2月28日(土) |
ラ管連ボドゲ会に参加してきましたー。ボードゲームやってるとあっという間に6時間たつから恐ろしいです。以下遊んだゲームの感想。 6nimmt マイナス点を出来るだけ取らないように頑張るカードゲーム。大人数でできて、ルール分かりやすくて、実力差も出にくい、とてもよいゲームです。でも結構な経験者なのに、ぞろ目3枚も取ってしまうのは情けないよ! ギャラクシートラッカー 初プレイ、宇宙船をうまく組み立てて荷物を運搬するゲーム。宇宙船のチップの組み立てが速度勝負というのが、ボードゲームにしては非常に珍しかったです。速く組み立て切り上げた方が有利だけど、宇宙船は大きいほうが有利、と切り上げの判断が難しいのが面白い。でも今回のプレイは、ほとんどの宇宙船が荷物運べずに大破するという惨状。馬鹿ゲーと皆が言ってるのがよく分かりました……。 サンファン 初プレイ、プエルトリコのカードゲーム版。単純化している割に色んな戦術がとれそうで、いい簡略化版だなあという印象でした。でも、どうしても本家と比べちゃって、少し物足りなさも。船で出荷できなくてぐあーとなるのが好きなのです<プエルトリコ プレイの方は売却ボーナスを軽視しすぎて負け。 ダイヤモンドクラブ これも初プレイ、宝石を仕入れて屋敷を飾り立て、最も優雅で紳士な貴族を目指すゲーム。人の狙いを読んで妨害しつつ、自分の欲しいものを安値で仕入れるという駆け引き的な要素が強めで、疲れましたが面白かったです。木を植えまくったリッパーさんが勝利、自分は動物に走りすぎて負け。でも、「これで勝つ人は紳士じゃない」というでるたさんの発言は的を射ている気がします。 レース フォー ザ ギャラクシー やっぱり初プレイ、宇宙を開拓するカードゲーム。コンボ作成ゲーらしいですが、カードの種類が多すぎて、面白さを掴む前に終わってしまいました。でも昨年のボードゲーム大賞1位らしいし、また遊んでみたいです。 月末恒例の3月購入予定リスト。 薔薇のマリア Ver5 つぼみのコロナ2 (十文字 青/角川スニーカー文庫) キャンディ・ポップ2 (倉吹 ともえ/ルルル文庫) ピクテ・シェンカの不思議な森 魔法の指輪と失くした思い出 (足塚 鰯/コバルト文庫) 平安ロマンティック・ミステリー 嘘つきは姫君のはじまり 恋する後宮 (松田 志乃ぶ/コバルト文庫) 白薔薇と吸血鬼 (倉世 春/コバルト文庫) 身代わり探偵スピカ 逢いたくても逢えない相棒 (ココロ 直/コバルト文庫) 鳥は星形の庭におりる (西東 行/講談社X文庫ホワイトハート) デュラララ!!×5 (成田 良悟/電撃文庫) 秋期限定栗きんとん事件 (下) (米澤 穂信/創元推理文庫) 雛のほそみち 〜青葉若葉の恋道中!〜 (小川 いら/B's-LOG文庫) SH@PPLE―しゃっぷる―5 (竹岡 葉月/富士見ファンタジア文庫) やおろず弐 でこぼこな恋、始めました。 (古戸 マチコ/イースト・プレス) 3月はなんといってもやおろず弐。あと、ホワイトハートの新人さんが楽しみ。 【今日読んだ本】 ◆ 秋期限定栗きんとん事件 (上) (米澤 穂信/創元推理文庫) 【amazon】 《あらすじ》 あの日の放課後、手紙で呼び出されて以降、ぼくの幸せな高校生活は始まった。学校中を二人で巡った文化祭。夜風がちょっと寒かったクリスマス。お正月には揃って初詣。ぼくに「小さな誤解でやきもち焼いて口げんか」みたいな日が来るとは、実際、まるで思っていなかったのだ。――それなのに、小鳩君は機会があれば彼女そっちのけで謎解きを繰り広げてしまい……シリーズ第3弾。 約3年ぶり、小市民になりきれない男の子と女の子が小市民を目指すシリーズ第3巻。 やっぱこの2人に小市民は無理だよ、うん。なんとか小市民に戻ろうとしつつ、でもどうやっても地を出さずにはいられない2人が微笑ましくもあり少し哀れでもあり。小佐内さんはまあ無理に決まってますが(黒さがにじみ出てますし)、小鳩くんの謎解き脳は涙ぐましかったです。でもこれで相手が普通の女の子だったら小鳩くんに腹立ててたかも、仲丸さんだから許せました。 事件の方はまだ種がまかれている段階。瓜野視点が踊らされているの見え見えで楽しくないのもあって、今のところ面白さは既刊に劣る気がしますが、続き読まないとなんとも言えませんね。幸い下巻の発売は2週間後なので、中身忘れないうちに読めそうです。2巻と間が空きすぎて、北条がどんな人だか全く覚えてなかったですよ! 以下どうでもいい話。栗きんとんをおせち以外で食べたことなかったんですが、今ぐぐったらおせちと違いすぎて驚きました。甘党としてはこれは食べてみないと、というわけで下巻出る前には食べてみます。 評価 ☆☆☆(6) |
2月27日(金) |
【今日読んだ本】 ◆ ミラクルチロル44キロ Bパート・ミラクルフレーバー (木村 航/メガミ文庫) 【amazon】 《あらすじ》 恋人を蘇らせるために「いのちの募金」を集めていた田丸くんは、つぼみを助けたため大きなペナルティを背負った。つぼみは、自分の「1生」を募金すべきか、ますます逡巡する。キュートでホットで、ちょっとミラクルなラブストーリーここに決着! 女子ぢからが足りなくて緊張するとお腹ぎゅろろろな女の子が主人公の現代ファンタジー、完結編。 凄いような凄くないような、なんだか感想が書きづらい作品でした。「恋人を蘇らせるため悪魔と契約した男の子との恋の話」というファンタジーな面と「4世代家族が崩壊して再生する物語」という現実的な面を持っている、メガミ文庫でこんなん出すの? と思ってしまう作品。どちらの話も先が読めなくて気になる作りになっていて、主人公の成長と絡めながらどちらにも蹴りをつけていて面白かったです。入院しているひいおばあちゃんと真っ向から向き合う話なんてそうそうないです、14歳女子のつぼみ超頑張った。 でも一方で、狐に化かされたような釈然としない気持ちも相当つきまとったんですよね。ラストがあっさりでやや拍子抜けなのも原因のひとつではあるんですが、途中でもしっくりこないところがあったのも確か。色々詰め込みすぎなのかも。全体として、ライトノベルな文芸の名作のなり損ね、みたいな印象を受けました。 ちなみに、キャラ小説としても、純真で背伸びしていて主人公に淡い恋心を抱いている小学生、ツンツンツンデレなおじいちゃん、いちいち台詞がかっこいいお母さんなどいて、結構よかったりします。木村さんの話に出てくるお母さんって強烈な人多いなあ。でもヒーローの田丸くんは微妙、半分流され気味な選択をしただけでかっこよくない。義理の弟というおいしいポジションになった小太郎の数年後の大逆転を祈っています。そんなことになったらこの話台無しですが! 一般文芸でも最近作品出してるしそっち行っちゃうのかもしれませんが、またぴよキンみたいな話も読んでみたいです。あとジャンクルの続き。 評価 ☆☆☆★(7) 【今日購入したもの】 秋期限定栗きんとん事件 (上) (米澤 穂信/創元推理文庫) |
2月26日(木) |
【今日読んだ本】 ◆ 居眠りキングダム (野梨原 花南/コバルト文庫) 【amazon】 《あらすじ》 古文の授業中で眠りに落ちた岡野修一は、瞬間見たこともない荒野に立っていた。彼はそこでスピカと名乗る男と出会い、プルケリマという銃を渡される。信念を弾丸に変える銃だ。そんな武器を相棒だと言われ、岡野は混乱した。だが、彼を無視してスピカは言う。「キングダムへようこそ」と。古文の授業中に起きた、おかしな出来事。それは、異世界の王国の人々を悪魔から救うための手段で…!? 野梨原さんの積みを崩そうフェアの1冊、男の子が主人公の異世界ファンタジー。「よか悪魔女」一気読みするかも、とか言ってましたが、手に入らないので先にこちらへ。 今まで読んだ野梨原さん作品とは一風変わったお話でした。かっこいい女の子が出てこなくて、かっこ悪くてちょっとだけかっこいい男の子が主役です。一応ロマンスらしいんですが、異世界で出会った女の子とお互い一目惚れして、大した障害もなくあっさりくっついてしまうので、その辺はかなり肩透かし気味。女の子はサブキャラ並に出番少ないですし。でも、「この子が好きだー!」という気持ちやドキドキを、つたなくもむき出しな言葉で描いているあたりは初々しさが出ていてよかったです。 この話の見所は、ロマンスよりも青春面。夢を目指して輝いている同級生にちょっと嫉妬したり、そいつが不幸にあって少し喜んだり、そんな自分に自己嫌悪したり、うまく慰められなくてさらに自己嫌悪したり。そういった気持ちがとても生々しくて、「うがー」と叫びたくなりそうでした。野梨原さんはヘタレな男の子書くのうまいなあ。 実はメインのストーリーはいまいちだったりするんですが、それ以外の部分で楽しめました。でも女の子主人公の話の方がやっぱり好きかも。 評価 ☆☆☆(6) |
2月24日(火) |
【今日読んだ本】 ◆ いつも心に剣を1 (十文字 青/MF文庫J) 【amazon】 《あらすじ》 魔女という存在が恐れられていた時代。兄妹として育てられた少年レーレと少女ユユは、故郷を飛び出し旅をしていた。「わたしの言うことはぜんぶ聞きなさい!」勝ち気なユユに振り回されつつも、心のどこかで小さな幸せを感じていたレーレ。そんな旅の途中、拾った金の指輪が原因でユユはとある疑いをかけられてしまう。しかし、これは二人が巻き込まれる大きな嵐の小さなはじまりにすぎなかった……。『薔薇のマリア』(角川スニーカー文庫)の著者が描く、儚くも強い愛と絆の物語。―――「ユユがいないと意味がない。絶対、助けるから」――― 薔薇マリの十文字さんがMF文庫Jからおくりだすファンタジー。「え、十文字さんがMF? 嘘でしょ?」と思ったのは自分だけじゃないはず。 うわー、これから欝になりそうな予感がひしひしとします……! 基本的には「男の子が魔女たちにさらわれた女の子を救い出す」という王道ストーリーなんですよ。しかも、アテもなく家から飛び出してきた2人で頼りになるのはお互いだけ。互いのことを半身みたいに大切にしている様子がとてもよかったのです。普段は女王のようにレーレに接しているユユだけど、1人になった時に心の根っこにはしっかりレーレがいるところとかたまらないです。 でも、それぞれが抱える生来の宿命みたいなものがこれから先2人の道を分かつフラグがたちまくりなんです。レーレの心がどんどん傷ついていきそう。で、それが嫌かといわれるとそうではなく、「そんな欝展開見たくない……」と思う気持ちと「そうなった2人の関係、胸が引き裂かれそうですごく良さそう!」と思う気持ちが、自分の中で共存していてとても複雑。見たいような見たくないような。 その他では、孤独からくる恐怖の心理描写が見開き2ページにわたりビッチリと書きこまれている場面があったり、聖騎士団の気持ち悪さが半端なかったりするあたりは、十文字さんらしさが出ていて面白かったです。教会と魔女の争いには何か裏がありそうですし、セルジュがレーレに向ける反発心も不可解だったりと、色んな意味で先が気になりますね。 今後の展開次第で、名作になりそうでもあるし、逆に物凄く嫌いになりそうでもあります。どちらに転ぶか分からないですが、とにかく続きが楽しみ。 評価 ☆☆☆★(7) 【今日購入したもの】 いつも心に剣を1 (十文字 青/MF文庫J) |
2月21日(土) |
【今日読んだ本】 ◆ ヴァンパイア執事 〜お嬢様と血の密約〜 (入 皐/一迅社文庫アイリス) 【amazon】 画像は公式で。 《あらすじ》 ソラーレ教の聖少女・レイラには、禁断の秘密があった。レイラの執事・ダリウスは日の光の下でも活動のできる吸血鬼で、レイラは彼に自らの血を与えていたのだ。周囲には決して認められない禁じられた行為――それでもレイラはダリウスの求めに応じ、ダリウスは彼女に絶対の忠誠を誓っていた。そんなある日、二人は吸血鬼による殺人事件に巻きこまれてしまい――!? 血の密約で結ばれた禁断の主従関係。その行方は…。 今月のアイリス新刊、売れ線の2つをくっつけてみました的なタイトルのファンタジー。 ラブ+ちょっとエッチ+ミステリーで、読了後につい富士ミスを連想してしまったお話でした。一行概要を書くと、人間のお嬢様と吸血鬼の執事が、吸血鬼による殺人事件を調査するミステリ仕立てな物語。もっと2人をストーリーのメインに据えてくると思っていたんで意外でした。で、ミステリとしては特に印象に残る点はなかったんですが、肝心のヴァンパイアな執事の部分はなかなか。こっそり血を吸う吸われる関係+身分差+2人ともお互いの気持ちを知らない、というベタベタ設定ながら、相手のことを好きな自分の気持ちに少しずつ気づきはじめる様子など、心理描写が丁寧なのがよいです。吸血鬼ゆえの不老問題+身分差問題に2重に苦しむダリウスの姿に萌え(?)ました。傍から見てると、最初の時点で両想いなんですけどねこの2人。 ヴァンパイヤにつきもの(の)血を吸うシーンは主人公が普通に喘いでます、少女向けレーベルにしてはかなり頑張ってるように見えました。でも電車の中で読める程度ですし、分量は大したことないので苦手な人も大丈夫かと思われます。 そんなわけでそこそこ楽しめましたが、展開がある程度読めるし続き買うかは悩むところ。 評価 ☆☆☆(6) |
2月20日(金) |
【今日読んだ本】 ◆ 封仙娘娘追宝録11 天を決する大団円(下) (ろくご まるに/富士見ファンタジア文庫) 【amazon】 《あらすじ》 かくて殷雷刀の打ち直しは行われ、爆煙が消えた後に殷雷が現れた! しかしその姿からは黒色が抜け落ち、全身が白銀に輝いていた……。本当に殷雷は復活したのか? そして和穂の運命は? シリーズ完結編の下巻!! とうとう発売された、地上に落ちた宝貝を回収する話だった「封仙娘娘追宝録」完結編。前巻同様、ネタバレなしに感想が書ける気がしないので、以下反転。 読み終わった直後、「ついに終わったーーー」という感無量な気持ちと「これで終わりかよおおおお!」と叫びたい気持ちが半々くらいでした。とりあえず龍華生きてるんですかこれ!? 世界の恨みを背負った+ラストの和穂の意味深さのせいで不安すぎます。多分奮闘編に続くってことでいいんでしょうけど、奮闘編でこの時代の龍華の出番ありましたっけ? 今までの行動の理由のネタばらしがあったときはその思いに「うああああ」とくるものがあったんですが、それだけにこのラストは気になりました。近いうちに奮闘編読み返そう……。 しかし、最後の最後にあんな伏線を持ってきたのにはびっくりしました。そんなマイナーな伏線忘れ去ってますよ! でも、到底大団円を迎えそうにない局面(というか、途中は「これ終わるの?」と思ってました)から納得いくように綺麗にまとめあげたのはさすが。この世界観でそのネタは完全に盲点でした。静嵐が散々匂わせた割には意外と普通だったり、夜主が龍華に似てる理由が結局分からずじまいだったりと残念な点もありましたが、最後以外は満足いく最終巻でした。 さて、今後短編や別作品で著者に出会えることはあるんでしょうか。短編はほんと見事な出来なので、是非また読みたいんですが。 評価 ☆☆☆☆(8) 【今日購入したもの】 封仙娘娘追宝録11 天を決する大団円(下) (ろくご まるに/富士見ファンタジア文庫) ヴァンパイア執事 〜お嬢様と血の密約〜 (入 皐/一迅社文庫アイリス) |
2月17日(火) |
【今日読んだ本】 ◆ バベルの歌姫 ―悪霊娘と落ちてきた恋人― (夏目 瑛子/B's-LOG文庫) 【amazon】 《あらすじ》 バビロニア辺境の村。ルシータは死んだダメ父親の稼業を継ぎ、“悪霊栽培”をしている。悪霊たちに愚痴や罵倒を浴びせ、黒く大きく育てて売るのが彼女の仕事。おかげで毎日がストレスたっぷりのルシータは、ある晩、天空で遊び呆けていた月の騎士にムカついて、貰い物の矢を射掛ける。まさか空まで届くわけもなし、ほんの憂さ晴らしのはずだった。しかし次の朝、家の前には大怪我をした美青年が倒れていて――!? 恋が天から降ってきた!? えんため大賞作家が綴る、誰にも止められない恋の始まり! 今月のビズログ新刊、悪霊を育てて生計をたてる女の子が主人公のラブファンタジー。 むー、ヒーローがいけ好かなかったせいで始終楽しめませんでした……。最近流行りの俺様タイプのヒーローだったんですが、俺様の度がちょっと過ぎるように思えました。主人公の言葉を曲解したり耳を貸さなかったりで会話のキャッチボールがあまり成り立っていなくて、身勝手すぎる言動にすごくイライラ。おまけに根が軟派なダメ男にしか見えないため、愛の言葉を囁かされても嘘くさく聞こえて全くときめかず。これ主人公幸せになれない気がします。そもそも元を正せば、月騎士の長の指導怠慢が悪い気がするんですが。そのあたり含め、天界の設定に腑に落ちないところが多かったです。 でも、主人公は悪くないんです、悪霊育てる姿なんかはデビュー作の変てこさを受け継いでいて面白かったです。妹思いのいいお兄ちゃんもいたし、地上の面々だけで話が進んでくれればよかったんですが。 ヒーローさえ良ければ楽しめたと思うので残念でした。幸い単発作品なので、次回作は改めて注目で。 評価 ☆☆(4) ◆ 俺の妹がこんなに可愛いわけがない (伏見 つかさ/電撃文庫) 【amazon】 《あらすじ》 俺の妹・高坂桐乃は、茶髪にピアスのいわゆるイマドキの女子中学生で、身内の俺が言うのもなんだが、かなりの美人ときたもんだ。けれど、コイツは兄の俺を平気で見下してくるし、俺もそんな態度が気にくわないので、ここ数年まともに口なんか交わしちゃいない。キレイな妹なんかいても、いいことなんて一つもないと、声を大にして言いたいね(少なくとも俺にとっては)! だが俺はある日、妹の秘密に関わる超特大の地雷を踏んでしまった。まさかあの妹から“人生相談”をされる羽目になるとは──!? 説明不要の昨年の話題作。どんなものか前から少し興味はあったものの、自分がこれをラノサイ杯で入れることはありえないと判断して、こんな今更なタイミングに。 話題になったのも納得、一発ネタを上手く料理しているお話でした。やってることはオタクがオフ会で失敗したり友達作ったり親バレしたりと普通なのに、ありそうでなかった「今時な妹が重度の隠れオタク」設定を加えるだけでグンと面白くなっていて、着想の勝利だと思いますこれは。ありがちなネタも裏返して見るだけですごく新鮮に映りましたし、そのネタに共感できる部分もあって楽しく読めました。親バレ怖い怖い、そんな時期もあった気がします(遠い目)。 ただ、妹をかわいいとは思わなかったです、主人公よりも妹の立場にたって読んでいたこともあるし、このツンツンな現在だけ見せられてかわいいと思うのは無理でした。むしろ妹と対照的な幼馴染の方がかわいかったですね、比較対象でしかないのが残念でしたが。 やっぱり好みとは外れているし、続編で面白くなる気はしないので、とりあえず続きは様子見。 評価 ☆☆☆(6) 【今日購入したもの】 バベルの歌姫 ―悪霊娘と落ちてきた恋人― (夏目 瑛子/B's-LOG文庫) 俺の妹がこんなに可愛いわけがない (伏見 つかさ/電撃文庫) |
2月16日(月) |
【今日読んだ本】 ◆ レギ伯爵の末娘 よかったり悪かったりする魔女 (野梨原 花南/コバルト文庫) 【amazon】 《あらすじ》 住み込みの見習い魔女・ポムグラニット。魔女らしいことをすれば休みをあげると先生に言われ、13人の義姉たちにいじめられているというレギ伯爵の末娘をたすけようとするが、噂は真っ赤な嘘で…!? 魔王シリーズが完結したらしいので、そちらを読むためにまずは野梨原さんの積みを崩そうフェア。まずは、魔女見習いが主人公の「よか悪魔女」シリーズ第1巻。 すごく野梨原さんらしい作品でした、これ好きです。「ちょー」シリーズなどにもあった、「まーなんとかなるでしょ」的ないい意味で適当な雰囲気がいいんですよね。脇役の人たちがさりげなくいい人だったりするのがじんわりときます。そして女の子が男の子よりもかっこいいのが野梨原さん作品。ポムグラニットのゴーイングマイウェイな前向きさと開けっぴろげな感情表現が気持ちいいです。 それに加えてお話も面白かったです。なんといってもマダーですよ。呪いのせいで性別不安定な子なんですが、ポムグラニットが男の子たちよりも男前なために不思議な恋愛模様ができあがってます。普通の少女小説ならマダーは女の子に戻ってアザーと結ばれてめでたしとなりそうなところが、こんな風にカオスになってしまうのがさすがというか。おまけに、ヒロイン(?)なのに主人公や婚約者に面と向かって「ヤな女」呼ばわりされちゃうという。こういう風変わりなところもいいなあと思います。 ポムグラニットたちの今後が非常に気になるので、魔王シリーズの前にこっちを先に揃えるかもしれません。 評価 ☆☆☆★(7) |