もはや、まとめ記事=生存報告になってきていますね。生きてます。
海外暮らしになって物理書籍は手に入りづらくなりましたが(女王とUMだけは取り寄せました)、電子書籍やオンライン小説はそれなりに読んでます。
ただいま日本に帰省中で、紙書籍しか出ていない十二国記は確保しました。来年読みます。
というわけで今年のまとめ、商業・オンライン小説まとめて。作者名は敬称略。
女王の化粧師 (千 花鶏/ビーズログ文庫)
2019年といえば、何といっても女王の書籍化ですよね。素晴らしい1年でした。書籍版ではマリアージュ様の魅力が5割増しで、名君への第一歩を踏み出していましたね。
このサイトを見に来るような皆さんはもちろん購入済ですよね。え、買ってない? 今すぐAmazonやBookWalkerへGo! 知り合いの方は年内に声かけていただければ無料でお送りしますよ!(布教用に買ったのが余っているので) 推しポイント書いた記事はこちら。
コミカライズの影響か最近新規読者が増えているように感じますし、何とか2巻3巻と出て欲しいです。巻が進む毎に面白さ増すし、序幕終わりまでいければ人気爆発するって信じているので!
Web連載の方は3幕が佳境。ここにきて、序幕での様々なシーンが重みを持ってくるのには脱帽する他ないです。こちらのオススメ紹介本への寄稿で、「序幕終了の先に壮大なロマンスが待っている」と書きましたが、今まさに最高のロマンスを味わってます。切なすぎてしんどい。最初の頃からこの物語を追いかけてきて良かった、と特に最近感じます。Web版未読の方も、3幕がそろそろ終わるキリがいいタイミングで是非。
Unnamed Memory III 永遠を誓いし果て (古宮 九時/電撃の新文芸)
今年はUnnamed Memoryまで書籍で読むことができました。しかも、このラノ第1位になってAct.2も発売決定、本当にめでたい。Act.1ラストはピンポイントで何度も再読しているくらい好きなんですよね、オスカーが格好良すぎる。(その後ついつい先まで読んでしまうのがお約束パターン)
この調子でがんがん売れて、Babelの続刊やRotted-Sも読みたいです(強欲) 特にBabelは姫とニケが好きなので3巻読みたいし、Act.4の雫が最高に好きなので最終巻まで読みたいのです。電撃は間が空いての続刊もたまにありますし、読める日を願います。
あ、Unnamed Memory1巻も特典確保用に買ったのが余っているので、未読の知り合いの方いたら女王と一緒に送ります!
フシノカミ 1 ~辺境から始める文明再生記~ (雨川 水海/オーバーラップノベルス)
なろうでの連載開始当初から、これは書籍化するだろうなあと思ってました。
前世の知識持ちを活かして中世風の世界を変えていくというのはよくある設定ですが、主人公アッシュの、生活を良くするために突っ走る熱量にぐいぐい引っ張られます。変人と紙一重なくらいにパワフルで、活き活きとした語り口が小気味良くて楽しい。辺境の村の厳しい環境が少しずつ変わっていくのを見るのもワクワクさせられます。
書籍版では幼なじみのマイカ視点が加わって甘さ増量なのも個人的に嬉しかったポイント、この調子で加筆あるなら続きも大変楽しみ。
私の従僕1 (トール/アース・スターノベル)
こちらもなろう発作品。貴族のお嬢様に仕える従僕が主人公です。
お嬢様は無邪気で何をしでかすか分からないびっくり箱みたいなトラブルメーカーで、小悪魔というよりも悪魔と表現する方が近い存在。そのお嬢様を口八丁手八丁でごまかしつつ、ごまかしきれずに時にムチ打たれ、それでも割と飄々と生きている従僕。この主役2人の関係性が独特で、妙にハマるんです。従僕がたくましすぎる。
Web版の最新話まで読んでも、いまだに底を見せないお嬢様とんでもない。何も考えていないのか聡いのか、の絶妙なラインを生きてます。
エリスの聖杯 (常磐 くじら/GAノベル)
まだまだ続く、なろう発の作品。いかに書籍オリジナルを読んでないかが分かりますね。明らかに守備範囲のはずなのに、書籍発売直前まで存在を知りませんでした、不覚。
サスペンス、ミステリー、友情、恋愛、など色んな要素てんこ盛りなお話ですが、一番はコニーとスカーレットの関係性ですよね。スカーレットに振り回されるだけの一方的な関係ではなく、コニーの善良さや向こう見ずな行動力がスカーレットにも影響して、徐々に似合いのコンビになっていくのが良いです。本編の最後がとても好きなので、そこまで書籍化されると良いなあ。
しかし、こういう物語が少女小説レーベル以外から出て人気が出る、良い時代です。
オカルトちゃんねる (lpp/富士見L文庫)
2ch風掲示板形式でのホラーという、あるようでなかった、なろう小説。発想と組み立てが素晴らしいなあと思います、掲示板形式のおかげで怖さが程よく和らぎ、掲示板だけで進むので現地の様子が分からないドキドキ感があり。何より、超常的だけど人間味あるキャラクターをメインに据えていることでただの怪談で終わらない面白さがある。ミドリさんも咬みつきさんも、スレ民との距離感が絶妙に良いのです。
悪役令嬢なのでラスボスを飼ってみました6 (永瀬 さらさ/角川ビーンズ文庫)
とにかくリリア様が凄かった最新刊。この手のジャンルで悪役がここまで化けたのは記憶にないです。連載でのアメリアとの対決での格好よさには本当に驚かされました、こんな姿見れるなんて初期では想像つかないですよね? 6巻はアイリーンとリリアの物語だったなと思います。
魔法世界の受付嬢になりたいです2 (まこ/アリアンローズ)
ここ2-3年まとめで挙げてる作品、つい最近Web版本編が完結しました。最後まで素晴らしいケンカップルでしたので、ケンカップル好きは是非。
小雀恋模様 (28号/小説家になろう)
ここからオンライン小説です。「魔王はハンバーガーがお好き」などを書いている28号さんの今年の新作、落語家の女の子が主役、という珍しい設定の恋物語。
割と重たい設定なのに、主人公の明るさとヘンテコさのおかげで重さを感じず、むしろ勢いあってハッピーな気持ちになれる話です。シリアスとコメディが煮込まれて誕生した小雀のキャラクター造形凄い。こういう変わった設定をうまく見せるの、28号さんらしい作風だなあと感じて好き。
その無限の先へ (二ツ樹五輪(*´∀`*)/小説家になろう)
今更感もありますが、今年終了した6章ラストが素晴らしかったので改めて。伏線をがんがん回収しても全貌がまだまだ見えない壮大さ、罪も何もかも抱えて進み続ける意志の眩しさ、いやー熱くて格好いい。まだまだ先長そうですが、女性向けでないなろう作品では一、二を争うくらい好きな物語。
シャングリラ・フロンティア〜クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす〜 (硬梨菜/小説家になろう)
今更語るまでもない、恐ろしいクオリティと更新ペースを保つ化物小説。サンラクの熱量が相変わらずすごい。ヒロインちゃん今年は頑張りましたが、このペースでも何年かかるか分からないのが何とも……。
アラサーのオレは別世界線に逆行再生したらしい (翠川稜/小説家になろう)
転生による人生やり直し物。不器用でコミュ障な主人公が、母親の再婚でできた新しい家族と、転生前にはなかった関係を築いていくのを応援したくなる話。転生云々というよりも青春ストーリーとして面白いです。イケメンな義兄との気の置けない関係がいいアクセント。焦れ焦れ恋愛もあるので、そういうのが好きな方も。
「前世の記憶がある」と自称する幼馴染と野球をする話 (日戸有芽/小説家になろう)
タイトル通り、甲子園を目指して進んでいく少年少女の野球ストーリー。
前世物のお約束(?)通り、チートな能力を持っている幼なじみもいますが、それによる無双自体を楽しむというよりは、快進撃しちゃう野球部の緩い雰囲気を楽しんで読んでいます。何もしてないのに勝手に名将として祭り上げられていく先生が哀れだけど笑えます。チートで我が道を行く幼なじみと振り回される主人公による、夫婦漫才なやりとりも愉快(甘さはないですが)
憑依ワカメ奮戦記 (ワカメモドキ/ハーメルン)
二次創作にも少し手出してました。Fate/Zero世界の慎二に憑依した主人公が、生き残るために奮闘するお話。
「生き残るなんてどう考えても無理ゲー」という状況から、戦力を整備して知恵を振り絞って危機を乗り越えていく様が胸熱です。慎二がZero時空で、という設定がとにかく厳しすぎるので、それを一発ネタでなく真っ向から書ききったのが凄い。終盤の展開は圧巻でした。主な戦力が蟲など癖もある物語ですが、合う人はハマると思います。