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 3月31日(水)

4月刊の購入予定。雛の魔女や恋歌の続きが出るのが嬉しいところ。ちょっと数多いんですが、減るより増える可能性の方が高いので、積みに手がまわらなそうです。

シュガーアップル・フェアリーテイル 銀砂糖師と黒の妖精 (三川 みり/角川ビーンズ文庫)
白と黒のバイレ 黒き、呪いの舞台にて (瑞山 いつき/角川ビーンズ文庫)
平安ロマンティック・ミステリー 嘘つきは姫君のはじまり 東宮の求婚 (松田 志乃ぶ/コバルト文庫)
灰かぶり猫と半月の騎士 ふたり、手をつないで (汐月 遥/コバルト文庫)
お師匠さまと雛の魔女 〈赤き災厄〉の逆襲 (香月 せりか/コバルト文庫)
笑わない科学者と時詠みの魔法使い (内堀 優一/HJ文庫)
薔薇のマリア 13. 罪と悪よ悲しみに沈め (十文字 青/角川スニーカー文庫)
開け、細き一条の血路 幻獣降臨譚 (本宮 ことは/講談社X文庫ホワイトハート)
ソードアート・オンライン4 フェアリィ・ダンス (川原 礫/電撃文庫)
FATAL ERROR10 鼓動 (新堂 奈槻/ウィングス文庫)
魔王さんちの勇者さま3 (はむばね/徳間デュアル文庫)
女神の娘の恋歌 光の乙女、闇の聖女 (響野 夏菜/B's-LOG文庫)
ダブル・エンゲージ 企む王子は殺し屋と踊る (渡海 奈穂/一迅社文庫アイリス)
ダブル・エンゲージ 偽りの姫は騎士と踊る (渡海 奈穂/一迅社文庫アイリス)
花迷宮 (本宮 ことは/幻狼ファンタジアノベルス)

【今日読んだ本】

THE DAY Waltz3 (前田 栄/ウィングス文庫)amazon

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《あらすじ》
ホムンクルスの少女からレオシュが核を抜き出すという衝撃の展開からひと月後の満月。パウロとフィラレテスが訪れた『THE DAY』の中では、なぜか時間が流れ始めていた――。一刻の猶予もない、今夜中に総て解決すべし!! ということでパウロたちは大司教宮殿に赴き、司祭に『悪魔の書』を破り取るように依頼する。そして総てのページをパウロが暖炉にくべたとき、『THE DAY』の世界は崩壊し……!? 命がけのアルケミック・ミッション、堂々の完結。


400年前のプラハの繰り返し世界へとトリップする現代ファンタジー「THE DAY Waltz」完結編。

パウロがおいしいところを全部持っていった最終巻でした。途中でいきなり現代に舞台をどさっと移したときは、その超展開ぶりに「きっと本当は2冊構成だったんだろうなあ」と思ったものの、現代でのパウロ無双が痛快で、超展開が全然気になりませんでした。大して動揺もせずにプラハ人と使用人をまとめ上げるパウロ半端ない。これで子供とか詐欺です。
その後もプラハの女性のたくましさに笑ったり、パウロの完璧な論理武装のひねくれっぷりが微笑ましかったりと楽しかったです(「フィラレテスと一緒にいたいから」という理由を全く表に出さないナチュラルさがグッド)。レオシュをあれだけ怪しく描いてたのに正体バレがあっさりだったりと駆け足なところもありましたが、概ね満足な最終巻でした。

最後の「パウロに○○」みたいなことわざができそうなくらい危険な組み合わせには、めでたしめでたしでいいのこれ? とちょっと思ったり。でも、パウロは無駄に力使うことはないだろうし大丈夫ですよね。あとフィラレテスが、きっとコナンに対する毛利のおっちゃん的な位置づけで歯止めに……いやそれはないか。パウロ→コナンには笑いました、確かに似合います。

本編が書き下ろしだったためか、ウィングス恒例の書き下ろし短編はなし。本編が短編みたいなノリだったのでそこまで残念ではないものの、その後のノリノリパウロも見てみたかったので少し残念でした。

次はパシュルーナ、雑誌分は順調に面白いので刊行も楽しみです。


評価 ☆☆☆★(7)



灰かぶり猫と半月の騎士 過去からの手紙 (汐月 遥/コバルト文庫)amazon

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《あらすじ》
貧しい宿屋で働いていたのに、突然、神依姫となったキーリア。ある日、精霊がらみの問題が起きている街へ行くよう任命されてしまう。待っていたのは、ロトリックの元婚約者の妹だという美少女で!?


神依姫になった灰かぶりの少女と少年騎士との絆を描いたファンタジー「灰かぶり猫と半月の騎士」第2巻。

あれ、普通に恋愛方面にいっちゃうんですね……。1巻の時点では恋愛なしでの絆が描かれていたので、その方向性で行くと思っていたんですが。そのままゆっくり絆が育まれていくのを楽しみにしていたのでちょっと残念。その他の面でも1巻でいいなと思ったところが薄れて、普通の少女小説になったなという印象を持ちました。

でも少女小説としてはなかなか。一緒にいることでロトリックに迷惑をかけるのではないかと思い悩むキーリアがかわいかったです。貧乏だし味方も少ないし、このままだと幸せになるまでの道のりが長そうなので、悩む気持ちがよく理解できました。ロトリックの方は……真面目だって信じてたのに! いやでも、貴族出なのに金銭感覚がちゃんとしているのはいいことだと思います。

そして、幸せが遠そうなだけに3巻のサブタイトルが胸キュン、何ですかこの「2人一緒なら他に何もいらない」的なタイトルは。完結編のようですが、どうまとめてくるか楽しみ。


評価 ☆☆☆(6)



 
 3月26日(金)


【今日読んだ本】

眠れる女王 ラクラ=ウリガに咲く夢 (鷹野 祐希/角川ビーンズ文庫)amazon

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《あらすじ》
精霊の恵み失われ「花枯れ」の進む大陸ラクラ=ウリガ。唯一、眠れる女王の夢のみが、かろうじて精霊を繋ぎとめている。花学者の青年グラド=ロゥは、ある日女王の秘密の寝所に案内される。そこで見たものは女王サユヴァの腹を苗床にした、赤く大きな花の蕾――。サユヴァと親しかったグラド=ロゥは、この異変の謎を解く手がかりを求めて単身旅に出る。しかしそれを妨害する勢力の魔の手が、彼に迫ってきて……。


ビーンズの初期作品がTwitterで話題になっていたのでこれを期に積みを崩そう、と思い立ちました。というわけでまずは、「ぼくのご主人様」etcの鷹野さんのファンタジー。

ロマンチックで面白かったです! 花がだんだんと枯れゆく世界を支える眠れる女王の謎を解くために、花学者の青年が旅に出るお話。なんといってもよかったのが、今と過去とが交互に描かれていく構成で描かれていくストーリー。過去に何があったのかはすぐに予想つくんですけど、不器用な学者と優しくかわいい弟子の交流は分かっていても心暖まりましたし、過去が挟まれることで現代パートで救う手段を追い求めるグラド=ロゥの切実な思いが伝わってきて、とてもロマンチックに感じられました。
後半は過去パートの思わぬ真実にちょっと驚かされ、その後の真っ直ぐな気持ちが胸に染みて、心からいい話だといえる終わり方。読了後にプロローグを読み返してしんみり、悲しいけれど悲しいだけで終わらなくてよかったです。

また、花学を中心にした世界設定自体もなかなか興味深く読めました。欲をいえば歌を利用する「伝法」についてももっと見たかったかな、敵の技というだけで終わってしまったのがもったいない気がしました。

昨年は体調を崩されていたようですが、今年は鷹野さんの新作が読めますように。


評価 ☆☆☆☆(8)



花は後宮にあり! 正妃誘拐と血赤のかんざし (高丘 しずる/B's-LOG文庫)amazon

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《あらすじ》
無事に寒月との再会を果たした露露。将来を誓い合うほどに二人の仲は急接近☆ ところが後宮では盗難事件が頻発し、露露が犯人として疑われてしまった! そこへ、蓮順が犯人捜しを始めると現れて……? さらには後宮の頂点・蓮花正妃まで誘拐された!「豹隠党」と名乗る犯人の目的とは――!? 早くも話題沸騰! 謎めく後宮ファンタジー、第二弾!!


鼻が異様にいい女の子が主役の中華風ファンタジー「花は後宮にあり!」第2巻。

虎嬌ルートでよろしくお願いします! いや、あとがきに「応援次第では大逆転もあるかも」とあったので……。虎嬌も女装じゃないか疑惑は今巻で潰えたように見えますが、友人の度を越えてさりげなく嫉妬している虎嬌は性別関係なくかわいかったです。まだ何か裏がありそうに見えますし(なにせ暗器使いだし)、頑張ってほしいです。

そんな虎嬌派の自分なので、増量された恋愛面はいまいち楽しめず。虎嬌に加えて蓮順も結構好みなので、寒月に全然ときめきませんでした。初恋にうろたえる露露はかわいいんですが。

ストーリーが異能方向に進んだのはびっくり。星辰といい、この世界異能者多いんですね。終章が嫌展開を匂わせているのが気になりますが、寒月と引き離されて虎嬌が露露に付き添う、みたいな展開もありえそうなので、そうなるといいです。


評価 ☆☆☆(6)



 
 3月24日(水)


【今日読んだ本】

天冥の標2 救世群 (小川 一水/ハヤカワ文庫)amazon

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《あらすじ》
西暦201X年、国立感染症研究所の児玉は、謎の感染症発生の報にパラオへと向かうが……


全10巻予定らしい長編SF「天冥の標」第2巻。

十分面白いんですが、今よりも今後の面白さに期待したくなる巻でした。1巻とはうってかわって現代世界が舞台のパンデミックな物語。ただ人が死ぬだけじゃない冥王班の残酷さ、感染症を前にした清濁合わせた人間たちの姿などが緻密に描かれていて、全体的にさすが小川さんと思わされる出来。特に前半、未知の感染症に対して手探りで戦っていくプロフェッショナルの描写は読み応えがあって面白かったです。
その一方、ダッシュやクトコトの伏線がこの巻で回収されると思い込んでしまったために、後半は「あれ?」となった部分も。もっと人類ずたずたになるのかと思ってました。とはいえ、わりと当たり前のように事態が悪いほうに転がっていくのは読んでいて恐ろしさを感じました。千茅が進むことになった道が悲しい。

でも、あの1巻の後にこれを出されたら、どうしてもこの続きに頭がいってしまいます。千茅や圭伍の今後が気になるのはもちろんとして、伏線がどう活きてくるのか、ここから1巻とどう繋がってどれくらい壮大な物語が描かれることになるのか、ワクワクが止まりません。とても楽しみです。


評価 ☆☆☆☆(8)



 
 3月20日(土)


【今日読んだ本】

石霊と氷姫 上 (西魚 リツコ/幻狼ファンタジアノベルス)amazon

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《あらすじ》
男に扮し、騙り屋として旅をするアルは、その道すがらトラブルに巻き込まれていた男・テオと出会い、ともに旅をすることになる。石から生まれる霊を育て使役する『石霊使い』のテオと幼い頃に別離した幼馴染みの面影を胸に秘めたまま明るく前向きに生きるアル。互いに異なる目的を持つ二人の行く手に待ち構えている陰謀とは……。西魚リツコの描く長編ファンタジーロマンがここに登場。


「暁と黄昏の狭間」の西魚さんの新刊、二ヶ月連続刊行のファンタジー。

これはいい幼馴染小説でした。孤児院を逃げ出して口一つ&扮装で長年渡り歩いてきた女の子のアルが、復讐を望む「石霊使い」のテオと出会うところからはじまるお話。主役のアルがなかなか元気で危なっかしい子で、かわいかったりドキドキさせられたり。正体バレは割とあっさりですが、テオのとまどいにニヤニヤできました。
そして、とてもいいなと思ったのが、アルと城の巡察使リーサイオンとの幼馴染な関係。孤児院で2人手をとりあって暮らしていて、離れ離れになって立場も変わって長年連絡すらとれてないのにお互い信頼しあってるとかきゅんとなります。再開したときに少し変わったリースの姿を見て、アルがどういう反応を見せるのかが楽しみ。

途中までのそうした盛り上がりに比べると、後半は下巻の準備の政争が中心でやや山場に欠けた感。アルがどんどん危なそうな方向に進んでいるのが気がかりです。マドラスに捕まってひどいことになったりしなければいいんですが……。西魚さんがえぐい展開を書く人かどうか分からないのが怖い。

そういった不安な面もありますが、上ではあまり出番なかった氷姫も下巻では何かを見せてくれるでしょうし、月末の下巻にも期待。
以下戯言。これ発売前に「暁と〜」を読むぞ、と以前言ってましたが無理でした。今年中には読もう……。

評価 ☆☆☆★(7)



魔法の材料ございます3 ドーク魔法材店三代目仕入れ苦労譚 (葵 東/GA文庫)amazon

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《あらすじ》
「おめでとう!」「誤解です!」「早く赤ちゃんの顔が見たいわ」「ですから、そんな話はありません!」 お祭りといえば、古今東西男性と女性が出会う場所。ただ夏至の夜にお祭りで旦那様と踊ったのは決して“披露宴”なんて意味じゃないです! ないです……けど……。リア=メイさんの手紙によると、ユニコーンの角を下賜していただいた旦那様は王女様に直接お礼を伝えに行かなければならないそうです。旦那様はわたしと出掛けるつもりみたいですが、それってもしかして“婚前旅行”っていう意味ですか!? 新しいヒロインも登場して今回も魅力いっぱいの「魔材」第3弾です。


店員のサシャのかわいさが魅力の魔法道具屋ファンタジー「魔法の材料ございます」第3巻。

サシャかわいいよサシャ。相変わらず感想の5割はこの一文に集約されるシリーズ。この3巻では、リア=メイと張り合ったり水着の密着ハプニングにドキドキしたりと、少し積極的になっているところがよかったです。三代目の方も少しずつ意識が変わってきていて、これはサシャルートは確定でしょう。だってリア=メイとくっついてサシャが幸せになっている光景が記憶喪失くらいしか想像できませんから。よかったよかった。

でも、サシャ以外の部分はマイナス面が目立ってきました。リア=メイがとても賢い人物として描かれているのはやっぱり納得いかないし、悪役は小物で鬱陶しいだけですし。それに加えて今回は、三代目の「世界が滅びそうなんだから周りを協力させるのも当然」みたいな姿勢が自分本位に見えて悪印象。責任は全くないにしろ、自分が原因で魔神活性化させちゃってるわけですし、もう少し丁寧にお願いして説き伏せる姿勢であってほしかったです。

サシャの恋路の行方は気になりますが、続きは様子見予定。


評価 ☆☆★(5)



 
 3月18日(木)

メルフォレス。

>薔薇の雫の感想くれた方

が、愕然とするほどひどいんですか2冊目のケネス……。ガティや領民たちが周りにいるプラスを考慮しても、ケネスと別れた方が幸せになれる気がしますね。「薔薇の剣」のスターリングといい、どうも薔薇の騎士にはいいイメージがないです。



【今日読んだ本】

アリアンロッド・サガ・リプレイ1 戦乱のプリンセス (菊池 たけし/富士見ドラゴン・ブック)amazon

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《あらすじ》
何不自由のない暮らしをしていた王女“ピアニィ”は陰謀に巻き込まれ反逆者の汚名を着せられてしまう。決死の逃避行のさなか、三人の仲間たちと出会い・・・・・・。菊池たけしを中心とした壮大なるドラマがいま動き出す!


本の交換会でいただいた代物、久々に読んだTRPGリプレイ。

笑いすぎで読むのがしんどかったです。きくたけさんのリプレイって確かギャグ路線だよね、まあ大丈夫だろうと思って電車内に持ち込んだら、二桁ページであっさりギブ・アップ。プレイヤーもGMもノリノリでボケまくりツッコミまくりで笑いどころ多すぎ、きくたけさんの切り出し方がうまいんだろうなあこれ。ベネットのボケボケなキャラクターや大竹さんのヘビーゲーマーっぷりが特に笑えました、今まで読んだきくたけさんのリプレイの中で一番笑った気がします。

TRPGから遠ざかって久しい自分ですが、基本ルールはそんなに変わらないし、所々にスキルの解説も入っているので問題なく読めました。コンボの凶悪さやここぞというときのクリティカルが楽しかったです。後半の戦闘がフェイトの大安売りっぽく見えたのが少し気になりましたが、こういうバランスなんでしょうか。

笑いの面が強すぎてストーリーはあまり印象に残らなかったんですが、このキャラクター達をもっと見たいので続きも読みます。


評価 ☆☆☆☆(8)



アルカサルの恋物語 さらわれた花嫁と少年王 (ひずき 優/コバルト文庫)amazon

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《あらすじ》
結婚式の朝、見知らぬ少年にいきなり連れ去られたフェリシア。目が覚めるとそこは異国の宮殿。その国の王だという少年は、彼女に妃としてこの後宮で暮らせと言って!? 怒濤のラブロマンス!


昨日に引き続き、好評なので買ってみたシリーズ(?)第2弾、族長の娘が王様にさらわれて結婚するところからはじまる、誤解すれ違いなラブファンタジー。

な、なんて不遇な幼馴染……。読み始めてすぐに登場したこの幼馴染、勝気で鈍い主人公に気持ちがさっぱり伝わらない報われなさがなかなか好みで、この子が王様に突っかかることを期待しながら読み進めました。
二度と出てくることはありませんでした……。幼馴染→部族で女の子に大人気の二枚目→王様の2重仕掛けとはひどい。報われないことは分かっていたにせよ、せっかく幼馴染として出てきたんだから村人Aな役割にはなってほしくなかったです。

でもその代わり、王様のカシムがかわいかったです。いきなり心象を悪くしたせいで贈り物が思いっきり裏目に出たり、タイミング悪く誤解を招きそうなシーンを目撃されたりと色々と不器用な男の子。あらすじで受ける印象よりもあまり俺様してなくて、少年らしい素直な面も時折見えるのがかわいらしくて好きでした。どちらかというとフェリシアの方が分からず屋なので、恋愛初心者なカシムを応援したくなりますし。こういう誤解で進むストーリーはもどかしくて苦手なことが多いんですが、これはカシムのおかげで問題なく読めました。

もし続きがあるなら、幼馴染が再登場しますように。二枚目の人も不憫でしたが、たった1日で結ばれちゃった人よりも長年の想いを自分は推します。


評価 ☆☆☆(6)