3月30日(日) |
<最近読んだ本> ◆ 精霊歌士と夢見る野菜 紅色の祝祭 (永瀬 さらさ/角川ビーンズ文庫) 【amazon】 1巻よりグッと面白くなってました! 1巻読了時にこの先面白くなりそうとは思ってましたけど、ここまでとは。ポイントの一つは友達、仲間の存在。シャーディー、リーリと距離を縮めていく過程でのメロウのアタックも良かったし、3人でお店を成功させようと奮闘する際の苦戦や喜びが、1巻のお店シーンよりも倍増して感じられました。単純に3人だからっていうのもありますけど、1人で何でもやろうとしてきたメロウが、そのことを突きつけられた後にきたシーンだからこそ、グッとくるものがあったんだと思います。 しかし、リーリは第一印象でそういう子だとは思わなかったなあ。まさに話してみないと相手のことなんて分からない、を地でいってますね。シャーディーは、その恋情(までいってないかもしれないですけど)は南無……リーリにバレちゃってますし。 そして、この巻で凄く良かったのが、最後近くのメロウの決意のシーン。差を実感させられて、でもエイディの孤独に触れて、届きたいと歌って、追いつくことを誓う。この決意のなんて尊いことか。1巻の追いつきたいという思いも十分素敵でしたけど、この決意に比べたら霞みます。それくらい痺れたし、気に入りました。 果たしてこの先どうなるのか。まともなアプローチではエイディは遠すぎますけど、素質ありそうなところは見えてるので、最終的には追いつくところまでもありえるかも? で、そんな中で恋愛も思ったより進展したわけですが、エイディ黒い。腹黒とは思ってましたけどね、ここまで黒いとはね。恋愛については兄から悪いところだけ見習ったやつですね。自分はメロウを心配させといて、嫉妬だけは全力でするとかずるい。自覚しかけのメロウは純真でかわいいのに。精霊たち頑張って守って! 女王の真意はいまだ見えず、敵の正体も分からず、どうなるか続きも楽しみ。決意がほんと好みだったので高めの評価で。またこの評価をつけられますよう。 評価 ☆☆☆☆★(9) ◆ 身代わり伯爵の結婚行進曲III 再会と宣戦布告 (清家 未森/角川ビーンズ文庫) 【amazon】 甘い! フィデリオよく分からない。(ここまでテンプレ) 身代わり最新刊ですが、書くことが変わらないです。結婚の時が近づいてリヒャルトの箍がだんだん外れてきて、甘くて真顔で読むのがまた辛くなってきました。「いろいろ触りたい」発言には頭パーンですよ、何言ってるんだこの人は。パパに止められて我慢してたリヒャルトはもういないんだ……いやこれでも我慢してはいるんでしょうけど。 ラスボスらしき人は底浅そうなので気になるのはフィデリオなんですけど、ほんとこの子分からないなあ。あれだけ傍で姿を見ていて、いまさらミシェルを本気で狙いにいくのは、欲しいもの取りにいくにしても全然しっくりこない。敵役としてリヒャルトに国まとめさせる路線にしても、やっぱり附に落ちないし、ただ子供なだけなのか何なのか。まあ分からないので続き待ちます。 短編のフレッド視点は新鮮でしたが、フレッド視点はセシリア様と一緒のときにお願いします! 評価 ☆☆☆(6) |
3月29日(土) |
期末でバタバタしていてご無沙汰です。そこそこ読んではいたので何日かに小分けして更新。 <最近読んだ本> ◆ 巡る世界の黙示録 少女戦隊ドリーム5 (小椋 春歌/ビーズログ文庫) 【amazon】 「恋する王子」シリーズの小椋さんの新作は、現代舞台の……戦隊物? タイトル見たときから何が出てくるか期待していて、さらに聞こえてくる評判もいいので楽しみに読みました。 まさかの真っ当な少女小説で面白かったです! 戦隊物の一員に突然選ばれる女の子が主人公のお話。設定の通り、導入はかなりはっちゃけていて、「変な猫耳男きた! ドリームピンクになれって言われた! なんか魔王きた!」と常に!をつけたくなる超ハイテンション。主役の要がなかなかノリのいいツッコミ気質で、魔王がウブな坊さんだったり速攻でピンク二人目が出てきたりと意味不明な設定も楽しくて、勢いに圧倒され笑いっぱなしでした。 と、前半の濃さに買ってよかったなあと満足してたら、途中からかなり真っ当になってびっくり。自分のせいで友達を傷つけてしまった悔恨、肝心な場面で力を発揮することができなくて積もる劣等感、といったマイナスの気持ちを乗り越えていく正統派な物語になっていて、おまけに面白い。和風バトルみたいな変てこ要素も残ってるとはいえ、凄いギアチェンジですよ。 これに少女小説らしい恋愛要素も完備だから、ブラボーと称えるほかないです。さすがに甘さは控えめだったりしますが。ついでに男女逆転現象が起きていて、完全に要がヒーローで光明がヒロインでしたが(これはプラス要素)。光明を救い上げてくれる要がかっこよすぎでした。 あとがきの「前作が大人しかったと言われるものを書く」という心意気が素敵、その通りのものに仕上がっていて楽しかったです、正統派になるらしい次回作も楽しみ。いやその前に積んでる恋する王子を……。 評価 ☆☆☆☆(8) ◆ 贅沢な身の上 ときめきと巡り逢いの環を胸に! (我鳥 彩子/コバルト文庫) 【amazon】 終わりの近づきをはっきり感じて寂しくなった、「贅沢な身の上」最新刊でした。20巻まで続くと思ってたのに! 完全に花蓮がデレ期に入って、おまけにメインキャラからマイナーキャラまであちこちでフラグが成立しはじめていて、完全にまとめに入ってるなあ、と。ヤクザカップルの存在なんてすっかり忘れてましたよ。デレ花蓮さんはかわいい。 メインだった2人については、理央よくやった。そこまでズバっと行動して綺麗に解決するとは思ってなかったですよ。気持ちがまだ追いついてないですけど、うだうだ悩むよりずっといい。もっと自覚して、不器用に甘い言葉かける理央が見たいです。 珍しく危機な終わり方してますが、最大の敵がアイドルになったりするお話で、何を心配することもないでしょう。三角関係がどうなるか楽しみに続きを待ちます。 評価 ☆☆☆★(7) |