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___12月31日(日)

 今日はまだ12月31日です。こういう時blogじゃなくてよかったって思いますね! んじゃ今年1年を軽く振り返りましょうか。まずは読了数。

 読了――248冊
 購入――235冊

 去年から大体100冊減ですか。少年系の新人特攻を大分控えめにしたのでこんなものですね。今年もこれくらいのペースになるんじゃないかなと。

 続いて、2006年今年あったらいいな10選の結果。
  • × 松井千尋の完全復活
  • × 海羽超史郎の復活
  • × 岩本隆雄の新刊発売
  • × 翔竜伝説の続編発売
  • × 甲斐透のオリジナルの新刊発売
  • ○ 枯野瑛のオリジナルの新刊発売
  • × トワイライト・トパァズと同世界舞台の新刊発売
  • × 運命のタロット第三部スタート発表
  • × 緑竜亭繁盛記の人の次作発売
  • × EGコ(略
 わーい、1個実現したよ! ……いや、まあ上出来でしょう。でもファミ通の新人1冊切り捨てはほんとやめてほしい。

 年間ベストは1位は煌夜祭の圧勝、2位以下はウィザブレ、BBB、キーリ、銀盤、クジラあたりが団子ってところでしょうか。今年は煌夜祭に出会えただけで満足です。多崎さんの新刊が来年も出ますように。


【今日読んだ本】

楽/園 (三條 星亜/講談社X文庫ホワイトハート)amazon



《あらすじ》
 神話の時代から時は流れ、科学を謳歌する世。アレグリットは、暗黒街『おとぎの国』で“マッチ売り”と呼ばれる情報屋として生きる娘。ある日、情報収集に訪れた街で、迫害を受ける少数民族の少女・サキユの救出を頼まれることに。右手に福(さきわい)、左手に禍(わざわい)を――その特別な能力ゆえに、家族を失い、ひとり生きてきたアレグリットの運命がいま動きだす!! 異世界ダークファンタジー開幕!


 ホワイトハートの新人さんの作品は近世風の世界が舞台、情報屋の少女が主人公のファンタジー。
 なんだこの特別待遇は! デビュー前から漫画化決定とか、ホワイトハートにはありえないことがあとがきに書かれています。幻獣降臨譚のヒットで味をしめて、ファンタジー路線を売り出そうとしてるんでしょうか。とりあえずどこで漫画になるか、次報を待ちますか。
 で、肝心の中身はというと、舞台設定がいいですね。都市は貧富の差ごとに区分けされていて、羽が生えてるetcの特殊民族たちは科学の発展で虐げられている。そして都市には暗部の〇区も存在していて、そこに住む情報屋には二つ名があったりして。よくある設定の寄せ集めですが、こういう設定かなり好きです。
 その一方で物語は、基本に忠実に作られてはいるんですが、分かりやすすぎてちょっと物足りない。真犯人バレバレですし。あまりにバレバレなのでひねってサキユがぶっ壊れたりするのかと思いましたが、そんなこともありませんでした。逆に平和すぎるくらい平穏で少々驚き、でもその平穏を描いた6章の長さはちょっと冗長に思えました。それに、物語がちょっと優しすぎじゃないかなあ、もうちょいダークな方が合っている気がします。まあ雰囲気も文章も悪くないので、次巻どう進むかが楽しみ。


評価 ☆☆☆(6)



吉永さん家のガーゴイル11 (田口 仙年堂/ファミ通文庫)amazon



《あらすじ》
 クリスマスのカウントダウンが始まった。御色町で唯一の総合病院に、双葉と三バカ達が集まる。同級生の吾郎が長期入院しているのだ。病院でもこれからコンサートや劇など楽しい出し物が目白押しだというのに、吾郎の表情は冴えないまま。体調のせいだけではないようだが、その理由は双葉にはわからない。そんな患者さん達を喜ばせたいとイベントに燃える院長先生に頼まれて、ガーくんやオシリス、ゴールデンボーイズが競演することに!? 大好評シリーズ11弾。


 ようやく既巻においついたガーゴイル第11巻は病院のクリスマスのお話。
 10巻から全く続いてないのに気づいた時はちょっとあれっと思いましたが、むしろこれが本来のガーゴイル、今巻も面白かったです。まあオシリスや演劇部面々といった普段出てこない面子も出てきて御色町オールスターズ、これで面白くならないはずないんですが。みんなで競い高めあって作ったクリスマスの夜はとても素敵でした。吾郎が楽しめていない理由は早々と予想できますが、それをガーゴイルに気づかせ解決する流れがうまいなあ。いつものキャラの中では自分のやることを見出すオシリスがかっこよかったです。次巻はもちろん買いますが、おるたなてぃぶはどうしようかなあ。


評価 ☆☆☆★(7)



___12月30日(金)

 さて、コミケ行って来たわけですが。
 まさかまさかの、あれの○巻が○月に出るんですってよ! まさに昨日あんなことを書いたばかりなのに、それが見事大外れするとは……。さすが藤三須というべきでしょうか。


【今日購入したもの】
 mignon (ビジュアルアーツ)
 同人誌色々

 女の子主人公中心に創作文芸を色々購入。



___12月29日(金)

 たまった感想は年内に処理。明日は多分コミケぶらついてきます。


【今日読んだ本】

BLACK BLOOD BROTHERS (S)3 ―ブラック・ブラッド・ブラザーズ短編集― (あざの 耕平/富士見ファンタジア文庫)amazon



《あらすじ》
 「ジローさん、株やってたんだー」「…ギク」「さっすが百年以上生きてる古血(オールド・ブラッド)。ただの剣術バカじゃなくって、生活設計も考えてたのね。株で大儲けしてビバ優雅な生活、のハズだったのよね…!?」「ミミコさん、聞いて下さいっ。ケインが絶対に損はさせないというからっ」「自分のお給料全部つぎ込んだあげく、丸損した言い訳がソレ!?世の中そんなに甘いワケないでしょうがぁっ! この経済観念破綻吸血鬼っ!!」人間と吸血鬼のトラブルを処理する調停員(コンプロマイザー)・葛城ミミコと、その護衛(クローザー)・望月ジローとコタロウの兄弟。生活密着型から大規模犯罪まで、色んな事件を扱う彼らに安息の日はないっ!? 新感覚吸血鬼ストーリー、労働と努力の短編集第3弾!


 本編が大盛り上がりの吸血鬼と人間の共存小説「BBB」の短編集第3巻。
 短編集2巻の時も書いたけれど、あざのさんのここ最近の短編の上手さは素晴らしいなあ。笑いあり、いい話あり、シリアスあり、オチあり、外れの短編がないのが凄いです。ゼルマンの闇とサユカの本音が見えた2篇も、地味な舞台を吸血鬼の転機として取り上げた過去編もよかったですが、一番気に入ったのは最初の2篇。会話のリズムがいいしミミコが面白くてニヤニヤが止まりません、電車の中(ry やばそうなのは電車で読むの自粛しようほんと……、といいつつどうせ繰り返すんですが。


評価 ☆☆☆☆(8)



光炎のウィザード 再会は危機一髪 (喜多 みどり/角川ビーンズ文庫)amazon



《あらすじ》
 《学園》に所属する見習い魔術師リティーヤは、幼いころ生き別れになった家族と命の恩人を捜している。担当教官の青年ヤムセは美形だけど、無口・無表情・超甘党とヘタレ要素そろいぶみ。今日も今日とて調査のため、さる土地を訪れた二人だが、そこで待ち受けていたのは、兄によく似た人とヤムセの過去、そして謎の武闘会で……!? 新たな恋の予感もアリの、暴走美少女+ヘタレお師匠による、愛と冒険のファンタジー第2弾!!


 12月刊行のビーンズの作品、変なセンスの女の子が主人公のファンタジー第2巻。
 2巻を読んで再確認、やっぱりリティーヤのセンスは好きですね。「十三番目の殺戮者」はまだしもその次、それはないだろそれは、スベり具合がたまりません。他にもウタオオカミに釣られたり、アホな姿を見せられた直後のシリアス展開、なんだか某ハーメルンとかを思い出しました。気になっていた虹ドロさんの秘密は1巻の内容結構忘れてるのもあってまだまだ見えてこず。大分伏線は張られてるのでちゃんと考えれば分かりそうですが……。今回初登場のイルザークは悲しい人だなあ、リティーヤへの態度はまともだし、狂っている一点を除けばかっこいいのに。この人には死なないでほしいものです。


評価 ☆☆☆(6)



ぼくのご主人様!?3 (鷹野 祐希/富士見ミステリー文庫)amazon



《あらすじ》
 華族恒例の年末パーティを控えて、忙しさを増す佐倉邸。キリキリ立ち働くメイドの吉香たちのもとに、雅成という新しい執事がやってくる。しかしこの青年、服はボロボロ、視線はキョロキョロ、挙動不審で妙〜な違和感が……。そこで吉香は、とある事実に思い至る――。「もしかして……この人も入れ替わりなんじゃ!?」。吉香とそのご主人様、真琴の恋の行方も絡み合い、物語は佳境へ! 大好評メイドラブコメ第三弾!


 TS入れ替わりシリーズ「ぼくのご主人様」、まさかまさかの第3巻は吉香と真琴の物語。
 さすが3巻まで来ただけあって安定。後半中心に細かいところで腑に落ちない点が多かった(雅音の心境の変化とか)のは残念ですが、メインの吉香と真琴の話はいいラブストーリーでした。もう一歩をなかなか踏み出そうとしないのはかなりもどかしかったですが(この点については吉香よりも真琴が悪い気がします)、それだけに結ばれてよかったという思いも一入。1巻の時にこの2人の話も是非読みたいと思っていたので、余計その思いが強いです。中身は同じでも体が違えば別物、っていうアプローチも面白かったです。あと千尋がんばれ千尋、あれでも現代世界を考えるとこちらでは百合(ry
 書くネタがなくなっただけに今度こそシリーズ完結でしょう。同人誌見る限りでは普通の少女小説もいけそうですが、民俗学路線の鷹野さんの作品もまた読んでみたいですね。


評価 ☆☆☆(6)



ヴィクトリアン・ローズ・テーラー カントリー・ハウスは恋のドレスで (青木 祐子/コバルト文庫)amazon



《あらすじ》
 公爵の娘アップルのドレスを依頼されたクリス。アップルの亡き母には秘密があり、心の闇を映す「闇のドレス」が関係しているらしい。父公爵の愛を信じ切れないアップルの心を開こうとするクリスだが…。


 新刊が出たので崩そう、ドレス仕立てと恋のお話「ヴィクトリアンロズテラ」第4巻。
 ごめんなさいちょっと嘘つきました、読んだの2ヶ月くらい前です、書くの忘れてました。なのでパラパラと読み返しつつ感想書いてるんですが、シャーロックはどうしようもないですね! 何が「見たい、と思った」だ、そりゃいまさらすぎるだろう。2人で逢おうとしといて「長男だ」ですか、おめでたいな! もう連絡こないで悲しんでるクリスが不憫で不憫で……。もう次巻は購入済なので、今度こそシャーロックに奮起してほしいものです。ゲストキャラのアップルは生まれに悩むかわいい女の子でしたが、アップルとブライアンの真相は予想できませんでした。どうもこのシリーズは真相が読みづらいです。頑張れば分かりそうな作りだけに悔しい……。


評価 ☆☆☆(6)



ダブ(エ)ストン街道 (浅暮 三文/講談社文庫)amazon



《あらすじ》
 タニアを見かけませんか。僕の彼女でモデルなんですけど、ひどい夢遊病で。ダブエストンだかダブストンだかに探しにきたんです。迷い込むと一生出られない土地なんで心配で。王様? 幽霊船? 見ないなあ。じゃ急いでるんでお先に。推理作家協会賞受賞作家の原点。メフィスト賞受賞作。


 大昔のメフィスト賞受賞作品、色々書いてる浅暮さんのデビュー作。
 読んだの何ヶ月も前なんであまり覚えてなかったりするんですが、一つ確かなのは「よく分からないけどなんとなく面白かった」。アリスっぽいのかな?(アリスもまともに読んだことないので自信ないですが) まあ、読み終えた直後も感想どう書いたらいいか困って放置してたくらいなんで、言うことあまりありません。王様とか郵便屋とか変なキャラクターばかり出てくるダブエストンで繰り広げられる予想のつかない話を楽しみたい方におすすめ。


評価 ☆☆☆(6)


【今日購入したもの】
 月華伝 (上) (御木 宏美/講談社X文庫ホワイトハート)
 楽/園 (三條 星亜/講談社X文庫ホワイトハート)
 吉永さん家のガーゴイル11 (田口 仙年堂/ファミ通文庫)



___12月28日(木)

 年末恒例の本棚整理を敢行。キルゾーン他、須賀さんの初期作品を処分しようと思うんですが、ブックオフ購入品だから売れそうにないし、捨てるのももったいないし、誰か送料+αくらいで引き取ってくれる方いませんかね?


【今日読んだ本】

花咲く丘の小さな貴婦人 寄宿学校と迷子の羊 (谷 瑞恵/コバルト文庫)amazon



《あらすじ》
 亡き父の故郷イギリスへひとり渡ったエリカ。だが、父の結婚を認めないおばあさまに拒絶され、やむなく寄宿制の女子校に入ることに。だがそこは、施設を男子校に間借りしている変わった学校で!?


 「伯爵と妖精」などを書いている谷さんの新シリーズは19世紀末のイギリスが舞台、ほぼ男子校状態の寄宿学校に飛び込むハーフの女の子の物語。
 これはなかなか。「魔女の結婚」が全然合わなくて、「伯爵と妖精」も雑誌連載の短編読んでやっぱり合わなかったんですが、これは楽しめました。前述2作品が合わなかったのは確か主人公と相手の男の性格が気に入らなかったのが原因だった(はず)。でも今作は、圧倒的多数の男子に臆せず面する勝気でかっこいい女の子だし、相手役のジェラルドがとても不器用な男の子でかわいかったです。エリカのことが(無自覚ながら)気になりはじめている、でもエリカが勝気なのと第一印象のせいでついつい口論になってしまう、エリカのことを心配してる気持ちもひねくれた形でしか出せない、鈍感なエリカがそれに気づくはずもない、エリカが他の男の子といい雰囲気なのを見てすねる。うん、かわいすぎますね。物語はやや薄めな気もしましたが、イザベラやドロシーといった女友達もいいキャラだったし、続きが出るなら歓迎です。
 ん、ロジャー? そんな男知りませんよ、何エンディングにまで出しゃばってるんですか全く。……次巻こそは!


評価 ☆☆☆(6)


【今日購入したもの】
 月華伝 (上) (御木 宏美/講談社X文庫ホワイトハート)
 楽/園 (三條 星亜/講談社X文庫ホワイトハート)
 吉永さん家のガーゴイル11 (田口 仙年堂/ファミ通文庫)



___12月25日(月)


【今日読んだ本】

パレドゥレーヌ〜薔薇の守護〜 (妹尾 ゆふ子/コナミノベルス)amazon



《あらすじ》
 王の試練より少し前のお話。王女フィーリアは12歳、幸せな時間は終わろうとしていた……。子供時代の終わりを告げる小さな出来事と淡い想いの発露。それはフィーリアの運命を変え、ヴィンフリート、エクレール、アストラッド、それぞれが自分の道を歩み始めるきっかけとなった。


 妹尾さん久々の新刊は、戦略SLG乙女ゲー「パレドゥレーヌ」のノベライズ。
 ゲームをやっている人間として、本の感想に入る前にまずは軽くゲームの紹介を。主人公はとある国の姫。王様が亡くなって次期王位につくはずが、宰相が異論を唱え、王を選ぶための試練に参加することに。1年間に領主の支持を過半数集め、無事王位につくことができるのか!? こんなゲームです。なかなか面白いです。以下見所を軽く紹介。
  1. 色んなプレイが楽しめる
     領主の支持を集めるのは当然目標ですし、乙女ゲーなので男を攻略するのも一つの目標ですが、それ以外にも色々と遊べます。重税をかけまくって民の暴動をぶっつぶしまくったり、政治ほったらかしで家具と服をコレクションして遊んだり。全キャラにEDあるし、特殊エンドも結構あるみたいで(まだ全然見れてません)、全部見るのはなかなか大変ですが。
  2. 選択肢が面白い
     プレイヤーの代わりということもあってか、主人公は選択肢以外ではほとんど喋りません。でも3択の選択肢には大抵ネタっぽい選択肢が混じっていて面白い。「パンがなければお菓子を食べればいいのに」あたりは基本として、他にもはっちゃけたものが一杯。
  3. 侍女がよく喋る
     主人公が喋らない代わりに、侍女のエクレールがよく喋ります。多分どの男よりもセリフの量が多いです。よく笑いよく怒る、姫様第一のとても素敵な女の子。この子のおかげで乙女ゲーはちょっと、という人にも受け入れやすいゲームになってます。
 というわけでゲームの宣伝はこれくらいにして、本の感想を。まずはエクレールとヴィンフリートのコンビさいこー! 単体でも凄く好きな2人ですが、言い争いしている時の姿がフィーリアへの愛が伝わってきて一番輝いて見えます。ヴィンフリートルートっぽい終わり方だったのも素晴らしい。アホの子で終わったらどうしようかと思ってました。
 そのアホの子は本編にもましてアホの子でしたねー。アホすぎてどうもこの子は好きになれないです。近くにこんな子がいたら1日100回はぶちぎれてますね。ヴィンフリートとエクレールには心の底から共感します……。
 他のキャラもちょい役でたくさん出てきて、既プレイ者にはおいしい作りですね。ヴァン武力3の癖に何やってんの! とか思ったり(体力あるから凄く使える奴なんですけど)。ユークレースの活躍は著者の愛ですかね、いや確かに儚げでかっこいいんですが。結構好きなグイードが出てなかったのはちょっと残念。でも、本編で見れなかったフィーリウス殿下が大体想像通りの姿で出てきたりもしたし満足です。
 というわけで、先に小説読むもよしゲームやるもよし、どちらもお勧め。


評価 ☆☆☆★(7)



鳥籠姫と王樹の実 (桂 環/コバルト文庫)amazon



《あらすじ》
 騎士を待つお姫様願望が強い怪力女子高生つゆりが、ひょんなことから意中の人を虜にできる魔法の「環」を手に入れた。生涯一度しか使えないこの「環」を誰に使う!? つゆりの恋愛珍道中の始まり!


 1月刊のコバルトの新人さんの作品、とても喧嘩が強いけどお姫様願望を持っている女の子が主人公のお話。
 序盤の異界の描写がかなり情景イメージしづらくて、ちょっと踏んだかなと思ったんですが、現代に戻ってからはなかなか面白かったです。自分を守ってくれる騎士を見つけようとして空回りするつゆりがなかなかかわいく、さらにそれ以上によいキャラだったのが礼二郎。堅物で女性に近づけないのにつゆりを守ってくれるっていうだけでも萌えるのに、ただの堅物の範疇に収まらないずれた言動が気に入りました。「孫子は悪女だ!」にはかなり笑ったし、その後にこのネタをああいう形で持ち出してくるのには驚きましたね。いやー、いいセンスしてます(でも人によっては寒いだけかも)。
 それだけに、異界部分とそれ以外のバランスが悪いのがもったいないですね。能力出すのはいいと思うんですが、やっぱり冒頭の王樹の話は浮きすぎ。タイトルも「騎士狩り姫と恋の軍師」の方が好きだなあ。続いたら様子見かも。


評価 ☆☆☆(6)



___12月22日(金)

 修羅場抜けたー。ぼちぼち通常更新ペースに戻ります。


 で、とりあえずいつものコミケリスト作成。ついに作家オンリーになりました。ほとんどスペースの位置変えて入れかえるだけ、楽ちん楽ちん。

 さすがにこれだけじゃ寂しいので、ついでにC70とC71のFC(小説)のサークル数の変遷を作品別に調べてみました。冬が3日間になったのでサークル数を一応そのまま比較できます。作品はサークルカットで判別、サークル数10以上の作品のみ対象。

作品名 C70(夏) C71(冬) 増減
マリみて 257 202 -55 (-21%)
まるマ 152 125 -27 (-14%)
涼宮ハルヒ 3 124 +121 (+4333%)
十二国記 104 64 -40 (-38%)
炎の蜃気楼 64 62 -2 (-3%)
彩雲国物語 28 43 +15 (+54%)
ゴーストハント 30 30 プラマイ0
戯言シリーズ 9 14 +5 (+56%)
キノの旅 16 14 -2 (-13%)
少年陰陽師 8 12 +4 (+50%)
トリニティ・ブラッド 14 12 -2 (-14%)
されど罪人は竜と踊る 8 10 +2 (+25%)
その他少年系文庫ライトノベル全体 52 55 +3 (+6%)

 パッと見ハルヒ増えすぎですね。いぬかみなんて1サークルなのに。マリ見てはようやく人気落ちてきたようですが、まだまだ強しといったところ。
 まるマが落ちて彩雲が上がってるのはアニメの影響として、ゴーストハントがアニメ化の割に延びていないのが不思議。十二国記の減った層はどこに流れたんだろう。
 そして50程度で安定している少年系ラノベサークル。やっぱり一極集中の傾向が強いですね。個人的には毎回参加してるマイナー作品が目にとまります。鞍馬天狗草紙とか鞍馬天狗草紙とか。気になるので買ってみようか。


【今日購入したもの】
 鳥籠姫と王樹の実 (桂 環/コバルト文庫)
 花咲く丘の小さな貴婦人 寄宿学校と迷子の羊 (谷 瑞恵/コバルト文庫)
 ヴィクトリアン・ローズ・テーラー 恋のドレスは明日への切符 (青木 祐子/コバルト文庫)
 旋風天戯 〜出逢ってはいけないふたり〜 (瀬川 貴次/コバルト文庫)
 パレドゥレーヌ〜薔薇の守護〜 (妹尾 ゆふ子/コナミノベルス)
 さよならトロイメライ7 想いの輪舞曲 (壱乗寺 かるた/富士見ミステリー文庫)
 ユーフォリ・テクニカ 王立技術院物語 (定金 伸治/中央公論社C★NOVELSファンタジア)

 ジグザグで1冊「俺を踏んでくれ!」って叫んでる本がいましたが、購入物多かったし回避しました。乱読の偉い人が復帰するらしいので踏んでもらおう。



___12月20日(水)


【今日読んだ本】

バッカーノ!1934 娑婆編 Alice In Jails (成田 良悟/電撃文庫)amazon



《あらすじ》
 副社長と新人カメラマンは情報を得るためシカゴの街へ。奇妙な集団(ラミア)はヒューイの命令で大事に備えて密かにシカゴの街へ。破壊魔(グラハム)はルッソ・ファミリーに誘われ、ラッドの代わりにシカゴの街へ。研究者(ルネ)は会社があるのでシカゴの街へ。吸血鬼(クリストファー)は友達の為にシカゴの街へ。曲者達が刑務所にいる間、一方のシカゴでは全土を揺るがす大事件が巻き起ころうとしていた。三百箇所に仕掛けられた爆発物。同時に併発した二百人以上の失踪事件。すべてが繋がり始める時、娑婆(シカゴ)の空気を塗り替える者とは──!? ?


 驚愕のアニメ化も決まり絶好調のバッカーノ!1934の中編。

 獄中編の記憶をロード――成功
 無印の記憶をロード――成功
 1931の記憶をロード――成功
 1932,1933の記憶をロード――Unknown Hard Error

 無理無理無理、キャラ多すぎですってこれ! 退場する人は少なくて登場人物増えるばかりでただでさえきつくなってきていたのに、ここにきて新キャラ大量投下ですかそーですか。小物奇人変人多種多様で読んでいて楽しいのは確かなんですが、人間関係の把握が疲れます。クリストファーは思い出すのに大分時間がかかったし、グラハムはどこで出てきたのか最後まで思い出せてませんし。まあ、途中から思い出すの諦めて新キャラだと思って読んでいました。
 ラミアの面々もなかなかインパクトありましたが、やっぱりこの巻で一番印象強いのはルネかな、マッドマッドしすぎていてほんと薄気味悪かったです。このまま一本調子で通すのか、何かが影響で性格変わるようなことがあるのか、完結編の流れを左右しそうな位置にいるだけに気になります。あとリカルドなんかは好きなタイプ(というか設定)のキャラなんですが、登場場面が少なかったのが残念。完結編で活躍してくれればいいな。


評価 ☆☆☆★(7)


【今日購入したもの】
 BLACK BLOOD BROTHERS (S)3 ―ブラック・ブラッド・ブラザーズ短編集― (あざの 耕平/富士見ファンタジア文庫)



___12月18日(月)

 今週一杯縮小営業です。


【今日読んだ本】

ネコのおと リレーノベル・ラブバージョン (新井輝他/富士見ミステリー文庫)amazon



《あらすじ》
 本作品は2005年に開催された《秋葉原エンタまつり》において、富士見ミステリー文庫が主催したイベントから生まれたリレー小説。ふとしたことから手に入れてしまった謎の学級日誌。キャラクターたちの手から手に渡るに連れ、これが現実なのか架空世界なのか、境界も曖昧になっていき……。まさにどう転ぶかわからないスリリングな展開。 そして驚愕のラスト! 綾さん、凛ちゃんをはじめオールスターキャストで贈る夢のような企画です。お楽しみに! ?


 今月の富士ミスの新刊、豪華(?)作家陣によるネタリレー小説。
 あー、このネタっぷりは間違いなく富士ミスだ。作家が書いている各作品やキャラじゃなくて富士ミスそのものをネタにしたリレー小説ですねこれ。富士ミスがたどってきた歴史とか作家同士の関係とか、そういうことを知っているほど楽しめる、そんな作品。登場キャラの出展のうち全巻読んでる作品はBBBだけ、1巻だけ読んだの含めても知ってるキャラは半分くらい、そんな自分でも結構楽しめました。師走さんやあざのさんはネタに溢れてましたしね。
 以下、各作家担当分の一行感想。

新井  (・-・)
築地  (´A`)
水城  ( ゚д゚)
師走  (##############^ω^)
田代  (・∀・)
吉田  ( ^ω^)
あざの  (゚∀゚)

 師走さんの最後の一文を読んだ時、ぼくはでんしゃのなかでした。しにました。


評価 ☆☆☆★(7)


【今日購入したもの】
 ナハトイェーガー 〜菩提樹荘の闇狩姫〜 (涼元 悠一/GA文庫)
 学園アリス12 (樋口 橘/花とゆめコミックス)