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 9月27日(木)

ちょうど半年ぶりのオンノベ感想。

無重力メリーゴーラウンドWeightlessness Web

(多分)オンノベ界隈ではかなり有名な作品。昨年に一度読もうと思ったんですが、当時はガラケーだったためレイアウト崩れで読めずじまい。で、スマフォにした後しばらく忘れてて、今回ようやく読みました。

無茶苦茶面白いじゃないですか!!!!!!!!

いやー、今年出会ったオンノベで文句なしの第1位な面白さでした。どんな話かを一言で表すと、アメリカのティーンズ小説に日本の少女小説主人公を持ってきたようなお話。もう少し具体的にいうと、ギャングやスーパーヒーローが出てくるシティを舞台に、平凡な高校生の少女と仲間たちが事件に巻き込まれたり自ら突っ込んだりするアクション&ラブコメな物語。
魅力的なところたくさんあるんですが、中でもポイントは主人公ニコルのキャラクターだと思います。事件巻き込まれ体質、お人好し、鈍感、慌てん坊、脳内グルグルしてるうちに考えが変な方向に飛んでいく、などなど主人公属性満載で、見ていて本当飽きないキュートな女の子。地の文で「ああああ」「うううう」と呻くことが結構あったりしたりと、一人称が楽しげに描かれていて、舞台は海外都市でも、日本の少女小説主人公っぽいなと感じました。
特にお人好しは筋金入りで、この子すごいなと思わされました。だって悪人が話しかけてきたとき、無視すると何だか気分が悪くなるからって受け答えしちゃうんですよ。なんて人のよさ。そんな子だから、「危ないから動くなよ絶対だぞ!」って言われても友達や知り合いが危険だって知るとつい助けに動いちゃったりするんですが、それが嫌な感じじゃないんですよね。この手の行動って苦手でイラっとさせられることが多いんですけど、ニコルの場合それが全くなくて、ハラハラドキドキだけがありました。

で、そんな子が主人公だから物語はジェットコースター。ニコル動いてなくてもトラブル降ってくるし、とにかく止まらずに動く動く。ニコルは一体何度危うい目にあったんでしょうか。そんな勢いがありながらも伏線も結構張ってあって、ギャングたちの争いの裏にある真相は何か、シティがどうなるのか、お話も面白く読めました。

もちろん忘れちゃいけない恋愛要素もたっぷり。メインヒーローとの焦れったくて甘い恋がまず素晴らしいんですよ。特に物語の中盤、距離置かなきゃいけなくなったときの焦れ焦れ展開が好き。あれこれ考えこんじゃうニコルがかわいい。もちろんヒーローは抜群にかっこいいです、だってヒーローですから。
そして、平凡なニコルにクラっときちゃったイケメンがまたトキメキでですね。ワガママな少年が恋をして変わっていくのってよいものですね! あっさり諦めないでの攻勢にはドキドキさせられました。
他の登場人物たちも子供も大人も癖のあるキャラクターばかり。アーサーが一番好きかな、苦労しつつもちゃんと楽しんでて、いいポジションで生きてるなーと。脇キャラだとミス・ルルたちのニコルいじりが好きでした。

読み終わった後に「あー楽しかった!」と心から言えた、気持ちのいいお話。そういう明るく楽しい少女小説好きな人にとてもお薦めです。シリアス度合いなど全然違いますが、流血女神伝のジェットコースターっぷりが好きな人なんかも気に入るかも?



 
 9月24日(月)

ここ1週間ちょっと、オンノベと乙女ゲーにはまってて読書控えめになってました。オンノベの方は後日感想書くとして、乙女ゲーは「超えざるは紅い花」(18禁注意)を遊んでました。
乙女ゲーでファンタジー、しかも敵国にさらわれた王女の戦いと恋、という設定に惹かれて買ったんですが、主人公が戦闘でも精神的にも強いキャラで行動力が良かったですし、死亡バッドエンドみたいな容赦無い展開も結構あって、期待したとおりに面白かったです。主人公のこと愛してるのに、いきなり妻にしたせいで印象最悪な軍事司令官がお気に入り、次第に分かる溺愛っぷりのギャップがおいしかったです。あとはもちろん年下系キャラの2人も好き、一途や健気な年下っていいですよね。
色んなタイプのキャラがいて外れキャラいないですし、主人公以外の女の子キャラがちゃんといるのもいいところ。ストーリーは少しもったいないなと思うところもあったりしましたけど、設定に惹かれる人にはお薦めです。


<最近読んだ本>


詐騎士1・2  (かい とーこ/レジーナブックス)amazon
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かいとーこさんの代表作、になるんでしょうか。以前webで少し読んだときははまらなかったのですが、今回読み始めたら面白くて2巻まで読み終わってしまいました。

他のかいとーこさん作品と同じように、最大の魅力は個性豊かなキャラクター。特に主役のルゼが面白かったです、男装キャラで性別隠さなきゃいけないのにゴーイングマイウェイで楽しんで生きてるのがとても独特で、淡々としていて毒がある1人称が楽しい。多分昔読んだときは文章が合わなかったんでしょうが、作者さんの文章に慣れたためか気になりませんでした。楽しんでいるといっても享楽的ではなくて、目的しっかりしていて真面目な面もあって、そのギャップもよかったです、救いたい気持ちの一途さにはちょっとときめく。ギャップありすぎる気もしますけどね!

2巻ではストーリーのビッグイベントと男装のビッグイベントが両方やってきたのが意外、特にストーリーの方はもっと引っ張るのかと思ってました。でも元々キャラ主体ですし、キャラが増えてこの先も楽しくなりそう。とりあえず今後も不憫確定のウサギさんかわいい。
男装バレの方もバレてからの方が絶対面白いですしね、この話なら。ルーフェスの家族は皆さんいい性格してますね、ルゼに押し勝てるのは強い。この先どういう路線でくるか読めませんが、ギルと適度にラブコメっぽくなるといいです。不憫な王子様は好物です。あと姫様ときゃっきゃうふふも見たい。

評価 ☆☆☆☆(8)



 
 9月17日(月)


<最近読んだ本>


(仮)花嫁のやんごとなき事情 〜離婚できたら一攫千金!〜  (夕鷺 かのう/ビーズログ文庫)amazon
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花狩のロゼ……う……頭が……。「ヤンキー巫女」の夕鷺さんがおくる新シリーズは、身代わり王女が離婚を狙うファンタジー。

このシリーズも面白かったー! 姫様の身代わりの話ってだけで好みなわけですが、このお話は読み始めた直後、孤児院でのフェルの姿を見た時点で面白さ割と確信しました。美貌よりもお金なズレた性格で、生きるたくましさに溢れていて、人の良さオーラも出ていて、この主人公が身代わりなんて楽しいに決まってる、と。実際そのとおりでした。

全編に渡って楽しかったですが、一番好きなのはやっぱり旦那さまと仲良くなる過程かな。使用人として出歩く行動力もいいし(壁登り降り素敵!)、姫姿で会うときの怖さと使用人姿で会うときの気楽さのギャップに惑わされて、嫌われる予定だったはずがだんだん惹かれていくのにニヤニヤできました。使用人姿でのやりとりが楽しそうで、好きになっちゃうのにも納得。
あとはなんといってもフェル参上のシーン。ここのフェルは抜群にかっこよかったです、姿もタイミングも完璧。イラストあってよかったとこれだけ思えるのは久々でした。

ヒーローの旦那さまが、この手の話にしては珍しく(?)残念じゃなかったのもポイント高い点。最初の印象悪かっただけに、後半の巻き返しは破壊力ありました、特にこの周到さはなかなか見ないような。エピローグは「おおっ」となりました、これはいい男。エピローグ後に伝わってくるフェル好きな気持ちもよかったです、こういう終わり方って好き。

今度はちゃんと続きも出るようです、やった! 次は自国が絡んできそう、王様も妹もなかなかに癖ありそうなので楽しみ。あと色物ケイさんの活躍ももっと見たいな。ジャパネットはなかなかインパクトありました。

評価 ☆☆☆☆(8)