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 12月6日(日)

メルフォレスー。皆さんいつもありがとうございます。

>「27時09分の地図」お勧めしてくれた方

お勧めありがとうございます! 「27時09分の地図」さんは前にもお勧めしていただいたことがあるんですが、どれも完結する見込みがなさそうなのが怖くて、少し読んだ状態で止めちゃってます。でも、これで通算何度目かのお勧めなので、そろそろどれか1つくらいは読んでみようかと思います。


>高里さんの本お勧めしてくれた方

なるほど、フェンネルではなく薬屋シリーズの方でしたか。こちらは、ミステリで男ばかりだと合わなそうだなあ、と思って手控えてます。はまれば物凄く好きになれるタイプのシリーズみたいですが、積読が増えている現状だとちょっと手を出しづらいです、ごめんなさい。
グラスハート、最終巻前にも大きく間が空いてるんですね、待つ楽しみもあるとはいえこれは辛い。一気読みできる自分は幸せ者です。今年中には最後まで読み終えるつもりです。



【今日読んだ本】


夢見る水の王国 (上)(下) (寮 美千子/カドカワ銀のさじシリーズ)amazon

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《あらすじ》
少女マミコは、渚に漂着した木馬と壊れた角を見つける。気がつくと彼女は、時の止まった海岸にいた。マミコの真っ黒な影が立ち上がって分身となり、悪魔の子マコを名乗る。角を抱き「世界の果てに名前と角を捨てに行く」と言い、水平線の彼方へかき消えてしまうマコ。だが、角をとられた木馬が、白毛の馬となって現れる。少女と白馬は、マコを追って時の止まった海へと駆けだして――。


ヤングアダルト少女向けレーベル「銀のさじ」から出ているファンタジーを上下巻まとめて。Twitterで流れていた感想が面白そうだったので手にとってみました。

幻想的な光景を楽しむと同時に、自身のファンタジーの素養のなさを改めて感じた2冊でした。物語は大きく分けて2部構成で、前半は現代の海辺の田舎町を舞台にマミコとおじいさんの静かな暮らしを描いたパート、後半はマミコが善のミコと悪のマコ2人に分かれて、それぞれが幻想的な世界を旅するパートになってます。

まず前半、ファンタジーと思って読み始めたら現代だった時点でまず面食らったんですが、構成の複雑さにさらに面食らいました。時系列、視点、果てには世界まで、場面の切り替わりが頻繁にあり、全貌がさっぱり見えてきません。でも、全体的に幻想的な描写に溢れていて、掴みどころがなくても場面場面で何度も惹きこまれました。マミコとおじいさんの、いびつだけど暖かい暮らしも素敵。

後半は、最初は善のミコに肩入れして読んでましたが、次第に悪のマコに目がいくように。普段の行動は悪でも、ヌバタマと一緒のときだけ見せる少女らしい姿が人間味あっていいです。他のキャラクターにも誘惑に負けて魔が差したり、それを後悔したりといった描写が多く、微妙な人間心理がうまく浮かび上がっているのが印象的でした。
ただ、場面場面はよくても、全体を頭の中で繋ぎ合わせることがやっぱりできなくて、この手のファンタジーは苦手だなあと再確認。伝えたいテーマは何となく分かるんですが、幻想的な描写が多いとそこで半分思考停止してしまって、よく分からなくなります。最終的にマコとかヨミとかそれでよかったのかなあ、うーん。

もっとじっくり読めば、また違った感想になったかも(図書館本なので一気読みでした)。とはいえ楽しめたのは確か。次はRDG。


評価 ☆☆☆★(7)



 
 12月1日(火)

また間が空きました。来週末くらいまではこんな感じかもしれません。

もう12月ですが、今月分の購入予定リスト。控え気味です。

ブランデージの魔法の城 魔王子さまと鏡の部屋の秘密 (橘香 いくの/コバルト文庫)
ヴァンパイアの花嫁 (魚住 ユキコ/ティアラ文庫)
ソードアート・オンライン3 フェアリィ・ダンス (川原 礫/電撃文庫)
天涯のパシュルーナ2 (前田 栄/ウィングス文庫)
三千世界の鴉を殺し15 (津守 時生/ウィングス文庫)
イバラ学園王子カタログ (野梨原 花南/一迅社文庫アイリス)
銃姫10 (高殿 円/MF文庫J)
銃姫11 (高殿 円/MF文庫J)
アンシーズ2 〜刀侠戦姫血風録〜 (宮沢 周/集英社スーパーダッシュ文庫)
灰かぶり猫と半月の騎士2 (汐月 遥/コバルト文庫)
平安ロマンティック・ミステリー 嘘つきは姫君のはじまり ふたりの東宮妃 (松田 志乃ぶ/コバルト文庫)
お師匠さまと雛の魔女 (香月 せりか/コバルト文庫)
創立!? 三ツ星生徒会4 そうして恋^3は辿りつく (佐々原 史緒/ファミ通文庫)
世界画廊の住人 ―地下迷宮の物語― (栗原 ちひろ/幻狼ファンタジアノベルス)



【今日読んだ本】


新釈 走れメロス 他四篇 (森見 登美彦/祥伝社文庫)amazon

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《あらすじ》
あの名作が、京の都に甦る!? 異様なテンションで突っ走る表題作をはじめ、先達への敬意が切なさと笑いをさそう、5つの傑作短編を収録。若き文士・森見登美彦の近代文学リミックス集。


文庫落ちしたので手を出した、森見さんの文学リスペクト短編集。

メロスリスペクトの表題作が面白かったです。囚われの友人は主人公を信じず、王様役が主人公を帰還させようとするという逆転のさせ方が森見さんらしくて、勢いよく転がっていくスラップスティックな捕り物が楽しい。今年は京都行く機会があって、京都の地理が結構頭に入っていたので、捕り物の光景が頭の中に浮かんで楽しさ倍増。主人公からオチまで、ダメが詰まったいい短編でした。

メロス以外では、斉藤さんのひねくれ方が楽しい山月記がよかったです。他の3作は、元作品を読んだことがない上に、不気味でダークな要素が多めでいまいち。こういう作風の森見さん作品は、つかみどころが分からなくてどうも楽しめません(似た感じの「きつねのはなし」は途中でリタイアしました)。合わないんだなと思って諦めます。

「恋文の技術」をはじめ、気になる作品はまだあるので、また文庫落ちしたら手を出してみます。


評価 ☆☆☆(6)