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 5月31日(水)

メルフォレス。

>王理高校の感想とお勧めをくれた方

王理高校いいですよねー、白泉社の漫画にありそうっていうのは同感。白泉社版「花より男子」みたいだな、と少し思ってました。
お勧めいただいた「27時09分の地図」さんの「恋愛事件」は結構昔に読みました(1話完結だから未完の心配いらないな、と最初に手をつけた記憶)。ええ、もちろん好きですとも。特にイリちゃん視点が大好きでした、親友ポジションってだけでも好みなのに、さらに迫られるとか。かわいそうなイリちゃんがかわいいです。


6月の購入予定。気になる単行本が多い月です、一番の注目はアティ女装の聖鐘。忙しいそうなので少し控えたいんですが、どれも削りづらい。

ブランデージの魔法の城 魔王子さまの最強の敵 (橘香 いくの/コバルト文庫)
MiX! オトコの娘はじめました (岩佐 まもる/角川スニーカー文庫)
五龍世界 (壁井 ユカコ/ポプラ社)
叫べ、涙溢るるこの心 幻獣降臨譚 (本宮 ことは/講談社X文庫ホワイトハート)
デュラララ!!×8 (成田 良悟/電撃文庫)
金星特急2 (嬉野 君/ウィングス文庫)
花嫁のヴァンパイア 〜月光城の偏食当主〜 (甲斐田 紫乃/B's-LOG文庫)
修復士ラファエリア (神矢 陽/B's-LOG文庫)
天狗と姫君 〜丑の刻の恋結び〜 (菊地 悠美/B's-LOG文庫)
聖鐘の乙女 恋の歌劇と薔薇のドレス (本宮 ことは/一迅社文庫アイリス)
冥界伯爵と恋しない令嬢 (魚住 ユキコ/一迅社文庫アイリス)
光待つ場所へ (辻村 深月/講談社)
ふたりの距離の概算 (米澤 穂信/角川書店)


【今日読んだ本】

マルタ・サギーは探偵ですか?4 恋の季節 (野梨原 花南/富士見ミステリー文庫)amazon

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《あらすじ》
ドクトル・バーチに関する情報を確かめるため、アラン・レイ高校への潜入捜査を開始した名探偵マルタ・サギーと、その助手リッツ・スミス。しかし、慣れない学校生活は波乱だらけで、捜査どころではなく……!? 


えっっっ!!!!!?????

マルタ・サギーの4巻なわけですが、何ですかこの鬼な引きは。正体バレはもっと切ない場面でくるかと思っていたら、こんな形で、しかも不意打ちの合わせ技つきなんて。とりあえず現段階ではなんともいえないので続き待ち。マルタが忠告をちゃんと聞いてれば……。

最後を迎えるまでは、学園潜入編でゆったりしていて、既刊に比べるとやや盛り上がりに欠ける感がありました。ジョセフ犬も出てきませんし。とはいえ、恋してモヤモヤするマルタや浮かれるバーチにニヤニヤしたり、「リッツは僕が守るよ」のシーンでは心の奥底にあるらしいBL脳が勝手に働いてときめいたりもして楽しかったです。ええ、そんなことしてる場合じゃありませんでした。

とりあえず続き続き。アウレカか、バーチの罰則か、どちらかがキーっぽい? 今読んでる銀金もいいところなので、両方ともスパート体勢に入ります。


評価 ☆☆☆(6)



MiX! オトコの娘はじめました (岩佐 まもる/角川スニーカー文庫)amazon

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《あらすじ》
女の子のように華奢な体格の諏訪蘭丸は、男らしさでも女子に負け、振られる始末。高校入学を機に空手部の門を叩くが、そこは女子新体操部! ひょんなことから女の子・蘭として新入生歓迎会に出ることになって――!!


岩佐さんが7年ぶり!に出すオリジナル新刊ということでご祝儀買い。これが売れれば、いつか翔竜伝説の続刊も出るかもしれないですしね!(無理)

タイトル的に魔改造だろうと思っていたら、そんなに萌えに偏っているわけでもなくて、普通に楽しめました。男らしくなるために空手部に入ろうと思ったら、そこは新体操部で女装することに……、というお話。女部員たちに囲まれていじられる、みたいなお約束もあったりするんですが、主人公がお人よしで真面目ないい子で、結構まともに部活動を描いているのが好印象。

個人的によかったのが、正体がバレたらまずい相手(好きな相手)と別人として接する展開があったこと。真面目な少年主人公だとこういう展開は映えますね、今まで想っていたのが分かる主人公の優しさが素敵でした。

一つだけ凄く引っかかった点、みーてぃんぐって誰得ですかこれ? 本編が好印象持てるのに色々台無し、「フタ●リ」って単語がデカデカと出たときは目を疑いました。著者と編集、どっちがこれを推したのかが気になります……。

終わり方的には続きもありそう。主人公とは逆に男らしさたっぷりな幼馴染が恋模様に参入するような展開になるようなら読みたいかも。


評価 ☆☆☆(6)



 
 5月29日(土)

txtを変換して携帯のツールで読めることを覚えて以来、オンライン小説熱が上がってます。というわけでオンライン小説お勧めを2つほど。他にもあるはずが、公開停止だったりサイトが消えていたりでお勧めできないのが無念。


王理(旧男子)高校にようこそ孵化スイッチ

ここ2〜3日はまっていた代物。元男子校に紅一点、な逆ハー設定の学園ラブコメ。パッと見の設定はとてもありがちなんですが、主人公の梅乃が、たくましい・リアクション良し・鈍感の3拍子(?)揃った子で、繰り広げる日々が無茶苦茶楽しい。オンライン小説の学園物はこういう好みなヒロイン多いので嬉しいです、特に梅乃は鈍感なだけでちゃんと乙女なので恋愛面も完備。

男性陣が優等生、S教師、女嫌いなど色々揃っていて、かっこいい度が総じて高いのもポイント。みんな優しさと本気さと力を兼ね備えていて、しかもそう簡単には諦めないので、終盤までどう転ぶか予断を許さなくてドキドキでした。途中まではひたすら笑い路線で行くのかと思っていたのに、読了時には甘さでお腹一杯になっていたのが凄い。
梅乃の鈍感さは客観的に見るとなかなかひどいんですが、ギャグな雰囲気と男性陣の奮闘のおかげでそんな嫌な感じはしません。「正ヒーロー以外のルート全員分欲しい!」と思ったのは久々。中でも一押しは同級生の蓮。プレイボーイの一途&不憫化が好きな人は黙って読むべし。

あ、正ヒーローは殴りたいです。


Neva eva鈍色硝子

たまには男主人公物もプッシュ。運動神経が飛びぬけてマイナスで、性格ものほほんだけど最強な魔法使いラズリィが主役のファンタジー。軽くネタバレすると、主人公だけが数十年眠ってて、当時の姿のままで目覚めるという導入。切なくなりそうな設定を、主人公の壊滅的な日常能力&偶像化された肩書きのセットが程よく中和していて、笑えて暖かいお話になってます。知り合いたちがラズリィを見て「あー変わってないなあ」と微笑んでる雰囲気がとても好き。




 
 5月26日(水)


【今日読んだ本】

花迷宮 (本宮 ことは/幻狼ファンタジアノベルス)amazon

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《あらすじ》
花売りの少女・帰蝶には、心に決めた最愛の人物がいた。彼の名は菖莉。孤児であった彼女を拾い、養い親となってくれた恩人だ。しかし、王城の衛士である彼と帰蝶の年の差は、15歳。いつまでも子ども扱いする菖莉に歯がゆい気持ちを抱く彼女だったが、それでも彼とともに過ごす時間を大切な宝物のように感じていた。・・・・・・そう。菖莉が遠く離れた「花園の塔」の衛士、それも塔の主である巫女姫・雪の≪鍵≫として選ばれるまでは・・・・・・。


本宮さんがおくる1冊完結型の切ないラブストーリー「迷宮」シリーズ第2巻。

素晴らしい年の差ラブでした! 孤児で4歳の女の子が、衛士の青年に拾われるところからはじまる物語。年月がたって想うようになって、でも年齢差が邪魔をして……、とこれでもかというくらいにベタなストーリーです。前作を読んでいれば、終着点まで結構早期に分かってしまうくらい。でもですね、

ベタで何が悪い!

久々にこのフレーズ使いました。ベタは上手い人が書けば素晴らしいからベタなんですよね。拾われた帰蝶の、何が起きてもぶれることのない一途な想いが胸キュンでした、とても胸キュンでした。年の差ラブは元々好きではあるんですけど、これは特にツボに入りました。成長してからの想いが届かない切なさが素晴らしいのはもちろんのこと(昔のようにふるまおうとする帰蝶がもう!)、出会って間もない頃の帰蝶のいじらしさやかわいさの時点でもう完全にノックアウト。紅葵のほっとけない発言に心から同感でした。全編に渡って落ち着いた文章で描かれているのもよかったです。

菖莉の言葉を伝えるのに手紙を用いているのもいい演出。これだけで菖莉の心は十二分に伝わってきますし、受け取ったときの喜びや会えない間の寂しさを想像させられたりもして、普通に描かれるよりも良かったと思います。
それと、帰蝶の周囲の人々の暖かさも素敵でした、優しくしなやかに帰蝶が育っていったのも納得。波久かっこよかったよ!

ラストが少しあっさりだったかも? など少し惜しいところもありましたが、全体的にはとても満足。本宮さんもっと1冊完結の話書いてくれると嬉しいです。長編も面白いんですけど、進みが(以下略)。あ、でも来月の聖鐘は、ネイトさん+女装アティの組み合わせがとても楽しみ。


評価 ☆☆☆☆(8)



横柄巫女と宰相陛下 王宮は秘密だらけ! (鮎川 はぎの/ルルル文庫)amazon

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《あらすじ》
カノンの母の国からきた王子をもてなす宴の最中、当の王子が不可解な死を遂げた。疑いがオディルとスライに降りかかる。彼らの容疑を晴らそうとカノンとノトは一緒に奔走するのだが!? 恋と妬みが王宮を揺るがす!


月刊に近い物凄いペースで刊行されている「横柄巫女と宰相陛下」、今更ながらに第3巻。

犬が格好良くなってきました。1、2巻では犬は脇役だし別にどうでもいいやと思っていたんですが、この3巻で明らかになった事実にちょっとグッときました。これをずっと隠してきたのは相当にしんどい、今回以外でも山ほどこういう思いしてきたんでしょうし。でも、ローロにかけた台詞が気障ったらしかったのはマイナス、根っこはもう少し誠実なイメージだったのに。

メインの事件にはびっくり。アロルトがこんなにあっさり退場していったのが意外でした(重要キャラだし替え玉か復活かだろうと思い込みがあった)。もう少しローロを悩ませてどうなるかが見たかったです。でもスレイが引く図しか浮かばないので、これしかなかったのかな。その辺含めて話運びが上手かったです。

ただ、メイン2人の恋愛模様にどうもはまれません、カップル的にはスレイとローロの方がずっと好み。カノンをかっこいいと思った覚えがないので、それが原因なんでしょうが……。自覚したりと進展あって甘くなっているのにはまれないのは残念。

4巻はリリィ様編みたいなので次も読むつもり。リリィはネタキャラとして楽しいんですが、ネタじゃない素敵キャラになってほしいという思いもあって複雑です、この先どっちいくんでしょう。


評価 ☆☆☆(6)



 
 5月24日(月)


【今日読んだ本】

銀の海 金の大地8 (氷室 冴子/コバルト文庫)amazon

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《あらすじ》
真秀の父・美知主が、佐保彦にある取り引きを申し出た。もし、佐保彦が歌凝姫を妻にするのならば“滅びの子”の真秀を始末するというのだ! 一方、その真秀は大和へ向かう決心をしていた…。


古代ファンタジー「銀の海 金の大地」、残り冊数が少なくてどこまでいくのか不安になってきた第8巻。

ああ、美知主の夢は家族に阻まれるんですね……。きっと達成はできないだろうなと思ってましたが、こういう形だとは。氷葉州姫の心は仕方ないとして、佐保彦の心を読み違えたのは意外でした。これは恋する若者の心を読めなかったのではなくて、娘を持つ父親の心理が働いたような気がします。娘のことだと目が曇る、という。今までも真秀に対して明らかに特別扱いでしたし(道具としての意味合いもあったにせよ)。こういう形になってしまったのは切ないなあ。丹波行きを真秀がOKしていたら、のifを想像してしまいます。

真秀関連では、大王との邂逅を果たしたのがとても嫌な感じ。「大王の子を産む」が現実になるためのフラグじゃないですかこれ? 佐保彦の初妻、大王の子産む、並べると欝展開しか見えないです怖い。な、ないですよね?

ここまで読んできて、全てのはじまりである御影が神々の寵児で憎むに憎めないのが、やるせなさを増しているなあと思います。御影が普通に意思持ってれば、と何度思ったことか。言っても詮無いんですが、誰も彼もが苦しんで生きてるのを見るのは辛い。
日子坐も元凶なんだけれど、こちらは表にあまりに出てこないせいで憎しみが向きません。はじまりに愛があったのも大きいかな。ともかく、これ以上心を壊す人が出ないことを祈るのみ。

あとがき読んで、ああ転生は描かれることないんだなとしょんぼりしつつ、残り3巻。


評価 ☆☆☆★(7)



 
 5月22日(土)


【今日読んだ本】

マルタ・サギーは探偵ですか?3 ニッポンのドクトル・バーチ (野梨原 花南/富士見ミステリー文庫)amazon

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《あらすじ》
異世界の都市・オスタスで活躍中の名探偵マルタ・サギーとその好敵手である怪盗ドクトル・バーチは〈世界の成り立ちの秘密〉をめぐる戦いに巻き込まれていた。そんななか、バーチが突然別次元の世界に飛ばされて――


「ニッポン」という単語は不思議ですよね。「日本」なら何もないのに、「ニッポン」になった途端、何故か和風っぽいものを連想したくなります。だから、サブタイトルを見て、日の丸の扇子を持って踊っているバーチが浮かんでも何も不思議じゃないですよね。不思議じゃないですよね……。この思考回路どうにかしたい。

そんな3巻ですが、今回はマルタのクレイへの感情に驚きました。短編読んできて、大切なものはリッツやバーチたちに置き換わっているものだと思っていたんですが、オスタスにきて最初にクレイと過ごした日々はこんなにも重かったんですね。まだリッツの紅茶はクレイに勝ててないというわけで、もしこのことをリッツが知ったら凄く悔しく思うんだろうなあ……。
クレイはまだ狙っているみたいだし、今後はクレイとリッツとの間でマルタ争奪戦の様相になるんでしょうか。でもこの感じだと「争奪戦の勝者:アウレカ!」になりそうな予感が。アウレカは大事なときにヒョンとやってきて全てうやむやにして解決するイメージがあるんですよ。今回もひどい登場でしたし。とりあえずリッツ頑張れ負けるな。

ここまで触れてませんが、もちろんバーチ日本人バージョンはかわいかったです。マルタがどんどん外堀を埋めているのにニヤニヤ、飛び降りるとまで言っちゃいましたよこの子は。どういう場面でバレるのかがますます楽しみ、マリアンヌへ告白した後とかですかね?

あとがき的に次はバーチへの天罰編? バーチも神様には勝てないでしょうしどうなるんでしょう。


評価 ☆☆☆★(7)



 
 5月21日(金)


【今日読んだ本】

はなひらく 淵国五皇子伝 (古戸 マチコ/一迅社文庫 アイリス)amazon

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《あらすじ》
西の都の王立大学で植物について学ぶカナン。ある日、異国の青年・善が持っていた奇跡の実に触れたカナンは、謎のツタにとりつかれてしまう。ツタごと東方の帝国につれてこられた彼女を待っていたのは、呪われた体を持つ五人の皇子様。奇跡の実の力で呪いが解けるまで、カナンは個性的な皇子様たち&ツタと王宮で暮らすことになってしまい…!? 植物を育てる能力を持つ西洋乙女と五人の皇子たちが繰り広げる、中華風王宮恋愛ファンタジー!


「やおろず」の古戸さんの新作は、ぱっと見は逆ハーな中華ファンタジー。最近「人なる」にはまったこともあり、とても楽しみにしていました。

意表をついてきて面白かったです! 植物を育てる力をもった女の子が、中華な国にいって皇子たちと出会うお話。タイトルと読み始めの印象から、「普通の逆ハーになるのかな」とか思ったんですよ最初は。
が、その考えは皇子たちの登場と共に凄い勢いで否定されました。そうですよね古戸さんが普通の逆ハーとか書くわけないですよね!(偏見) 天使な腹黒だったり鎖男だったりで皇子たちが変人揃い、1人くらいならいてもおかしくないレベルでも、これだけ変人が揃うとカオス。登場シーンをはじめ、たくさん笑わせてもらいました。

そして、これだけ変人が揃っているのに、笑い一辺倒じゃなくて人情味があるいい話に仕上げてくるのが、「やおろず」でも見せてくれた古戸さんの凄いところ。主人公のカナンが程よく常人でパワフルな女の子で、皇子たちの心にぶつかって(not触れて)溶かしていくのが気持ちよかったです。
特に終盤の展開は見事の一言。呪いの正体に全然気づいてなくて驚かされたというのもありますし、自分の心に向き合ったカナンが出した結論、そして笑えて暖かくて爽快な企みに感動しました。いい家族ですよね、カバー裏の啓のコメントが素敵。

皇子の中で一番好きなのは律。アホな堅物が変わっていく様っていいですよね! お兄ちゃんに対してツンデレなところもかわいくてポイント高かったです。
でも、笑い的に一番好きなのは郷。いやもう外見の時点でまず反則。で、作品のイメージを破壊するあの一言が反則。噴き出しちゃいけない時に噴き出しました、全く。

綺麗にまとまっているので続きはないんでしょうね、もう少しこの皇子たちを見たかったんですが。古戸さんはそのうちレガロでも新刊出そうなので、そちらも込みで次回作楽しみです。


評価 ☆☆☆☆(8)



 
 5月19日(水)

「平和の温故知新」さんより海羽超史郎さん復活の報。まさかまさかの復活ですよ!!!!!!! 数年前から「今年あったらいいな10選」に加え続け、さすがにもうないかと諦めてたところに……嬉しすぎます。ファンタジーで少年少女ラブな「天剣王器」、現代SFボーイミーツガールの「ラスト・ビジョン」どちらも大好きです、ライトノベルに浸かりだした頃に出会った傑作なので思い出深い作品。ウィザーズ・ブレインと一緒にはまってました。
シュタインズ・ゲートはPC版買うつもりではいたけれど、これでノベライズ出る前にプレイするのは確定。ああ楽しみ。


【今日読んだ本】

銀の海 金の大地7 (氷室 冴子/コバルト文庫)amazon

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《あらすじ》
忍人にさらわれていたところを救出されて、息長に戻ってきた真秀。だが、兄を失って暴走する小由流の復讐を止めなければならない。そこへ御館の方からの悲鳴が響いた! 小由流の仕業なのか!?


全11巻の折り返し地点も過ぎた「銀の海 金の大地」第7巻。

ああああああやっぱり……。予想とは違っていたものの(もっと後になってからだと思ってた)、小由流はあんなことになってしまいました。そうか、憎しみに繋がっちゃうんですね。そっちには行かないと思ってたんですが、忍人の死に方を見るとそういう心理になっちゃうのも納得はできました。勾玉の演出が物寂しいです。

そして、これで真秀と美知主の間に決定的な溝ができてしまったのが悲しい。美知主は憎まれても全然平気そうだし想定内なんでしょうが、傷ついていないわけじゃないと思うのです。憎しみを受け止め続けて、心には綺麗なものを抱いて、美知主がどこまで行けるのかどうかが、やっぱり一番気になる点。主要メンバーに妨害者が多すぎです……。

今回明かされたタイトルの由来は、綺麗な対比になっていたんだな、と素直に関心。両方を心に持つのが真秀なのかなとちょっと思ったけれど、金の大地は心に根ざしてる感じがあまりしません。となると真秀と佐保彦の繋がり? ここまでは順調に思いは育ってるようですし(絶対引き裂かれるんでしょうけど!)。ただ想いを告げるだけの告白と勾玉交換にはキュンとしました。

久々に御影と真澄が表舞台に帰ってきて、次は佐保編みたいですね。まだ人となりがよく分からない佐保姫との対面もありそうですし、どう動くんでしょうか。


評価 ☆☆☆★(7)



マルタ・サギーは探偵ですか? A collection of s.2 (野梨原 花南/富士見ミステリー文庫)amazon

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《あらすじ》
異世界の都市・オスタスで活躍中の“名探偵”マルタ・サギーと、その好敵手たる怪盗ドクトル・バーチ。二人に関わる人々の苦労は絶えない。マルタの助手兼名探偵事務所を取り仕切る、リッツ・スミス少年、曰く。「というか、探偵を名乗る前に人間としてもっとしっかりしろ、という感じがします。マルタの場合」 バーチの執事兼運転手兼その他もろもろのゴブリンのジャック、曰く。「ドクトルは、詰が甘いところがあるんです。だから、あの盆暗探偵に関わると碌なことがない」 それでも二人は、惹かれ合うように対決を繰り返し、異口同音にこい微笑むのだ。「だって、あの怪盗(もしくは探偵)は、なんとも―楽しいじゃないか?」 “完璧な探偵にして全く探偵でない”名探偵と、美学を貫く怪盗。そして、彼らを巡る奇妙で優しい関係を綴る、短編集第2弾!


名探偵と怪盗の間のほのぼの「マルタ・サギー」短編集第2巻。

バーチ一味がノリノリで楽しかった! この短編集2巻は全編にわたってバーチのマリアンヌモードが全開で、マリアンヌと接しているマルタたちとバーチと接しているマルタたちの態度のギャップにとてもニヤニヤ。片方だけが正体を知っている状態ってこんなにおいしいんですね、バーチの楽しそうなことといったら。マルタたちを欺いてはいるわけですが、親愛ゆえの欺きなので、嫌な感じはしなくて素直にニヤニヤできました。
それにしてもこんなに怪しいのにばれないのは不思議。げに恐ろしきは先入観、でしょうか。マルタはともかくリッツは気づけると思うんです。
バーチはアドリブに弱いはずが随分力強くなったなあと思って読んでいたら最後に爆弾、やっぱり今まで通りのバーチで安心。「中身がバーチじゃ〜」と言っているマルタが事実を知ったときにどうなるか、今からドキドキです。

短編5編のうち一番好きなのは、偽マルタと偽バーチが現れる5話。慌てるリッツを見守るバーチの部下たちのシーンの雰囲気がぬくぬくとしていてすごい好きです。ジャックさんはこの話にはいなかったけど、部下たちあってのバーチだなあと思います。ただこの5話、話的にはオチがひどいんですけどね。ユートーの頑固さはいくらなんでもない。

これで短編集終わりなのが残念、もっとこの空気を味わいたかったです。本編でもこういうノリがあるといいな。


評価 ☆☆☆★(7)



 
 5月17日(月)


【今日読んだ本】

アリアンロッド・サガ・リプレイ2 最強のフィアンセ (菊池 たけし/富士見ドラゴンブック)amazon

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《あらすじ》
フェリタニア王国の成立から2ヶ月後、アルの故郷であるメルトランド危急の知らせを聞いて駆けつけるピアニィたち。しかし、戦いの趨勢はすでに決していた。王女だけでも救い出そうとするピアニィだが……。


笑えるものが読みたい気分だったので、2ヶ月ぶりくらいの「アリアンロッド・サガ・リプレイ」第2巻。

TRPGの面白さが伝わってくるリプレイでした。今まで読んだことあるきくたけさんのリプレイは笑いに偏っていて時々熱さがある、みたいなイメージがあったんです。それが今回は、与ダメによってシナリオ分岐させたり、仲間集めだったりとGMとして色々趣向をこらして、プレイヤーもうまくそれに乗って、と計算された面白さが伝わってきました。
プレイヤーがGMの予定の裏をかいたスキルを使い、GMもプレイヤー表情を読み取って行動を変える、といった駆け引きもいつもより目立っていて面白かったです。プレイを楽しんでる雰囲気がとても伝わってきました。これだけ毎回ギリギリになるのは両者上手いからなんですよねきっと、凄い。

もちろん笑いの面も健在、やっぱり外では絶対読めません。NPCが皆変態すぎです、ジョリィの死亡フラグがアホすぎて好き。ちょっとくどいネタも、落鳳坡までとことんやると笑えます。あとキンバリーは良い雑魚悪役、「ほう――」の後に噴き出しました。

他のアリアンロッド・リプレイとの繋がりが強すぎるのは未読者的にちょっとマイナス。 ちょっとしたリンクなら「なるほど、ちょっと気になる」で済むんですが、前半出てくる頻度が多かったので少し鬱陶しかったです。シリーズが多いし著者も違うので、追いかけるのも辛いですし。

ともあれ、このシリーズは好きなのでこのままついていきます。


評価 ☆☆☆★(7)