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今年の読書 (2024年末)

2024年12月24日(火)

ご無沙汰してます、生存報告と年末挨拶と読書感想のごった煮記事です。

今年はUnnamed Memoryのアニメ化が最高でしたね!! 一幕ラストは何百何千と読んできたWeb小説の中でも上位で読み返しているくらいに刺さっているので、120%のクオリティで描いてくれたのに五体投地で感謝。2期もありがとうございます、2幕まであってこそのUMなので年明けが楽しみです。

他にも好きなWeb小説のメディア展開が目立ってきてホクホクしてます。今気になっているのは死にプロのアニメ化があるかどうか。人気的にはありえる気がして、とても見たい気持ちと、尺足りないよなあ……という気持ちが入り交じり。まあ当面はコミカライズの最初のクライマックスを待ちます。

で、いつもの読書感想記事です。今年は推しWeb小説の完結が多かったので、満足感と寂しさが入り交じり。Webで読むもの減ったので、来年こそは商業本と紙本の積みを減らしたいなという気持ちです。2桁後半くらいは今年も読んでいるんですけど、なんか増えてるんですよね……。

●オンラインノベル

忘却聖女

祝完結、そして書籍版も無事最後まで刊行されました、良かった!!
コメディとシリアスの転調がものすごい守野さん節の真骨頂を見せてもらいました。叩きつけられる絶望や剛速球で飛び交う想いに感情をボロボロにされましたが、間違いなく心に残る物語となりました。書籍あとがきで守野さんが「人の執念の物語」と述べてましたが、全く同じ印象。愛でもあるんですけど、忘却によるあまりにハードな状況からこの結末に辿り着かせた燃える想いは、執念という言葉がふさわしかったです。

かくして少年は迷宮を駆ける ~勇者も魔王も神も殴る羽目になった凡庸なる少年の話~

祝完結その2。冒険者の入口から、勇者も魔王も神も殴るところまで、ノンストップで駆け抜けていった凄い物語でした。進むにつれて立ち塞がる絶望がより強大になっていって、熱量も面白さもどんどん上がっていったなあと思います。黒炎砂漠あたりからずっと毎日楽しみでした、リアルタイムで読めてよかった。最後まで生き延びたウルにあっぱれ。

サイレント・ウィッチ(外伝)

祝完結その3。外伝の最後の方は本当に外伝だったので、あれこれ見せてくれてありがとうございますの気持ち。アイクとシリルが向き合うところまで読めて感無量でした。しかし最後まで作者さんは天才だったなあ、毎話面白かったし着地も完璧。
あと何度か書いてますが、この外伝は「おまけも本編」で最高なので、本編読者は全員読むべし。アニメ化もきますし、外伝も商業での刊行期待してます。

TS衛生兵さんの成り上がり

祝完結その4。完結ばかりですが、ここまで全部過去紹介済みなのです、本当に完結が多かった。
これはとにかくラスト10話前後が凄かった。多くの主要キャラも命を落としてきた、泥沼でどうしようもない戦争を、こんな形でまとめるとは。驚き、胸熱、呆然、寂しさ、など諸々が詰まってました。伏線とストーリーテリングに脱帽です。シルフ……

成り代わり令嬢のループライン

少しは新規作品も。古宮さんの新作で、ループの中で悲劇を打破する現代人のお話。ループやRTAといった自分好みの要素が、時に楽しく、時に容赦なく仕立てられていて、とてもツボでした。古宮さん主人公とループ設定の相性が良すぎるのか、大変でしんどいところもあり最後までドキドキでしたが、着地も素敵でした。
書籍で読みたいけど無理かなあと思ってたら、急に書籍化発表があって歓喜しました、楽しみ!

連載で読んでいるもの

切り口が面白い配信モノの配信に致命的に向いていない女の子が迷宮で黙々と人助けする配信、シャンフロフォロワーで糖度100倍なアルカディア、だいぶ主人公が変わってきてそろそろ何かありそうなアラサーV、サイレント・ウィッチ作者さんの新連載の白翼のハルピュイア、などを読んでます。前2作はさくっと書籍化までいってました、最近はスピード感がすごい。

●商業小説

やり直し令嬢は竜帝陛下を攻略中7

Web版の正史に跳ね返されて3巻付近で止まっていたんですけど、アニメ化を機に再び手をつけたら一気読みでした。ジルがかっこかわいいだけでなく、お話が純粋に面白い。特に4巻と7巻が好きです、原点に返って驚きの展開が待っている物語ってテンション上がりますよね! アニメも楽しんで見てます。
なお、正史はまだ手をつけてません。買ってはあるので、そろそろ覚悟を決めます……。

魔眼の匣の殺人

今年読んだミステリの中で一番好きだったのがこれ。クローズドサークル+死者の予言、という設定はそこまで目新しくもなさそうなのに、何層にも重なったトリックが鮮やか。特に最後の種明かしが印象的でした。キャラクターやストーリーとトリックが密接に結びついていたのが、ここまで刺さった理由かもしれないです。トリック単体が面白くてもやっぱり微妙、と今年読んだ別作品で思い知ったのもああり。
次の巻以降はまだ積んであるので、近いうちに。

彗星を追うヴァンパイア

ほんタメでの「ニュートンが出るファンタジー」といった紹介が気になって。歴史+ファンタジー+理系ロマンという組み合わせがツボでした、ヴァンパイアという存在の活かし方が良かった。終わり間近の、とある一行の力強さに心が痺れました。

地雷グリコ

流行りもの。こういう変わった知恵比べ、好みだろうなあと手にとって、どの話もしっかり驚かされて面白かったです。「自由律じゃんけん」が一番好きかなあ、盲点のつき方がよかった。