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 8月30日(日)

 今週の平日は更新ストップします。その後は読書ペース戻る予定です、来月はシリーズを一気に崩したい。


【今日読んだ本】

翼の帰る処 ―鏡の中の空― 下 (妹尾 ゆふ子/幻狼ファンタジアノベルス)amazon

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《あらすじ》
 北嶺郡で侵略者たちを倒し、皇女とともに勝利をおさめたヤエトは、皇帝に貴族にされてしまい…。人気シリーズ第二弾登場!!


 隠居志向な病弱主人公が大活躍する本格ファンタジー「翼の帰る処」第4巻。
 あ、あれ、三角関係は?←とてもダメな感想。姫様とスーリヤが一堂に会してさあどうなる! と思ったら何もありませんでした。しかもヤエトの知らない間に普通に会話している節すらありますよ。上巻がドキドキな引きだった割には2人ともこれといったピンチもなく、三角関係的にはしょんぼりな巻でした。
 でもその分、他の面で楽しめました。まずなんといってもファンタジー要素の濃さ。対となる恩寵、やがて世界に現れる魔物など、これまでと比べてドドっと情報が出てきました。密度の濃さに時折クラクラしつつも、この世界観は面白かったです、過去視でうまく世界を見せるなあと思いました。関連ありそうな妹尾さんの過去作品はまだ手に入ってないんですが、本腰入れて探すべきかも。政治的な進展も色々とあったので、ファンタジーと政治がどう結びついていくのかがとても気になります、実際に現れないと他の王族達には信じてもらえなそうですし。
 そして、もう一本の柱なのがヤエトと姫様の信頼関係。資質が花開こうとしている姫様の姿は凛々しくて、ヤエトは姫様に影響を受けていることがはっきりと分かって。三角関係どころか、スーリヤこれは絶望、ってくらいの結びつきですね。人間たらしのヤエトをたらす姫様は最強。あと印象に残ったところでは、「女の子でいらっしゃいますね」。ヤエトにも弱点はあるのです。
 そういや今回、緊迫した箇所が多い分、いつもよりお茶目なシーンが際立っていた気がします。「ばれてる」とか。ヤエトはどんなに緊迫していても和ませてくれる、とてもいい主人公です。
 次の上中下はいつになるんでしょうか、1年以内に出てくれるといいな。


評価 ☆☆☆☆(8)



 
 8月29日(土)


【今日読んだ本】

創立!? 三ツ星生徒会3 それでも恋^3は終われない (佐々原 史緒/ファミ通文庫)amazon

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《あらすじ》
 「学校に、行きたくない」夏休み、陽菜に告白→玉砕した恵は憂鬱な2学期を迎えた。陽菜との関係はもちろんギクシャク……でもアレ? 陽菜と鳥越もギクシャクしてるのはなぜ? 一方で鳥越もまどかも向坂水穂(恵×金魚神=性別不詳!)への恋心を隠さない。そんな絡まった恋模様の中、突然文化祭の日程が一カ月も前倒しに。全校大混乱、黒プニ増量&生徒会の仕事も大激増! さらにその陰で蠢く"陰謀"も明らかに!? 多重三角関係、波乱の第3巻!!


 佐々原さんがおくる、多角関係な学園ラブコメファンタジー「創立!? 三ツ星生徒会」第3巻。
 うわー、凄い、半端ない。文化祭ネタは元々大好きなんですが、その色眼鏡抜きにしても凄い面白いと思いますこれ。今までの下地もあって、恵の頑張りが認められていく様子には感じ入るものがありましたし、恵だけでなく、他の生徒会の面々、さらには一般生徒たちまで、各人の本気の姿勢が伝わってくるのがよかったです。そして、そんな中で少しずつ進む恋愛模様もやはり皆本気で、ところどころで圧倒されました。
 ネタバレなしでは書きづらいので、以下伏せ感想。
 まずなんといっても、今回のハイライトは陽菜のアレ。躊躇なくその身を差し出す姿には脱帽しました。これ見せられたら恵の恋は完全敗北なのにもとても納得。告白後の再会や恋の終わりをがっちりと書いているのもいいなと思います、恵の心理が苦しくて痛い。
 それに次いで印象に残っているのはマジック同好会からの一連のやりとりなんですよね。生徒会、一般生徒、それぞれが文化祭にかける想いが伝わってきてガツンとくる場面でしたし、恵の泥臭いかっこよさも伝わってきて、好きなシーンです。
 唯一惜しいと思ったのは、鳥越と水穂の関係が、海外行ったことになって終わっちゃいそうなこと。せっかく多角関係なのに、その一角があっさりなのはもったいないなと。これがなくても陽菜なら、今回みたいなきっかけさえあれば鳥越振り向かせられたと思うんですが。しかし、鳥越のドジっ子ヒロイン属性は異常すぎ。
 一方のまどか、水穂ではなく恵を気にかけるようになってきてますね。服選びは客観的に見ればデートですし。ただ、恵→まどか、な気持ちがすぐに生まれるとは思えないので、すぐにくっつくということはなさそう。個人的には誰ともくっつかないエンドの方が今のところしっくりきます。
 駄神は相変わらず駄神でしたが、その変わらなさに癒されるので、これはこれでよし。最後までこのままとは思えないので、まどかにばれたことで何か変化があるんでしょうね、どうなるのかなあ。

>  展開的にあと1冊でしょうか、どこに落とすのか楽しみです(タイトルは「それゆえ」とか「そうして」あたり?)。
 8/31追記 佐々原さんのblogに4巻までって出てました、教えてくれた方ありがとうございます。……おかしいなあ、上下の記事には目通してるのに。


評価 ☆☆☆☆★(9)



 
 8月27日(木)

 9月の購入予定。8月も買う買う詐欺になってしまったので、ティアラはあらすじ次第では控えるかも。

薔薇のマリア 12. 夜に乱雲花々乱れ (十文字 青/角川スニーカー文庫)
灰かぶり猫と半月の騎士 (汐月 遥/コバルト文庫)
黄金の皇子と白銀の騎士姫 (ゆきの 飛鷹/ティアラ文庫)
384403km あなたを月にさらったら (向坂 氷緒/ティアラ文庫)
王子が恋した女神姫 薔薇と陰謀の舞踏会 (わかつき ひかる/ティアラ文庫)
竜の夢見る街で2 (縞田 理理/ウィングス文庫)
花は後宮にあり! (高丘 しずる/B's-LOG文庫)
天啓のパルティア 黄昏の王が舞い降りる (真朱 那奈/B's-LOG文庫)
おくにぬ! 〜憂鬱の神々と救世の徒〜 (辺見 えむ/B's-LOG文庫)
アンシーズ 〜刀侠戦姫血風録〜 (宮沢 周/集英社スーパーダッシュ文庫)
創世の契約5 新天地〈ノイエヴェルト〉 (花田 一三六/C★NOVELSファンタジア)
天冥の標1 メニー・メニー・シープ (上) (小川 一水/ハヤカワ文庫)
天冥の標1 メニー・メニー・シープ (下) (小川 一水/ハヤカワ文庫)


【今日読んだ本】

星図詠のリーナ2 (川口 士/一迅社文庫)amazon

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《あらすじ》
 父王からの勅命でリーナは、新たな地図作りのため南方の都市タヴァストへと向かう途上、些細なことから傭兵のダールと喧嘩をしてしまう。仲直りする間もないまま到着した一行は、タヴァストが深緑に囲まれ静謐な街という本来の姿を失いつつあることを知る。近隣のエルフ集落との境界紛争、難民問題に揺れるタヴァストでのリーナたちの測量は、再び新たな混乱を引き起こしてしまうのだが……。大人気のマッピング・ファンタジー、早くも待望の第二弾がここに登場!


 地図作成ファンタジーとして話題になった「星図詠のリーナ」第2巻。
 読み終わった直後に思ったのが「これはサラとの三角関係は期待できなそうだなあ、残念」でした。これは我ながらひどいラブ寄せ脳ですね! まず他に目がいくところはあるだろうと。そう思いながら1巻の感想を見てみたら「サラ交えての三角関係がきたりするといいな」とか言ってました。なんだ、いつも通りの感想ですね。
 それはさておき、1巻よりも色々な面で面白くなっていたように思えました。特に、測量がはっきりとストーリーに活かされているのが上手いです、土地を調べて問題を解決していく様子が読み応えありました。また、リーナとダールの距離が縮まっていくのにはニヤニヤ、ダールはリーナを完全に意識してますね。サラ→ダールな下地がせっかくできたのに三角関係にいかなそうなのはもったいですが、これはこれで今後の進展が楽しめるのでいいことにします。
 ファンタジー的にも新たな謎が出てきて、続きも楽しみです。


評価 ☆☆☆★(7)



 
 8月26日(水)

 相変わらず本が読めてなくて更新ネタがないので、先日関西に行った際に巡礼してきた阪急電車今津線について色々と書いてみます。

●全体的な感想

想像していたよりも混んでいました。いや、日曜昼だったこともあって、立っている人が少しいるくらいだったんですが、「短い=空いている」という謎な関係が自分の中で成立していたようです。よく考えたら、混んでて席取りで怒られたりしてましたね、思い込みって怖い。
で、うるさかったり図々しかったりするおばちゃんには出会えませんでした。当たり前だけど少し寂しい。若者の方が普通にうるさかったです。

●南側

うっかり最初に南側(小説では記述がない側)に乗ってしまったんですが、たった2駅なのに随分利用者多かったです。今津駅で降りてみると阪神電車との連絡駅で、そういうことかと納得。今津駅は酒で有名らしいです、なかなか綺麗な駅でした。阪神国道駅は、車内からだと国道以外目につきませんでした。どんな駅だったんだろう。


以下は印象に残った駅をピックアップ。

●宝塚駅
「なるほど宝塚だ」と思わされるおしゃれな雰囲気。そして大劇場でかい。門の外からでもオーラが感じられました。門の中に入る勇気は出ず。

●宝塚南口駅
ここでは降りてないんですが、乗る人も降りる人もおばちゃんばかりで、おばちゃんの駅という印象をとても受けました(住んでる人ごめんなさい)。

●仁川駅
競馬場とワラビの駅。ワラビはよく分からず。競馬ファンなので競馬場も覗いてきましたが、広い公園が綺麗で過ごしやすそうなところでした。あと、駅の両側が墓地でビビリました、夜は心臓に悪そう。

●小林駅
目的地です、ここだけやたら長く滞在しました。「おばやし」の発音が「こばやし」と全く一緒だったので、最初聞き間違えました。

駅  スーパー 

左:駅外観。雨がパラパラ降ったりやんだり。お隣の逆瀬川駅は結構栄えていて、一駅でこうも雰囲気変わるんだなと結構驚かされました。
右:駅前のスーパー、24時まで営業だそうで。そのせいかコンビニは見かけませんでした。

まずはツバメの巣を探しながらフラフラと歩いてみるものの、全然見つからず。多分、逆さの傘を目印に探していたせいです。今年はツバメが訪れていないかもしれませんし、そもそも雨が降ってるんだから、傘が逆さになってたら雨が溜まりますよね。気づけ。

巣  巣2 

後で駅を確認したら、巣はちゃんとありました。右のつきだしている木はフン避けになってるのかな?

町並み 

確か駅近くの通りの光景。イメージから外れない町並みでした。日曜だったため、駅近くの食堂がほとんどお休みだったのが残念。

管理の建物?  フラワーガーデン 

駅のすぐ傍にあるフラワーガーデン、小さいながら綺麗。いい駅だというのにも頷けます。
その向かいには図書館がありました。ラノベは一般文庫の棚の上に少しありましたが、新旧バラバラ、少年向けあり少女向けBLもバラバラで、不思議なラインナップでした。

ベンチ 

小学生がポツンと座ってたと思われるベンチ。結構遠くにあります。

抹茶味 

おまけ:駅前のケーキ屋のシューアイス。皮がパリパリでおいしかったです。


●西宮北口駅

西宮駅がすぐ傍にあると思ってました、アホでした。せっかく地元なんだから、ジュンク堂さんは「阪急電車」をSFコーナーに置かないでほしいです。




 
 8月23日(日)


【今日読んだ本】

道果ての向こうの光 二人の聖女と遠い約束 (秋月 アスカ/Regaloシリーズ)amazon

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《あらすじ》
 聖女・シェリアスティーナの身体に入り生活することになった町娘・ユーナ。聖女に対し反抗的だった王宮の人々は、ユーナの純粋な心に触れてゆっくりと変わっていき、ユーナも穏やかな王宮での暮らしに安らぎを感じるようになる。しかし、聖女の新たな護衛として現れた思いもよらない男の存在が、ユーナの心を揺るがしていく。シェリアスティーナに身体を返し、いずれ消えなければならないことに複雑な気持ちを抱くユーナ。己の迷いを断ち切るように、シェリアスティーナの過去を知るべく奔走するが、聖女を亡き者にしようとする反聖女派の動きも活発になってきて――!?


 憎まれている聖女の身体に入った女の子とその周囲の人々を描いたファンタジー「道果ての向こうの光」第2巻。
 やっぱりこのシリーズ面白い! 1巻に引き続き、頑張るユーナの姿がとても印象的でした。シェリアでの暮らしが長くなるにつれて「自分を見てほしい」という気持ちが強まって、悩んで、でもシェリアを理解し救おうとするユーナは重ね重ねすごい女の子だと思います。ライナスの言葉に頷かない自制心が強い。彼女の行く果てに幸せが待ってますように。
 シェリアについて次々と明るみに出てくる真実は、予想できたものもあり、驚かされたものあり。それでいて核心の謎は深まっていて、先が気になって仕方ありません。
 恋愛方面は順調にアシュート方面に流れているように見えますが、シェリアという大きな問題が残っているのでまだまだ目が離せません。でもイーニアスは……南無だろうなあ。まだライナスの方が可能性ありそうです。イーニアスもいい男なんですが相手が悪すぎる。
 以下、ネタバレ多くなるので伏せ感想。
 ユーナとシェリアが幼い頃に、しかも結構深い仲、というのにはびっくりしました。交換したリボンをずっと持っていたシェリアの心を思うと憎めなくなります。 ユーナはいくらなんでも忘れすぎだろという気もしますが、記憶を操作されていた可能性もあるので難しいです。魂入れ替えたのが何者かも分かりないですし。1巻見ると「わたしたち」「神ではない」と言っているので、オルディンとエンディウスの魂だったりする?
 そもそもユーナ自身が何か能力を持っていた線もあるんですよね、シェリアとここまで仲良くなったユーナが普通に生きていたのが引っかかります。ライナスにユーナの名前教えたことで、生前のユーナについて何か分かりそうな予感がします。
 8/27追記 あ、本当に仮想の人格な可能性もある……? いやまさかそんな。

 番外のweb短編も恋する女の子が素敵ないい話でした。とにかく3巻が待ち遠しいです、1年くらいで出てくれたらいいな(あんまり出ないとレガロが死んじゃう可能性もありそうなので怖い)。


評価 ☆☆☆☆(8)



 
 8月20日(木)

 コミケの購入物崩しのせいもあって本を読めてないので、更新停滞気味です。薄いの多いとはいえ、余裕で小説20冊オーバーなのは買いすぎた。


【今日読んだ本】

偽りのドラグーン (三上 延/電撃文庫)amazon

 
 
《あらすじ》
 レガリオン帝国の急襲。そしてアバディーン王国は地上から消滅した。最愛の兄を失い、復讐に燃える亡国の王子ジャン。だが、相手は超大国……。ジャンの想いは空回りするばかり。そのとき運命は彼に転機をもたらす。「あなたを騎士学院に入学させます」 美しき少女は無表情を崩さずそう言った。竜と契約し空を駆り、強大な力を振るう竜騎士。一握りのエリートにだけ許された竜騎士養成学院へ、ジャンを入学をさせるという。だが、それは亡き兄になりすますという偽装入学で!?


 現代舞台の幼馴染小説を送り出してきた三上さんの初ファンタジー作品は、亡国の王子が復讐のために竜騎士学院に偽装入学する物語。
 男装少女きたー!(ネタバレなので一応伏せ) 主要メンバーの1人に正体隠している男装少女がいるのです、大好物です。正体が分かるまでに結構溜めがあって、正体バレのシーンはとてもおいしくいただけました。主人公との今後の関係がとても気になるところです、恋愛方向にいってほしいなーという気持ちと、それは何か違うという気持ちがせめぎあってます。恋愛方向にいった場合、傍にいるヤンデレな子がとても活躍してくれそうなので見てみたいんですが、ストーリー的にはくっつくことはなさそうなのです、うーん。
 そもそも、最後にものすごく嫌展の予感がしたので、そっちが気掛かり。駄目だ、そっちに行ったら正体握られて脅される展開しか見えない……! 小物な悪役が活躍しそうなこの嫌展は絶対見たくないです。
 中核のストーリーは、落ちこぼれ少年が実は、という王道展開でまだまだ序章といった感じ。復讐相手の敵が出てこないので、少し盛り上がりに欠けるなあという印象です。ヒロインらしき竜の皇女様に興味が持てなかったのもマイナス、謎めき具合とかっこよさが足りなくて好みじゃなかったです。嫌展が怖すぎるし、続きに手を出すかは迷い中。


評価 ☆☆☆(6)