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___5月30日(火)


【今日読んだ本】

そして春風にささやいて タクミくんシリーズ (ごとう しのぶ/角川スニーカー文庫)
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《あらすじ》
 私立祠堂学院。ここは、人里離れた山奥の全寮制男子高校。過去に心を閉ざし、“人間接触嫌悪症”になってしまった葉山託生の新しいルームメイトは、全校生徒のアイドル、ギイこと崎義一だった。否定され、無視され、諦めることで自分を守ってきた託生。けれど、ギイが愛することを教えてくれた。その人の過去も現在も、そして心も身体も、全てを愛することを…。小説「JUNE」掲載作品他、噂のシリーズから、託生がギイと出会い、過去から解き放たれていくまでの、5編を収録。


 カオスで元気だった頃のスニーカー文庫から第一巻が発売され、その後レーベルを移して現在も(多分)続いているご長寿シリーズ、学園青春BL「タクミくんシリーズ」の第一巻。
 んー、あらすじ読んだ時から微妙な感じがしていたんですが、やっぱりあまり楽しめず。ご長寿になるほどこのシリーズが受けている理由も何となくは分かるのだけれど、自分には男と男がくっつくことが中途半端に許容されているこの学園の雰囲気が受け入れられませんでした。学園の外が舞台の章三の話は普通に読めたんですがね。それでも主人公が託生じゃなければまだよかったんですが……。これだけ心閉ざしといてギイには結構あっさり心許したり、自己中な面がどうにも好きになれませんでした。1年間ずっと一緒だったのに後半は登場シーンすらろくにもらえない利久がカワイソス。主役2人が好きになれれば面白いんだと思います。
 以下どうでもいい話、「いまどき幼稚園児でも目玉焼きなんて作れる」発言にピキピキ。ああ2年くらい前に目玉焼き焦がしましたとも! まあ今じゃ完璧に作れますが! 弟が素で水いれずにご飯炊いたりするし、うちは料理音痴の家系なんですよ多分きっと。


評価 ☆☆(4)


【今日購入したもの】
 学校の階段2 (櫂末 高彰/ファミ通文庫)
 ねじまき博士と迷い猫 (樹川 さとみ/コバルト文庫)
 王宮ロマンス革命 姫君は自由に恋する2 (藤原 眞莉/コバルト文庫)
 富士見二丁目交響楽団シリーズ マンハッタン・ソナタ (秋月 こお/角川ルビー文庫)
 富士見二丁目交響楽団シリーズ リサイタル狂騒曲 (秋月 こお/角川ルビー文庫)
 富士見二丁目交響楽団シリーズ 未完成行進曲 (秋月 こお/角川ルビー文庫)

 富士見二丁目交響楽団シリーズ アクシデント・イン・ブルー (秋月 こお/角川ルビー文庫)
 FLESH & BLOOD3 (松岡 なつき/キャラ文庫)
 戦う!セバスチャン (池田 乾/ウィングスコミックス)
 トレイン☆トレイン1 (影木 栄貴/ウィングスコミックス)
 imp! (久世 番子/ウィングスコミックス)
 甘口少年辛口少女 (久世 番子/ウィングスコミックス)
 クリスタル・ドラゴン (あしべ ゆうほ/ボニータコミックス)
 群青の空を越えて 筑波戦闘航空団詳報 (一迅社)

 富士見続き買っちゃった\(^o^)/
 あとはウィングスコミックスを適当に試し買い&コバルトとファミ通の新刊購入。階段に地図がついてる!



___5月28日(日)

 ヨシトミ大先生は残念ながら2着でした……。ゆみちゅー&清&その他もろもろの呪いを撥ね退けて勝ったサムソンは本当に強い馬ですね。石橋ジョッキーおめでとうございます。


【今日読んだ本】

FLESH & BLOOD2 (松岡 なつき/キャラ文庫)
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《あらすじ》
 イングランド海賊の船長ジェフリーと、初めての航海に出た海斗。けれど、途中で嵐に見舞われ、敵国フランスの港に上陸する。そこで偶然再会したのは、なんと黒衣のスペイン貴族ビセンテ。未来が読める予言者として、海斗の奪取を狙うジェフリーの仇敵だった!!「命にかえても、おまえは俺が守る!!」祖国への愛と海斗を賭け、ジェフリーは、激しく剣の火花を散らすが…。


 BL強化月間なはずなのに大してBLを読んでない、これはいけないので今月の残りはBLで固めていこうと思います。今日は中世ヨーロッパ、イギリスVSスペイン海戦の時代へのタイムスリップものの第2巻。
 今巻は足手まといだった海斗が海賊船の一員として溶け込んだりする話、正直言って船酔いでガクガクだった海斗がここまで簡単に溶け込むのはうまくいきすぎな気がするし、いくら刷り込みだからとはいえ慕情よりはるかに強い海斗のジェフリーへの想いは理解できないものがあるんですが、先がどうなるかとても気になる、この一点だけで次も読もうという気になります。ビセンテがこれからどう動くか、史実とどう変わってくるのか、そして現代がどう絡むのか、予想があまりつきませんね、面白い。でも、ナイジェルまで惚れちゃうのはさすがにハーレムすぎな気が。まあ、引き延ばしにかかったりしなければこの先も楽しめそうです。


評価 ☆☆☆(6)



___5月27日(土)

 久しぶりに競馬予想晒し。

◎アドマイヤメイン
○ジャリスコライト
▲ドリームパスポート
△トーホウアラン
△フサイチジャンク

 サムソンには色々と呪いがかかっているようなので切りました。ついにヨシトミ大先生がダービージョッキーになる時が!


【今日読んだ本】

制覇するフィロソフィア (定金 伸治/集英社スーパーダッシュ文庫)
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《あらすじ》
 日本国の帝を目指す娘たちが集った帝塾では、日々器を磨くために死闘を繰り広げていた。御間城和と水縄皆見は難解である編入試験に合格し入塾を果たしたのだが他の塾生から注目を浴び、塾内のいざこざに巻き込まれてしまう。命をかけた塾生生活、二人は生き残れるのか。


 定金さんの約2年ぶりの新刊は、ツルペタ少女たちが哲学を振り回して戦う物語。なんだか語弊があるような気もしますが、少なくとも嘘はついてません。
 斬新だったり新鮮だったりする部分が多く、なかなか興味深く読めましたねこれは。まず、「哲」で戦うというのが目新しい。読む人が読んだらボロが出そうな感じはしたし、「認識を切断する」など一歩間違えればうさんくさくなりそうでしたが、知恵比べの要素もあって自分には楽しめました。また、文中に「読者諸兄」って単語が出てくるくらい語り口が完全神視点なのも、ライトノベルでは結構珍しい気がします。歴史小説で多いのかな?
 話の元ネタになっているらしい「男塾」は知らないんですが、少年漫画意識して書かれているのはあとがきなくても丸分かり、敵倒して仲間増やして強くなっていく、分かりやすいし燃えますね。ただ、少女小説スキーにとっては、登場する女の子たちの少女性が廃されているのは悲しいし、示される「女」観についていけない部分もありました。あと、所々入ってるパロディネタが浮いててうざったい。いや、テトリス棒には笑ったんですが、作品の雰囲気とずれすぎです。そもそも異世界舞台って言われた方がしっくりきますし。本質の魅力を半減させていてなんだかもったいないです。


評価 ☆☆☆(6)



___5月26日(金)


【今日読んだ本】

お隣の魔法使い 始まりは一つの呪文 (篠崎 砂美/GA文庫)amazon

《あらすじ》
 あたしはメアリー・フィールズ。ごくごく普通に暮らしている女の子。この世に説明できない不思議なんてあるはずがない、そう信じていた。そう、あの日ツクツクさんが引っ越しソバならぬ引っ越しパスタをもって、お隣に引っ越してくるまでは。一晩で模様替えする庭、空に還る思い出、姿を見せないメイドさん、旅好きなぬいぐるみ(?)ヘイゼルナッツさん等々、ツクツクさんのまわりはおかしなことでいっぱい。ちょっぴり不思議で、ちょっぴりロマンチック。そして最後にみんなが笑顔になれる。そんなステキな魔法使いと女の子の物語。さあ、開幕です。


 GA文庫初体験は、元気な女の子とちょっぴりずれたところがあるお隣さんの魔法使いのほのぼのストーリー。
 これを発売するって、GA文庫もなかなかすごいレーベルだなぁ。季節の移り目に沿って2、30ページの短編がいくつか、という構成なんですが、どの話もあらすじ通りのほのぼのまったり、大きな事件なんて一つも起こりやしません。迷い込んできたはぐれ鳥を世話したり、ハロウィーンにちょっと変な世界に迷い込んだり、ツクツクさんの昔の弟子がやってきたり、そんな日常の中のちょっぴり不思議な出来事が描かれているだけです。児童書として発売されても十分通用するくらい。でも、それがいいんですよね。ツクツクさんの正体つかませないのらりくらりとした態度が魔法使いっぽい雰囲気出してますね。メアリーは分かりやすくてかわいいし、イラストも雰囲気にあってたし楽しめました。ただ、ロマンスはほんの味付け程度、お月見のシーンはいいんですがドキドキよりはほんわかといった感じで、ロマンス期待する人にはあんまお勧めできないかも。
 しかしGA文庫、これを出したかと思えばメイド刑事みたいのも出してるんですよね。レーベルの方向性が分からない……。


評価 ☆☆☆(6)



NHKへようこそ! (滝本 竜彦/角川文庫)amazon

《あらすじ》
 俺は気づいてしまった。俺が大学を中退したのも、無職なのも、今話題のひきこもりなのも、すべて悪の組織NHKの仕業なのだということを!…だからといって事態が変わるわけでもなく、ずるずるとひきこもる俺の前に現れた清楚な美少女、岬ちゃん。「あなたは私のプロジェクトに大抜擢されました」って、なにそれ?エロスとバイオレンスとドラッグに汚染された俺たちの未来を救うのは愛か勇気か、それとも友情か?驚愕のノンストップひきこもりアクション小説ここに誕生。


 漫画化もされたほどの説明する必要もない有名作、ひきこもりの作者が書いたひきこもり小説。
 なるほど、これは話題になるだけのことはありますね。主人公の佐藤は被害妄想自意識過剰の典型的なひきこもり、ドラッグとか爆弾とか非日常で非現実的に思える個所も少々あるんですが、そんなのを跳ね飛ばすほどひきこもり描写のダメっぷりの生々しさが光ってます。山崎とゲーム作ったり殴りあったり馬鹿やってるのを読みやすい文章で楽しみ、ダメな方向に突き進んでいくのを笑い、でもその悲観した世界の見方にはちょっぴり共感したりもしました。岬ちゃんはいかにもって感じでしたけど、まあ痛くてもかわいいものはかわいいですよね。この先滝本さんの新刊が出るかどうか分からないけど、出たら買います。
 ただ、読む時期はちょっと間違えたかなと思いました。書かれた当時にこれ読んだら「斬新だ!」とか思ったのかもしれませんが、今だとひきこもり観が一般的になりすぎてあっさり受け入れられちゃったのがもったいない。そのせいで、面白かったけど突き抜けて面白いってほどではなかったですね。まあ読んでなかった自分が悪いってことでしょうがないです。


評価 ☆☆☆★(7)


【今日購入したもの】
 桜乃きらほの魔法医カルテ (月見 草平/MF文庫J)
 制覇するフィロソフィア (定金 伸治/集英社スーパーダッシュ文庫)



___5月23日(火)


【今日読んだ本】

富士見二丁目交響楽団シリーズ さまよえるバイオリニスト (秋月 こお/角川ルビー文庫)amazon

《あらすじ》
 富士見二丁目交響楽団(通称フジミ)のコンサートマスター・悠季は、夏休みに帰省先の田舎から戻ってみるとアパートが全焼。居場所を失なった彼は、楽団の指揮者・圭の部屋にころがりこむはめに。しかし圭は男ながらも悠季に激しい恋心を抱いていて…。友情と恋のはざまで揺れ動く2人のせつない心模様と葛藤の物語2編。大人気シリーズ、第2弾。


 指揮者がコンマスを強姦するところからはじまるBL、富士見楽団シリーズ第2弾。
 困った。続きが気になるから優先して読んだら、ますます先が気になってしまった。
 強姦からスタートした悠季と桐ノ院の関係がどう転ぶかが気になっていたわけですが、それは今巻で早くも一段落。激しい想いをぶつける桐ノ院、それに引きずられつつも最後の一線はキープする悠季、2人とも理性と感情の狭間で苦しんだ末に導き出した結論は文句なしで納得いくもの。悠季の心理の変遷が丁寧に書かれていて、現実世界でのBLにも全く違和感ありませんでした。その悠季、1巻同様受難体質でかなりひどい目に遭っているんだけれど、それでも読んでいて嫌な気分にならないのはフジミや桐ノ院の暖かさゆえかな。川島さんなんてフラれてるのにイイ女すぎですよ、今巻は登場場面少ないのにおいしいところ持っていくし。
 で、一段落はしたもののこの先2人にどういう出来事が待っているか、フジミが富士見を凌駕する日はくるのか、などなど続きが読みたくて仕方ないです。ebookoffで既刊まとめて注文したい衝動に駆られているのですが……30冊はさすがに多すぎるし、「この先つまらなくなる」「何巻あたりからだれてくる」などの情報持っている方は是非止めてください。


評価 ☆☆☆★(7)


【今日購入したもの】
 富士見二丁目交響楽団シリーズ さまよえるバイオリニスト (秋月 こお/角川ルビー文庫)



___5月21日(日)


【今日読んだ本】

抗いし者たちの系譜 虚構の勇者 (三浦 良/富士見ファンタジア文庫)amazon

《あらすじ》
 激闘ののち、サラが魔王として君臨、帝国全土は安定したかに見えた。しかし、帝国宰相・スピキオの元へ、ある書状が送りつけられてくる。「かつての勇者は魔王となった。ならば現魔王を倒す勇者が存在するはず」――


 現行魔王から元魔王への片想いラブストーリー、謀略も楽しめて2度おいしい「逆襲の魔王」シリーズ第2巻。「抗いし者たちの系譜」ってシリーズタイトルは正直(略
 まあタイトルなんてどうでもいいですよね。ラブがあればそれでいいですよね。ええ、もう始終「ラブがたりないラブがたりない」と作者呪いながら読んでました。新登場のティアさんは真面目モードとからかわれて暴走してる時のギャップがよくてスピキオといいコンビになってるし、ラジャス様は当然かっこいいし、「勇者は誰か」論争も1巻の謀略ほどではないにしろ面白かったです。でも、自分にとってこの物語のメインはやっぱり片想いなわけで、サラの出番が少ないと魅力半減。……と言いながら、最後のサラとラジャスのやりとりだけでお腹いっぱいなんですがね、おあずけくらっててようやくご飯もらえた犬のごとく。自制しまくるサラは切なすぎますよ。
 書泉で買った時は一番山が減っていて売れているみたいだったし(書泉が特殊という話もありますが)、ラブが増えそうな続きには大期待です。


評価 ☆☆☆★(7)



___5月19日(金)


【今日読んだ本】

約束いんぽっしぶる 隣のあの娘は狙撃兵 (六甲月 千春/富士見ファンタジア文庫)amazon

《あらすじ》
 登校中にぶつかった女の子は、美少女、巨乳、シマシマパンツそしてハンドガン!? 幼い頃に交わした約束のため、最強の兵士となって帰ってきた女の子と、凡々な男の子の、甘く危険な学園ライフ!


 最近更新ペースが落ちているのは以前より忙しいせいもありますが、ライトノベルへの情熱が一時期と比べ冷めているのも原因。これはまずい、情熱を取り戻さねばいけません! というわけで書泉まで出向いて久々にフライングゲットズザー。「抗いし者たちの系譜」はじっくり大事に読みたいので、まずは「まおうとゆびきり」の著者の新シリーズのこれを読むことにしました。もちろんすぐに読みたいので電車の中で。

 六甲月千春は読者を変質者に仕立て上げる気か!

 いやもう最初の数分を除いて電車に乗ってる始終、笑いをこらえるのに必死で大変でしたよ。しかも爆笑系じゃなくニヤニヤ系の笑いだから性質が悪い。頑張ってこらえてましたが不審者だったかもしれません。だから笑いそうなものを電車の中で読むのはやめろと何度(略
 で、何がそんなに面白かったのかを一言で表すと「やや気弱系少年のボケツッコミ兼用の勢いある一人称」となるんですが、勢いがあるといっても瞬間最大風速型ではなく、一定のテンションを保ちつづける様は長文問い詰めにも似てます。確か楽魔女だったと思うんですが、長々とまくしたてたあげくの「ここまで読んでくださってありがとうございます。お客様は神様です。」を思い出しました。小ネタは「当社比3%@あとがき」は言い過ぎにしても大分減ってて残念、でも小ネタがナックルボールだとしたら、今回は真っ向勝負の変化球。スカートの中にパンツとデザートイーグル、見事にグニャっと曲がってます、決してストライクは投げてこないところがさすが。
 ただ、後半シリアス展開になってからはハイテンションがなりを潜め、時空間の進行速度の差なんていう前半とかけ離れたものも出てきて盛り上がらず終い。物語があまりパッとしないのは前作からの六甲月さんの特徴ですね。でもネタが面白ければそれはそれでいいんですよ、一点でも優れてれば物語なんて飾りでもいいんです。また売れ線は外してそうな作品ですがゆびきりほどではないと思うし、続刊ではきっと幼馴染の玲於奈が帰ってきて、今より150%面白い一人称が読めそうなので、お願いだから切られませんように。


評価 ☆☆☆★(7)



ぼくのご主人様!?2 (鷹野 祐希/富士見ミステリー文庫)amazon

《あらすじ》
 佐倉家にご奉仕中のメイド頭の千尋。冷静沈着、博学多才、メイドの鏡のような彼女だけれど、実は♂。ある事件でココとは違う世界の自分「館山千尋」という女の子と入れ替わってしまったのだ! それから3年、人手不足の佐倉邸に新たなメイド・諒子がやってくる。千尋は仕事はできるが肝心な所が抜けている諒子を放っておけない。そして元の世界の「千広」は、親友の諒吾にトキめかれてしまい!? 入れ替わってしまった二人のチヒロの恋の行方は!?


 主役2人以外の話が気になってはいたけれどまさか続刊が出るとは思ってもいなかった、入れ替わりラブコメディの第2巻。これの2巻出してくれるあたり富士ミスは度量拾いですね。
 読む前に「うほっ」があるという情報得ていて何が出てくるかと思ったら、なるほど確かにそうと言えなくもないですね。でも馨先輩の発言から見るに、諒悟は中身男の智広からは離れていくんじゃないかなと思うし、BLからしたらこの程度かわいいものですよ。それにこの話、一冊で「女(中身男)×男」「女(中身男)×女」「男(中身女)×女」「男(中身女)×男」の4パターンが楽しめる超優れもの。千尋も千広も中性的だからこそうまくいってるんだろうけれど、全パターン詰め込んでる話ははじめて読んだだけに新鮮で面白かったです。ただ、1パターンあたりの描写量は全然なくてラブコメといえるレベルではないのが残念。そういう意味でかいわれっには超期待なのです。
 話が逸れました。話の核が和算というのは「FW」で民俗学書いてた鷹野さんらしいですね。でも銀南辰之輔という一人の男を巡る和算の話は、ただの知識のひけらかしにはなっておらず、地味ながら興味深かったです。どうせなら、鍵となってる問題をイラストで見てみたいってのはありましたが。これで話は完結してるので3巻はなさそう、だけどあとがきの裏設定は是非読んでみたいですね、富士ミス担当が裏設定のままにしとけっていう話がどんなものか、想像しただけで心躍ります。


評価 ☆☆☆★(7)


【今日購入したもの】
 約束いんぽっしぶる 隣のあの娘は狙撃兵 (六甲月 千春/富士見ファンタジア文庫)
 抗いし者たちの系譜 虚構の勇者 (三浦 良/富士見ファンタジア文庫)