8月15日(金) |
<最近読んだ本> ◆ デルフィニア戦記 12巻〜14巻 (茅田 砂胡/C★NOVELSファンタジア) 【amazon】 まだまだ続きます、デル戦感想。 12巻はリィの異質さをあれこれ感じた巻。離婚騒動はリィの感覚ずれすぎでポーラが不憫。バルロの交渉力はさすがですね、バルロ&イヴンの連携の息の合い方も楽しかった。 後半はレティシアに共感するリィを止めたくなるウォルとシェラをとても応援したくなりました、どちらのコンビも好きなんです(つまりレティシアに対する嫉妬)。今振り返ると、この巻は他の巻よりは少し落ち着いてるかな? 13巻はなんといってもラストの女性陣! ラティーナが勇気を見せてくれたと思ったら、その後のシャーミアンですよ!「口説いていただけませんでしょうか」 これは凄い、かっこいい。拍手喝采です、名シーンでした。ラティーナの方はナシアス良かったなあという気持ちが強いです、後押しもサポートもしてくれるバルロはいい友ですね。 話は戻って、この巻のメインのパーティは貴婦人リィや痛快ポーラなど色々見所ありましたけど、やっぱりシェラに目が行く私。なんでダンス展開にしてくれないんですか、敵同士のダンスってときめくのに!(バンバン) 後半の口直し発言や押さえ込み講座も楽しかったです、リィとシェラのやりとりはどれも好き。 14巻はタイトルで誰か主要キャラ死ぬんじゃないかとビクビクしながら読んでました、なので途中から一安心。リィが危ないのは本命展開でしたけど、精神的に揺らぐのは予想外でした、体調弱ってるときに……だとばかり。それだけに離れた年月の長さの重みを感じました。 13巻最後の2人があっさり行かなかったのは意外。ラティーナの重い悩みを突破するバルロ、それを背負えるのは漢ですね……。イヴンはそこまでこだわり強いとはなあ、心変わりの道筋が予想つかないんですが、どうくるんでしょう? リィとシェラとウォルの組み合わせも堪能。3人でイチャイチャすればいいと思います。戦いに行くシェラ格好良かったですし、満足満足。リィとシェラは最終巻後も一緒にいてほしいな。 評価 ☆☆☆☆(8) ◆ ミス・エルズワースと不機嫌な隣人 (メアリ・ロビネット・コワル/ハヤカワ文庫FT) 【amazon】 魔術+19世紀英国、という組み合わせで発売当時から少女小説読みさんの間で話題だった邦訳ファンタジー。いざ読んでみたら、本当に魔術がたしなみとして根づいて溶け込んでいて、いかにもイギリスな園遊会やパーティで魔術披露する様子が面白いお話でした。 ストーリーは、自分に自信がもてない女性が、恋多き妹に全部持ってかれるように感じたり、色んな秘密を抱え込んで苦しんだりとなかなかしんどい展開。ミス・ダンカークの秘密が明かされるあたりは読み進めるの苦しかったです。でもその一方で先が気になる牽引力も強くて、止まらず一気に読んじゃいました。ミス・ダンカークの存在がかなり癒やしでしたね。 恋愛面のお相手はタイトルでネタバレされてるのに途中まで気付かなかったんですけど、絵で気持ちを伝えるところなどは、なかなかのときめき。ただそれよりはヒーロー候補の手のひら返しっぷりの方が印象強かったです。あんなに良さげな雰囲気だったのに信用勝負に負けるのを見て、この時代の身分って怖いなとしみじみ感じました。 そうした身分描写を含め、この時代の英国描写が充実しているのが予想外に面白かったところ。社交が華やかで大変そうで。エルズワース夫人にあまりいい印象持たなかったんですけど、彼女が典型なんでしょうか。 そんな感想をつらつら書いてたら、本家(?)のオースティン作品をお勧めされました。最近新訳が出たばかりということで、読んでみようと思います。 評価 ☆☆☆★(7) |
8月10日(日) |
先週は名古屋まで旅行いってました。フォロアーさんとお会いしたり美味しいもの食べたり散策したり野球見たり美味しいもの食べたりで楽しかったです(半分くらい食い倒れ)。色々食べ物の写真とったので、せっかくですしペタペタ貼って飯テロ。どれも美味しかったです。 きなこのレアチーズケーキとリンゴ酢の紅茶。リンゴ酢が夏らしくて爽やか。 桃ワインとマルゲリータ。桃ワイン飲みやすくてグイグイいけるので危険でした。 桃パフェ。写真だけで伝わる桃の瑞々しさ。 ひつまぶし。少しは名古屋らしいものを。 メロンのデザート。シャーベットが凄いふわっとした口溶け。 <最近読んだ本> ◆ デルフィニア戦記 第二部(5巻〜11巻) (茅田 砂胡/C★NOVELSファンタジア) 【amazon】 8月の課題図書はデル戦最後まで! ということでがんがん読み進めてます。ほんとはもう少しこまめに感想書くつもりが旅行中に一気に読んでしまい、また引きが鬼なのでさらに読んでしまい、という状況なのでまとめ書きです。 5巻はリィが王女になっても振る舞い変わらないのが楽しい巻。特にシェラを物ともせずに交わし続けるのが愉快。この頃はシェラがここまでの主要キャラになるとは思ってなかったなあ。あとはバルロは融通きかない人だなあ、シャーミアンはイヴンとバルロどっちとフラグたつのかなあ、などと思いながら読んでました。 6巻はウォルのお芝居の迫力が凄い。知ってるバルロがドキっとなるくらいなんだから、そりゃみんな騙されますね。シェラの「化け物屋敷の親玉」発言は言い得て妙。この頃から、読んでてシェラ好きだなという自覚が出てきました。 7巻はらぶろまんす、1回王女になっていたので、そこから王妃がすぐくるのが意外でした。他国から見たリィがそんな優良物件というのが盲点でしたね。リィの怖い面も見えましたが、明かす理由が「夫婦で隠し事はよくないから」なのに笑いました。そこで「隠し事があったほうが」と返すシェラもシェラである。 8巻はさらなるらぶろまんす、フラグたちすぎ! シャーミアンはイヴンとですか、吊り橋効果強い。ナシアスたちには幸せになってほしい。そして一番ときめいたのはシェラとヴァンツァー。敵同士での髪飾り贈り物! 執着とそれに対する怒り! 男同士ですけども、ときめきはときめきなので! 9巻はポーラ登場編、ポーラはもう出てきた瞬間に愛妾候補だと分かりますよね、純真な気性で見てて微笑ましい、ウォルとは似合いますね。国王敗北でどうなるのというところで次巻へ、この巻あたりから引きが鬼になってきてますよね。あとはシェラのピンチにヴァンツァー駆けつけるのにときめき。この感想のシェラ登場率高い。 10巻はなんといっても救出劇! リィが駆けていくときのウォルに対する感情の熱がたまらない。助けてからの怒涛の攻戦も痛快でした。あと、ウォル不在のときも国が支えられているのを見て、ブルクスやバルロはじめ臣下の優秀さを感じました、こういう格好良さも好きです。そして鬼引きは続く。 11巻は恐怖の夫婦喧嘩、無事に済んでよかった。切り替えの速さがリィらしいですね、バルロが不憫すぎる。シェラの人間味が増してきたなと感じた巻でもありました、冗談も言うし、プレゼント選びも微笑ましいし。ダルシニ家の皆さんは王家への不敬で狼狽えるのが大変楽しかったです、ウォルのこと知ってても庶民意識抜けませんよね。最後は鬼引き3連続! もう12巻読み終わってるんですが、そちらは次回に。 評価 ☆☆☆☆(8) ◆ 贅沢な身の上 ときめきの数だけ抱きしめて! (我鳥 彩子/コバルト文庫) 【amazon】 ついに完結の「贅沢な身の上」、最後はこれまでの登場人物オールスターキャストで、幸せそうな大団円でした。本当にこれでもかというくらい一杯カップルが登場して、大体みんな幸せそう。これだけの人たちと出会った(というか巻き込んだ?)花蓮すごいなと思うと同時に、花蓮と陛下が幸せそうなのをむふむふしながら読みました。素直にむにゅむにゅしてる花蓮かわいすぎ。そしてここまで両思いでも象は最強というブレなさが楽しかった。 脇役の中では、まず鳴鳴が幸せな夫婦になれそうで安心しました、名前呼びおいしいです。なんだかんだで理央甘いから、いい世話焼き奥さんになれたんじゃないかな。真奏はエピローグでまさかの。ちょっとそのエピソードもっと詳しく! と思いましたよ、読みたいです……。唯翔はもう少しときめき欲しかったかな、吹っ切るの遅すぎなんですよ! 三角関係に見せかけてノーチャンスどころかまさかの友情ルートだった静蔭さんが一番不憫かなと思ったんですが、典狼を慕ってた面々が一番不憫ですね……衝撃の正体知った上にこの辺りだけカップルできてませんし。あとは象が不憫。 エピローグの子世代編は嬉しいサービスでしたね! 子供たちはどちらもいかにもなそっくりさんで笑えました。花蓮が2人とか最強すぎです。親子でトキメキ検定勝負したりしてるんでしょうね。 最近あまりない突き抜けたラブコメで、安定して楽しいシリーズでした。本誌に載る子世代編が楽しみですし、来月のあくまで悪魔にも期待。しかし、コバルトの長期シリーズがいよいよ減ってきてちょっと心配です。 評価 ☆☆☆☆(8) |
8月6日(水) |
<最近読んだ本> ◆ アレクシア女史、女王陛下の暗殺を憂う (ゲイル・キャリガー/ハヤカワ文庫FT) 【amazon】 ◆ アレクシア女史、埃及で木乃伊と踊る (ゲイル・キャリガー/ハヤカワ文庫FT) 【amazon】 人狼や吸血鬼が跋扈する世界が舞台の痛快スチームパンク。4巻が思いの外楽しかったので、一気に読んじゃおうと最終巻まで読み終えました。 最後まで謎たっぷりで痛快で面白かったです! 4巻5巻と読んで一番良かったなあと思ったポイントはアレクシアの行動力。4巻の妊娠状態でのアレクシアの縦横無尽っぷり凄かったです、ロンドン中をかけまわり、最後はロボットの中で出産ってどんだけですか。4巻はそのロボット出てきたりと終盤の展開派手なのも楽しかったですね。吸血鬼女王は思ったより小物な感じでした、というよりは他のキャラ派手すぎて見劣りするというべきですか。 異界族・反異界族をめぐる謎も面白かったです。推理は材料少なすぎて無理だと思いますが、女王暗殺の真実、ルフォーや教授の秘密、タコの由来など色々驚かされました。しかし迷惑なお父さんだ……。 お気に入りのアイヴィも最後までメイン級の活躍してくれたのは嬉しかった。アイヴィがスパイになったときは驚きつつ「なんて似合わない!」と心のなかで笑いましたけど、意外とちゃんと仕事してましたねえ。ただ、最後の落としどころだけは納得いってないです。特に事後にアレクシアの声がけが何もなかったことが。いくらアイヴィがアイヴィだからといっても、その選択の後には何かしら声をかける描写を省いちゃいけないと思いました。 他にもビフィと教授の関係が最終巻で一気に進んだり、いくつか引っかかりはあったんですが、プルーデンスの破茶目茶な姿やぶれないアケルダマ卿など、全体的には楽しさたっぷりでした。ソフロニアの方もそのうち読みたいです。 評価 ☆☆☆★(7) ◆ 詐騎士8 (かい とーこ/レジーナブックス) 【amazon】 男装少女の騎士ライフから随分遠いところにきた詐騎士最終巻は、表紙の通りにルゼとギル様が幸せそうな巻でした。ルゼも随分とギル様を好きになってかわいくなったなあとしみじみ。終章やサイトにあるおまけ短編では、普通に夫婦として幸せそうでしたし。ギル様おめでとうございます。ってあれ、先日感想書いた「贅沢〜」と同じようなこと書いてますね……。こういう長期シリーズ終わりが同時にきたんですねえ。 脇役勢ではウィシュニアですかねまずは。あざといけどよく押した。ティタンは幸せになればいいですよ。マディさんは南無。一方、ニース様ときたら……。まあまともに押す気になっただけでも成長ですね。傀儡術師の子供たちの個性も今回目立ってましたね、パリルもナジカも本能に忠実過ぎる。でもみんな何とかやっていけそうに見えて良かったです。 全8巻、キャラ増えすぎたり小娘達との戦いがやや散漫な印象だったりで途中は中だるみ感もあったんですけど、最後はまた楽しかったです。サイトの方の後日談連載も楽しみ。 評価 ☆☆☆★(7) |