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___4月15日(火)

【今日読んだ本】

別冊 図書館戦争T (有川 浩/メディアワークス)amazon

amazonがうまく反映されないので、画像は省略。

《あらすじ》
 アニメ化御礼ベタ甘全開スピンアウト・別冊シリーズ第一弾! 武闘派バカップル恋人期間の紆余曲折アソート! ※恋愛成分が苦手な方はご健康のために購入をお控えください。


 ごちそうさまでした。
 甘々スピンオフシリーズ第1巻の感想はこの一言に尽きます。個人的には本編と比べてそこまで甘さが上だとは思わないんですが(このカップルの場合、恋人成立後よりも未満の段階の方が楽しいせい)、直接的な甘さは時々破壊力がやばいですね。一番気に入ったのは、4章頭のスポーツブラかなあ、いやー、郁バカだ(もちろんほめ言葉)。柴崎の追求もいいよなあ。あと、手塚はもうちょい頑張れ。
 しかしこれは本編のあとにまわしてよかったです(読んでないとラブラブについていけなかった)、アドバイスに感謝。別冊Uももちろん楽しみ。


評価 ☆☆☆☆(8)



___4月14日(月)

 糖分大量補給したので、そろそろウィングスラストスパートに入るつもり。ゴールデンウィーク終わりまでにコンプ目標で。


【今日読んだ本】

図書館革命 (有川 浩/メディアワークス)amazon



《あらすじ》
 年始、原子力発電所を襲った国際テロ。それが図書隊史上最大の作戦(ザ・ロンゲスト・デイ)の始まりだった―― ついにメディア良化法が最大の禁忌に手をかける!? 図書隊は良化法の横暴を阻止できるのか!? 手詰まった状況を打破する一手を放ったのは、――何とタスクフォースの山猿ヒロイン!『図書館戦争』シリーズ第4弾にして完結巻、これをもっていよいよ閉幕! 果たして、幕は無事に下りるのか――!


 売り切れで手に入れるのが遅れた図書館シリーズ最終巻。手に入れた書店でも残り1冊でした(他の3冊は売り切れ)、人気だなあ。
 今巻はさすがにやばいだろうと思って家で読んだんですが(いつもは電車内)、家にしておいてよかったです。戦闘シーンでもちょっとしたことで甘い描写が入るせいで転がりまくり、郁の性格はずるい。あと、柴崎がたまに見せる弱った姿がずるい、素晴らしい。手塚兄<柴崎 であっさりなびいちゃうのはちょっとなあという気もしましたが、甘々ならもうなんでもいいです。それに、当麻先生をめぐる一連の事件自体が、法律関連から一般市民の考えまで細かに書き込まれており、この世界でのリアリティが非常にあって面白かったです(気になっていた外国の考えの描写がちゃんとあったのもよかった)。長い長い作戦決行日は燃えて燃えて悶えました。告白シーン最高!(結局それか)
 ずっと気になっていた良化委員会側の描写は最後までありませんでしたが、これはあとがきに「あえて書かなかった」とあったので、理解はできないものの一応納得。メルフォで教えていただいたところによると番外編で一度書かれたらしいので、そのうち読めるといいな。
 1巻で一旦切ったのにこうして最後まで読めてよかったです、アニメ化に感謝。別冊も返す刀で一気読みしてもう読み終わっているので、感想は明日にでも。ごろごろ転がった、で終わっちゃってもいい気がするんですが


評価 ☆☆☆☆(8)



【今日購入したもの】
 ソウルチームでいこう! ―鞠子の占い事件簿― (小川 いら/B's-LOG文庫)
 身代わり伯爵の決闘 (清家 未森/角川ビーンズ文庫)
 マギの魔法使い エメラルドは逃亡中! (瑞山 いつき/角川ビーンズ文庫)
 あたしのエイリアン 5冊 (津原 やすみ/講談社X文庫ティーンズハート)
 架カル空ノ音4 (吟 鳥子/B's-LOGコミックス)

 買い損ねていたものとか新刊とか古いものとか。いまだに死神姫の2巻が手に入りません。「あたしのエイリアン」は昔から気になっていたブツ、ちょうどブクオフで最初の5冊が揃って100円だったので買ってみました。



___4月12日(土)


【今日読んだ本】

図書館危機 (有川 浩/メディアワークス)amazon



《あらすじ》
 王子様、ついに発覚! 山猿ヒロイン大混乱! 混乱のあまり現場をひっちゃかめっちゃかに!? 一方、玄田のもとには折口からの出版事情の揉め事相談が。出るか伝家の宝刀・反則殺法! ――― そしてそして、山猿ヒロイン故郷へ帰る!? そこで郁を待ち受けていたものは!? 終始喧嘩腰で 『図書館戦争』 シリーズ第3弾、またまた推参!


 昨日に引き続いて、図書館シリーズの第3巻。
 うーん、いいんだけど、すごくいいんだけど、引っかかる点があるのがもったいない! 2巻でよくなった恋愛描写は3巻になってさらに進化していて、恋心を自覚した郁がじったんばったんしている姿がたまんないです。1巻の感想で「進展遅くて薄味でワンパターンでいまいち」とか書いた馬鹿は出て来い。手塚柴崎ペアも、お互いに普段見せない姿を見せているあたり、進展が伺えてよかったです、3話での手塚の気遣いは反則。その3話は一般社会におけるメディア良化法をうまく表に出していて、話自体も面白かったですね。
 ただ、3冊読んできても良化委員側のモチベーションの源がどこにあるのかがいまだに分からないんです。何も考えずに上に従っているのか、それだけ社会が歪んだのか、妄信なのか、腐ってるだけなのか。全部考慮してもまだ納得できません。4話5話ではそれが気になってしまって甘さを楽しみきれませんでした。これは最終巻の終わりまでつきまといそうだなあ……。
 なんにせよ、王子×山猿が素晴らしいことは間違いないので、告白がどうなるか非常に楽しみです。


評価 ☆☆☆★(7)



美貌の魔都・香神狩り (松殿 理央/ウィングス文庫)amazon

画像は公式で。

《あらすじ》
 都の貴人たちの「香」が何者かに盗まれた!? その夜人々は、えもいわれぬ雅な楽の音を聞いたと言う??。香神ガンダルヴァの仕業と喝破した晴明は、世にも稀な美女を装い、さらには月夜叉を飾りたて、罠をはる。空駆け、天界の調べを奏でる“香神”を狩るために―。陰陽師・安倍晴明が、知略と類稀なる美貌でしかけた不敵な戦、軍配はどちらに――!?


 ウィングス・ノベルズ時代から続く、安部晴明が大活躍する陰陽師小説。
 前巻の時点で自分に合わないのは分かっていたので流し読みで済ませたんですが、それでも結構しんどかったです。主役の晴明のやる気のなさと自己中っぷりが好きになれない時点どうしようもない上、500ページ弱もあるのが辛すぎ。晴明の部下とかが無駄に多すぎるんですよね。そっちにページ割いてる暇があったら、晴明と芳明のいれかわりもどきが元に戻るのか、とかに割いてほしかったんですが、そちらはチラチラと出てくるだけでろくに進展ないですし(しかもここで打ち切られたのか、続き出てませんし)。
 ガンダルヴァは特段悪くないのに、突っかかる子供じみた晴明にイライラさせられて疲れました。今思うと、小者悪役の守魚の存在は貴重だったなあ。
 まあこれでウィングスCOMPに外れはほぼなくなりました(BLが1冊あるだけ)、あとは普通に読むだけ。以下どうでもいい話。今、BRタグ(改行タグ)をBLと打ち間違えた自分に嫌気がさしました。汚染されてるなあ……。


評価 ☆★(3)



___4月11日(金)


【今日読んだ本】

図書館内乱 (有川 浩/メディアワークス)amazon



《あらすじ》
 相も変わらず図書館は四方八方敵だらけ! 山猿ヒロインの両親襲来かと思いきや小さな恋のメロディを叩き潰さんとする無粋な良化「査問」委員会。 迎え撃つ図書館側にも不穏な動きがありやなしや!? どう打って出る行政戦隊図書レンジャー! いろんな意味でやきもき度絶好調の 『図書館戦争』 シリーズ第2弾、ここに推参!


 漫画や別冊やアニメの後押しを受けて2年ぶりに手に取ってみた、図書館シリーズの第2巻。
 1巻の時と同様、設定やら展開やらでいまいち好みじゃない点はあるんですが(砂川みたいなキャラがいるのはそれだけで辛い)、恋愛方面がよかったのでその辺全て許せちゃいました。2年前と比べて、成長したなあ自分(間違った方向に)。確か1巻の時はカップル候補2つだったのが4つに倍増していた上、メインカップルである教官×山猿がよくなってました。最後の方のおいしいシーンを色々演出してくれた手塚兄は神。何企んでいるかとかは結構どうでもいいですが、これだけで登場してくれてありがとうです。あと、小牧と毬江のカップルも好き、障害者+幼女育成と設定出来すぎ(こういう風に抜き出すとひどいな……)でもロマンチックなら転がれますね。
 で、今は危機を読んでいる途中です。これやばいんですが!


評価 ☆☆☆★(7)

【今日購入したもの】
 図書館危機 (有川 浩/メディアワークス)

 革命売り切れ地獄。



___4月10日(木)

【今日とか先日とかに購入したもの】
 図書館内乱 (有川 浩/メディアワークス)
 別冊 図書館戦争T (有川 浩/メディアワークス)
 図書館戦争 LOVE&WAR 1 (弓 きいろ/花とよめコミックス)
 日本上空いらっしゃいませ2 (佐々原 史緒/HJ文庫)
 ひまわり (ぶらんくのーと)

 再読やら購入失敗やらで新刊が読めてないので購入報告のみ。一部読み終わっているものが入っているのは気にしない。



___4月8日(火)


【今日読んだ本】

日本上空いらっしゃいませ2 (佐々原 史緒/HJ文庫)amazon



《あらすじ》
 「いつかヒカルはこの世界から離れなければいけない」判ってはいたけれど、現実を突きつけられる光。テロリストとの攻防の中、ヒカルと光の出す結論は? 異世界からやってきたお姫様と異文化交流あり、ドタバタあり、ちょっといい話ありのラブ・コメディの完結編。


 「トワイライト・トパァズ」「暴風ガールズファイト」でお馴染みの佐々原さんがおくる現代変化球コメディの完結編。
 ああ、佐々原さんが暴風打ち切りのショックでぶっ壊れた……。○ッキーを出すだけでもやばいのに、○ズニーに喧嘩うるなんて……。○ズニーからの圧力で佐々原さんの本が出なくなっちゃいますよ、なんてこったい。
 なんて戯言はおいといて、他シリーズの最終巻に比べると劣るものの普通に面白かったです。1巻のときと同様に悪ノリしてネタをふんだんに入れつつ(佐々原さんはサッカーほんと好きですね)、現代メディアをうまくファンタジーと組み合わせているあたりがよかったなあと。大ボスにああいうキャラクターを持ってきたのもなかなか新鮮でした。ちょっと恋愛的には盛り上がりがいまいちでしたが、「帰るときにどうなるか」が焦点の物語だから仕方ないですかね。
 さて、次は何が出るんでしょう。出るはずのホラーが難航、フェリオス大陸も難航のようですし……。そうだ、フェリオス応援のために、暴風待ちの人はみんなトパァズ買えばいいんだ。トパァズ売れる→フェリオス大陸の続編売れる→暴風復活 でみんな幸せ!


評価 ☆☆☆(6)



Tears Roll Down6 (たかもり 諌也/ウィングス文庫)amazon

画像は公式で。5巻の画像がamazonにあったのは奇跡だったようです。

《あらすじ》
 アリスの前に現れた謎の美女は、「自分はアリスの姉で、〈楽園〉からやってきた」と言う。キアラ??〈赤の女王〉の側近の彼女は、アリスを攫い、レイブンのもとへは〈白の王〉からの使者がやってくる。かつて、愛するメドラを殺し、レイヴンの心も体も破壊した〈白の王〉からの使者が……。明らかになる真実、むくわれぬ想いともうことのない過去。今、〈楽園〉の運命をもまきこんで、憎しみと愛に彩られた物語の幕が閉じる……!!


 昨日に引き続いて「Tears Roll Down」、すべてに決着がつくはずの最終巻。
 のはずだったんですが、なんか斜め上に展開したあげく、伏線未回収で終わったりしていて少し消化不良気味でした。書き下ろし短編まで使ったグリフォンの中の人関連があっさり放置されて終わったり、ドードーが情けないだけのキャラのままだったり、もう少し何とかならなかったのかなあ。レイヴンVS白の王の対峙もやけにあっさり終わっちゃいましたし。引っ張ってきた黒幕がこんなんでいいのか。「赤の女王」のしおらしい姿はよかったし、色々と驚く事実も明かされたりとそれなりには楽しめたんですけど、それだけに消化不良がもったいなかったです。
 さて残るシリーズも少なくなってきました。三千世界はGWあたりに一気に読むとして、あとはS-Aか……。


評価 ☆☆☆(6)



___4月7日(月)

 今年もラノフェスは行けそうにありません。須賀さんのインタビューは見たいんですが残念。


【今日読んだ本】

Tears Roll Down5 (鷹守 諌也/ウィングス文庫)amazon



《あらすじ》
 ただひとり、深く深く愛した女・メドラは死んだ。楽園の〈白の王〉の命によって惨殺されたのだ。回復することのないレイヴンの心の傷と闇。だが、かつての自分の顔をした〈フェイスレス〉・グリフォンだけには、レイヴンも心をひらく。笑顔を向ける……。グリフォンもまた、レイヴンにのみ「主人(マスター)」と呼びかけるが……。「ワン・アンド・オンリー」、そして、チェシャ猫の辛い過去とその訣別を描く「ペルソナ・システム」、書き下ろし「闇に降る雨」を収録!!


 仮面で素顔を隠す人たちが暮らす街が舞台の、暗めだけど温かみもあるファンタジー「Tears Roll Down」、全6巻のうちの5冊目。
 チェシャ猫ー! 一つ目の中篇はおいといて、チェシャ猫が主役になっている二つ目の中篇が、このシリーズ中で一番といえるくらいいい話でした。普段は馬鹿なくらい明るくてひねくれているチェシャ猫の秘密が明かされるお話なんですが、思ったより重い設定にびっくり。あと、この作品で女装が出てきたことにもびっくり。長年のがんじがらめの呪縛を吹っ切るチェシャ猫の姿から、今までのレイヴンやアリスとのふれあいがどれだけ大切なものか伝わってきたのがよかったです。このシリーズの重要要素である「仮面」も生かされていたし、いい話でした。
 しかし、先日の「百年の満月」もそうですが、主役よりもその脇を固めるキャラの方がはるかに魅力的だから困ります。どちらも主役2人にBL風味が露骨に混じってるのが問題なんですけどね。2人が主役の一つ目の中篇はいまさらで「ふーん」って感じでしたし。
 残り1冊、チェシャ猫とアリスの出番が多ければいいなあ。


評価 ☆☆☆★(7)



黎明の双星1 (花田 一三六/C★NOVELSファンタジア)amazon



《あらすじ》
 支配者たる聖典派、貧困に喘ぐ農民達の教会派。工場に変貌する農地、耕地を失う農民。隣国リュベリオンの貴族ランカスター家、母国シャムロックを売り渡したオニール家―リィーン・ランカスターとダグラス・オニール。二人の『邂逅』は運命だった。


 花田さんの数年前の作品、激動の時代にある2つの星を舞台にしたSFファンタジー。なのかなと思って買ったら、全然SFじゃない普通のファンタジーでした。タイトルだけで内容を適当に推察するのはやめましょう。
 実際の中身は、被支配地の独立を企てる2人の青年の生き様を描いた話でした。この1巻は少年時代が中心なこともありさほど盛り上がりはしないものの、無力感とか少年ゆえの純粋な志とかの描写が非常なうまく、さすがの安定っぷり。ただ、何冊も読んできて少し「花田節」に飽きてきた感もあり。「大陸」シリーズをはじめて読んだときみたいな鮮烈な面白さは感じなくなりました。
 続きは読むものがなくなってからかなあ。


評価 ☆☆☆(6)



___4月5日(土)

 再インストしたついでに、楽しそうだったTwitterをいれてみる。ネット小説の一行感想とかをこっちに書いていこうかなと。あと、メルフォと並んでコメント欄代わりにでも(blog化するつもりはないので)。なお、3日坊主になる可能性は否定できません。


 メルフォレス。

>TSものといえばキリサキ(田代裕彦)は入りませんかー。

 未読なんですが、それってネタバレになりませんでしたっけ? まあ今回は男装限定なので除外しておきます。(ちなみに、10つけているアレとかもネタバレになるんで泣く泣くいれてません。最高の男装なんですが。)


【今日読んだ本】

メグとセロン1 三三〇五年の夏休み<上> (時雨沢 恵一/電撃文庫)amazon



《あらすじ》
 ルックスも頭も良くて女子に大人気のセロンと、一見可愛くおとなしそうで実は正義感あふれる天然系(?)のメグを中心に、個性豊かな仲間たちの、恋あり、友情あり、ミステリーあり、のワクワクハラハラドキドキ学園物語がスタート! 夏休みに入ってすぐ、親友・ラリーの誘いで、演劇部の合宿(手伝い)に参加したセロンは、メグも合宿に参加していることを知る。なんとか親しくなれないかと苦心するセロン。そんな中、学校敷地内にある、今は使われていないはずの古い倉庫の地下に、謎の人物(?)が潜んでいるらしいことを知る。セロンは、ラリーやメグを含んだ個性豊かな仲間たちと倉庫探索に乗り出すが――!?


 なにやら恋模様がいいらしいので買ってみた、久々(約4年ぶり)の時雨沢作品。
 ああなるほど、これはセロンかわいい。クールで優等生な姿と、好きな子と手をつないだら沸騰しそうなくらい乙女な姿のギャップがたまりません。ちょっと会話をかわしただけで、真面目な表情で「幸せ……」とかね、もうね。男ですけどね。
 まあぶっちゃけ、かわいさ的にはどうみてもセロン>>メグなわけです。セロン以外のキャラで特段気に入った人はいなかったし、みんなでちょっと危険でワクワクする冒険だー、的なノリもそこまで好きじゃないんですけど、セロンのかわいさだけで続きを読む気になれますね。思いが伝わるには5冊くらいかかりそうな進展具合ですが、今後が楽しみ。
 しかし、( ゚д゚ )なサブタイトルは狙っているようにしか見えませんでした。狙ってますよねこれ?


評価 ☆☆☆(6)



癒しの手のアルス 嘘つきたちが駆けていく (渡瀬 桂子/コバルト文庫)amazon



《あらすじ》
 一見普通の夫婦のアーウィンとアイリス。ふたりが暮らす村に、タイレンから竜騎士が訪れる。あらゆる病を治す「癒しの手」を持つアルスを探しに来たというが…。リリカル・コミカル・ファンタジー!!


 「打ち切られ方がとてもひどい」という噂を聞いて、興味本位に手を出してしまった、結構昔のコバルトのファンタジー。
 すごく、とはいかなくても普通に面白かったです。タイトルやあらすじからコメディなのかと思いきや、中身は意外と重たいところもあるお話。「癒しの手」という特殊能力のせいで色々辛い目にあいながらも、困っている人を見捨てられないお人よしっぷりと、女装を心から楽しんでいる変人さが合わさった主人公のアルスが気に入りました。最後の煙に巻いたような立ち去り方が、さわやかで似合っていてよかったです。他のキャラもなかなか、というよりはアルスに引きずられて魅力的に見えたのかな、ラティスが「国のため」から解放されたのとかアルスのおかげですし。
 さて、続きはどうしましょうか。男二人の一話完結型のお話だから、恋愛はまったく絡んでこなそうなのがちょっとマイナスですが、うーん。


評価 ☆☆☆(6)



___4月4日(金)

 再再インストから帰還、ようやく快適に。
 
 メルフォで「放浪息子」を薦めていただいきました、1巻は読んだはずなんですが、ほとんど記憶に残ってないことから考えるにあまり好きになれなかった模様。思いっきり男女ジェンダー物のはずなのになんでだろう。


【今日読んだ本】

〈本の姫〉は謳う2 (多崎 礼/C★NOVELSファンタジア)amazon



《あらすじ》
 病に倒れた母のため、一度は捨てた故郷へ〈姫〉と帰るアンガス。町を覆う不吉な病に文字(スペル)の気配を感じる二人だが……。一方、彼の帰りを待つセラは、彼の負う運命を聞かされ??!!


 煌夜祭の多崎さんがおくる、西部とSFと遊牧民と色々入り混じったファンタジー「〈本の姫〉は謳う」第2巻。
 期待通りに面白くなってきて幸せです。1巻ではろくに分からなかったスタンプ回収サイドと天使サイドの繋がりがだんだんと見えてきて物語の深みが増した上、 個々の話もロマンチックになってきて1巻よりも気に入りました。特に天使サイドがガチガチだった1巻からこんなにも甘くなったのは望外、アザゼルには残された者代表として幸せになってほしいですが、悲恋かなあ……。もちろんアンガスも格好良かったです、戦闘での心の強さだけでなくて、姫への思いやりも見せてくれたり、いい男だよなあ。これはセラじゃなくても惚れます。あと印象に残ったのは天使のすごい小物っぷり。「新世界の神になる」の死亡フラグには思わず笑っちゃいましたよ。
 さて、続きが4ヶ月以内には出ますように。また半年待たせたら編集部ゆるさない。


評価 ☆☆☆☆(8)



百年の満月4 (たかもり 諌也/ウィングス文庫)amazon

画像は公式で。

《あらすじ》
 リュシアンの母・美しいオルタンスの亡骸を葬るため、ヴィクトルの故郷から彼の同族たちがやって来た。年を経た深い眼差しを持つ少女エヴァと、ルビーの瞳に激情を秘めた青年ナーダシュ。不老不死のリデリク・ナダリ??吸血鬼??。ニゲラの花に囲まれた愛するオルタンスに、リュシアンとヴィクトルは、永遠の別れを告げる……。美しいヴァイオリンの響きとともに、物語は幕を閉じる!!


 3巻からかなり間が空いてしまいましたが、19世紀後半のフランスを舞台に人間と人外との友愛を描いたファンタジーの完結編。
 あれ、最後に急に男女ラブ寄せが。今までの数冊は気弱な音楽家リュシアンの成長がメインだったんですが、3巻でリュシアンが十分に成長してしまったため、今巻ではややサブキャラのマリーにメインスポットが。登場人物の中では一番好きだったし幸せになってほしかったので、ナーダシュといい雰囲気になりそうなのは素直に嬉しかったんですが、最終巻でこれなのはどうなんだろうという気も。まあ、リュシアン関連もいい話ありましたし、「人間は美しい音楽のようなもの」というメッセージも、今までのリデリク・ナダリの描写からそれなりに実感ともなって伝わってきましたし、大きい盛り上がりはなかったですがいい最終巻でした。
 「リュシアンとヴィクトルの友情以上恋愛未満が書きたかった」というあとがきは見なかったことにして、次は「Tears Roll Down」の残りを。友情以上はウィングスでは結構です。


評価 ☆☆☆(6)


【今日購入したもの】
 帝冠の恋 (須賀 しのぶ/コバルト文庫)

 身代わり伯爵が売ってません、他所の感想チラ見した限り素晴らしそうなのに……。



___4月2日(水)

 OS再インストしたらやたら不調。もっかい再インストするかなあ……。
 
 いくつかメルフォレスー。

>あ、薔薇の剣って男性の方が主なんですね。(中略)ところで今でも入手可能なんですね?私は2巻だけどうしても新冊で発見することが出来ませんで…。

 ごめんなさい、古本買いです……。新旧はあまりこだわらないんで、絶版すれすれの作品とかは普通に古本で集めます。

>男装ものといえば、遠征王シリーズは違うのでしょうか? あと、田中芳樹先生の『風よ、万里を駆けよ』はどうでしょう?

 遠征王は一瞬入れかけたんですが、アイオリアは女王として通っているので外しました。「風よ、万里を駆けよ」は他の方からも紹介されたものの、ライトノベルか微妙なので保留中。これも読んでみようかなあ、田中芳樹作品は銀英伝しか読んでないことだし。


【今日読んだ本】

マスケティア・ルージュ 深紅の銃士 (志麻 友紀/角川ビーンズ文庫)amazon



《あらすじ》
 「自分の生きる道は、自分で切り開くんだ!!」ジュリアは男の子同然に育った、炎のように激しい少女。突然降りかかった結婚話に反発し、自由を求め憧れの銃士になるため、アンジェの都に向かう。そこで出会ったのは、そこか皮肉な影をもつユーグをはじめ、三人の魅力的な銃士たち。さらに、アキテーヌの王妃をめぐる巨大な陰謀に巻き込まれていく…。


 男装ライトノベルとして挙がった一冊、亡国の血をひく男勝りの少女が男装して銃士隊に加わる逆ハー&陰謀劇風味ファンタジー。
 上の一行で8割方内容が説明できてしまった気がするくらい分かりやすい話だし、ちょっと主人公が優秀すぎてなんだかなあという気もするんですが、それでもかっこいい女の子が奸臣どもの悪巧みを打ち砕く痛快なお話はいいものですよね、というわけでそれなりに面白かったです。……あれ、これ以上書くことがない。
 男装物としては、バレバレっぽいのにバレないのが少々居心地悪かったです。バレシーンにおける主人公の動揺やその後の恋愛はもちろん気になりますが、王宮陰謀劇にはあまり興味が持てないので、続き読むかは微妙。


評価 ☆☆☆(6)



桜咲くまで勝負です! (榎木 洋子/コバルト文庫)amazon



《あらすじ》
 高3の幸乃が一目惚れしたのは1年生男子! 卒業目前、この恋がうまくいく可能性なんてあるの!? 幸乃の親友・陽子や、きゃぴきゃぴ2年生・千春の恋を描く、榎木洋子初の傑作ラブストーリー短編集!!


 deltazuluさんの感想を見て気になったので手を出した、榎木さんの学園ラブストーリー短編集。
 話によって当たり外れが大きかったですが、なかなかでした。1篇目は一目惚れで押せ押せなお話、最初の数ページ読んだときには、不思議ちゃんな一人称についていけなくて外れかなと思ったんですが、慣れてからは女の子のパワフルさとしたたかさに溢れていて読んでいて楽しい話でした。でもそれより気にいったのは三篇目、惚れっぽくて人の気持ちをろくに考えない女の子が失恋を通じて成長するお話で、失恋同士なのに傷の舐めあいにならない前向きさがよかったです。一方で、三角関係な二篇目はいまいち、こういう話に中途半端なファンタジー要素はいれてほしくなかったですね、分かりづらかったですし。
 榎木さんは「龍と魔法使い」が合わなかったので他作品ノーチェックだったんですが、もったいなかったなあ。どうも1冊だけで著者切りしちゃう癖があるので気をつけないと。作品によって当たり外れが大きい人も結構いますし(例:響野さん)。


評価 ☆☆☆(6)


【今日購入したもの】
 〈本の姫〉は謳う2 (多崎 礼/C★NOVELSファンタジア)
 丘の上のバンビーナ (鈴木 有布子/ウィングスコミックス)