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___5月31日(木)


【今日読んだ本】

美しいキラル3 (前田 珠子/ウィングス文庫)amazon



《あらすじ》
 「おまえが魔族で女の子だったらお嫁さんにしてあげるのに」。公言して憚らないキラルの"変態兄貴"ガルファールによって、ファガルは、紫眼の女性の身体に魂を宿し直されてしまった!! キラルに加え、ファガルまで目立つ外見になってしまい、サリームの本来の身体を取り戻す旅はますます困難に。そんな折、ファガルたちは昔馴染みに再会し、サリームが待つと噂されている"万能の稀石"の正体を知らされる??。次第に黒幕の影も見え始める、好評シリーズ文庫化第三弾!!


 既巻残り2冊だしさっさと読んでしまおう、ということで、魔族人間問わず変人・美形入り乱れのファンタジー「美しいキラル」第三巻。
 おお、マエタマなのにストーリーが進んでる! いやこれに驚いちゃいけないんでしょうけど、2巻で番外編の量>本編の量をやらかしただけにびっくりです。かなり色々な事実が明らかになったわけですが、結局のところ「キラル一家はひどい」に集約されますね。キラルつけ狙ってるのがあの人なのは分かってましたが、サリームまで狙っていておまけに魔王だとは、なんつーハタ迷惑な……。もし目的達成しても、どうせボッコボコにされて口も聞いてもらえなくなるだけだろうに、もしかしてMか、Mなのか!? 変態一家だし十分ありえそうなのが嫌だ。まあどんな形にしろ一度はあのお方の意識は降臨しそうですね、その方が面白いので大歓迎、何やらかしてくれるのか楽しみ。
 番外編はいつも通りファガル過去編、お人よしっぷりと自己中のアンバランスさがいいなあ。この話で新登場のファラ・シュが「楽しければ相手の事情なんて知ったこっちゃない」を地でいく迷惑キャラ、しかも子供の姿と性格なので、いい具合に子供に弱いファガルを引っ掻き回してくれました。そろそろリカリル過去の番外編も……、と一瞬思ったけれど、昔のリカリルはただの我がまま魔族だから面白くないか。最近のリカリルはキラルやファガルと仲良くなったし好きなんですけどね。あ、でもファガルについては料理がなくなったらどうなるんだろう、少し気になります。
 逃げろと示唆されたファガルですが、きっと見捨てられないでしょうね。4巻ではあの人登場かな、ファガルは一体どうなることやら。


評価 ☆☆☆★(7)


【今日購入したもの】
 対なる者の証 (狼谷 辰之/ウィングス文庫)
 対なる者のさだめ (狼谷 辰之/ウィングス文庫)
 対なる者の誓い (狼谷 辰之/ウィングス文庫)
 Cotton1 (くりこ姫/ウィングス文庫)
 Cotton2 (くりこ姫/ウィングス文庫)
 花やこんこん (くりこ姫/ウィングス文庫)
 FATAL ERROR1 復活 (新堂 奈槻/ウィングス文庫)
 THE BOY'S NEXT DOOR1 (新堂 奈槻/ウィングス文庫)
 Tears Roll Down1 (たかもり 諌也/ウィングス文庫)
 Tears Roll Down2 (たかもり 諌也/ウィングス文庫)
 百年の満月1 (たかもり 諌也/ウィングス文庫)
 百年の満月2 (たかもり 諌也/ウィングス文庫)
 百年の満月3 (たかもり 諌也/ウィングス文庫)
 月光界秘譚1 風舟の傭兵 (麻城 ゆう/ウィングス文庫)
 月光界秘譚2 太陽の城 (麻城 ゆう/ウィングス文庫)
 帝都・闇烏の事件簿1 (真瀬 もと/ウィングス文庫)
 MIND SCREEN2 (結城 惺/ウィングス文庫)
 MIND SCREEN3 (結城 惺/ウィングス文庫)
 薔薇のマリア VII. SINBREAKER MAXPAIN (十文字 青/角川スニーカー文庫)
 鏡のお城のミミ はるかな王国に寄せて (倉世 春/コバルト文庫)
 天空の瞳 ウォルドの婚礼と時の封印 (橘香 いくの/コバルト文庫)
 ふわふわの兄貴 (小池 雪/コバルト文庫)
 グランドマスター! 総長はお嬢さま (樹川 さとみ/コバルト文庫)
 multiple (Rita/TEAM Entertainment)

 ウィングス大量入荷と靴・コバの新刊。コバの新人さんはあらすじに惹かれなかったので様子見しました。



___5月30日(水)


【今日読んだ本】

プリンセスハーツ 〜麗しの仮面夫婦の巻〜 (高殿 円/ルルル文庫)amazon



《あらすじ》
 アジェンセンを統治したルシードは、幼なじみの美しい姫とご成婚!と思いきや、プリンセスはその姫そっくりのニセモノで!? 身代わりの大公妃となったジルとルシード大公殿下の、恋と野望の王宮ロマンのはじまりはじまり!


 ルルル文庫創刊ラインナップの1冊、高殿さんの王宮ファンタジー。
 パルメニアの高殿さんがつまらないわけがない、いや、パルメニア信者ってわけではないし、歴史や系譜もあまり覚えてないんだけれど、いつもと変わらず安定した面白さでした。一番の見所はなんといってもジルとルシードの主人公夫婦ですね。本物の王女の身代わりとしてルシードのもとに嫁いできたジル、利害の一致による共闘関係から徐々に愛が芽生えていく様はたまりませんね。この巻は自覚のない芽生えはじめの段階で終わってしまうので若干物足りないですが、次巻以降への期待は大きいです。ひねくれ弟や本物姫様がどう出てくるかも非常に気になりますし、この巻の色々な事件よりも今後にとにかく目がいきました。特に姫様は、大変貌したのか仮面かぶってたのか、登場が楽しみですね(多分後者かな?)。
 パルメニア未読でも楽しめそうですが、ミゼリコルドあたりは未読だととまどいそうだし、読んでおくにこしたことはなさそう。売れたみたいなので続きも出るでしょう、楽しみです。


評価 ☆☆☆(6)


【今日購入したもの】
 Little Busters! (key)

 まるちぷる置いとけよこのアニ○イトが! 買い損なっていたリトバスCDで癒されよう。



___5月29日(火)


【今日読んだ本】

美貌の魔都 月徳貴人(上) (松殿 理央/ウィングス文庫)amazon

画像は 公式で。

《あらすじ》
 月明かりの下、たたずむ血だらけの銀の髪の男。都中を恐怖に陥れた彼を、人々は“銀鬼”と呼んだ……。「黄泉の内裏」の暗闇が去り、束の間の平穏に酔う平安の都を襲った衝撃。その髪の色から、今は晴明の従者となった月夜叉が“銀鬼”の疑いをかけられた。だがそれは、底深い憎しみと野望を抱いた化粧師・守魚の、新たな陰謀の幕開けだった!! 月夜叉、瑞紅、そして季花。さらには帝をもまきこむ恐ろしい策略に、稀代の陰陽師・晴明が挑む!!


 5年くらい前のウィングス文庫の作品、確か最近GA文庫で作品を出した松殿さんがおくる、晴明が主人公の陰陽師小説。
 しんどかったー。どんな内容か買ってからはじめて知ったんですが、まさか平安の陰陽師の小説とは。このジャンル、面白みがよく分からなくて凄く苦手なんですよ、少年陰陽師なんかもいまいち楽しめなくて早々に切りましたし。この時点でかなりしんどいのに、ウィングス・ノヴェルス時代からの続き物な上に登場人物が結構多いので、キャラを掴むのにも一苦労という。一応今までのあらすじはついているんですけど、「晴明の中身は実は弟の芳明で、でも自分のことを晴明と思い込んでいる」とか言われても、以前の晴明・芳明がどんな人間だか分からないし正直困ります。
 そういうわけで最初の100ページくらいを読むだけでえらく疲れました。途中からは、神になろうとか大それた計画をたてておいて、晴明の裏かいてバカにするのにムキになったりする悪役の小物っぷりなど面白いところもあったんですけどね。しかし、この小物一匹に危うくなる朝廷ってやばいような……。大分慣れたんで、下巻はもうちょっと楽しめる気がします。


評価 ☆☆(4)


【今日購入したもの】
 創世の契約1 龍族 (花田 一三六/C★NOVELSファンタジア)



___5月28日(月)


【今日読んだ本】

天は赤い河のほとり 外伝 〜魔の時代の黎明〜 (篠原 千絵/ルルル文庫)amazon



《あらすじ》
 母である前皇妃ヒンティの死に不審(ふしん)を感じたカイル皇子は弟・ザナンザに命じ、調査を始める。そこには次期皇妃を狙う神官・ナキアの陰謀(いんぼう) が見えてきたが、証拠(しょうこ)はない。さらにザナンザに魔の手が迫り…。


 ルルル文庫の創刊ラインナップの1冊、大ヒット漫画「天は赤い河のほとり」のノベライズ。先月に一気読みした原作が結構面白かったので買ってみました。
 内容といいページ数といい完全に原作既読者向けのノベライズですねこれは。一言でいうなら「ナキア皇后のし上がりスタート編」、幼き日のザナンザ視点からカイルの活躍と宮廷内でのナキアの暗躍を描いてるわけですが、……ナキアの作戦はこの頃から黒の水一辺倒だったんですね。ここまでワンパターンで何度も何度もやって何で疑う人間が少ないのか、本編の時からずっと引っかかりぱなし。消されてるにしても少なすぎな気がするんですが。しっかしザナンザは甘やかされて育ってるなあ、あっさりおびき出された時には思わず絶句しました、もうちょっとちゃんと教育しときましょうよ。
 なんだか文句ばかり言ってますが、色んなキャラの過去が見れてそれなりに楽しめました。でもユーリが出てこないとやや物足りないところもあるので、次巻買うかどうかは未定。ところで、あらすじが明らかに間違ってるわけですが。小学館ちゃんと仕事しろ。


評価 ☆☆☆(6)



クジラのソラ03 (瀬尾 つかさ/富士見ファンタジア文庫)amazon



《あらすじ》
 WG三回戦を勝ち抜き準決勝へ進出する雫たち<ジュライ>。準決勝で当たる相手は、くじら憑きと思しきアウターシンガー。三回戦を観戦した真治は、準決勝の相手が宇宙に消えたはずの冬湖の両親枕井夫妻だと断言する。


 今月の富士見の新刊、SFで百合で艦隊戦闘なファンタジー「クジラのソラ」第3巻。
 「中だるみ」という単語が欠片も出てこない怒涛の展開でこの巻も面白かったです。ラストの引きなど、そうくるとは全く思ってなかっただけに強烈でしたね、聖一どうなっちゃうんだこれ。この巻の中心である冬湖関連の事件も、次々と明かされていく事実、向かい合う聖一や雫のかっこよさ、と面白かったんですが、冬湖があっさりと行っちゃったのは、悲しかったしちょっと納得いかないなあ。過去が過去だけに多少は分かるんですが、もうちょっと雫たちを天秤にかけてほしかったです。雫も智香も大好きなんだけれど、冬湖はだんだん嫌いになってしまっているのが残念。
 何はともあれ次が最終巻、この風呂敷をどう畳むのか楽しみです。


評価 ☆☆☆★(7)


【今日購入したもの】
 Landreaall10 (おがき ちか/Zero-Sumコミックス)



___5月26日(土)


【今日読んだ本】

砂漠の国の物語 〜楽園の種子〜 (倉吹 ともえ/ルルル文庫)amazon



《あらすじ》
 水をもたらす奇跡の樹の種子を預けるに相応しい町を広大な沙漠の中から探す使者に選ばれた少女ラビサ。旅立の直前、盗賊団にラビサの町が襲撃され彼女に危険が。謎の少年ジゼットに助けられ二人の運命の旅が始まる!


 待望(?)の新創刊の少女向けレーベル「ルルル文庫」、自分は期待4割不安6割くらいの感じで待ってました。まずは大賞受賞作から着手、木の種子を他所の国に届ける使者の少女を主人公に据えて砂漠の世界を描くファンタジー。
 「ソツがない」という言葉がピッタリくる作品でした。主人公のラビサは、これでもかというくらいに無知で、でも純真で芯のある女の子。そんな彼女が、ジゼットとのやりとりや旅先の出来事を通じて世界の明部と暗部両方を知っていく様が、王道ですがうまく描かれていました。ジゼットの秘密や盗賊団の行動の謎なども、きっちり作ってあってうまく小出しにしているなぁという印象を受けましたね。
 でもソツがないというのは、裏を返すとこれといった長所がないということにもなるわけで。盗賊団関連のメインの物語はうまくできているとはいっても驚きの不足などのせいで単体では物足りなく、ラビサとジゼットのラブはやや薄め。あまりのバカ正直さがちょっと癇にさわる上、成長過程もやや急なものに感じて、ラビサのことが好きになれなかったし、他に好きになったキャラクターもなし。どこか一つ二つ気にいった点があればなあ、惜しい。大賞ということで過剰な期待をしすぎたせいもあるかもしれませんが残念でした。


評価 ☆☆★(5)


【今日購入したもの】
 ストレンジ・プラス7 (美川 べるの/Zero-Sumコミックス)

 ストプラは相変わらず笑いすぎて腹痛くなります。そして色々買い損ね。



___5月24日(木)


【今日読んだ本】

美しいキラル2 (前田 珠子/ウィングス文庫)amazon



《あらすじ》
 美しいのに滅法強い、伝説の魔族キラルと、キラルの身体に共生する、彼の従兄にして破呪師のファガル。磨族によって魂を別の身体に宿し直されてしまい、見かけは青年だが中身は九歳の子供サリームと、サリームに恋する魔族の少女リカリル。サリームの本来の身体を取り戻すべく旅を続ける一行は、ファガルそっくりの美貌を持つ魔族の女性を拾い……!? 三人で四人の、ワケあり面々の旅は波瀾の連続! 好評シリーズ、文庫化第二弾!!


 「美形は弱い」が常識の世界なのに美しくて強いキラルをはじめ、個性的なキャラクターたちの旅ファンタジー「美しいキラル」第2巻。
 2巻にして 番外編のページ数>>本編のページ数とはさすがマエタマ、完結させる気が全くないぜ! いや確かに親世代の話もファガルの過去話も凄く興味あったし、本編並かそれ以上に面白かったのだけれど、この調子だと完結するの何年後なんだろう、ちょっと諦めたくなります。
 この2巻で一番強烈だったのは、文句なしにキラルの兄のガルファールですね。1巻の番外に出てきたときから分かっていたことではあるけど、これはひどいド変態の迷惑キャラ。まあ「ファガルを自分のものに!」という欲望に忠実なところはとても魔族らしくて、むしろ出会った当初とは結構変わっているリカリルの方が特殊なのかもしれませんが、迷惑かけられている方はそれどころじゃないよなあ。ファリィヤは強かったから笑い話で済んだけど……。キラル母もうちょい教育しとけって話ですね。兄がこれじゃ、キラル父まで出てきた日にはどんだけ恐ろしいことになるか。出てくるなよ! 絶対出てくるなよ!
 あと、ひそかにリカリル×ファガルに期待していたんですが、リカリルはサリーム命のままだし、ファガルはあんなことになっちゃったし、無理っぽいのが残念。ていうか、3巻でファガル一体どうなっちゃうんでしょう、あとがきいわく「ぶっ壊れる」らしいので心配です。あ、もしかしてキラルと、いやでもそれは色々と問題が、などと妄想しつつ3巻も楽しみ。


評価 ☆☆☆★(7)



ファルティマの夜想曲 恋するカレン (葉山 透/B's-LOG文庫)amazon

画像は公式で。

《あらすじ》
 港町ファルティマに住むカレンの横にはいつも二人の男性がそばにいた。一人は夜の世界をカレンと共に生きている親友のルーイ。もう一人はカレンを一途に想う青年フィル。それは日だまりように居心地よい日々だった。だが、流れ者のキースとの出会いが、彼女の心を大きく変えていく。そして、マレネの祭りが迫ったとき、カレンはフィルにダンスパートナーを申し込まれるが――揺れ動くカレンの選択は? 気鋭作家葉山透が贈る恋物語、ここに開幕!


 「9S」などを書いている葉山透が少女レーベルに進出、娼婦の女の子が主人公の洋風ロマンス。
 凄くというわけではないですが、そこそこ面白かったです。主人公のカレンは、娼婦なのはいいとして、その心の弱さがあまり自分の好みじゃない。陽気になって友人もできてフィルを育てて、その8年間で最初の決心が中途半端に揺らいだだけっていうのがちょっと寂しい。ここにきて揺れるならもっとはやく揺らいでほしいし、そうじゃないなら決心を意地だけじゃなくもっと貫いてほしい、どうもしっくりきませんでした。ですが、何度も躊躇したあげくようやく踏み出す場面はよかったし、フィルとのロマンスはそんなの関係なしに楽しめました。あと、ルーイとのツーカーに近い距離感が好きですね、エピローグは本編よりも印象に残りました。
 ただ、メイン3人以外のキャラはいまいち好きになれず。キースの描き方が、カレンとの関わりよりも次巻への伏線に重きを置いているように感じられたんですよね。カレンの物語に関係ない話が時々入るのが、浮いていてちょっと邪魔でした。キースに共感とかできれば、カレンの心変わりにも納得いっていたかも。続きはルーイの話なら買いですが、キースの話なら様子見かな。


評価 ☆☆☆(6)


【今日購入したもの】
 おおきく振りかぶって8 (ひぐち アサ/アフタヌーンKC)
 美しいキラル2 (前田 珠子/ウィングス文庫)
 美しいキラル3 (前田 珠子/ウィングス文庫)
 美しいキラル4 (前田 珠子/ウィングス文庫)
 砂漠の国の物語 〜楽園の種子〜 (倉吹 ともえ/ルルル文庫)
 天は赤い河のほとり 外伝 〜魔の時代の黎明〜 (篠原 千絵/ルルル文庫)
 プリンセスハーツ 〜麗しの仮面夫婦の巻〜 (高殿 円/ルルル文庫)

 ルルルとガガガ、ライトノベルコーナーではなく一般文庫の平積みにまじって置いてありました。小学館やる気だなあ。でも購入は様子見で控えめ、ガガガは色々と気にいらないので当分買わないつもり。



___5月22日(火)


【今日読んだ本】

美しいキラル1 (前田 珠子/ウィングス文庫)amazon



《あらすじ》
 "美しいキラル" それは、美貌と強大な魔力を併せ持つ伝説の魔族。破呪師ファガルは、サリームとリカリルの罠にはめられ、彼らをキラルのもとに案内することに。尊大な青年サリームと、サリームに恋する魔族の少女リカリル。ふたりにこき使われ、踏んだり蹴ったりのファガルだが、実はファガル自身にも大きな秘密があった??!! ワケあり一行の旅が、今、始まる! 前田珠子版「西遊記」、ついに文庫版で登場!!


 90年代にウィングス・ノベルスで出ていた作品の再販、魔族と人間によるコミカルロードノベルファンタジー。
 いやああああ、マエタマが面白いよなんてこった! 今まで読んだマエタマ作品(といっても破妖と精霊宮しか読んだことないんですが)の中で抜きんでて面白かったです。色々要因はあるんですが、一番の理由はすごく気にいったキャラクターが一人いたこと。主役格の一人である破呪師のファガルがツボに入りました、こういった、力があって実はお人よしの苦労人キャラはたまらなく好みです。「実は」ってところがポイントで、ただのお人よしじゃ駄目。「ラノン」のレノックスや「ディアスポラ」のゼクロスなどもこの手のキャラのお気に入り、ウィングス文庫って素晴らしいですね!
 ファガル以外も、わがまま魔族少女のリカリル、人間なのに恐ろしく強くて実は○○なサリーム、ファガルに育てられて色々歪んでるキラル、と楽しいキャラばかり。苦労人は手がかかる人物とセットで一層輝くんですが、3人とも手がかかるので苦労も3倍、輝きも3倍。ファガルいいよいいよー。リカリルの恋の行方をはじめ、この4人がどういう運命を辿るか非常に気になります、これは4巻までまとめ買いしよう。ファガルにもいい人が見つかるといいのだけれど、お人よしの恋は実らないことが多いんですよね、レノックスもゼクロスも失恋でしたし。まあファガルは美形だしきっと……!
 さて、面白かったのはいいんですが、これで自分もマエタマの犠牲者入り決定です。マエタマがどんだけやばいかはKanameさんのこの記事を参照。このキラルも、4巻が去年夏に出た後にしっかり雑誌連載が3号連続で止まってるし、来季発売の夏号の予告にも名前がないぜYeahhhhhhhhhh! ……まあ気長に待ちますか。


評価 ☆☆☆☆(8)



___5月21日(月)

 メルフォレス。

試しにmixiも見てみましたが、やってはいないのですかね^^;

 あーあれは誘われて登録したはいいもののそのまま放置ですね。あえて向こうに書くこともないし、mixi自体好きじゃないので当面放置継続です。


【今日読んだ本】

黄昏色の詠使いII 奏でる少女の道行きは (細音 啓/富士見ファンタジア文庫)amazon



《あらすじ》
 夏の移動教室へきたクルーエルとネイトたち。クルーエルは、ウキウキする反面、自分が使う召喚術・名詠式への悩みを抱えて複雑な気持ちだった。そんな中、移動教室の近くの研究所で人が石化する事件が起きて……!?


 富士見の新鋭による期待のファンタジーシリーズ「黄昏色の詠使い」、2巻はクルーエルのクラスメイトたちの少女が主役の物語。
 うわーピュアすぎる。1巻からどう続けてくるのかと思ったらピュア度あげてきましたか。どちらかというと1巻の雰囲気やラブ含めた切なさの方が好みですがこの2巻もいいですね、主役のエイダがとても真っ直ぐな子で、迷って悩んで答えを見出す、そのシンプルな流れがすごく気持ちよかったです。後半のエイダの戦いの場面でうっかり某ゲームを思い浮かべてしまったのは失敗、せっかくかっこいいのに良さ半減させてしまいました。1巻のエイダのことを全く覚えてなかったのが少しもったいなかったなあ、覚えてたらもっとエイダを好きになれただろうに。3巻出る前には読み返しておこうっと。
 1巻の主役カップルの一つであるクルーエルとネイトは無事ラブ方向にいきそうで何より。フェニックスはやっぱりないだろーと思うんですけど、元気づけるネイトの純真さに癒されました。1巻での事件の裏の謎はますます深まりましたが、最後なかなか意味深な場面で終わって、これからどんな「新約」を見せてくれるのか続きが楽しみです。


評価 ☆☆☆★(7)


【今日購入したもの】
 クジラのソラ03 (瀬尾 つかさ/富士見ファンタジア文庫)
 黄昏色の詠使いII 奏でる少女の道行きは (細音 啓/富士見ファンタジア文庫)



___5月20日(日)


【今日読んだ本】

リアルゲーム2 シミュレーションゲーム (前田 栄/ウィングス文庫)amazon

画像は公式で。

《あらすじ》
 体感RPG「ファンタジア」から、無事に生還した高澤昭一。そこで出会ったヴァルダーこと篠田雅実のリハビリを見舞ったり、ごく普通の日常を取り戻した彼の元に、ある挑戦状が届けられる。「ファンタジア」のゲームマスターからの新しいゲームへの誘い……。すでにエントリーしたという雅実を追って、ゲームに参加する昭一。「赤の王」として、ゲームの世界を生きる昭一は「黒の王」雅実を、誰より大切な人を、間違わずに見つけだせるのか!?


 精神没入型ネット社会になった近未来の日本が舞台、ゲームを通して絆を描く物語の第2巻。
 あれー、雅実さんの性別公開されないのかよ! てっきりこの巻で明かされると思っていたので肩透かし。まあ、1巻のあとがき読み返したら「想像におまかせします」って思いっきり書いてあったんですが……。ノーマルにもBLにもどっちにも取れるっていうのはいいんですけど、自然に考えれば男なだけに、ぼかすのは何だかずるい。細々とした部分も男であることを暗示しているし、このレベルならむしろはっきり明示してほしかったです、この設定でノーマル派が妄想するにはちょっと辛い。
 タイトルのとおり、2巻の舞台は王様になって内政をしつつ周辺諸国を制圧していく戦略シミュレーションゲームの世界、ここに主人公が入っていくんですが、ゲームの描写は「普通の人間がシミュレーションゲームの中に入ったら」を地で行く展開でごくごくオーソドックス。1巻が絆を作る話だったのに対し、2巻は絆を確かめる話で、多忙で血もたくさん見て心が擦り切れていく王としての生活の中、ヴァルダーへの想いを拠り所にして頑張る姿はなかなかよかったですね。抜け出してからの研究員さんたちのバカキャラっぷりも楽しかったです。
 ちょっと気になったのはGM関連、2巻なのに1巻とやってることも思想も同じなのはいかがなものか。この先も続くならともかく、この巻で終わりならもうちょっと何かを見せてもらいたかった気がします。
 さて、これでアンパイの一人が消えて、ここからが本当のCOMPスタート。大体2,3冊に1冊くらいの割合で読んでいきたいです。


評価 ☆☆☆(6)



___5月18日(金)


【今日読んだ本】

三千世界の鴉を殺し1 (津守 時生/ウィングス文庫)amazon



《あらすじ》
 辺境のカーマイン基地に新任の大尉がやって来た。ルシファード・オスカーシュタイン―。軍情報部の大物将校を父に持ち、最高勲章三つを胸に飾るこの男は、だが、すこぶるつきのトラブルメーカーだった。誰もが息を呑む凄絶な美貌、そして男も女も惹きつけてやまない奔放闊達な性格。その彼が絶滅した蓮莱人の生き残りである“ドクター・サイコ”サラディンと出会い、運命の物語は始まった!!辺境の惑星を舞台に、遠い未来の伝説が開幕。


 12巻発売でなお続刊中、ウィングス文庫の最長シリーズ「三千世界の鴉を殺し」第一巻。ウィングスCOMPが成功するかどうかの鍵の一つです。
 くそー、持ち上げられて落とされた!
 前々からタイトル名は知っていたんですが、「津守時生」という名前を見てどうせBLだろうと思い、あらすじすら見たことなかったので宇宙SFだった時点でまずびっくり。そしてバカ小説だったことにさらにびっくり、これは望外。有能すぎて左遷されてきた超絶美形毒舌変人な主人公ルシファードと他のキャラクターたちとのやりとりが、笑えて楽しいです。毒舌なのに不思議と嫌味をあまり感じませんでした ハゲネタなんてえぐいはずなのに。あと、常識人タイプの有能副官であるライラとの倦怠期ばりの信頼関係がかなりいいです、微妙に尻にしいている感じなんかが。
 辺境の基地が舞台だけあって人型搭乗機体や首都制圧演習といったSF的な要素もありますが、ぶっちゃけこの辺はあんま面白くないです。まあアホな男性隊員やたくましい女性隊員とルシファードとのやりとりが面白いし、SFは飾りですね。
 で、これはなかなかだと思っていたら、最後に爆弾が待ってました。BLが炸裂ですよこんにゃろー、やっぱり「津守時生」はBLか! 兆候はあったんですけど、ここまでメインに据えてくるとは。サラディンが不幸語りっぽくて好きになれないので辛いです。あとがき読む限り18禁なシーンは今後ないみたいですが、この2人の関係を今後も前面にだされるとしんどいなぁ。


評価 ☆☆☆(6)


【今日購入したもの】
 学園アリス13 (樋口 橘/花とゆめコミックス)
 ファルティマの夜想曲 恋するカレン (葉山 透/B's-LOG文庫)

 小悪魔モードの蛍はかわえーなあ。三角関係はルカぴょん頑張ってほしい。



___5月17日(木)

 あれ、いつのまにか6月にエパタイが! よかった、1巻で消えなくて本当によかった。


【今日読んだ本】

悪魔のミカタ 666 スコルピオン・オープニング (うえお 久光/電撃文庫)amazon



《あらすじ》
 666―― それは 『黙示録』 に語られる 『獣の数字』。その数字の示す存在が現れたとき、世界は崩壊し、竜の権威を代行する獣の王国が誕生する―― ザ・ワンを倒し、自らの願いを叶えるのに十分な程の、莫大な魂エネルギーを手に入れた堂島コウ。その後、ある異常な状態に陥ったコウには秘密で、アトリは3人の少女を召集し、あることを告げる。アトリが語る、3つの≪制約≫―― それを聞き、綾は何を思うのか。小鳥遊は何のために動くのか。そして、イハナが下した決意とは……。


 ウィングス文庫COMPはじめたはずなのに、ここ数日はミカタ再読にはまってました。設定や伏線忘れまくり、初読のように楽しめたし読み返してよかったです。ようやく読みたいところは読み終わったので、今年2月に出た2学期編に着手。
 うあーそうくるか! 新章突入ということでザ・ワン編の余波の整理&各人の再決意、といった感じの内容でしたが、まさかそういう対立状況ができるとは。いやよく考えると十分ありえる決意なんですけれど、ザ・ワン編のインパクトで彼の存在は頭から消えていたんでびっくりしました。びっくりといえば「これなんてエロゲ?」と言いたくなるようなエロ展開にも驚き、動揺しまくる各キャラが新鮮。ザ・ワン事件後の舞原家がそんな重たいことになっていたのにも思いもよらなかったし、やられた感でいっぱいの巻でした。
 ちょっと気になったのは、「魂が揃ったのでは」と誰も思わなかったこと。ザ・ワンの莫大なエネルギーゲットしたのに、皆思い至らないのは不自然。まあ無意識に逃げてたのかな。
 冒頭の変な組織の動向、学内の対立がこれからどうなるのか、綾は何を知って行動に及んでいるのか、海堂さんは無事なのか、そして「イブ」戦線の行方。気になることが多すぎてはやく続きが読みたいですね。特にイブ戦線は、サクラも加わるだろうしあの存在も登場してくるだろうし、ここからどう転ぶか見当つかないだけに楽しみ。


評価 ☆☆☆★(7)