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___12月13日(木)


【今日読んだ本】

宝印の騎士2 (西城 由良/ウィングス文庫)amazon

画像は公式で。

《あらすじ》
 宝印??それは、宝珠を体内に取り込むことで浮き出し、様々な威力を発揮する模様で、選ばれし者に与えられる力の証。スラム出身の孤児・ノイルは、宝印学校の卒業試験で落第するが、紆余曲折を経て追試をクリアし、宝珠を刻印する。ところが、指導教官への入門費を払えなかったり、同級生殺害の濡れ衣を着せられるなど、さまざまな危機に襲われる。ティフェール、ウィリップとともに危機を乗り越えたノイルは、新生活をスタートさせ、初実習の日を迎えるが……!? 明日を探す少年たちのプレシャス・ストーリー、第二弾!!描き下ろしチェッツマンガも収録!


   漫画化もされて人気上昇中の友情魔法ファンタジー「宝印の騎士」第2巻。
 うーん、どうにも気になる点があって、1巻ほどは楽しめませんでした。1巻では主役格3人のドタバタ友情模様が楽しかったのですが、この2巻は、後半になってノイルの悪い点がたくさん描かれたのが非常に残念。というのも、ノイルの心はウィリップとティフェールによってもっと暖められていたと思っていたんですよ。はじめてできた友達もどきのおかげで人間らしい心を取り戻しつつあると。それだけに、2人の行動をただ激しく拒絶するノイルにはショックでした。痛みは感じているようでしたが、読み手としては拒絶されたウィリップたちの方の肩を持ってしまいます……。
 書き下ろしの短編はチェッツがかわいらしくてよかったし、一人になったノイルが今後成長してくれればいいなあ。


評価 ☆☆☆(6)


【今日購入したもの】
 恋語り―緋風の蝶 (青目 京子/講談社X文庫ホワイトハート)
 eensy-weensyモンスター1 (津田 雅美/花とゆめコミックス)
 キスよりも早く1 (田中 メカ/花とゆめコミックス)
 アオハルッ!1 (みもり/プリンセスコミックス)



___12月10日(月)


【今日読んだ本】

死が二人を分かつまで3 (前田 栄/ウィングス文庫)amazon

画像は公式で。

《あらすじ》
 『J.C.』の部屋を片付けようとしていた時だ。たまたま触れた古いタロットから、ドルイドの老人がふいに出現した。彼はミカエラをカードの巫女と認識し、守るという。面倒事など引き受けるつもりもなかったミカエラだったが、その夜、隻眼の乙女に抱かれて『薄暮の国』で眠るカールを見た。??夢? とはとても思えない。やっぱりカードのせいよね。そんなミカエラの前へ、突然エリオットが現れて告げる。「扉を開き、カールをこちら側へ呼び戻せ」と。前田 栄がおくるノイエ・ヴァンピリズム。偶然という名の運命と古の盟約が鬩ぎあう第三幕、完全書き下ろし!!


   なかなか出ないので打ち切りなのかと少し心配していた、前田さんがおくる吸血鬼とヘルシングの愛憎劇「死が二人を分かつまで」第3巻。
 おお……なんてかわいそうなウォルフ……。メインキャラである吸血鬼やヘルシングの面々より、この3巻はとにかくウォルフが目立ちまくりでした。主人公のミカエラのことが大好きでこっそり守護までしている彼、確か前巻までの扱いも結構ひどかったんですが、それに輪をかけてフルボッコ。ラノンのラムジーを凌駕するほどの鈍感さと吸血鬼の親玉とまともに渡り合える胆力を兼ね備えたミカエラに、勘違いされ、軽くあしらわれ、殴られ。あげくは「たとえ本性が化け物でも、食べ物で釣って味方にできる」ですよ。頑張れウォルフ負けるなウォルフ。でも残り1巻らしいので絶望的。
 カールとエリオットを中心としたメインの愛憎話は、結構漫画版とかぶっている内容もあり、最終巻に向けての準備という印象が強かったです。J.C.があまり出てこなかったし、話が動いたのは実質最後の数十ページでしたし。エリオットがあんなことになったりとなんだかあっさり進みすぎな気もしましたが(2巻までの内容を色々忘れているせいでもある)、最終巻では色々な愛や憎悪の決着をきちんと書いてくれそうなので楽しみ。ヘンリーも何か動いてくるでしょうしね。でも、最強ミカエラが全部張り倒しちゃいそうな気もするのが怖い。後はウォルフに少しは光があたりますように。


評価 ☆☆☆(6)


【今日購入したもの】
 ぼくのご主人様!5 (鷹野 祐希/富士見ミステリー文庫)



___12月9日(日)


【今日読んだ本】

FATAL ERROR4、5 信仰<上><下> (新堂 奈槻/ウィングス文庫)amazon

画像は公式で。

《あらすじ》
 地神・常葉の用意してくれた別荘でくつろぐ神様ズと一朗。どこにいても宏貴と要は、第三の神となった一朗から、片時も目を離さず見守る……はずだった。けれどそんなふたりに、それぞれの仲間から特命が下る。聖遺体と呼ばれ、人間との契約に縛られるその天神を、同族の宏貴は解放の為、天敵である地神の要は抹殺の為、追跡するはめになったのだ。ひとり残され帰路についた一朗は、弟を捜しているという超方向音痴の美女と遭遇して……!? 「復活」で登場した天神・須藤隆司のその後を描いた「再会」も収録。大人気、サイキック・ファンタジー第四弾!!


   鬼と邪霊のハーフもどきになってしまった兄バカを巡るサイキックアクション「FATAL ERROR」第4巻は、とある村の聖遺体となっていた邪霊を巡る三つ巴。
 兄バカとお人よしは死んでも治らないと思いました。
 なんかいつも似たような感想になってる気がしますが、よくも悪くも一郎中心の話なんで仕方ないです。今回は一郎と似た境遇に陥っている姉バカキャラがいた上に上下巻構成でいつもの倍なため、特にお人よしっぷりが際立って見えました、性格似ている二人のやりとりが微笑ましかったです。まあ美由紀は客観的に見ても助けてあげたいと思わされるキャラなんですけどね。それより、運命的に巻き込まれる一郎のご都合体質が少し気になったかも、何か理由あるのかな。とりあえず、ここ数冊続いていた、戦闘の場所に一郎がやってきちゃって〜、というワンパターンな展開が、一郎の秘密が外にばれたおかげで崩れそうなので続きが楽しみ。
 あと、美由紀さんが今後も出てきそうなのが嬉しいですね、ようやくまともな女性キャラがレギュラーに(方向音痴はアレですが)。お話的には邪霊と別れていた方が一郎との対比になって綺麗だった気がしますが、それはそれ。
 しかし、構成はどうにかならなかったのかなあ。途中の視点の移り変わりが適当気味に見えるのはまあいいとして、物語の最後をあのシーンで締めるのは、後味的にも重要度的にもいただけない。なんでどうでもいい敵役の無様な姿を最後に見なきゃいけないんですか……。


評価 ☆☆☆(6)


【今日購入したもの】
 motion (Rita(Blueberry & Yogurt))
 赤髪の白雪姫 (あきづき 空太/花とゆめコミックス)
 死が二人を分かつまで3 (前田 栄/ウィングス文庫)
 宝印の騎士2 (西城 由良/ウィングス文庫)

 Ritaさん久々のCD発売! やっぱりぶるよぐ曲は鉄板、買うべし

 「赤髪の白雪姫」は薬剤師の女の子が主人公のファンタジー。地味だけど芯が強い女の子好きにお勧め。



___12月5日(水)


【今日読んだ本】

鏡のお城のミミ ニセモノ騎士に祝福を (倉世 春/コバルト文庫)amazon



《あらすじ》
 死んだことになっている王子エリックと恋人のミミ。二人は街外れでこっそりと茶店を開き、ミミのお腹の子供が生まれるのを待っていた。そこへ現れた、有名な将軍とは…!? 本編後日談を含む短編集。


   本編が完結したミミの最終巻は、60歳の公爵と10歳の少女の大恋愛を描いた究極の幼女短編をはじめとした短編集。
 上の謳い文句は釣りじゃないですよ、ちょっと大げさかもしれないけど事実ですよ。これでミミに興味を持つ人が一人くらいは出るに違いない。出ないか。一応最終巻ですが、本編の時に全体としての感想は書いてしまったので、短編個々に簡単に雑感を。

「赤い花 銀の花」
 なんという都合のよすぎる記憶喪失……。ここまで適当に書かれるといっそ清々しいです。しかしこの頃のエリックは普通にかっこいいなあ。
「媚薬ごっこ」
 悪ノリしすぎです自重してください。いやー、いくらなんでも無理があると思うんですがまあいいか。ミミよりもエリックよりもトマおじいちゃんがかわいいお話でした。
「ニセモノ騎士に祝福を」
 ほぼ本編後のお話ですが、ああやっぱりカカア天下。エリックはどうしてこんな風に……、あとがき読むと必然だった気もしますが。でもミミがとても幸せそうだからいいです。
「真珠採り」
 ベアトリスの過去話。あれ、ベアトリスっていつ頃からフィディル好きになったんでしたっけ? 本編初登場の頃の彼女とか全然覚えてないんですが、どういう気持ちだったのかが気になるなあ。
「愛しあわずにいられない」
 冒頭で触れた、60歳と10歳の大恋愛。まあ恋愛が描かれる時には65歳と15歳になっているんですが(これでも十分離れすぎ)、そういったネタっぽさを感じさせない真っ直ぐな恋愛でよかったです。ソランジュ様の行動力に惚れ惚れ、こんな結ばれ方したなら30年間ラブラブ夫婦やってても全く不思議じゃないですね。

 過去話も多く懐かしさを感じさせる短編集でした。今度こそミミともお別れ、次回作(とりあえず姫様の続きが出るのかな?)にも期待してます。


評価 ☆☆☆★(7)



オークホールの白騎士 (崎谷 真琴/コバルト文庫)amazon

画像は公式で。

《あらすじ》
 青年騎士コーダ・オークホール。先祖の白騎士を敬愛する彼は、白騎士を祀る聖堂を訪れるが、目の前に自分にそっくりの男が現れる。コーダの影武者を務めることになったこの男は実は死神で…!?


   「イクライナの鬼」でデビューした崎谷さんの2作目は、デビュー作と同様に死神と人間の物語。
 むー、デビュー作でいいなと思った、暖かさとかジンとくるところとかがなくなちゃってるなあ。死神が人間世界に介入して〜、というのは前作と同じ、でも今回は死人というクッションがなくて、死神が直接人間と接触する形。死神がその人間の祖先だったりするわけですが、イクライナでの「家族を救いたい!」というシルの強い思いに比べると、手助けする動機が大分弱いんですよね。そのせいで、人間側が死神におんぶに抱っこなのがすごく気になってしまいました。もし死神がいなかったら、この人たち何度ボロボロになってるか分かりませんよ。特にコーダなんて相当頼りきっているし、なんだかなあといった気分。
 死神の死生観の描写とかいいなと思うところもあったんですが、メインストーリーが楽しめなかったのでいまいちでした。あとがきによると今度こそ女の子増量計画が発動するようなので(本作では一人でした)、その結果次第では続きも買おう。


評価 ☆☆★(5)



___12月3日(月)

 今月は更新不定期になりそうです。


【今日読んだ本】

身代わり伯爵の挑戦 (清家 未森/角川ビーンズ文庫)amazon



《あらすじ》
 ひょんなことからリヒャルトのために恋のショールを編むことになったミレーユは、美形怪盗にショール(もどき)を盗まれ怒り爆発! 異様な執念で追いかけるミレーユは、シアラン王家の秘密に関わってしまい!?


   とってもパワフルな女の子が主人公の王宮ラブファンタジー「身代わり伯爵の挑戦」第3巻。

 電車の中で読んではいけない格付け変更  B→AA

 いやーやばかった、このシリーズってこんなに破壊力ありましたっけ? 冒頭のパン対決でミレーユ終了からはじまり、さらなる進化(?)をとげるミレーユ、セシリアがついに表舞台に出てきて大暴れ、ついでにヴィルフリートも大暴走、と楽しすぎ。セシリアは典型的ツンデレなのに、なんでこんなにかわいいんだろう。半分くらいまでは緩んでしまう表情をこらえるのに必死でした、これは次巻からは自宅読み行きかな……(と書いても、どうせ数ヶ月後には忘れて同じ轍を踏むに決まってる)。にしても、ヴィルフリートがどんどんネタキャラ化していくのが不憫でなりません、リヒャルトのライバルとしての座は新キャラに取られそうですし。
 核となっているストーリーがちょっと物足りないのは2巻と同様でしたが、前述したきなくさい新キャラ登場にリヒャルトの過去も見えてきて、今後の楽しみが増してきました。次巻も大人の階段登るミレーユの大暴れに期待。


評価 ☆☆☆☆(8)



___12月1日(土)

 よかった、ダナークが打ち切りじゃなくて本当によかった。
 11月のまとめ。

読了――17冊
購入――7冊

 色々再読していたので少なめ。


【今日読んだ本】

創世の契約2 鋼の風 (花田 一三六/C★NOVELSファンタジア)amazon



《あらすじ》
 鳥・犬・猫の三族は長らく敵対し、各族の国境で争いは絶えない。龍族に呼ばれ、大地を渡ろうとする人族の青年ベルネは、やむなく、傭兵隊・鋼の風にもぐり込んだのだが――


   謎の「龍族」を頂点として、鳥族や犬族や猫族や人族やその混血たちが暮らす大陸を描いたファンタジー「創世の契約」第2巻。
 いつもの花田さんで面白かっ……なんじゃこりゃああああああ! なんというか、ゴール前寸前の落馬で思いっきり冷水を浴びせられたような気分。めでたしめでた まできてこんな爆弾持ってくるとはなあ。これについてはとりあえず次巻を見ないとなんとも言えません。
 ラストを除くと花田節炸裂なんですけどね。一応ベルネ(レスティ)を主人公とした形をとってはいるものの、実質は傭兵団の各部隊をピックアップした短編集みたいなもの。花形の鉄砲隊から鍛冶隊、伝令、輜重隊まで、どの部隊も自分の仕事に誇りを持っていることが伺えてよかったです。頑固一徹な親父さんがいかにもといった感じだった鍛冶隊が一応好みですが、ほとんど差はなし。隊それぞれ以外に、傭兵団全体としての凄さも感じたからかも。
 各部隊で才気を垣間見せるレスティ、はたして龍族が何を企んでいるのか、そもそもこの引きからどう繋げてくるか、来月の3巻も楽しみ。
 以下余談。カバーつけて読む→「地図があればもっといいのになあ」→感想書く前にカバー外す→あれ?


評価 ☆☆☆★(7)



今夜きみを奪いに参上! ―紅の宝玉― (響野 夏菜/コバルト文庫)amazon



《あらすじ》
 狙った獲物は決して逃さず、人には手をかけない謎の盗賊団〈空の旅団〉。ある夜、旅団から盗みの予告状がファロン王城に届けられた! 興味津々の王女イリーシェは、予告時刻に〈旅団〉見物をしようと抜け出すが…!?


   「ダナーク村」の響野さんの新シリーズは、何もないところに「扉」が見える力を持った王女が主人公の逆ハーファンタジー。
 S黄尾という個人的地雷の例があるせいで、響野さんの著者買いには不安がつきまとうんですが、これは無難に面白かったです。異能持ちでで姫君な主人公、彼女を外へと連れ出そうとする盗賊(能力者)、妹への愛を押し殺す兄、堅物な護衛官、とキャラ配置や設定はテンプレ気味。でも主人公のイリーシャが、賊を見にいったり城抜け出したりと好奇心たっぷりなところよし、外に惹かれる心と家族を思う心の板ばさみも伝わってきてよし、でとても好感が持てる子。男衆もはずれはいませんでした、正ヒーローは盗賊のエイラーンのようですが、一押しは護衛官のアナベラス。忠誠を捧げていた王妃から離れて、今後イリ―シェに向ける感情が変わっていくのか楽しみ。
 タイトルの割に盗賊団の人の出番が少なめで空も飛ばなかったのが残念でしたが、その辺は2巻以降で読めるかな。こちらも期待ですが、とりあえずダナークが今後も打ち切られませんように。


評価 ☆☆☆(6)


【今日購入したもの】
 身代わり伯爵の挑戦 (清家 未森/角川ビーンズ文庫)
 今夜きみを奪いに参上! ―紅の宝玉― (響野 夏菜/コバルト文庫)
 オークホールの白騎士 (崎谷 真琴/コバルト文庫)
 鏡のお城のミミ ニセモノ騎士に祝福を (倉世 春/コバルト文庫)