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 9月8日(日)

仕事とうたプリmusicのために更新ゆっくりモードです。


<最近読んだ本>

五龍世界II 雲谷を駈ける龍 (壁井 ユカコ/ポプラ社)amazon
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最近出た「2.43」が気になっていて、それなら壁井さんの積み崩してからでないとね、と読むことにした五龍世界の第2巻。

1巻よりも断然面白かったです、何故これ積んでた!!!
1巻の主人公の友達だった碧耀が今回の主人公で、この主人公チェンジが個人的に良かったポイントの1つ。娼館からどこかに売られていくところからはじまるんですが、外の人と関わっていく中で、娼婦であることへのコンプレックスや流されていく生き方など色々と抱えているものを突きつけられて、落ち込んだりしつつも成長していく様子が少女小説として大変面白かったです。はじめて自転車に乗ったときの喜びと感動とかかわいかったなあ。イルラックに対して芽生えた恋心も、友人のユギへの複雑な気持ちと交えて描かれていて良いものでした。

で、もう一点、物語の全体像が見えてきたのが、この2巻でグッと面白くなったポイント。仮想世界ではあるんですが近代世界をモデルにしているのが今回はっきりと見えて、中国、日本、西洋と3勢力の争いが展開。ただの争いじゃなく、日本の士道、西洋の科学、中国の気、といった文化の交わりがあるのが良かったです。そして争いの中で大きな流れが生まれてきているのが感じられて、物語がどこに進むのかワクワクが止まらない。
というわけで、「2.43」を買うはずが、五龍世界3巻も一緒に買うことになりました。こうして積みは増えていくのです。

そうそう、大きな流れとは別に驚いたのが、イルラックに対する仕打ち。そこまでするかというか、えぐいグロい。少女系の物語らしからぬグロさでした。体の中の右手とどう折り合いつけていくのかも、次巻以降気になるところです。

評価 ☆☆☆☆★(9)



RDG6 レッドデータガール 星降る夜に願うこと (荻原 規子/カドカワ銀のさじシリーズ)amazon
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結局単行本を購入してしまった、RDG最終巻。

最後まで甘かった! 深行が甘かった前巻に対し、今回は泉水子が甘かった。深行のことを心の拠り所にしていて、好きなんだなと感じる描写が随所にありました。一番よかったのはプレゼント渡そうとして深行と噛み合わないところかな、「まったくもう深行の馬鹿、うわー言い出せないの辛い!」と手をバンバンさせながら読みました。あと、パーティが台無しになった後、深行の一言で泣き止むのもかわいい。
もちろんラストはおいしかったです、素敵なビジョンだなあ。雪政は素晴らしいプレゼント残してくれましたね。紫子さんとの会話にもほっこり。ちゃんと泉水子の不安を取り除いてあげるあたりがお母さんだなと。

賛否両論らしい物語の終わり方は、個人的にはしっくりきました。高柳との決着のさせ方はとても泉水子らしいもので好感もてましたし、最後まで泉水子の物語として、事態が大きくなりすぎずに綺麗に終わって良かったなと思います。むしろ4巻が派手にやりすぎたのかなという気も。あれがあったからワクワクが増した一方で、今振り返ると全体の中では浮いてる感も。でもそれも含めて面白いシリーズでした。

荻原さん作品は過去作の再読欲が高まってるんですが、なかなか時間がとれません。せめて西魔女以外の単発作品は読みたいですが。

評価 ☆☆☆☆(8)



身代わり伯爵の婚前旅行III ひみつの誕生日大作戦 (清家 未森/角川ビーンズ文庫)amazon
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アルテマリス編第3巻は、思ったよりもシリアスな展開があって驚きました。ミレーユの大作戦バレバレで「ひみつ(笑)」な話なのかと想像していたら全然違ったっていう。ラストの展開なんて、このシリーズらしからぬピンチですし。シアラン編ラスト手前くらいじゃないですかねこのレベルのピンチ。まあどうにかなるのは当然として、ミレーユ自力なのかリヒャルトが助けるのか。最近の甘さを見ると普通に後者かな。しかし今回の悪役2人は実に悪役ですね、心置きなく蹴散らされる姿を楽しみに出来ます。

主役甘さは通常営業のイチャイチャ。リボンラップが想像だけで甘かったんですが、実践されたらどうなってしまうのか。リヒャルト頑張って(自重を)。

ちょっと気になるのが不憫勢の皆さん。団長は自爆なのでいいとして、フィデリオはそろそろ見てられなくなってきたので楽にしてあげてほしいです。ちょっと強引というか、作られた不憫に見えてしまうんですよね。不憫は好きですけど、自然なものがいいです。まあ次巻で解決しそうかな? ユーシスは、うん、頑張れ。やっぱりフレッドのところにいる時点でこの不憫からは抜け出せないんだ。

続きも近いうちに。次の新刊が出るくらいまでに追いつけるかな?

評価 ☆☆☆★(7)