(書籍感想)茉莉花官吏伝 / 石田リンネ

2020年6月1日(月)


茉莉花官吏伝
石田リンネ
ビーズログ文庫
amazon

久々の書籍感想です。どれくらいぶりだろうと確認したら、2年半以上空いてました(白目)

それはさておき、おこぼれ姫シリーズの石田さんの最新シリーズ。1巻を読んだ後に読書ペースが落ちて続きを読めていなかったのですが、まとまった読書時間ができたので手をつけたら一気に8巻まで駆け抜けてました。

目立たないように生きてきた茉莉花が、皇帝陛下との出会いをきっかけに花開き成長していく物語。と一言で成長物語と書きましたが、成長っぷりが本当に半端ない。才能を眠らせ静かに生きようとしていた女の子が、目的意識を強く持ち、視点を高く広げ、他人のことを理解しようとし、果てには国を良くするための大規模計画を自ら立案し動かすところまでいくんですよ。意識が変わっていく過程も丁寧で、きちんと少女小説であると同時に、これは下手なお仕事小説よりもお仕事小説だなと感じながら読んでました。ラブコメ面も斜め上の発想するキャラが多くて笑えました、翔景はどうしてそうなった。

個人的にハマったのは、2巻の玉霞さんへの対応からでした。こういう方法を受け止めて真っ向から描くんだ、というのがかなり印象的で、何をこの先見せてくれるんだろうという期待が高まったのが一気読みに繋がったと思います。

お気に入りキャラは暁月。2巻の頃から性格と苦労性のギャップがいいなと思いながら読んでいたので、3巻で続投だったのを喜び、この夫婦かわいいなとホクホクし、茉莉花に発破をかけたりして皇帝やっている姿が格好良く、怒ると子供っぽい一面も愉快で。4巻の情熱的な本気口説きが最高でしたね。そこで残っても良かった。
それともちろん春雪くんは好きです。気の置けない相談役なんて美味しいポジションにいる子、好きにならないわけないですよね。なんだかんだ優しいし、変な相談されて困る様子が楽しいし。陛下にいじめられるのは回避不可能なので強く生きてください。

石田さんの別シリーズ「13歳〜」と繋がっているのを7巻まで読んだところでようやく気付きました。本当はそちらも読んでから感想書こうと思ってたんですが、時間が取れず読めていないのでまたの機会に。

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