電撃文庫)
 世界の中心、針山さん2 (成田 良悟/電撃文庫)
 悪魔のミカタ 666 スコルピオン・オープニング (うえお 久光/電撃文庫)



___2月7日(水)


【今日読んだ本】

始まりのエデン 新たなる神話へ (榎田 尤利/講談社X文庫ホワイトハート)amazon



《あらすじ》
  「私はいつでもあなたを信じている。だからあなたも、私を信じて」亡き父の導きによって、生まれ故郷を訪ねることになった『運命の少女』サラ。そして、サラたちに別れを告げ、かつて生命を与えられた島、エデンに向かった『金の狼』フェンリル。愛に飢え、心のどこかで世界を憎んでいた子供たち、彼らの最後の戦いがついに始まった!!


 私欲なき独裁者をたおそうとする者たちの物語「神話」シリーズ、ついに最終巻。
 うーん、面白くはあったけれど、物足りなさも感じる最終巻でした。最終巻だけあって印象的な場面は多く、サラが幸福を自覚できた場面では、2巻当時の姿を振り返ると「がんばったなあ、本当によかったなあ」と思わされたし、ユージンの人間性が明示されたときは、思わずほんのスズメの涙だけユージンに同情してしまいました。ラストシーンも単純にハッピーではなくて味わい深かったです。
 それでも不満なのは、ユージンが最後にきてしょぼく見えてしまったこと。底知れなさを何度も感じてきただけに、最期がまるで神通力がなくなったみたいにあっさりなのはがっかりしました。サラの嘘くらいあっさり見抜くのがユージンだと思っていたんですが。予想もつかない残酷さに驚くのがシリーズの楽しみの一つだったので残念でした。
 書いてる途中で気づいたんですが、タウパへの思い入れが全然なかったのも物足りない原因の一つかも。あくまで脇役の一人という位置付けをしていたので、あまりに強いフェンリルとの結びつきに「あれ?」とひっかかりを覚えちゃいました。フェンリル&タウパの場面がかなり多かったので、これがなければ大分違った気がします。


評価 ☆☆☆(6)



___2月6日(火)


【今日読んだ本】

バカとテストと召喚獣 (井上 堅ニ/ファミ通文庫)amazon



《あらすじ》
  「こんな教室は嫌じゃああっ!!」 アホの明久は叫んだ。ここ文月学園では、進級テストの成績で厳しくクラス分けされる。秀才が集まるAクラスはリクライニングシートに冷暖房完備だが、彼のいる最低Fクラスの備品はボロい卓袱台と腐った畳だけ。明久は密かに憧れる健気な少女・瑞希の為、クラス代表の雄二をたきつけて戦争を始める。それは学園が開発した試験召喚獣を使い、上位組の教室を奪うという危険な賭けだった!? 第8回えんため大賞編集部特別賞受賞作。


 ようやくファミ通の新人群に着手、バカがテストを受けて召喚獣を呼び出す学園ストーリー。
 なんじゃこのタイトルと思っていたらタイトルそのままの内容。バカがテストで召喚獣でバトル、なんていうネタ思いついただけで勝ち組ですね。ストーリーを潔く捨て去って勢いに特化したのが正解、バカたちが上のクラスを倒していくのが非常に痛快で面白かったです。主人公他数名のバカさの突き抜けっぷりがいいんですよね、テストの回答いくつかには爆笑しました。およそはずるいよおよそは。戦略はちょっと出来すぎな気もしましたが、決まった時は爽快でした、ムッツリーニおいしいなぁ。
 惜しいのは、せっかくの「召喚獣」なのに、主人公以外の召喚獣がとてもどうでもいい存在なこと。点高い=強い、と直結しちゃっているので召喚獣の外見的特徴が意味なしてないんです。特殊能力とかついていても、それがどう反映されているか分からない(ただの引き算な通常戦闘から変わってるのかもしれませんが)し、もったいないなあ。
 終わり方見る感じ、ひょっとすると続くんでしょうか。どうみても一発ネタだし、ラブコメはどうでもいいので続かないんでほしいんですが……。


評価 ☆☆☆(6)



翼は碧空を翔けて2 (三浦 真奈美/C★NOVELS ファンタジア)amazon



《あらすじ》
   ついに開戦! ロートリンゲン王女としての義務を果たすと決めたアンジェラ、エグバード軍に飛行船を提供するセシル、反戦運動に身を投じるランディ――戦火が引き裂いた三人の運命は……!?


 「女王陛下の薔薇」の三浦さんがおくる、世紀のラブロマンス第2巻。
 のはずなのにラブがないですよ三浦先生! いや、アンジェラやセシルの心情を見るに、きっと3巻では世紀のラブロマンスが待っているのでしょうが、2巻にここまでラブがないのは予想外。ノブレスオブリージュを果たそうとするアンジェラの成長のめざましさには惚れ惚れするんですが、ラブがないので欲求不満気味です。
 意外といえば、セシル&ランディの出番がかなり多かったのにもびっくりしました、あくまでアンジェラ主人公かと思っていたらそうでもないんですね。見事なまでに「親の心子知らず」なランディは見ていてハラハラしますね。若さゆえとはいえちょっと潔癖すぎな気もしましたが(放火魔をあそこまで擁護するのはさすがにちょっと……)、セシルみたいな保護者持っちゃしょうがないのかな。セシルももうちょっと思想話してあげてもいいのに。まあこの巻でランディはひとまず落ち着くのかな。アンジェラ×セシルは確定っぽいですし。
 戦争終わって、最終巻はセシルが相当の苦境にたたされそうですね。アンジェラが何を見せてくれるのか楽しみです。


評価 ☆☆☆(6)


【今日購入したもの】
 龍の花わずらい3 (草川 為/花とゆめコミックス)
 かな、かも。1 (橘 裕/花とゆめコミックス)
 おおきく振りかぶって7 (ひぐち アサ/アフタヌーンKC)
 始まりのエデン 新たなる神話へ (榎田 尤利/講談社X文庫ホワイトハート)



___2月5日(月)


【今日読んだ本】

ヤヌスの城 ―欠けゆく時、満ちゆく想い― (天堂 ハルヒ/コバルト文庫)amazon



《あらすじ》
   カルデア王家には双子のうち、娘は国に災いをもたらすという言い伝えが。王子として育てられたレオーネは、盗賊に襲われ、謎の騎士ユリウスに助けられる。呪いを解くため、旅立った王女だが!?


 ポッと出のコバルトの新人さん(?)の作品、中世ヨーロッパの架空の国が舞台の男装ファンタジー。
 男装! 姫君! 呪われた運命! ずっと男として生きてきた! おまけにラブあり! マイ○ェアとかID○Lを踏んで「新人賞受賞してないコバの新人はちょっと……」とびびってるあなた、これはいいものですよ。とりあえず、上に挙げたような要素が好きな人は買いです。
 主人公のレオーネは待ち受ける不吉な運命から抜け出そうと頑張るかっこいい子、そんな彼女がはじめて乙女心を揺さぶられる、これだけでもこういうの好きな人間にはたまりません。女としての限界を実感する悔しさがちゃんと書かれているのもポイント高いです。さらに周りにはいい男が一杯。主人公に惚れている人間は極一部ですが、ビーンズのアレよりは逆ハーっぽいです。一部BLっぽい関係もありますが、ファンタジーだし十分許容できるレベルなのでOK。久々の男装少女、堪能しました。
 しかし、コバ編集部はこういう人どっから引っ張ってくるんでしょう。コバ新人にしては上手いし、もしかしたら別ペンネームなのかもしれませんね。なんとなくあとがきが嘘っぽい気がしますし。まあ誰であるにしろ、これからというところで終わっているので続きが待ち遠しいです。


評価 ☆☆☆★(7)



___2月4日(日)


【今日読んだ本】

ねじまき博士とガラスの時計 (樹川 さとみ/コバルト文庫)amazon



《あらすじ》
   野生少女リーを引き取って、一緒に暮らしている天才少年博士アレックス。ある日突然博士のもとに「リーの両親」を名乗るニセモノたちが次々やってくるように。あやしむアレックスだったが!?


 少年博士のヒネクレっぷりがとても楽しい「ねじまき博士」シリーズ、感動の最終巻。
 ……最終巻です。あーもう、エピソードいくらでも積み重ねられそうなのに、なんで終わっちゃうんでしょう! あとがきには予定通りの完結みたいに書いてあるけれど、駆け足で伏線回収して終わった内容は打ち切りっぽく映りました。イラストと作風が受けなかったのかなあ。3巻で完結するとは微塵も思っていなかっただけにショックがでかいです。
 この3巻は短編集だった2巻とは違って、全体で大きな一つの話。伏線回収の過程で色々驚かされたのはプラス(あの人が出てくるとは思わなかった)、ストーリーに重き置いた分、2巻よりキャラの魅力が出てなかったのはマイナス、オリビエや双子はかなり出番少なくて残念でした。でも、リーの成長はしっかり見てとれました、細かい気配りもできるようになっているし、博士がろくに成長していないのとは対照的。リーに「かわいそうなひと」って言われちゃう博士……。博士はそこがいいんですけどね。ゲストキャラが気に入らなかった(人のことをろくに考えないマスコミ大嫌い)とか不満もあるんですが、最後まで博士が博士らしかったので満足。次シリーズも期待してます。


評価 ☆☆☆(6)



___2月3日(土)

 フェンリルの最終巻が売り切れてた! 絶望した!


【今日読んだ本】

学校の階段4 (櫂末 高彰/ファミ通文庫)amazon



《あらすじ》
   2学期が始まり、季節はスポーツの秋!とばかりに暴走する階段部。しかし、体育祭が終わったある日、その事件は起こった。三枝が退部願を出したのだ。突然の退部宣言に困惑しつつも反発する幸宏達だったが、刈谷から明かされた三枝の入部に至るいきさつに、事態の収拾が容易でないことを知る。果たして天才ラインメーカーを退部に駆り立てるものは何なのか? そして、この騒動の行方は──!? ビバ青春の無駄足! 大反響の学園グラフィティ第4弾!


 映画化も決まって絶好調の階段レース小説、ネタ切れせずに第4巻。
 あれ、三枝が思ったより黒くない。相当ドロドロとしたものを抱えているんだろうとドキドキしていたので、ちょっと肩透かし。でも、三枝の過去と抱える気持ちは現実にも結構ありそうなくらいリアルに描かれていて(母親なんていかにもいそうですよね)、その彼が階段部に救われていく様子は心からよかったと思えました。
 恋愛方面は、凪原さんを思いっきり引っ張ってきたのにびっくり、サラっと流すんだろうと思っていたので。井筒どうするんでしょうねえ。神庭×三島フラグもたちまくりに見えますが、これはくっつくのに面白みがなさそうだなあ。姉妹の邪魔を入れまくるんでしょうか、こちらも気になります。あと、生徒会がもっと出てくるかと思っていたら、今回とても大人しかったですね。大それたこと企んでいるようなので、次あたりでぶちまけてくるのかな。
 階段レース部分は相変わらずスピード感あるんですが、4巻にもなるとちょっと飽きてきました。地図と照らしあわせながら読むのが面倒になってしまって、その結果コース取りの工夫とかが楽しめなくなっちゃったんですよね。元々一発勝負のネタだけに、レースの面白さをこれ以上期待するのはちょっと無理そうです。この先も続くなら、青春面を強化していってほしいですね。

 あ、筋肉はいりません。


評価 ☆☆☆(6)



ノエルと薔薇の小箱 アリアンロッド・リプレイ・ルージュ (菊池 たけし/富士見ドラゴンブック)amazon



《あらすじ》
   赤ん坊の時から持っていたバラ模様の小箱を手に、自分探しの旅に出た少女・ノエル。彼女は封印された<伝説の五つの武具>を開封する鍵となる存在だった。その力を求める組織からエージェントたちが送り込まれ、半ば無理やりノエルの仲間となっていく。虚々実々の駆け引きをしながらも、ノエルの純真さに彼らの心は次第に…。大好評の声にお応えして、奇才・菊池たけしが贈る、爆笑と感動のアリアンロッド・リプレイ、新シリーズ開始!


 ラ板大賞の感想を見て気になったので買ってみたTRPGリプレイの第一巻(大賞で投票されていたのは三巻)。
 腹が痛い。前にきくたけリプレイ読んだことあったので電車の中で読むのはやめておいたんですが、やめてよかった、本当によかった。数ページごとに笑わされたので、電車で読んでたら完璧に変人でした。TRPG素人の力丸さんの天然オーバーリアクションが面白すぎ。メキメキと学習していく過程のところどころにボケが出ていて楽しいです。他の部分も全体的に無茶苦茶ノリがよくて、さすがきくたけリプレイといったところ。ただ、この1巻ではいつものきくたけリプレイ以上のものは見出せず。三巻は熱くて泣ける内容らしいので、そこまでちゃんと読もうと思います。
 ところで、プレイの生音をCDに収録したものとかは売られないんですかね? やっぱりこういうのは文章になっているからこそ面白いんでしょうか。一部抜粋したものをリプレイに添付、とかあったら楽しそうなんですが。


評価 ☆☆☆★(7)


【今日購入したもの】
 流血女神伝 喪の女王5 (須賀 しのぶ/コバルト文庫)
 ダナーク魔法村はしあわせ日和 〜ひみつの魔女集会〜 (響野 夏菜/コバルト文庫)
 恐るべき子供たち ブラッディゲートの海賊と三つの謎 (橘香 いくの/コバルト文庫)
 ねじまき博士とガラスの時計 (樹川 さとみ/コバルト文庫)
 ヤヌスの城 ―欠けゆく時、満ちゆく想い― (天堂 ハルヒ/コバルト文庫)
 猛れ、吹き荒ぶ沖つ風 幻獣降臨譚 (本宮 ことは/講談社X文庫ホワイトハート)

 久々のコバ5冊買い。



___2月1日(木)

 1月のまとめ。

 読了――27冊
 購入――27冊

 ボチボチなスタート。でも未読数は減ってませんね……。


【今日読んだ本】

アラバーナの海賊たち 幕開けは嵐とともに (伊藤 たつき/角川ビーンズ文庫)amazon



《あらすじ》
   黄金の大陸・アラバーナ。金髪碧眼のジャリスは、考えるより動くほうが大好きな少女。そんな彼女はなんと、記憶喪失!!助けてくれた美形の凄腕商人・コダートは「記憶が戻るまで面倒みてやる」と言ってくれるけど、もどかしくて仕方ない!そんなある日、ジャリスはコダートの宴席に、世界的に有名な伝説の「海賊船長」が来ると聞いて!?≪第4回ビーンズ小説大賞奨励賞受賞≫アラビアン逆ハーレム冒険譚、堂々登場!!


 昨日に続いてビーンズの新人さんの作品、中世のアラビアンな国が舞台の逆ハーもどき小説。
 ええ、逆ハー「もどき」です。確かに美形男子はわんさか出てくるんですけれど、男どもに主人公への恋愛感情が(少なくともこの巻では)ありません。男たちが言い寄ったり争ったり悩んだり、それに主人公が動揺したり、そういうのが逆ハーの楽しみなのに! ラブがないと男たちには萌えにくいです。主人公のジャリスはテンプレ元気系かと思いきや、情に厚くて結構かわいかったんですけどね。
 物語は、テンポよく進むし起伏もしっかりありましたが、ちょっと内容がぬるいなあ。ラストのジェリスとコダートのやりとりとか普遍的すぎて盛り上がりが感じられなかったです。あと、精霊が出てくる部分他の超常的な部分が他から浮いているように見えました。はじめてジンが登場した時は、「えっ、そういう世界だったの!?」って思いましたし、この巻のメインストーリーにはいなくても問題ないですし。続刊狙いにしても中途半端、この辺の謎には興味もてなかったので次巻は様子見で。


評価 ☆☆★(5)


【今日購入したもの】
 精霊の守り人 (上橋 菜穂子/偕成社)
 七王国の玉座1 氷と炎の歌1 (ジョージ・R.R. マーティン/ハヤカワ文庫SF)
 空とタマ Autumn Sky,Spring Fly (鈴木 大輔/富士見ミステリー文庫)
 算法少女 (遠藤 寛子/ちくま学芸文庫)
 天使のレシピ2 (御伽 枕/電撃文庫)
 ノエルと薔薇の小箱 アリアンロッド・リプレイ・ルージュ (菊池 たけし/富士見ドラゴンブック)

 ラ板大賞の結果見て買ったものとか色々。ほとんどはずっと購入検討していたものですが、アリアンロッドは別。リプレイはアンテナたってないので助かりますね。