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 1月16日(土)

遅くなりましたが本年もよろしくお願いします。
今年もオンノベ沼にハマりつつ、積み本も読んでいきたいと思います。今年こそは天冥に追いつく。


<最近読んだ本>


GOSICKシリーズ (桜庭 一樹/角川文庫)amazon
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年末年始にかけて、長らく積んでいたGOSICKを読み終えました。
レーベル移動もあったためか、ミステリありコメディありシリアスありと様々な面を見せてきたシリーズでしたが、最後の2冊は吹き荒れる嵐に圧倒されました。読み終わった後に感情酔いして頭ぐるぐるしたくらい。

最後の印象が強すぎて、今までの過程としっくりこない部分もあって、この物語は結局何だったんだろうとしばし考えこんで。メインのボーイミーツガールが良かったからそれでいいかと結論づけました。特に最後2冊は、別れる手前からの2人の結びつきに心揺さぶられ、2人の幸せを祈ってハラハラしながら読みました。ヴィクトリカが人間らしく変わって、弱くなった代わりに、久城からもらった勇気を抱いて進む姿はとても素敵でした。
一方の久城は、正直言うと割と苦手なキャラでした(特に途中まで)。ヴィクトリカに対する文句が大体ちょっと言い過ぎに思えてムカムカしたり、なんでアヴリルそんなスルーするのと憤ったり。アヴリルは本当に不遇なポジションでしたね……。でも、シリアスシーンでヴィクトリカを守ろうとする姿は格好良かったし、後半ヴィクトリカへの想いをはっきり言葉で出すようになってからは、素直に2人の物語を楽しめました。

脇キャラたちはみんなどこかしら印象的な場面があって、ただコミカルシーンと最後とのギャップがありすぎてこちらも頭グルグルする点も。そんな中で、コルデリアをはじめ旧世界で生きてきた者達の最期、覚悟を抱いて朽ちていくのが哀しくて心に残りました。彼らにもできれば幸せになってほしかったけれど、そんな甘い考えは嵐に吹き飛ばされましたね……。
あと好きだったのはセシル先生とゾフィのペア。この人たち2人組むとどうしようもなさすぎて校長先生の胃が心配ですが、度々笑わせてくれましたし、年月経ても仲良しな関係に心和みました。この2人に限りませんが、エピローグ見たかった。

というわけで咀嚼しきれない部分もありましたが、心に残るものもたくさんあって、読んでよかったです。続編も購入済なので遠くないうちに。

評価 ☆☆☆★(7)