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___3月16日(日)

 うっかり書きかけの感想をUPしてたような気もしますが、妖精さんの仕業であり気のせいです。夢なので見た人は忘れてください。


【今日読んだ本】

ベン・トー サバの味噌煮290円 (アサウラ/スーパーダッシュ文庫)amazon



《あらすじ》
 ビンボー高校生・佐藤洋はある日ふらりと入ったスーパーで、半額になった弁当を見つける。それに手を伸ばした瞬間、彼は嵐のような「何か」に巻き込まれ、気付いた時には床に倒れていた。そこは半額弁当をめぐり熾烈なバトルロワイヤルが繰り広げられる戦場だったのだ! そこに現われた美女が佐藤に告げた言葉は…。庶民派学園シリアス・ギャグアクション、開幕!


 あちこちで評判よかったので買ってみた、先月のスーパーダッシュの新刊。スーパーダッシュの本買うのはかなり久々です、多分銀盤最終巻以来。
 ずるい、ずるすぎる。半額シールが貼られるのを店の中で待つなんてとんでもない! 貼られるタイミングを狙いすまして店に訪れて、颯爽とゲットするのがかっこいいんじゃないですか、殴り合いなんて美しくないですよ全く。
 という半ば本気な戯言はおいとくとして、普通に面白かったです。半額弁当の争奪戦で物語を真面目に書こう、という発想の時点で面白さは確約されたようなものですね、バカバカしすぎ。上で書いたように個人的な思想とは外れていたものの、ちゃんと一定のルールの下でキャラ達が信念を持って戦っているので不満はなし。おばちゃんやラグビー部など次々に現れる強敵たちとの戦いなど、真面目に描かれているのが楽しかったです。全体的にアクション多めですが、あちこちネタが濃いおかげで、アクション苦手な自分にもついていけました。
 恋愛方面のカタがついてないので続きも出るのかな? 一発ネタはこの1冊で堪能したので続きはパスするかも。


評価 ☆☆☆(6)



___3月15日(土)

 12RIVEN一通り終了。せっかくなので簡単に感想でも。内容のネタバレは書いてありませんが、念のため反転。

シナリオ・キャラクター
 一番重要な点ですが、一言でいうなら「面白かったけれど、既作に比べると、うーん」。
 まず、多くの人が期待しているであろう根幹部分の仕掛けは今作も十二分に面白かったです。Ever17やRemember11とは一風違ったネタを使っていて新鮮でしたし、ミスリード誘う場所もたっぷりあって騙されまくりでした。事件の解決に向かう際の盛り上がりもさすが(一部滑っていてシュールな盛り上がりもありましたが、それはそれであり。)。Remember11の反省を活かしたのか、未完ということはなくきちんと締められてます。
 が、説明不足で叩かれたRemember11の反省を活かしすぎて、説明過多になってしまったのはマイナス。同じ説明が何度も繰り返されて食傷気味でした。一人喋りが遅いキャラがいるせいで余計にだるかったです。余談になりますが、同じくRemember11の後をうけたI/Oも説明過多になっていたんですよね、やっぱり反動なんでしょうか。
 まあ核になる部分がよかったのでシナリオは満足なんですが、キャラがいまいち。というか、場面によって時々性格が豹変するせいで、まずキャラ立てに失敗しているように感じました。特にメインヒロインのミュウの態度に違和感ある箇所が多かったのが残念。
 あと、ボリュームがやや少なめ、急いで読み進めたら20時間で終わりました。説明の分量を考えると本筋はかなり短かったことになります。短いといっても一部キャラの掘り下げが若干足りない気がするくらいで、物語的な不満はありませんでしたが、分量気にする人は不満かも。



 前評判が最悪で不安でしたが、思ったよりはまとも。立ち絵は普通に見れます。イベントCGはあちこち崩れているし構図が変なものもありましたが、絵にうるさい人じゃなければ我慢できる程度。自分的には普通にOKでした。

音楽
 全体的にクオリティ高い曲が揃ってはいるものの、やや期待外れ。Ever17やRemember11はタイトル曲の破壊力が抜群だったのに対し、12Rivenには心に残る1曲がなかったのが残念でした。曲との相乗効果で盛り上がるような場面が少なかったせいかも。

システム
 いつものKID製で非常に快適。分岐が少ない割に攻略が若干難しかったです(真ルート入る分岐)。

まとめ
 既作のファンなら買っていいレベルだとは思いますが、EverやRememberレベルを期待すると肩透かし食らうと思います。個人的にはロマンス分が不足している分だけI/Oよりやや下くらいの位置付け。




___3月11日(火)

 ネット小説やら12RIVENやらで忙しいので、しばらく更新不定期になりそうです。


【今日読んだ本】

デュラララ!!×4 (成田 良悟/電撃文庫)amazon



《あらすじ》
 「数年前から目撃されている黒バイクというのは、貴方の事で宜しいんでしょうか? 何の目的でこんな危険なバイクで街を走行しているんですか? 犯罪を犯しているという意識はあるんですか?」 東京・池袋。そこには様々な火種とそれに振り回される人種が集う。池袋の都市伝説を放送するテレビ局、服装と特性がバラバラの奇妙な双子の新入生、兄とは正反対の有名アイドル、ダラーズの先輩に憧れる少年、果ては殺し屋に殺人鬼、そして一千万の賞金が懸かった“首なしライダー”。そんな彼らが過ごす賑やかな池袋の休日は、今日も平和なのだろうか──。


 魔境池袋を舞台にした変人たちの青春群像劇「デュラララ!!」第4巻。
 新キャラ大量投入で新章突入といった感じでしたが、この巻単体で十分面白かったです。新キャラの中でも目立っていたのはクルリとマイル、狙って斜め上に突き抜けたキャラ造形がいいなあ。ネット上で綺麗に反転してたり素晴らしいです、切り離されたらどうなるのか今から楽しみ。一方、青葉は……小者臭がぷんぷんしますよ。一時は優位にたつものの、2巻後の残り100ページあたりで裏かかれて愕然としている姿が目に浮かびます。こんな予想を覆してほしいものですが。
 この新キャラたちが活躍するのは次巻以降っぽいですけど、セルティの大活躍が見れたし、伏線の回収がうまくて楽しかったです。特に、序盤に出てきた捨てキャラっぽい人が後半見事に話に絡んできたのにはびっくり。初期のバッカーノみたいな群像劇っぽさが強いし、成田さんの今のシリーズの中ではこれが一番好きです。
 以下余談。こないだ池袋で店探すのに20分以上迷いました。地図持ってたのに魔境すぎ。……ただ方向音痴なだけです。

評価 ☆☆☆★(7)



___3月9日(日)

 お勧めのネット小説教えてくれた方、リンクのアドバイスくれた方ありがとうございます。こちらの更新が滞らない程度に読んでいく予定。


【今日読んだ本】

とらドラ! (竹宮 ゆゆこ/電撃文庫)amazon



《あらすじ》
 目つきは悪いが普通の高校二年生・高須竜児は、ちっちゃいのに凶暴で獰猛、“手乗りタイガー” と呼ばれる少女・逢坂大河と出会う。しかも竜児は、彼女の知ってはいけない “秘密” を知ってしまい……。今度の恋も、一筋縄ではいかない模様!?  『わたしたちの田村くん』 の竹宮ゆゆこ&ヤスが贈る、恋と戦いの学園ラブコメディが、ついに登場!


 乙女な話ばかり読んでいると、ふとラブコメが恋しくなることがあります。そんなわけで買ってきた、とても今更感が漂う「とらドラ!」第1巻。
 うん、タイガーかわいい。一見凶暴な女の子が実は〜、というベタベタなツンデレラブコメでしたが、2人で協力して大河の恋愛成就に向けて画策する際の連帯感みたいなものがよかったし、大河のドジっぷりや時折見せる優しさが期待通りにかわいくて楽しかったです。同著者の「田村くん」で個人的にマイナスポイントだった主人公も、今作は強面コンプレックスに苦しむ優しい少年で好印象でした。やっぱりラブコメはたまに読むといいなあ。
 しかし、これが6巻まで続いているのはかなり意外なんですが。hpの短編から察するに、主人公変わるんでしょうか。またラブコメ読みたくなったら2巻以降も買おうっと。


評価 ☆☆☆(6)



___3月8日(土)

道果ての向こうの光を読み終える

オンライン版も読む

他のネット小説を漁ってみよう

皇子と姫君を読む

wonder wonderfulを読む

何この傑作←今ここ!


 そんなわけでネット小説にはまりました。いやはやネットの世界は広いです、こんなに面白い物語が普通に転がっているんだから。今まで読んでこなかったのがもったいない。2次創作は大昔に読みふけっていた時があったんですが、オリジナルには全く手出してなかったんですよね。
 で、傑作の「wonder wonderful」はトップページにある通り、大人の異世界恋愛ファンタジー。異世界に飛んでいる妹を社会人の姉が助けに行く物語なんですが、大人な主人公の姿がとにかく素敵な上、異世界ファンタジーとしての面白さも詰め込まれていて、終盤の恋愛描写にはクラクラきて、ていうか登場人物みんないとおしすぎ。もう何というか、色々とやられました。ちゃんと感想書くなら10つけかねないくらい、読めいいから読めクラス。
 うちのサイト見てる人ならはまる人多いと思うので、とりあえず騙されたと思って1章を読みましょう。そして、読むのが止められなくなって寝不足になりましょう(※ そうなっても当サイトは責任を負いません)。
 しかし、漁りはじめて2作目でこんな大当たりに出会えるなんて幸せなんだろうなあ。これを超える物語に出会えるんでしょうか。


【今日読んだ本】

道果ての向こうの光 (秋月 アスカ/イースト・プレス)amazon



《あらすじ》
 馬車に撥ねられ死んだはずのユーナは、気付けば真っ白な世界にいた。そこで出会った天使アンジェリカは唐突に告げる。「聖女シェリアスティーナの身体に入り、少しの間暮らしてほしい」と。何のとりえもない一平民ユーナ、突然国をも揺るがす聖なる美女になったとなれば、右も左も分からず大混乱。オマケに生前のシェリアスティーナは、ワガママ・高飛車・高慢ちきの嫌われ者!? 彼女の婚約者という堅物の神聖騎士アシュートとも、なにかと衝突してばかりのようで……。様々な思いの交錯する、異世界恋愛ファンタジー。


 イースト・プレスのネット小説シリーズの新刊。「やおろず」がとてもよかったし、あらすじもよさげなので買ってみました。
 で、上に書いたようにネット小説にはまるきっかけになったわけで、期待通り面白かったです。あらすじを簡単に書くと、運悪く事故で死んじゃった普通の少女ユーナの魂が期間限定で聖女の体に入ることに、でも聖女の前の中身はちょっとしたことで人を処刑したりする悪魔だった、ユーナは一体どうなる!? といったところ。物語の筋自体はお約束展開なんですが、主人公のユーナがいいんですよ。前の中身があまりにもひどすぎるためにほとんどの人間からは恐れられ憎まれ、おまけに1年後には体を明渡さなくてはいけないという報われない立場に思い悩みながらも、皆の幸せを望み行動して周りの心を動かしていく、その真っ直ぐな姿に胸をうたれました。(「wonder wonderful」の主人公の素敵さがユーナを凌駕したせいで、多少印象が薄くなってしまったのが口惜しい。面白い物語を連続して読むと、少しだけ損した気分になります)。
 あらすじに「恋愛ファンタジー」とありますが、この巻終わりの時点ではまだ恋愛分は薄め。こちらの面で盛り上がるのは元々の聖女であるシェリアスティーナについてもっと分かってからっぽいです、元の体の感情抜きにして恋するわけにはいきませんし。
 ネット版も一通り読みましたが、結構改稿されてました。こちらの方がユーナの考え方に説得力があってよかったですね。ネット版でも完結していないだけに次巻が出るのか分かりませんが、ユーナがどういう運命を辿ることになるのかは絶対読みたいので、ちゃんと完結しますように。


評価 ☆☆☆☆(8)


【今日購入したもの】
 ベン・トー サバの味噌煮290円 (アサウラ/スーパーダッシュ文庫)
 デュラララ!!×4 (成田 良悟/電撃文庫)
 とらドラ! (武宮 ゆゆこ/電撃文庫)



___3月5日(水)

>お気づきかもしれないですが、日にちと曜日がずれてます。今年、閏年だったので・・。

  /'           !   ━━┓┃┃
-‐'―ニ二二二二ニ>ヽ、    ┃   ━━━━━━━━
ァ   /,,ィ=-;;,,, , ,,_ ト-、 )    ┃               ┃┃┃
'   Y  ー==j 〈,,二,゙ !  )    。                  ┛
ゝ.  {、  - ,. ヾ "^ }  } ゚ 。
   )  ,. ‘-,,'   ≦ 三
ゞ, ∧ヾ  ゝ'゚       ≦ 三 ゚。 ゚
'=-/ ヽ゚ 。≧         三 ==-
/ |ヽ  \-ァ,          ≧=- 。
  ! \  イレ,、         >三  。゚ ・ ゚
  |   >≦`Vヾ        ヾ ≧
  〉 ,く 。゚ /。・イハ 、、     `ミ 。 ゚ 。 ・

 流れ作業恐るべし……。
 日付書いたり雛祭りの話したり普通にしてるのに、なんで更新時に気づかないかなあ。よりによってリンク張られた時に。これじゃいつもボケてる印象与えるじゃないですか。そりゃ月1回ペースでミスしますが……。
 でも、ツッコまれていなかったら後1週間は気づかなかったと思います。下手すると4月になるまで。ほんとありがとうございます。


【今日読んだ本】

FLESH & BLOOD6 (松岡 なつき/キャラ文庫)amazon



《あらすじ》
 一刻も早く、母港プリマスへ帰りたい──。拘留の疲れも取れた海斗(かいと)は、ジェフリーとともに暇乞いをしに女王の元を訪れる。ところがそこで、フランス国王の密書を携えた使者と遭遇!! 彼を祖国に送り届け、フランスの港を偵察してくることを頼まれてしまう。遠回りはしたくない、けれど女王の命令には逆らえない…。渋々出航した海斗達は、その途中でフランスの海賊船に急襲されて!? 


 昨日の予告通りに今日もBL、16世紀後半のヨーロッパが舞台のタイムスリップ小説の第6巻。
 1年以上ぶりに読むので、まず簡単に物語のおさらいを書こうと思いましたが、1巻の感想にあるあらすじを読むのが一番分かりやすいです。突然中世に飛ばされて海賊の一員となってしまった海斗が、現代の歴史の知識を生かして活躍しつつ成長していくお話。一応BLですが、18禁なシーンは少なくとも5巻までは全然出てこないし、海斗がノーマルな考えの持ち主で、数巻の間は男性同士の関係をきちんと嫌がってくれるので、男性でも比較的抵抗なく読めるのではないかと。エリザベス女王やシェイクスピアといった史実の人間を巻き込んだり、現代に残してきた友達も関わってきたりと、とにかく先が気になる物語です。
 で、この6巻の感想ですが、相変わらず面白いもののちょっと進行スローペースになってきたのが不安。フランスへの船旅だけに半分以上ページをかけていて、ジェフリー×海斗はなかなか進行しないし、現代はまた出てこなくなったし、このペースで後何冊かかるのか不安です。なんだか年1冊ペースになっているっぽいし……。船上での戦闘における海斗の頑張りっぷりは見応えがあったし、エリザベス女王についての新解釈(?)っぽいものもあったりと、いいところもたくさんあるんですけどね。何この人間味溢れる素敵なエリザベス。あと、今まで極悪な引きばかりだっただけに、引きが綺麗なのが少し物足りなかったです。
 あとがきによると、7巻は超急展開らしいので改めて期待。でも、完結が見えてくるまでは手を出すのを控えようかなあ。


評価 ☆☆☆(6)


【今日購入したもの】
 BLOODLINK 雪花 〈上〉 (山下 卓/ファミ通文庫)
 この手の中の儚いもの 幻獣降臨譚短編集 (本宮 ことは/講談社X文庫ホワイトハート)
 道果ての向こうの光 (秋月 アスカ/イースト・プレス)



___3月4日(火)


【今日読んだ本】

アルワンドの月の姫 砂漠の王子と銀の杖 (ながと 帰葉/コバルト文庫)amazon

画像は公式で。

《あらすじ》
 緑豊かなアルワンド領の姫・アルナイーズは、月のように楚々とした美貌と称えられる少女。しかしその瞳には、炎のように熱い想いが…。支配国の王子シャルフと出会い、アルナの戦いが始まる!


 和風の恋愛物語中編集でデビューしたながとさんの新作は、アラビア風世界が舞台の恋愛風味&陰謀風味ファンタジー。
 これは一作目より好みでした、主人公のアルナがよかったです。見た目はおしとやかなとある領主の娘なんですが、その内には王の参謀になろうという大それた野望を抱いていて、自らの容姿とかをフルに利用(体まではさすがにいかないですが)してまで王子を王につけようとする割り切りっぷりが素敵でした。最初は恋愛興味なかったのがだんだんと王子に惚れちゃうのはお約束ですが、アルナの反応が少しずつ変わっていくところはかわいかったですね。
 一方、アルナが画策する策謀は、ちょっと運の要素が強すぎて行き当たりばったりなところがあるかなあという印象、リターンが大きいとはいえリスクとりすぎな気がしました。 まあ、策が決まるところは気持ちよかったのでいいことにします。
 一応話の区切りはついてますが、続くんでしょうか。このエピローグを読んだ時点では、この国、女性絡みでつぶれそうな気がするんですが……。アルナが魔性の女化しそうに見えて困ります。


評価 ☆☆☆★(7)



花やこんこん (くりこ姫/ウィングス文庫)amazon

画像は公式で。

《あらすじ》
 大学進学とともに家を出た咲樹は、久しぶりに帰省した。二度と帰らないつもりだった、故郷の街へ……。そして、二度と会わないつもりだった、幼なじみの里との再会。子供の頃から、反発して、憎まれ口ばかり叩き、そして好きで好きで好きでたまらなかった里。自分よりこの街を選んで、一緒には来てくれなかった恋人。相変わらず、冷たくて綺麗な彼に、咲樹の口から出て来るのは意地悪な言葉ばかり。やがて、街ぐるみの大騒動に二人も巻き込まれて……。表題作ほか「彼と僕の夏」を収録した待望の傑作集!!


 BLにも手を出していると紹介されてしまったのでBLでも読むか、というわけでウィングス文庫における数少ないBLのうちの1冊。
 非常に重苦しくて、気分が陰鬱になる話でした。地方街の地主の息子である主人公が帰省する話、という時点で重たくなること確定なわけですが、スーパー誘致を巡って地主VS商店会が繰り広げられ双方の愚痴がドロドロと、おまけに主人公の相手は商店街のスーパー反対派、とこれでもかというほど重い設定。まあ書き込みはきちんとできていて本当っぽく見えるし、「Cotton」みたいなダメ設定じゃなかっただけまだマシですが、読んでいるだけで気力が削り取られるのはいただけない。それと、「Cotton」同様に主人公の性格の自己中っぷりがひどくて、周りの人間に好かれる理由がさっぱり理解できませんでした。いい歳して好きな子いじめるとかバカか。
 もう1つの短編は学園の寄宿舎が舞台、こっちの方が設定的には馴染みやすかったです。でも、オチが全てを台無しにしていてひどい。うーん、ウィングスCOMPの中でもくりこ姫作品と陰陽師話だけは読むのがちょっと辛いなあ。
 これじゃBL=地雷な印象を与えかねないので、明日は(多分)当たりなBL読みます。


評価 ☆☆(4)



___3月3日(月)


【今日読んだ本】

ピクテ・シェンカの不思議な森 はじまりは黒馬車に乗って (足塚 鰯/コバルト文庫)amazon



《あらすじ》
 16歳のムイ・レタックが、祖父から受け継いだ領地は、禁断の森“ピクテ・シェンカ”。初めて訪れたムイを迎えたのは、背中から翼を生やした少年。彼女は魔物と恐れられる住人たちを統治できるのか!?


 「蛇と水と梔子の花」の足塚さんの新シリーズは、主人公の少女が異界人たちが住む森の領主になるファンタジー。
 これはいいほのぼの逆ハー、足塚さんの作品はシリアスよりもこっちの路線の方が好きです。少し変わり者の貴族の女の子のムイが、死んだお爺さんの跡を継いで異界人が住む森の領主になるお話。異界人といっても姿形はあんまり人間と変わりなく(翼持ってる人とかはいますが)、魔法を使えたり考え方が少し違ったりする程度。
 で、逆ハーなので男性がたくさん出てくるわけですが、性格が現実的なせいか領主のことで頭で一杯なのか、ムイの考えが全然恋愛方面にいきません。おかげで日常会話がさっぱりしていてよかったし、領主に対する責任感や婚約を解消するために髪をばっさり切るような行動力も持っていて、この主人公は気にいりました。ムイの住む屋敷の双子の使用人の世話焼きっぷりも楽しかったし、この雰囲気いいなあ。悪役に対する処罰がぬるすぎるのが少し物足りないですが、ほのぼの系なのでこれくらいでいいかも。
 キャラ見せが終わり、これから各キャラの掘り下げがはじまって物語的にも恋愛的にも面白くなりそう、メインの男性キャラ2人はどちらもかっこいいですし。ほのぼの路線ということで「ダナーク村」をつぐような存在になってほしいですね。あれ、でもそれって打ち切られるんじゃ


評価 ☆☆☆★(7)


【今日購入したもの】
 ピクテ・シェンカの不思議な森 はじまりは黒馬車に乗って (足塚 鰯/コバルト文庫)
 グランドマスター! 道連れは王子さま (樹川 さとみ/コバルト文庫)
 アルワンドの月の姫 砂漠の王子と銀の杖 (ながと 帰葉/コバルト文庫)
 アンゲルゼ 孵らぬ者たちの箱庭 (須賀 しのぶ/コバルト文庫)



___3月2日(日)

>ご注文時に予定しておりました発送予定日となっておりますが、
>まだ下記の商品の調達ができておりません。
>秋月 アスカ (著), 岸田 メル (イラスト) "道果ての向こうの光"

 konozama初体験\(^o^)/ 発売日前からチェックしてたんだから予約しとくんだった……。


【今日読んだ本】

七本腕のジェシカ (木村 航/MF文庫J)amazon



《あらすじ》
 瀉血奴隷として貴族ヘルマに仕える献身士の少年エドガー。汎不死社会をめざした淘汰を乗り越え、より進化を遂げるための《強攻遠足》のさなかに、エドガーはひとりの少女に出会う。彼女の名はジェシカ。その身に魔王《七柱》を封じ込め、大契約の定めに従い、磨き抜かれた、尊き貴族の魂を喰らう《刈り入れ》の旅を続ける――《七本腕のジェシカ》。自らの住む街を《刈り入れ》によって失ったエドガーは、語り継がれるその暴虐とは裏腹なジェシカの様子に戸惑うが――。木村航が贈る渾身のファンタジー!


 木村航さんの新シリーズ、瀉血奴隷の少年を主人公に据えた変り種ファンタジー。
 「ぴよぴよ」といい「ジャンクル!」といいこの人の書く世界は独特、これも色々と斬新な設定で面白かったです。主人公の首に吸血用の飲み口があるって時点でもう斬新すぎるんですが、吸血鬼を貴族とし、死人を「カロリー資源」として扱うヒエラルキーも独特。こんな社会がいかに成立して背後に何が隠されているか、タイトルにもなっている「七本腕のジェシカ」は何者なのか、全容がまだまだ見えてこない現状でもよく練られているのが伝わってきて、とにかく先が気になります。あとがきで「いままでにない吸血鬼像を生みだした」とありますが、確かにこんな吸血鬼の設定見たことないです。
 「瀉血奴隷」という特殊な立場にある主人公ですが、それだけに自身の在り方に対する葛藤の密度が濃かったですね。殺すべき対象であるジェシカに対する複雑な心を含めて、感情描写がよかったです。その姿には「銃姫」の主人公を何となく連想させられました、話は全然違うんですけど。
 引き方もいい場面持ってくるなあ、もちろん続きも買い。ところで「ジャンクル!」の続きは ファミ通は見限るの早過ぎですよいつもいつも……。


評価 ☆☆☆★(7)



女神の旋律 足枷の姫とアルスミッドの旅芸人 (倉世 春/コバルト文庫)amazon



《あらすじ》
 森の中で母親と二人で暮らしてきたアリース。15歳になれば銀色の足枷が外れると信じて楽しみにしていた。そこへ現れた怪しい男二人。母以外の人間を初めて見たアリースに、さらに衝撃的な事実が…!?


 「ミミ」シリーズの倉世さんの新刊は、女一人男二人の珍道中がはじまるまでのお話。
 女1男2の珍道中というとオペラシリーズが浮かびますが、あれとは違ってこれはいかにも普通のファンタジーでした。元気系で秘められた特殊能力を持っている女の子が主人公で、ヒーローは謎めいて静かなタイプと直情失言タイプの2人と、よくありそうなキャラ配置。でも、ベタってことは悪くはないわけで、直情タイプのジョフレの初対面時の酷さやその後の照れっぷりが気にいったので、キャラ的には結構楽しめました。一方でお話の方は、声が世界に影響を与える「スォーノの御子」という設定が、この巻ではあまり物語の面白さに繋がっていないのがいまいちでした。読者の視点で見ると怪しい人間がバレバレですし。
 続きはどうしよう、旅に出て話が面白くなるといいんですが。ジョフレルートには……進まないだろうなあ、どう考えても。


評価 ☆☆★(5)



___3月1日(土)

 もう少しだけ乙女ゲー話。
 主人公ボイスつきの乙女ゲーは少ないんですよね……、やっぱり需要が少ないのかも。パレドゥレーヌみたいに男女とも声なしなら別に構わないんですが。少ない分、「プリンセスナイトメア」あたりが自分にとっては神ゲー化しています。来月発売されるPS2版が待ち遠しい。

>主人公声つきの乙女ゲといえば、私が知っているのは怪盗アプリコットですかねー。
>今はPS2で完全版が出ているようなので求めやすいかもしれません。

 アプリコットがボイスつきなのは知りませんでした、手出してみようと思いますー。


【今日読んだ本】

黄昏色の詠使い V 全ての歌を夢見る子供たち (細音 啓/富士見ファンタジア文庫)amazon



《あらすじ》
 昏睡するクルーエルの治療のため、ケルベルクを訪れるネイトたち。そしてクルーエルを狙う灰色名詠の使い手もまた、ケルベルクに姿を現す……。大切な人を守るために何ができるのか? 詠う召喚ファンタジー第5弾!


 設定が凝っていて雰囲気が綺麗な魔法ファンタジー「黄昏色の詠使い」第一部完結編。
 うーん、第一部完結編だけあって、今までの登場人物ほぼ全員集合といった感じの後半の展開は盛り上がってよかったんですが、何だかもやもやした気分も残りました。というのも、ミシュダルたちとネイトたちとの対比が納得いかなくて。根っこの部分の問題は似ていても、周囲を取り巻く状況が違いすぎると思うんですよね、周りに凄い人多すぎ。失ったわけじゃないからスタートラインも違いますし。こんなもやもやのせいで、綺麗な話だと感じられませんでした。ネイト×クルーエルの関係は相変わらず好みなだけに残念。あと、間奏を便利に使いすぎな気が、傍観者に過去語らせちゃうのは好きじゃないです。
 次は短編集らしいので、ラブコメっぽい話とかがあるといいな。そうそう、クルーエルが言葉苦手っていうのは嘘だと思います。名詠できてるじゃん。


評価 ☆☆☆(6)



対なる者の証 (狼谷 辰之/ウィングス文庫)amazon

画像は公式で。

《あらすじ》
 運命はその日、突然変わった。両親をなくし、幸せとはいえないまでも平穏な暮らし。未来にあるのは不安だけだったが、シンはそれをあるがままに受け入れていた。だがラランジャという名の異様な男との出会い、そして彼がシンの手首につけた噛み痕がすべてを変えた。シンを永遠に帝国から追われる者、「禍者(まがもの)」ラランジャの「対(つい)」なる存在へと……。


 ウィングスCOMPの中ではじめて読む作家さんの作品、帝国に追われる「禍者」とその「対」となる少年を描いたファンタジー。
 表紙からBLなのかなと思っていたら、案外BL色が薄めで結構面白かったです。村で居場所がなかった少年シンが、「禍者」によって「対」という存在に変えられて、一緒に追われることになるお話。「禍者」と「対」の関係は思いっきりBLになりそうなんですが、それよりも「禍者」とは何か、シンが何を思うか、などが描かれていて普通のファンタジー(竜が出てきたりもします)。この巻では村の友達を人質にとられたりしたのもあって、シンは翻弄されていましたが、本格的な2人旅に出て、次巻以降「禍者」とどういう関係を気づいていくかが楽しみ。帝国側の人間が意外と詳しく描写されていたのもよかったです、イラーがいかにも腹に一物抱えていて活躍が期待できそう。
 全三巻なので続きもすぐに。


評価 ☆☆☆(6)