| ___5月16日(金) |
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そろそろ通常更新ペースに戻ります。 【今日読んだ本】 ◆ 嵐が丘 (エミリー・ブロンテ/新潮文庫) 【amazon】 
《あらすじ》 寒風吹きすさぶヨークシャーにそびえる〈嵐が丘〉の屋敷。その主人に拾われたヒースクリフは、屋敷の娘キャサリンに焦がれながら、若主人の虐待を耐え忍んできた。そんな彼にもたらされたキャサリンの結婚話。絶望に打ちひしがれて屋敷を去ったヒースクリフは、やがて莫大な富を得、復讐に燃えて戻ってきた……。一世紀半にわたって世界の女性を虜にした恋愛小説の“新世紀決定版”。 やっぱり、ぶんがくってよくわかりません。 数年前からいつか読もうと思っていた恋愛文学の「嵐が丘」をついに読んだわけですが……受けつけませんでした。何が受けつけないって、登場人物が受けつけない。主要登場人物の半分近くが、好きになれないどころか嫌いレベルだったので、どうしようもなかったです。リントン2代目で本をぶん投げたくなったのはもちろんとして（車内じゃなかったらきっと投げてました）、メインのヒースクリフ＆キャサリンが性悪男と自己中女に見えてしまったのがなんとも。いつ「スゴすぎ！」（「刹那～その時彼女が願ったこと～」より引用。読みたいと思ったきっかけ。）な場面が出てくるかと読み進めたものの、最後までそう思わされるシーンはありませんでした。 で、amazonレビューを読んだり、改めて「刹那」を読み返してみたところ、訳が原因な気がします。ヒースクリフの喋りが「俺」「お前」なのと「僕」「きみ」じゃ全く受ける印象違いますからね。後者だったらヒースクリフ好きになれたかもしれないのに……。邦訳作品は訳が大事だってことを改めて思い知りました。 何はともあれ、合わなかったのは事実。今しばらくはFateを文学だと思って生きることにします。VS文学第2弾、○年来の「罪と罰」との戦いは今夏予定、乞うご期待。 。 評価 ☆☆(4) |
| ___5月13日(火) |
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【今日読んだ本】 ◆ 身代わり伯爵の決闘 (清家 未森/角川ビーンズ文庫) 【amazon】 
《あらすじ》 はた迷惑な兄の身代わりに、乙女劇団を立ち上げることになったミレーユ。「惚れ薬」を手にしたヴィルフィートは、恋煩いの末に大暴走！ しかもいつもは冷静なリヒャルトも、今日は何だか積極的で･･････！？ 最高の恋愛成就を願ってミレーユが仕掛ける、一世一代の熱演（もちろん男装）の行方とは･･････！？ かくして『身代わり伯爵』の駆け落ちを賭けた熱演がはじまる！？ 恋の花が咲き乱れる、ハイテンション王道ファンタジー第4弾！ ベタ男装王宮ファンタジー「身代わり伯爵」シリーズも第4巻。 うーん、ちょっとジレったくなってきたかなあ。ミレーユがもうちょっと気づいて、リヒャルトがもうちょっと綺麗に押してくれたらなあ、とかなり思わされました。中途半端に強引なリヒャルトの押し方があんまり好きになれないせいかも。ついに正体に気づいたヴィルフリート大逆転を結構真剣に望んでいます。ぜーーーったいにありえませんが。 ゲストのお話は普通にいい話だなーといった感じなので置いといて、あとは相変わらずセシリアが素晴らしいですね。脚本に自分を重ねる乙女っぷりはどうみてもメイン級のかわいさ。ミレーユとリヒャルトよりも、今はこっちの恋を応援中。 とりあえず次巻でようやく話がグっと動きそうなので、リヒャルトの頑張りに期待。あと数冊はヘタレそうな気がしますが。 。 評価 ☆☆☆(6) 【今日購入したもの】 メグとセロン２ 三三〇五年の夏休み＜下＞ (時雨沢 恵一/電撃文庫) |
| ___5月10日(土) |
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嵐が丘（600P超え）に手をつけたり、ネット小説読んだりしているせいで読書量低下中。嵐が丘イライラするんですが、これ面白くなるのかな……。 【今日読んだ本】 ◆ ライタークロイス (川口 士/富士見ファンタジア文庫) 【amazon】 
《あらすじ》 「召喚!」騎士の声に応えて現れる聖獣――竜。初めて騎士を見たあの日、カインの心は決まった。村のみんなも槍の師匠もカインの夢を聞くと「馬鹿か、お前は」と言ったけれど、ついにカインは騎士登用試験の最終段階までやってきた。帝都に集まった騎士志願者たちは、みんな自分より強そうだけれど、ここまできたらやるしかない!カインは夢の実現へ向けて確実に一歩踏み出したのだが――。そんな彼の気持ちとは裏腹に、スリにあうは、宿をあてにしていた家は破産しているはで、災難つづき。騎士を目指す仲間が出来たはいいけれど、何かとトラブルのタネ持ち込んでくる。こんなことで、無事に騎士になれるのか!? 第１８回ファンタジア長編小説大賞の川口士が贈る、青春成り上がりファンタジー!! 夢は自分でつかみとれ! どこかで3巻の感想読んで、なかなかよさそうだったので買ってみた、一昨年あたりに富士見の大賞とった人の騎士ファンタジー。 すごい面白いとはいえないけれど、きっちり安定して作ってあるなあと思わされたお話でした。騎士になろうと田舎から出てくる少年が、仲間と出会って事件に巻き込まれて、と非常に王道な展開なんですが、その少年の性格がとてもお人よしで、正義感もほとほどにあって、それなりに賢くて、と主人公としてなかなかいいキャラでした。悪人の誘いに少しだけ心揺らぐあたりの一般人らしさが好感まてましたね。 他キャラでは、見かけた感想でプッシュされていたヒロイン候補の2人が目立ってました。水面下の女の戦いは狙いすぎな気もしましたが、クールで激しい侍女のイングリドが気にいったのでよし。 綺麗に話をまとめつつ気になる伏線もきちんと張ってるあたりは、デビューして間もないのにベテランの仕事っぷり。またそのうち続きも読もうと思います（未読減らないから、なかなか「そのうち」がこないんですが……）。 。 評価 ☆☆☆(6) |
| ___5月6日(火) |
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燃え尽き症候群中。 【今日読んだ本】 ◆ バカとテストと召喚獣２ (井上 堅二/ファミ通文庫) 【amazon】 
《あらすじ》 いよいよ学園祭！ 文月学園ならではの試験召喚大会も催される。明久達Ｆクラスは先の戦争に負けて以来「みかん箱」「ござ」という極貧の設備で過ごしてきた。そんな劣悪な環境と超頭の悪いＦクラスに絶望した瑞希の父親は、なんと娘に転校を勧めているという。明久は学園祭の出し物で資金を稼ぎ、人並みの設備を購入、さらに召喚大会で優勝することで瑞希の転校を食い止めようとするが!? 新・学園ラブコメ第2弾！ 大ヒット中の学園バカラブコメ「バカとテストと召喚獣」第2巻。1巻で一度買うのやめたんですが、評判のよさにつられて2巻に手を出してみました。 が、最近BL気味なギャグ小説（三千世界）や乙女分全開のネット小説ばっかり読んでたせいか、男視点のラブコメが全然楽しめませんでした……。瑞希や美波の分かりやすすぎる態度や、明久の鈍感対応などに対して、萌えたり転がったりといった感情が微塵も沸かなかったのでどうしようもないです。自分の1巻の感想見る限りは元々ラブコメ部分には興味なかったようなので、単にこの作者さんの描き方が合わないだけかもしれませんが、最近の読書傾向もきっと影響してるでしょう。あと、秀吉のかわいさがあまり分からないのが致命的なのかも。なんか秀吉派が多いみたいですし。 時折挟まれるおバカなテスト回答は相変わらず笑えるし、召喚も毎戦闘うまく工夫してるなあと思うものの、自分向きじゃなかったようです。 評価 ☆☆★(5) 【今日購入したもの】 ライタークロイス (川口 士/富士見ファンタジア文庫) 哀しみキメラⅡ (来楽 零/電撃文庫) 哀しみキメラⅢ (来楽 零/電撃文庫) BITTER×SWEET BLOOD (周防 ツカサ/電撃文庫) お・り・が・み 天の門 (林 トモアキ/角川スニーカー文庫) マギの魔法使い 国王は求婚中！ (瑞山 いつき/角川ビーンズ文庫) 嵐が丘 (エミリー・ブロンテ/新潮文庫) ブクオフにいったら、文庫全品200円セールがやっていたのでつい買い込む。ウィングスCOMPも終わったし、このくらいなら問題ないでしょう。 |
| ___5月4日(日) |
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無事ウィングスCOMP終了したので、通しての感想を。 はじめたのが去年の5月後半で、確か40冊弱は既読だったので、約1年で90冊ぐらいを読んだことになりますね。ちょっと長引きましたが、1年以内には終わってよかったです。 で、読んだ90冊について。既読40冊の中に評判いいのがかなり入っていたし、さすがに90冊の中には外れや合わないものも多かったですね。くりこ姫著など初期のBLは時々流し読み気味でした。特に黎明期のものが当たり外れ大きかったです。 その一方で、今まで眼中になかった作品で結構面白いものがあったのは収穫。「美しいキラル」はマエタマってだけで敬遠してたのに当たりでしたし、ただのエセBLだと思っていた「三千世界の鴉を殺し」がギャグとして面白かったのにはびっくり。と同時に、BLの許容度が大分あがった気がします……。 まとめ。他の少女レーベルと比べると、やっぱり地味な話が多いレーベル。男女の恋愛描いたものは少なくて、ストーリー（世界観）かギャグか、どちらかか両方を売りとした作品が多いです。恋愛が薄い分、BLがないものは男性でもとっつきやすいのではないかなあと……（あんまり自信なし、だって自分とかサンプルとしてあてにならない）。 個人的には、他レーベルよりも当たり作品率が高いと思います。学園青春、子守り、コテコテファンタジー、吸血鬼、BLギャグ、少女のシンデレラストーリー、爆笑エッセイ、などなど色々とりそろえた地味良作の宝庫のウィングス文庫を、みりおんぐらむではこれからも大プッシュで応援していきます。 |
| ___5月3日(土) |
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12:30 １～２巻の再読が終わったので、ようやくスタートです。残り11冊、読み終わるといいなあ。 5:15 無事終わりました。平均して1冊1.5時間くらいのペースだったようです。ウィングスCOMPまとめての雑感などはまた明日にでも。 【今日読んだ本】 ◆ 三千世界の鴉を殺し３ (津守 時生/ウィングス文庫) 【amazon】 
《あらすじ》 「三千世界の鴉を殺し、ぬしと朝寝がしてみたい」。不思議に艶事めいた響きをもったサラディンの歌声に、ルシファードの心臓は強く反応した。密かな逃亡者である彼を守っていこうと、ルシファードは心に決める。一方サラディンは無意識の内に彼に媚香を使った自分自身に驚愕していた……!! 遠い未来のミリタリーライフ!! そんなわけで、残るウィングス作品はこのシリーズのみ。超絶美形＆スーパー超能力者＆ガキっぽい性格の士官が主人公のSFファンタジー「三千世界の鴉を殺し」、続きの3巻から。 ……あれ、このシリーズ、ウィングスで一番BL色濃いんじゃ？ 3巻にしてはやくもかなり扇情的なシーン（濃厚なキス、傷口にキスetc）が出てきやがりました。これ以上進まれるとしんどいというか、これくらいでも結構しんどいです、うー。 でも、その扇情的なシーンを除けば、BLネタがかなり面白いんですよね。基地の中に男性隊員をパロディとしたBL雑誌（女性士官作成）が流通していて、結構なページ数がその雑誌関連に割かれているんですが、実際の登場人物と雑誌の中でのギャップや、そのフィードバックで現実の登場人物がからかわれる様子など、笑えるところがいっぱい。性格悪めの40過ぎの司令官の「来ちゃった……」とか爆笑物でした。ストーリー完全そっちのけですが、面白いものは面白いものはいいです（こんなことやってるから13巻も続いてるんでしょうね）。邪魔な扇情的なシーンは全てドクターサラディン絡みなので、サラディンさえ出てこなければいいんですが……主役格だから無理か。 ルシファーやライラの過去が分かった以外は話はろくに進んでない気がしますが、過去話もよかったし、この調子で進んでくれればいうことないです。さて4巻へ。 評価 ☆☆☆★(7) ◆ 三千世界の鴉を殺し４ (津守 時生/ウィングス文庫) 【amazon】 画像は公式で。 《あらすじ》 「拉致された麻薬の売人をイエロー・タウン・マフィアから奪取せよ」。それは、銀河連邦宇宙軍中央本部からルシファードへ下った秘密指令。ライラは実践へ赴き、想像以上に強力な武器を装備した「敵」と直面する。退屈なほど平穏そのものに見えた惑星バーミリオン。だが、その裏には尋常ならざるものが蠢いている……!? 手強い敵<守護天使>を擁する都市警察を出し抜き、ライラたちを守るため、ルシファードは電脳戦のまっただなかへ……!! 読んでる途中にこのペースで何時までかかるか計算して絶望しましたが、いけるとこまで頑張りましょう、ということで4巻。 ……サラディンどっかいってください。またキスシーンかこんにゃろう。お前がいなけりゃ気持ちよく読めたっていうのに！！ と愚痴からはじまりましたが、基本的には3巻とはうってかわってSF全開な4巻でした。なんせほぼ1巻丸々、人質奪還の市街戦。パワードスーツや超振動ブレードが出てくる肉弾戦はあんまり好きではないんですが、かなり電子戦の割合が高かったので問題なく読めました。ショタっ子でルシファーだけに対して犬な美少年が活躍していたのも好ポイント、子供っぽくサラディンに嫉妬したりベタベタなキャラですが、サラディンの100倍かわいいです。ギャグ分少なくても普通に楽しめたので、この先もしばらくは安心。 あとがきによると、この反動で5巻はまたBLネタが多くなるようで、期待と不安を胸に続きへ。 評価 ☆☆☆(6) ◆ 三千世界の鴉を殺し５ (津守 時生/ウィングス文庫) 【amazon】 画像は公式で。 《あらすじ》 ルシファードに強烈な頭痛を残して、戦闘は終わった。美貌のラフェ－ル人、ニコラルーン・マ－ベリックによって頭痛はとりのぞかれたものの、惑星バーミリオンに隠された不穏な気配、深刻な事態とは裏腹に、ルシファードを幼い頃から知っていて「ルーシー」と呼び掛ける性悪な美形の登場で、ルシファの周囲はさらに喧しいことに。白氏であるカジャとの対立、複雑な気持ちを抱えるサラディン。そんな中、『英雄』ルシファードを囲んで、祝勝会が開かれる。誰が誰にか、ついにはプロポーズまで飛び出す美形ぞろいのミリタリー・ライフ、待望の第五巻!! 読んでる途中にファビラスボーイが惨敗したり永川が1点差で初セーブしたりと色々ありましたが、気にせず5巻の感想。 なんというか、ほんと著者に話を進める気がありませんね！ あとがきでも「ゆっくり進めている」と開き直ってましたが、前巻の後処理と祝勝会だけで1巻使うとは思いませんでした。こりゃ13巻いっても終わらないに決まってます。どうせ20巻超えても続いてるんでしょう。 まあ、中身は予想通りBLネタ全開で楽しかったです。BL苦手でも楽しめるのは、ちゃんとネタと本気を分けて書いてあるのに加えて、出てくる女性たちから「男は単純で愚かな生き物」と見下されていて、男＜＜＜女な世界観なのが大きい気がします。ショタ美少年マコトの「お兄さま」へのプロポーズ攻撃もよかったですが、一番強烈だったのは副司令官のアレ。まさか副司令官があんなことするとは思わなかっただけに、インパクトありました。 バーミリオンに隠された秘密に迫ったりと一応物語も着実に進んではいますが、今のままBLネタのバカ騒ぎのままでもいいかな。とりあえず、サラディンだけはあんまり出てこないでください。 ◆ 三千世界の鴉を殺し６ (津守 時生/ウィングス文庫) 【amazon】 画像は公式で。 《あらすじ》 祝賀会の後、仕事にサラディンを車で送るルシファード。だが、その乱暴な運転にキレたサラディンが、告白にも気づかぬ“にぶい”ルシファにいたずらをしかける。蓬莱人だけが持つ、特別な意味を持つ「媚香」。甘い、抗いがたい不思議な香り。偶然に後押しされ、思わずルシファはサラディンに……。電脳戦で出会った都市警察の“人魚”レッドとの再会、ふたりを狙う襲撃者たち……。ルシファの周囲は今日も危険がいっぱい!? 書くこともなくなってきたのでさっさと6巻の感想。 うう、サラディンの出番が多すぎる……。5巻であんま出てこなかった反動らしく、前半はほどんどサラディン出っ放し。苦痛なので微妙に流しつつ読みました。ルシファーが「恋愛は男女であるべき」という健全思想を崩さないおかげでまだ見てられますが、だんだん揺らいでるから今後が不安です。 で、サラディンの出番がなくなった後半は、このシリーズはじめてと言っていいほど物語が進みました。一見平和そうに見えた惑星バーミリオンのきな臭いこときな臭いこと。今後のシリアス分が急上昇しそうでとてもよろしくないです。流民街のカモフラージュなんかは、ギャグだけじゃなくちゃんと考えてて上手いなあと思いましたし、話自体つまらなくはないんですが、やっぱりギャグの方が面白いので。 オバちゃん傭兵とルシファーという相性最悪の邂逅を果たして、さあどうなるのか7巻へ。オバちゃんがギャグ分補給してくれるのを期待しております。 評価 ☆☆☆(6) ◆ 三千世界の鴉を殺し７ (津守 時生/ウィングス文庫) 【amazon】 画像は公式で。 《あらすじ》 電脳世界で出会った人魚こと都市警察の水麗人の刑事、ツインメーア・デ・エラ・レッドと密会するルシファ。だが、そのルシファを女傭兵“血まみれ”レスが襲った。レスが口にした名が、ルシファを禍々しく笑わせ、レスがふるったムチがルシファの顔面を抉る。ルシファの“本気”を望むレスに、隻眼になったルシファの虹彩が輝く黄金色に変化する!! やがて荒れ狂うようなルシファの異能が……!? ルシファの受難の長い一日と、本篇終了後の外伝『アダン特別分隊』（書き下ろし）を収録!! 1冊1時間ちょい、だんだんペースがあがってきたところで7巻の感想。 サラディンうざいいいいいいいいいいい！ 思いっきり分厚い壁作っといて、それを乗り越えた人間を何が何でも絡めとろうとするとか性悪すぎ。「ルシファーに首輪をつけたい」と本気でときめく姿は気持ち悪いし、ほんと自重してください。オバちゃん傭兵はあっさり退場するし、サラディン分が濃かった前半は辛かったです。 でもその辛さをライラが癒してくれました。1巻の時からルシファーに対する素の態度がとても好感持てて、読む原動力となってくれている女性でしたが、救いがほしいときに優しくしてくれて、お互いのことを何よりも分かってる戦友っぷりをこの巻で思いっきり見せてくれたのがよかったです。男女で関係も持ってるのに、こうした親友関係を築けているのはいいなあ。普段の毒あるやりとりと真面目でいたわりあるやりとり、どっちも大好き。 で、ライラが癒してくれた後の書き下ろし短編が大当たり。ルシファーの主夫っぷりが似合っていて楽しすぎました。子供がみんな陥落してましたが、この完璧っぷりにタラされない子供がいるわけないです。ルシファーがどう見ても本編より生き生きしていたし、本編より楽しいのもどうかと思うんですが、楽しければなんでもいいですもう。 そろそろ折り返し。夕飯とるんで8巻の感想は遅れます。 評価 ☆☆☆★(7) ◆ 三千世界の鴉を殺し８ (津守 時生/ウィングス文庫) 【amazon】 画像は公式で。 《あらすじ》 バーミリオン星には、底知れぬ深い闇が巣くっているようだ。謎の敵〈イブル〉は、予想を超えた規模で、過去の悪夢まで引きずり出しつつ、ルシファを襲う!! 終わったかに見えた長い災厄の一日は、ルシファに安らかな眠りをなかなかもたらさず、またしても撃たれたり、憲兵にからまれたり。大幅な書き下ろしを加え、ますます過激にクールにおくる、大人気シリーズ第八弾!! 本日6冊目、折り返し地点の第8巻。 うーん、なんだかもどかしい巻でした。サラディンの出番少なかったのはよかったんですが、ギャグ分まで少なめで、ニコラルーンという比較的どうでもいいキャラクターに焦点が当たっていたので、あんまり楽しめず。うだうだ悩むニコラルーンに対するルシファーの痛烈な思いやりの言葉は結構よかったけれど、本気気味なBL要素がくっついているのが邪魔でした。まあ、久しぶりの登場のO2お父様の、この子してこの親ありな有能で性悪でおちゃめな姿が見れたので満足です。 夜も大分更けてきたのでとっとと続きへ。ちなみに、ルシファがルシファーになってるのは、誤字じゃなくてそう覚えてしまったからです。どっちみち本名じゃないですし。 評価 ☆☆☆(6) ◆ 三千世界の鴉を殺し９ (津守 時生/ウィングス文庫) 【amazon】 
《あらすじ》 惑星バーミリオンに蠢く謎の組織“イヴル”の影??。ルシファードは、巧みにブレッチャー司令官を操り、秘密任務につく。ルシファが選んだ電脳戦エキスパートたる部下は、PH〈パーヘヴ〉編集部員の彼女がいるボビー・ヘインズ軍曹、金髪巻き毛のうっとうしい天使・パトリック・ラッセル、そしてメカ・ケルベロスの異名を持つマコト・ミツガシラ。『お兄様』を奪い合う美少年対決も問題だが、次から次からやって来る客人たちにルシファも思わずため息をつく。「どこが秘密プロジェクトだ？」??!! サイコ・ドクターズもそろって、眼福120パーセントでおくるシリーズ第九弾!! 寝るまでに終わるのが厳しくなってきた第9巻。 やっぱりこのシリーズのBLネタは面白いなあ。久々にパープルヘヴン（ホモパロ雑誌）ネタたっぷりで楽しゅうございました。今回のターゲットはワルターで、あまりにもひどい描かれよう、ルシファーとメリッサによるダブルいじくり、ルシファーによる名タラシ、と笑いどころたっぷりで満足満足。なんだかんだワルターとメリッサは仲いいですね、2人とも好きなキャラだしヨリ戻ってほしいなあ。しかし、ネタとはいえBLを「楽しい」と言ってしまう日がくるなんて。このまま堕ちていってしまうのかもしれません、後半のマルチェロのキスもネタだからって普通に受け入れちゃいましたし……。あと、新キャラ加わってWショタによるルシファーの子供じみた取り合いも微笑ましく思っちゃいましたし……。 ルシファーVS採寸課のメス狼たちが楽しみだったのですが、書かずに終わったってことはカットなのかなあ、せっかく死闘が繰り広げられそうなのに。さて10巻へ。 評価 ☆☆☆★(7) ◆ 三千世界の鴉を殺し１０ (津守 時生/ウィングス文庫) 【amazon】 
《あらすじ》 すべてのカーマイン基地の男性にとって、もっとも忌まわしい場所。……それはPH〈パーヘヴ〉初代編集長がいるというウワサの総務科と“魔女たちの巣窟”と恐れられる需品科。いさましく乗り込んだルシファだが、そこで待っていたのはセクシーでどこか物憂い声の、隻眼の美女。ルシファの背に走る戦慄。心のうちは半泣きのまま、彼女・ドミニクと対決するが……!? この頃からamazonの画像課が仕事しだしたらしい第10巻。 カットだと思っていた死闘が100ページ以上に渡って繰り広げられてくれました、津守さん分かってますね！ シリーズ構成としては100％間違ってますけどね！ で、この巻の感想は、「女ってこわい」の一言。おびえる男たちの姿が非常にこっけいで物悲しかったですし、ルシファーをも怯えさせる需品科の親玉のドミニクさんがシリーズ有数のかっこいい女性でした。眼帯にガーターベルトという見かけ的すごさ、ルシファーと渡り合う強さに加えて、夫を想う女性としての美しさも見せてくれてとても満足。そして、無事戻ったルシファーに対するライラの一言が最高でした。このシリーズで一番好きなのは今のとこライラですね。あとはワルターやメリッサやマコ君など。フェミニストなルシファーもかなり気に入ってるんですが、BLがあるのが……。 とりあえず、BLネタよりもこの話が楽しめた自分がノーマルだと再確認できて一安心。サラディンが出しゃばったラスト20ページくらいは見なかったことにして11巻へ。 評価 ☆☆☆☆(8) ◆ 三千世界の鴉を殺し１１ (津守 時生/ウィングス文庫) 【amazon】 
《あらすじ》 人知れず、戦いの火ぶたは切って落とされた!! ルシファのもとには、電脳戦の勇者たちが集う??。自らが狙われているため、サラやカジャを遠ざけようとするルシファだが、それはサラの激しい怒りをかう。一方、女たらしだが意外にも有能な憲兵隊隊長、マルチェロ・アリオーニは、さまざまな情報をもたらす。オールスターキャストでおくる、大人気シリーズ!! とっくに日が変わっているけれど気にせずに第11巻。 ……2冊で1日も進んでませんよ？ この著者に話を進める気はあるんでしょうか、いやない。謎があまり見えてこず停滞気味な一方で、ルシファーの母親が回想で「因果律」という意味深な言葉を吐いたりと別の謎が増えてくる始末。もし、母親関連の話のやるようだと、20巻じゃ済まない気がするんですが……。母親は2重人格だったり片方の人格が死者のクローンだったりと設定的に面白くて、話に絡んできてほしくもあるだけに複雑な気分。 で、話が進んでないこの巻では新キャラが増えて、ますます話が進まなそうになってきました。新キャラであるブルーとピンクの2人は、出番が少なくて今のところ好き嫌い判断できず。ブルーはなんかただのタラされキャラで終わりそうな気も。他キャラでは今回はマコ君一押し。万が一も結ばれることのないネタなBLは安心して楽しめます。9巻からイラストの人が変わったんですが、この人いい挿絵描くなあ。 タラされキャラとか普通に書いてる自分に少し嫌気がさしつつ12巻へ。ついにメリッサへの復縁を迫るワルターの頑張りに期待です、あっさりヘタレて終わるに1票いれときますが。 評価 ☆☆☆(6) ◆ 三千世界の鴉を殺し１２ (津守 時生/ウィングス文庫) 【amazon】 
《あらすじ》 無精髭で女たらしの憲兵隊隊長。軽くて陰険……そんな最初のイメージとは裏腹にマルチェロ・アリオーニ大尉は、実は頭のキレる頼れる協力者だった。いつのまにか、喧嘩友達のようになつく彼とともに、バーミリオン星、そして銀河連邦宇宙軍に巣食う謎の解明に挑むルシファ。だが、ドミニクと彼の情事を知ったドミニクの夫・ブライアン・バンカーが、怒れる白ゴリラと化し、ルシファに決闘を……!? 1日の感想10件超えたのははじめて、未知の領域に突入しながら第12巻。 ブライアンはしんじゃえばいいとおもいました。相変わらず日は進まず、今巻は2冊前に出てきたドミニクさんとその夫のブライアンの話がメインだったのですが、ブライアンのあまりにひどい男尊女卑とチキンっぷりに腹立ちまくりでした。女を虫けら以下だと思っていて、妻に対してはプライドが邪魔して復縁を申し込めずに3年もほったらかし、ほんとしんじゃえばいいのに。いつまでもチキンな夫への怒りの憂さ晴らしに採寸で男を弄んでいたドミニクもアレっちゃーアレですが、どう考えても300％ブライアンが悪。2冊前にも「別れちゃえばいいのに」と思ったけれど、その思いが確固たるものになりました。こんな夫のために最凶オバちゃん傭兵と戦うことを決意するドミニクはかっこよすぎ。 あと、日が進んでない割に結構話が進んだのがびっくり。結局O2パパが元凶ですか、となるとこの星にお母さんもやってきそうですね、お母さんの話は読みたかっただけにこれは嬉しい。この巻の最後に日が変わってそろそろ加速かな、加速しないほうが面白いだけに、喜んでいいのやら悲しんでいいのやら。 さてあと1冊、眠気はまだきてないので何とか完走できそう（もう3時過ぎという事実には目を伏せて）。ここんとこサラディンの出番がとても少ないので読むのが楽しいです、最後まで出番が少なくあってください。 評価 ☆☆☆★(7) ◆ 三千世界の鴉を殺し１３ (津守 時生/ウィングス文庫) 【amazon】 
《あらすじ》 惑星バーミリオンの危機を回避するため開かれた秘密厳守の会議は、いよいよ核心に迫ろうとしていた。流民街の地下深く眠る宇宙船。そして、それを秘匿し利用しようとする組織の存在。彼らが惑星軍を動かし、クーデターを起こす可能性を淡々と指摘するルシファに、一同は驚愕する……!! 宇宙軍、惑星政府、そして都市警察。それぞれの思惑を超えたプロジェクトは果たして成功するのか??!? 美貌で男たらしのプロジェクト・リーダー、ルシファは悪魔の如く狡猾に（!?）そのカリスマ性を発揮する!! ついにウィングスCOMPラスト、鳴いている鳥の声を聞きつつ第13巻。 おー、ほんとに話が動き出しました。今までの感想を流し読みしていると、この話が変なキャラクターが出てくるネタBLもどき小説だと勘違いされる方がいるかもしれませんが、一応この話はSFです。物質転送装置とか出てきちゃいます。で、その装置を悪用している組織を叩き潰そう、っていうのがここ数巻のルシファーたちの目的だったわけです。上の方の感想からは微塵も伺えませんが！ ともかく、ようやくその叩き潰しの作戦が本格スタートしました。陰謀が成立してきた過去の背景などしっかりしているし、意外とシリアスも悪くないんですよね。まあ、バカやってる話の方が面白いし、カーチェイスアクションなどがあるのは個人的にはちょっと邪魔なんですが、このシリーズではじめて続きが気になる引きがきたし、この作戦がどうなるのかは普通に気になるところです。 作戦以外の部分では、ドミニクが相変わらず素敵でした、サラディンのやりこめが全然堪えてないよ、すごすぎですよ。あと、書き下ろしが無茶苦茶ひどかった。グレッグ（ハゲ）大尉、久々の登場でこの扱いなんてかわいそうすぎます。ハゲ以外に存在意義がないので仕方ないですが（酷）。 さて、この後はルシファーが組織を叩き潰してO2パパの陰謀も止める展開になるんでしょうか。ルシファーがこれだけ生き生きとしているのはパープルヘヴンのおかげ（ルシファー自身が何度もそう言ってる）で、そうなると「ホモパロ雑誌は宇宙を救う」ことになったりするのかな、というアホな考えが浮かびました。なんて嫌すぎるフレーズ……。 思っていたよりも遥かに楽しめたのが望外でしたし、14巻以降もしばらくは付き合うつもりです。気になるワルターとメリッサの顛末がいまだに出てきてませんしね。 評価 ☆☆☆(6) |
| ___5月2日(金) |
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wonder wonderful書籍化はメルフォでも知らせていただいてました。何度も言ってますが未読の人はみんな読め。トップからいけるmemoにたまに短編アップされたりもするんで、既読の人も気をつけましょう。 【今日読んだ本】 ◆ 妄想炸裂 (三浦 しをん/ウィングス文庫) 【amazon】 
《あらすじ》 話題の爆笑エッセイが、文庫になって帰って来た!! 東に西におもしろいマンガを小説を探し続け、心からホモ漫（ホモ漫画）を愛する。ある時は愛するバンドを追っかけ、またある時は、盆栽と戯れる。日常の中、炸裂し暴走する妄想は、留まることを知らない!! さすらうマンガハンター・三浦しをんが、書を求めて、今日も街をさまよう!! いまや直木賞作家の三浦しをんさんがかなり初期の頃に出したエッセイ集。三浦さんの本は初体験です。 三浦さんってこんなに漫画とホモ好きなんだ……。というわけで、漫画ネタとホモネタが詰まったエッセイでした。ホモネタといってもちゃんと笑えるように書いてあって、ニアBL作品よりも全然抵抗なし。箱根駅伝一つでここまで妄想が進むあたり、BL好きな人は脳の回路がどっか違うんだろうなあと思いながら、笑って読んでました。エッセイはほとんど読まないんでどれくらい面白いかはなんともいえないんですが、ウィングスの菅野さんのエッセイに比べると2枚くらい落ちるかな。まあ菅野さんのは、ほんとに嘘のようなネタ人生を描いた脱力系日常爆笑エッセイで、反則みたいなもんなので、普通に十分面白いレベルじゃないかなと思います。聞いたこともない作者の古い漫画にいくつか興味持てたし、いいエッセイでした。 評価 ☆☆☆★(7) ◆ THE DAY Waltz ２ (前田 栄/ウィングス文庫) 【amazon】 
《あらすじ》 《解ったよ、パウロちゃん！ ホムンクルスを作ろう！》重要なのは、ミッションをクリアすること。邪魔する相手は徹底的に叩きのめすのみ。という訳で、パウロは錬金術オタクのフィラレテスを丸め込み、『THE DAY』の中で、味方とするべくホムンクルスを作る。材料は賢者の石（未完成品）、そして、フィラレテスの『それ』。そうして生み出されたホムンクルスは、フィラレテスの本名を取って、レオシュと名付けられた。ところがこのレオシュ、どこか変な気がして……？ タイムリミットは夜明けまで。命がけのアルケミック・ミッション!! ウィングスの鉄板作家である前田栄さんの最新作、ひねくれまくった俺様少年とアニメ好きのほほん幽霊が本の中の世界へと潜るファンタジー。どうでもいいですが、ウィングスのあらすじつける人はジャンル名作るの好きですね。 で、まずは本編よりもあとがきにつっこみたい。『「妖怪人間ベム」がマイナーだから「新造人間キャシャーン」にしよう』 この発想が分かりません。ベムがマイナーっていうのにまず？だし、10歩譲ってそれを認めても、ベム＞キャシャーンはないと思うんですが……。というか、キャシャーンを普通に知らなかったんですが。え、何、これ有名なんですか？ あとがきはこれくらいにして本編の感想を。ギャグもシリアスも1巻よりよくなっていて楽しかったです。ギャグ面では俺様ガキのパウロの毒舌っぷりがますます冴えわたっていました。齢11歳にして、大人びているとかマセているとかいうレベルを超越して擦れきっている容赦のない性格がよすぎ。いじめられ体質のフィラレテスとはいいコンビですほんと。あと、イカれたメイドさんのカロリナも相変わらず楽しいお姉さんでした、人気が出るのも頷けます。いつかフィラレテスの姿バレてほしいな。 で、1巻ではギャグ面以外はいまいちだったんですが、2巻ではこの世界の謎が少しずつ見えてくるとともに、思い悩んだりする俺様じゃないパウロが見られたりと、お話も面白くなってきました。パウロも11歳なんだから、アレを前にしたらさすがに揺れますよね。ちゃんと人間らしい情あるところも見てとれたし、これからくるだろう容赦ない展開にどう立ち向かうのか、3巻も楽しみ。 評価 ☆☆☆★(7) 【今日購入したもの】 龍の花わずらい５ (草川 為/花とゆめコミックス) ヒメギミの作り方１ (和泉 明日香/花とゆめコミックス) クワンが！！！！！！！！！！！！！ |
| ___5月1日(木) |
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まろんさん経由で wonder wonderful書籍化ｷﾀ━━━━(ﾟ∀ﾟ)━━━━!!!!! ついでにやおろず2巻もｷﾀ━━━━(ﾟ∀ﾟ)━━━━!!!!! 上下巻だろうがなんだろうがもちろん買いますよ。皆さんも買いましょう。多分10つけるでしょう。 ついでに、ウィングスCOMP最終章企画の告知。 ウィングスCOMP最終章 三千世界の鴉を殺そう
3年前に似たようなことやったときは9冊で力尽きたようです。今日時点での残りは13冊。無理だと判断した場合は４日に順延するかもしれません。 実際のところ、読みきれるかどうかの不安より、三千世界が順調に楽しめるかどうかが怖いです。あんまBL方面いくなよ！ 絶対いくなよ！ 【今日読んだ本】 ◆ モンスターズ・イン・パラダイス２ (縞田 理理/ウィングス文庫) 【amazon】 
《あらすじ》 共に《神話的人類》がらみの事件の捜査にあたるうち、ようやくパートナーらしくなってきたカートとジョエル。そんなある日、《十字路》亭の看板ウェイトレス、サブリナが種族を偽った容疑で逮捕される。一見人間にしか見えないサブリナだが、実は、歌声で人間を惑わす《サイレン》の血を引いていたのだ……。ふたりは無事、サブリナを救うことができるのか!? 今回のモンスターは、サイレンと吸血鬼☆ 縞田理理のミラクル・モンスターワールド第二弾!! 1巻がいまいち合わなかったのでそれきり読んでいなかった、「霧の日にはラノンが視える」の縞田さんがおくる近代モンスターファンタジー。 1巻の内容かなりうろ覚えだったんですが、それが功を奏したのか結構楽しめました。中篇２篇のうち、１篇目の「三十二分の一のサイレン」がよかったです。1/32だけサイレンの血をひいているサブリナが受ける冤罪まがいの裁判を通して、この世界の有り様やモンスターの存在の難しさがよく分かったし（ホープの「たった1/32なのに」っていう失言はうっかり言っちゃってもおかしくないよなあ）、ひっくり返しも見え見えながら爽快でした。その一方で、カートとジョエルの関係はやっぱり微妙にBLくささがあって、「裏庭～」とか考えると縞田さんこっち方面好きなんだろうなあと思いつつ、カートの性別を適当に脳内変換して読んでいたので特に問題ありませんでした。1巻では好きになれなかったらしいカートの性格も、2巻では素直な面が結構見れましたし。BL絶対駄目って人にはお勧めできませんが。 で、3巻は↓へ。 評価 ☆☆☆(6) ◆ モンスターズ・イン・パラダイス３ (縞田 理理/ウィングス文庫) 【amazon】 
《あらすじ》 姿を消したカートを連れ戻しに、彼に実家へやってきたジョエル。そこは吸血鬼たちの楽園、吸血鬼だけを集めた娼館だった。妓たちの数々の妨害を乗り越えカートと再会するジョエルだが、カートは一向にジョエルの説得を聞き入れてくれない。彼の心には、ジョエルに牙を立てようとした自分への深い後悔と拭いがたい恐怖があったのだ――・・・。そんな膠着状態の中、カートの父親クラウスが現れ!? 《神話的人類》と人間、すべての存在にとっての真の楽園とは？ ミラクル・モンスターワールド、堂々の完結!! 続いて完結編の3巻の感想。 これまたえらく好き勝手やったなあという印象を受けました。今までの主役そっちのけで神の口喧嘩がはじまるとか、超展開スレスレですよこれ。おいしいところはほとんどクラウスパパが持っていっちゃってますし。クラウスパパの情けなさが面白すぎるせいで、ジョエルやカートがあまり印象に残らないのがなんとも……。まあ、人間とモンスターの融和を力技でなしとげる場面は強引ながらも「おー」と思わされてしまったし、超展開っぽい神の争いも楽しかったしで、このシリーズ中では一番面白かったです。 でも、縞田さんの作品の中では頭３つくらい「ラノン」が抜けてるなあ現状だと。今月発売のウィングス春号に新シリーズ載るようです、BL臭がしませんように。 評価 ☆☆☆★(7) |