___11月28日(水) |
【今日読んだ本】 ◆ 走れ、真実への細き途 幻獣降臨譚 (本宮 ことは/講談社X文庫ホワイトハート) 【amazon】 《あらすじ》 どうしてアリアに対しては、素直になれないのだろう――シェナンは、自分の感情を持て余す日々を送っていた。片やライルには、アリアの行方を訊き出そうとする王家の手が伸びつつあった。光焔を御する方法を知るために、様々な困難を乗り越え、アリアはついにシエネスティータ姫と出会う。それは王家とアランダム騎士団の複雑な関係を知ることであり、仲間と別れてたった一人になる途だった。 幻獣を操る女性たちが活躍する王宮陰謀+ラブファンタジー「幻獣降臨譚」第7巻。 こわい、王家まじこわい。この7巻、ラブ的にも色々見所あったんですが、それよりも王家の恐ろしさが非常に印象に残りました。アランダムの人々は陰謀企てていても分かりやすくて安心できるんですが、王家の人々は蛇のように狡猾で陰険。口相当うまいライルがフルボッコなんだからたまらないです。シェレスト操ってるのはシェリカな気がするし、 ライルはアリアと結ばれる可能性0っぽいなあ。この巻のアリアとライルのラブラブはいいものだったんですが、そこである意味死亡フラグっぽいものもたててますし……。 シェナンは順調に恋の道を驀進中で初々しさがかわいらしかったですが、こちらもいいところで別れちゃって先行きは暗そう。アリアが凄い勢いで成長して主人公らしくなってきたので、釣りあう男になるように頑張ってほしいところ。ユリストルに操られちゃいませんように。 あとがきによると折り返しらしいので全15巻くらいなのかな。次巻ではご無沙汰なクルサードや諸外国のキャラが出てきそう、話が大きく動きそうで楽しみ。 評価 ☆☆☆★(7) ◆ FATAL ERROR3 契約 (新堂 奈槻/ウィングス文庫) 【amazon】 画像は公式で。 《あらすじ》 一朗、宏貴、要は、旅行先で、カリスマ・アーティスト谷川沙彩と出会う。わがまま勝手な言動で三人を振りまわす彼女だが、実は宏貴の仲間である天神に追われていた!! 一方、なんと要が宏貴の最大の弱点=一朗だと気づいてしまい……!? ファン待望の第三弾!! スーパーブラコン兄、邪霊な弟、鬼な友人の3人を中心に繰り広げられるサイキックアクションもどき「FATAL ERROR」第3巻。 おー、まともな女キャラが出てきた。今までも何人か女キャラ出てきてましたが、ストーカーだったり操られていたり鬼だったりで普通な人がいなかったので、この登場は歓迎。この作品の場合、男ばっかりでも兄バカ一郎のせいで男臭さ全然感じないんですが、それでも彼女のおかげで雰囲気が華やかになってました。彼女の心境の変化を通じて一郎の優しさが一層理解できたのがよかったですね。一郎はブラコンなこと除けば物凄く好青年だなあ(母校でも慕われていたし)。でもブラコンなせいで台無しなんですが。 邪霊弟の宏貴の弱点がバレたり一郎が能力の片鱗見せたりと話も少し動いてますが、本格的に動くのはまだまだこれからな感じ、宏貴の意味深な言葉の意味が分かってからかな。とりあえず、ブラコンに能力持たせちゃいけないと思いました。一郎のせいでシリアスなアクションは起こりえなそうです、いやその方が嬉しいんですけど。 よくも悪くも一郎の兄バカがメインなので、今後も安定して楽しめそうです。一郎がはやく覚醒してスーパーお兄ちゃんになりますように。 評価 ☆☆☆(6) |
___11月26日(月) |
【今日読んだ本】 ◆ FATAL ERROR2 異端 (新堂 奈槻/ウィングス文庫) 【amazon】 画像は公式で。 《あらすじ》 天神・宏貴の霊気と、地神・要の血によって、自覚のないまま〈第三の神〉となった一朗。そんな彼を見守るため、要は不本意ながら天敵である宏貴と休戦協定を結び、松本家に居候するはめに。だが理由を知らされていない鬼の仲間たちは、要が敵と通じてるのではないかと疑いをかける……! 現代を舞台に鬼と邪霊の戦いを描くサイキック・アクション の皮をかぶったブラコン小説「FATAL ERROR」第2巻。 今巻もいいブラコンでした。もともと語尾に「だぞっっっっっっっっ!」がつきそうなくらいの弟思いな兄バカっぷりを見せつけていた主人公の一郎ですが、そんな彼が1巻の最後で鬼と邪霊の両方の血を得ちゃったからさあ大変、なんか凄い力持ってそうだけどよく分からないしうかつにつっつけない爆弾に。おまけに本人は全くもって無自覚で能天気なので、同居することになった鬼(元々友人だった)と邪霊(弟の死体に憑依した)がそのしわ寄せを受けることに。そんなわけで、敵と同居することになった上に味方勢力にも気を使わなくてはいけない二人の苦労っぷり(特にこの2巻は知り合いの陰険鬼に因縁つけられる要)が楽しかったです。 こうして書くと一郎がむかつくキャラに見えますが、人柄は本当にいいし、時折理知的な姿も見せるし、中身が邪霊だろうが関係なくバカ兄っぷりを見せつける姿は全く憎めません、むしろかわいい。この先色々と知ることになるんでしょうが、このままバカ兄でいてほしいところ。おまけの短編も、幼き日の一郎の最強っぷりが見れて面白かったです。人がいい底無し沼って最悪ですね。 ただこの2巻に関しては、敵役である恵名がちょっと。語尾に全部「〜」をつけるのはあまりにもうざすぎるので、勘弁してほしかった……。まあ、それを除けば不満はないし、3巻にも引き続き期待。 評価 ☆☆☆(6) |
___11月24日(土) |
屋根裏物置さん経由でエパタイ・ユカラ、打ち切りの報。あああああ……。いや、発売予定に載ってこないから薄々そんな気はしていましたけれど、それでもショックです。色んな人たちの過去回想が活きてきそうなのはこれからなのに……。しかし、こんなにはっきり色々と書いちゃっていいのかなあ、ちょっと心配。とりあえず、新作は読む用保存用布教用で最低3冊は買おう。 【今日読んだ本】 ◆ 黄昏色の詠使い IV 踊る世界、イヴの調律 (細音 啓/富士見ファンタジア文庫) 【amazon】 《あらすじ》 再び昏睡状態に陥る、クルーエル。ネイトは何もできない自分を歯がゆく思う。そんな中、謎の存在・アマリリスは、クルーエルは“特別”だと語り出す。世界の謎と、ネイトたちに変化が起きる召喚ファンタジー第4弾! 優しい空気と練られた設定が魅力のファンタジー「黄昏色の詠使い」第4巻。 うー、いよいよ分からなくなってきた。もともと名詠部分は雰囲気だけ適当に味わって読み飛ばしていた上、3巻までの伏線も所々忘れているので、白色やクルーエル関連の部分部分は理解できても、全体像が全く見えてきません。というわけでそっち路線の予想は諦めることにして、クルーエルとネイトのラブラブやミオやエイダとの友情をメインに楽しむことにしました、それだけでも十分面白いですしね。 4巻では爺さんその他の大人世代の活躍が目立ってましたが、その辺はどうでもよくないけどどうでもよくて、とにかくおやすみのキスの続きですよ続き。クルーエル、ネイトともに相手のことを守りたいという純粋な気持ちが、不器用な行動とともにはっきりと伝わってきて、相変わらずとてもいい関係。この2人目当てに読んでいるといっても過言ではないです、今後の進展も楽しみ。 評価 ☆☆☆★(7) 【今日購入したもの】 C★N25 (C★NOVELSファンタジア) 某書店に行ったら平積み2段構えになっていました、さすが福○。とりあえず煌夜祭だけ読みましたが、うん、買ってよかった。好きな人は絶対読むべし。 |
___11月21日(水) |
うがーーーー、クラッシュ・ブレイズは平積み2段構えなのに、C★N25一冊も置いてないとかふざけるな!!!!!! せめて明日には手に入りますように。 昨日のこのラノ話に追記、巻末の作品インデックスから少女系レーベルが消えてます!(正確には紹介されている作品だけ載っている) 昨年までは全部載っていたというのに、価格ダウンの影響がこんなところに……。 【今日読んだ本】 ◆ クジラのソラ04 (瀬尾 つかさ/富士見ファンタジア文庫) 【amazon】 《あらすじ》 郁恵の死により<ジュライ>の前から姿を消した冬湖。雫は冬湖を取り戻すべく宇宙へ上がる決意を固めるが、コズミックイーターの大群が地球へ襲来。雫は冬湖を、地球を救うことができるのか!? 艦隊戦闘ゲームという局地戦から宇宙規模に話が広げられた、ブラコンシスコン百合SF「クジラのソラ」完結編。 伏線を綺麗に回収、地球規模の熱い展開もあり、ととてもよい最終巻でした。といっても、この巻の魅力の半分以上は雫のかっこよさ。絶望からの立ち直り、というとありきたりに聞こえますが、立ち直った後の意志の強さは尋常ならぬ苛烈さでした、絶望した誠一をはじめとした面々を力押しで説得したんだからすごい。それでいて、お兄ちゃんの前で泣いちゃったり、華麗な自爆を見せてくれたりと凡人っぷりを全然失っていなかったのがいいですね。特に自爆時の取り乱しようには噴きだしました、かわいすぎ。 ゲームがVS恭介、冬湖ともにあっさりと片づいてしまったり、智香があまりにも最強すぎたりとちょっと不満な点もあるんですが、雫の素敵さがその辺を全て凌駕していました。それにしても、追っかけて宇宙に飛び出したり地球全体を利用したりと、度の過ぎたブラコンやシスコン恐るべし。 琥珀、クジラといい作品を連発して、次回作はどんな話を見せてくれるのか楽しみです。最後に一言、かなたはもっとはやく出すべき、もったいない。 評価 ☆☆☆☆(8) |
___11月20日(火) |
「このライトノベルがすごい!2008」、去年に引き続きweb協力者の端くれとして投票したので献本していただきました、ありがとうございます。こんな風に何作か圏外確実なものに投票してるんで、来年があったら外されるかもしれません。でも推したかったんだからしょうがない、「少女系寄り感想サイト」ですしうちは(割り切った)。 ていうか新作・新シリーズ部門に少女系が1冊も入っていないことが大ショックなんですが。モニター勢はビーンズ3作以外はあまり読まないのかなあ、最低限アレくらいは100位に入ると思ってたのになあ。レーベル増えたせいでコバルト新人がインタビューからカットされちゃったのも非常に残念。代わりにルルル新人くらい増えてもいいのに。 あと、コストパフォーマンスは大分上がってますね。需要増なのか低年齢層狙いなのかは分かりませんが、安いのは歓迎です。 ところで、102P真ん中辺のあの人は復活あるんでしょうか。 【今日読んだ本】 ◆ 戦塵外史 四 豪兵伝 (花田 一三六/GA文庫) 【amazon】 《あらすじ》 巨漢の樵が戦場で振るう血塗れの鉞。そこに籠められていたのは妻と、そしてまだ見ぬ子への想いだった。屈強な傭兵が、ある日剣を捨て鍬を持った。いったい何が彼にそんな決意をさせたのだろうか。憑かれたように女人像を彫り続ける石工。彼の奇行の深奥には、幼い日の忘れえぬ記憶があった。そして名もなき荷駄隊の人夫が目撃した戦場の本当の姿とは……。王侯貴族から傭兵、そして市井の人々にまで隈なく光をあて、その生き様を繊細に、しかし大胆に、あますところなく描ききった珠玉の短編集。大陸シリーズ未収録短編八本が、遂にこの一冊に集結! 架空の大陸の戦乱時代が舞台、為政者側だけでなく様々な立場の人間の生き様を描いた「戦塵外史」第4巻は2巻に続いて短編集。 いつもどおりの花田作品でした。で終わっちゃうくらいいつも通りに面白かったんですが、まあこれだけで終わるのもアレなので短編の感想も少し。気にいったのは老領主の地味なかっこよさがよかった「最後の仕事」と傭兵を以前とは別の切り口で描いた「農夫の剣」。意外な人の再登場といった嬉しいサプライズがあったのもよかったですね、あの人はこのシリーズで五指には余裕で入るくらい気にいっていたので。一方、石工の話は他と雰囲気が違って生々しいところもあってあまり好きになれませんでした。全体的に渋い系の話のほうが好みですね。 次巻からは完全新作ということで、そちらを楽しみに待つことにします。あと、C★25が出ることだし龍族の2巻も読まないと。 評価 ☆☆☆★(7) 【今日購入したもの】 クジラのソラ04 (瀬尾 つかさ/富士見ファンタジア文庫) 黄昏色の詠使い IV 踊る世界、イヴの調律 (瀬尾 つかさ/富士見ファンタジア文庫) 友嬢サバイバル!1 (中村 世子/花とゆめコミックス) 富士見の新刊と、平積みしてあった漫画に何となく特攻。 |
___11月18日(日) |
更新間隔が空きましたが、サボってたとか本読んでないとかいうわけではなく、貸していたDクラが返ってきたのでまとめて再読してました。一気に通して読むと、千絵の好感度がうなぎ昇りなのがはっきりと分かりますね。それにしても、BBBは「ハートフルなネオ・アクション・サスペンス」だったのか……。 【今日読んだ本】 ◆ ソウルメイトでいこう! ―鞠子の占い事件簿― (小川 いら/B's-LOG文庫) 【amazon】 《あらすじ》 夢は大きく一流デザイナー、でも現実は、期限切れのおにぎりを齧る赤貧の日々。田舎を出て東京の三流美大に通う鞠子は、ビンボーきわまる一人暮らしの家計を支えるため、毎晩街頭で占い稼業に勤しんでいる。実は、鞠子は失せ物探し限定で、百発百中の霊能力を持っているのだ。その夜も商い中だった鞠子の前に現れたのは、そんじょそこらのアイドルなんか目じゃないような、とんでもない美少年で……? ハラハラドキドキ&ほんわかラブリーなオカルティックストーリー。 「ツンデレ美男子高生」そんな言葉に俺様が釣られクマー。あんま買うつもりはなかったのに、店頭で見かけたときに謳い文句に惹かれて思わず買ってしまった、センス×貧乏美大生と超金持ち高校生のほんのりラブストーリー。一般成人男子としてこの謳い文句に釣られるのはどうかと思いつつ、もう諦めていたり。 でも釣られてよかった、面白かったです。「ツンデレ」と謳われていた令は金持ちながらも世間擦れしておらず硬派な少年。そんな彼が主人公の鞠子のせいで犬の霊に憑かれるところから話がはじまるんですが、令と鞠子のやりとりがなかなかに楽しかった。鞠子が実にマイペースで客観的に見るとひどい点がある上に所得ゆえの常識の格差も凄いので、口を開けば大抵反発気味で舌戦に。でも相手を傷つけるような言葉は2人とも吐かなくて普通に仲良く見えるし、たまにアドバイスがすんなり通っちゃったりすると照れたりして微笑ましかったです。 途中でお祓いのために鞠子の田舎の四国に赴くんですが、ここが凄く気にいりました。はじめて触れる田舎を楽しむ令になごみ、自然の中で交わされるいつもよりちょっぴり柔らかい会話にほんわかし、何かと2人をくっつけたがる老人たちを「いいぞもっとやれ」と応援し。わずか数十ページでしたが素晴らしかったです。 惜しむらくはタイトル、占い事件簿とはちょっと違うし、ソウルメイトは第一印象ピンとこないし、色々と損してる気がしました。でもそれを除けば事件のまとめ方も手堅かったし望外の出来でした、ほんのりラブから先に進んだ2人を見るためにも、続きが出ますように。 評価 ☆☆☆★(7) 【今日購入したもの】 ソウルメイトでいこう! ―鞠子の占い事件簿― (小川 いら/B's-LOG文庫) 戦塵外史 四 豪兵伝 (花田 一三六/GA文庫) 走れ、真実への細き途 幻獣降臨譚 (本宮 ことは/講談社X文庫ホワイトハート) 小説Wings No.57 (新書館) |