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 11月23日(金)

メルフォレス。

>「こちらのサイトも長いですねえ〜」の方

ですねえ、ラノベ読み続けてるうちは続けようかと思ってたらこんなになってました、びっくりです。そして代わり映えしないサイトです。
あざのさんはデビュー作だけ宇野名義ですね。「うの」と間違えやすいので、漢字をひらいたんじゃないかと。レイヴンズは2巻までも面白かったし、あざのさんだから先はさらに面白くなってるんでしょうけど、陰陽師苦手の意識がはたらいて足遠のいちゃってました。あと、読む量減って少女向け読むだけで手一杯だったというのも。今年の富士見ファンタジア読了は多分1冊ですし。
ただ、最近少年向け何冊か読んでみたらまだまだ楽しめること分かりましたし、最近の感想チラ見して面白そうなら3巻以降読んでみようと思います。


<最近読んだ本>


天鏡のアルデラミン ねじ巻き精霊戦記 (宇野 朴人/電撃文庫)amazon
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あちこちで好評が聞こえてくるので少年系強化のタイミングで是非読もうと思っていた、戦記物ファンタジーの第1巻。このライトノベルがすごい! でも13位に入ってました。

正統派戦記で面白い! 才ある怠け者の少年が戦わなきゃいけない状況に追い込まれて活躍する物語で、作り的には王道かなと思うのですが、キャラクター描写、戦場での策の魅せ方がどちらも上手くて面白いです。キャラは主役のイクタがいいですね、ひねくれた怠け者キャラにしては熱くなったり敵を悼んだり、人情味をはっきり見せるのが好感もてました。
主役以外も皆キャラがたっていて、一般人ポジションのハロがこれからどういう役割を果たすのかが気になります。容赦ない系の作品だと死にポジ候補ですが、あまりそういう方向にいかなそうな印象をこの1巻では受けました。

戦略部分は帰還作戦もなかなか熱かったですけど、一番よかったのは模擬戦後。終わったと思ったところにもう一山あって驚かせてくれて、さらにそれを跳ね返すのに痺れました。

最後に見せてくれた終着点でも盛り上げてくれたし、面白いはじまりでした。あとは張り合いがある敵が出てきてくれれば完璧ですが、2巻はどうなるでしょう。

評価 ☆☆☆☆(8)



 
 11月18日(日)


<最近読んだ本>


[映]アムリタ (野崎 まど/メディアワークス文庫)amazon
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Twitterタイムライン上でとても人気な野崎まどさんの作品。しばらく前から気になっていて、少し前に出た「2」という作品の絶賛を見て、そろそろ読むかと手を出してみました。

人気が納得できるオチの切れ味でした。映画製作の天才と言われている女性と一緒に映画を作ることになった大学生が主役のお話。物語の前半はこのあらすじ通り映画作成の青春物で、天才で不思議系な最原さんと主人公のボケツッコミのノリが昔のノベルゲーをどこか思い起こさせて懐かしく、楽しく読めました。

そこから話は最早の映画作成の動機に迫っていったわけですが、作風は聞き及んでいたので、きっとどこかで爆弾が降ってくるんだろうと身構えながら読んでいたわけですよ。でも身構えていても強烈でした。なるほどなーと思えるトリック、そして示された動機の異質さが面白い。一番の笑顔がそこでくるってのが衝撃。
そしてその後、ラストの数ページが好きです。最原さんは完全に不気味なままではなく、主人公は絶望まではいかず、最後の一文の後に残る後味の何ともいえなさ。決して良くはないけど、悪いともいえない、印象的な後味でした。

「2」の面白さは既刊全部読まないと完全には味わえないらしいので、そこまで辿り着きたいと思ってます。最原さんはきっとどこかに再登場するんだろうなあ。

評価 ☆☆☆★(7)



神さまのいない日曜日 (入江 君人/富士見ファンタジア文庫)amazon
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積んでる間にアニメ化が決まっていた、富士見の大賞受賞作品。

前向きさが印象に残るはじまりの物語でした。死者が普通には死ねなくなった世界で、唯一死者を止めれる存在である「墓守」の少女が、死者を狩る少年と出会う物語。世界観が独特で、滅び行く世界での明るいアイと悪びれたハンプニーのやりとりはなかなか楽しかったのですが、そういった過程よりもこの物語はラストありきだなと思うほど、個人的にはラストが鮮烈でした。
この先の世界に待ち受けているのはきっと絶望で、でも涙を振りきって少女がした宣言は前向きで希望に溢れていて。宣言自体は無茶苦茶で途方もないけれど、だからこそ力強さが心に響く。2人の同伴者を連れてはじまる旅は、絶望的な世界でも明るいものだと感じさせてくれて、とても良いラストでした。

と、良いはじまりだったんですが、では先を読むかと言われると凄く迷う。この手のお話ってこの先を描くと蛇足になってしまうことが多い印象があるんですよね。ここで終わるのはそれはそれで綺麗だと思うんです。でも先ではもっと素晴らしいものを見せてくれるかもしれない。悩ましいです。

評価 ☆☆☆★(7)