雑記」カテゴリーアーカイブ

2017年読書まとめ(商業作品編)

2017年12月30日(土)

まとめ記事ばかりなサイトです、こんばんわ。

2017年の読了は55冊ほどでした。2年前は180冊くらいだったので酷い減り。一時期は読書メーターまで止まってました。悪い文明のソシャゲに加えて、脱出ゲームにもハマったのが影響してます。

減った分、読む本はいつもより厳選されてました。例年通り印象に残った作品を何作か。


天冥の標シリーズ (小川 一水/ハヤカワ文庫JA)

天冥の標〈1〉―メニー・メニー・シープ〈上〉 (ハヤカワ文庫JA)

長らく止まってしまっていて課題図書だった天冥、ようやく再開して最新刊まで追いつきました。外で読みづらい4巻が長らく壁でした。

絶対面白いだろうという安心感も積んでいた要因の1つなんですが、読み出すと想像以上の面白さ。よくもまあ、こんな壮大すぎる物語を広げて無茶苦茶にならないものです、構成が凄い。どの巻も面白いですが、6巻の空恐ろしさが鮮烈に印象に残っています。8巻以降で、年月の重みや変化を様々な形で見せてくるのにも痺れました。アケボシ……!

これでリアルタイムで物語の終わりを見届けられます。楽しみ。


おこぼれ姫シリーズ (石田 リンネ/ビーズログ文庫)

おこぼれ姫と円卓の騎士 新王の婚姻 (ビーズログ文庫)

祝・完結。仮花嫁が終わり、おこぼれ姫も終わって、一つの時代が終わった寂しさを感じています。

レティがいつでも格好良く、読み応えもあって毎回わくわくさせてくれる物語でした。次第に増えていく騎士たちとのやりとり(と後半の甘さ)も好きでした。小冊子も楽しく読みましたが、もう1冊くらい騎士たちの番外編を読んでみたい。

<今年の感想>
おこぼれ姫と円卓の騎士 新王の婚姻


指輪の選んだ婚約者シリーズ (茉雪 ゆえ/アイリスNEO)

指輪の選んだ婚約者: 2 恋する騎士と戸惑いの豊穣祭 (アイリスNEO) 指輪の選んだ婚約者: 3 花嫁修業と騎士の最愛 (アイリスNEO)

最近の少女小説で新刊が一、二を争うくらいに楽しみな作品。恋が人を変える様子を色んな物語で見てきましたが、ここまで変わったのは初めて見たかも。と思うくらいにヒーローのフェリクスのビフォーアフターが凄いのです。

最新の3巻では、当初の不器用な女性苦手だった彼は消え去り、隙あれば2人だけの空間を築く恐ろしいダダ甘モンスターがいました。ごちそうさまですの気持ちが溢れかえります。

アウローラの刺繍馬鹿っぷりが負けず劣らずに凄いのが、甘さで胃もたれしないポイントなんだろうなあと思います。刺繍←アウローラ⇔フェリクス の三角関係と、それを生暖かく見守る人々がとても楽しい。刺繍に大真面目に嫉妬するヒーローは、後にも先にもこのお話でしか読めないと思います。甘い作品を読みたい日にお勧め。


京都寺町三条のホームズシリーズ (望月 麻衣/双葉文庫)

京都寺町三条のホームズ (双葉文庫)

上半期のまとめでも触れた、今年一気読みしたシリーズ。最初はスマートだったのが色ボケしていくホームズさんの姿が楽しい。あれ、上でも似たような作品に触れたような……?(好みが露骨に出る並び) あと、お調子者だけど憎めない秋人さんがお気に入りです。ホームズさんの友達はこういう良い意味で鈍いキャラじゃないとやっていけないでしょうね。

京都に行く楽しさを再発見させてくれたでも作品でもあります、今年は2回行きましたし、多分来年も行きます。名所とスイーツと謎解きが私を待っているのです。


BANANA FISH (吉田 秋生 / フラワーコミックス)

Banana fish (1) (小学館文庫)

小説ではないですが。Twitterで何名か沼に沈んでいく光景を見かけて、ちょっと近づいてみたら沼でした。(予定調和) いや、登場人物の女子率低そうだしそんなにハマらないと思ってたんですよ……。

なんといってもアッシュが魅力的でした。卑怯なやり口で仕掛けてくる敵に対して、知恵と力で仲間たちと戦っていく少年漫画的な格好良さに加えて、孤独で危ういところもあって、どうなっていくのか目を離せませんでした。2日ほどで19巻一気読みでした、休日に手をつけてよかった。アッシュ以外だとマックスとブランカが好きです、大人たちも格好いい。


ファタモルガーナの館 (ノベルタクル)

ファタモルガーナの館 -COLLECTED EDITION- - PS Vita

書籍ですらないですが、この傑作は外せないです。大体は上半期のまとめで語ったので、一言だけ。ヤコポに幸あれ!!!!!!

夏空のモノローグ 科学部大感謝祭

2017年8月24日(木)

夏空のモノローグという名作があります。繰り返す1日の中での賑やかな日々と切ない物語がとても心に残っていて、今でも夏が来るたびに思い出すゲーム。発売して7年経っていて、決して爆発的ヒットをしたわけでもないのに、毎年何らかの動きがあって、製作者とファンの両方に愛されているのを感じられるのが素敵。

今年もスマホ版が出たり、新作ノベライズが出たり。そして、発売7年目にして単独イベントですよ! 凄い! これは行くしかない、と参加してきました。そして最高のイベントだったので、簡単なレポというか感想を。

 

まずは開始前。階段をあがるとフラワースタンド。先日参加した夏空コンサートでの企画からは、ツリー型のスタンドが贈られていました、綺麗!

2017夏空イベント_フラワースタンド

そして入場したら、以下のツイートにあるようなセットを見て、「目の前に科学部がある!」とテンションアップ。宇宙服まで再現! しかも左側には大きなツリー。ワクワクです。

 

愉快なアナウンス、いつ見ても気持ちいいオープニングムービーを経て、最初はトークコーナー。ここでは、昼夜両方参加者の多さにびっくり。半分以上はいました、みんな夏空への愛が深い。でもそれだけの価値あるイベントだったと思います。あと、阿部さんの挨拶の「日替わり定食が日替わらない」に噴きました、そこ持ってくるんですか!

続いては朗読劇。上のセットで行われる朗読、そのまんま科学部です! 部長が無茶言っていじられたり 高橋さんもいじられキャラ?な分、部長 会場の1人1人が科学部員という設定も嬉しかったなあ。好きだったシーンは、いつも通り先輩への愛を語るカガハルに対しての、篠原くんのツッコミ。「先輩かわいそう」を繰り返すテンポと間が最高でした。

 

お次はバラエティコーナー。高橋さんと水口さんが司会で、他のメンバーが科学の問題にフリップで答えていく形式でしたが、皆の高橋さんいじりがひどかった。回答にならぶ「しんやさん」の文字に爆笑。キャラクターではなくても、科学部のワイワイガヤガヤ賑やかな光景がありました。笑いすぎてお腹痛かったです。

印象に残っているのは、回答のフリに応えて水の中からニュ~っと出てくる高橋さんと、作ったアイスで「アーン」をする代永さん。「アーン」ずるい。

 

朗読劇後半は、「ロケットに願いをのせて飛ばそう」という部長の発案で、各人が願いを1人1人朗読していく流れ。夏空の各キャラクターが、願いを語るんです。そんなの泣くに決まってるじゃないですか。一番明るいカガハルでさえ、科学部への愛を語る姿に胸暖かくさせられたんです。他のキャラ、もう駄目です。会場全体からすすり泣きが聞こえてきました。

浅浪兄弟、特に翔くんの達観してしまっているやるせなさと強さもかなりじわりときましたが、一番胸にきたのは篠原くん。「忘れたくないなんて、何十回も何百回も願ってきた!」と叫ぶ彼が、「それでも、今日この日だけは忘れたくない……!」と吐露する。その想いの深さが、声からひしひしと伝わってきて泣けました。代永さん自身も泣いてたかも。

最後の挨拶では、キャスト陣の夏空愛が伝わってきました。代永さんはオトパも出れなかったし、本当に嬉しかったんだろうなあ。7年経ってからの単独イベント開催は本当に奇跡だと思います。締めは皆で「明日はきっと」のかけ声に『良い日だから!』。最高のイベントでした。

これで終わりかと思いきや、終了後のアナウンスで、篠原くんの「カガハルは最高の友達だ」という不意打ちが! この2人大好きです!

 

終わり際、「一度できたから次も」みたいな話があって。さすがに7年経つし、ジョーさんのどこかで区切りをという発言もあるし、現実的には厳しそうな気もしますけれど、願えば叶うを実現してきたのが夏空。これからも応援していきます。

 

2017年上半期つれづれ

2017年7月14日(金)

前回の更新:謹賀新年

これはひどい。お久しぶりです。
Twitterの方では普通に生息してましたが、お仕事やら諸々要因やらで読書量が落ちた結果、更新リズムがぶっ壊れました……。
でも、今週にはおこぼれ姫最終巻が出るのにこのままではいかん、と浮上。ついでに上半期を軽く振り返っておきます。謹賀新年の次が振り返りって!

1.  ソシャゲは悪い文明(訳:FGOはじめました)

はい、更新停止の半分くらいはこいつが原因です。ソシャゲが時間泥棒なのは承知していたので極力手を出さない主義だったのですが、お正月に皆が楽しそうなのを見て、うっかり手を出してしまったのが運のつきでした。最近はType-Moon作品ご無沙汰でしたが、月姫やFateあたりは通ってるので、転ぶ下地は十分に整っていたのです……。

ストーリーが面白くて、ストーリーに出てきたサーヴァントが欲しくなるのが大変ずるい作り。今のところは実質無課金(福袋のみ課金)で来てますが、十二分に楽しませてもらっているので、そろそろ課金しそうです。イベントを全部頑張るのはそろそろ諦めたので、下半期はもう少し余裕できる、といいな。

 

2. 京都寺町三条のホームズシリーズと京都旅行

京都寺町三条のホームズ (双葉文庫)

個別エントリにしそこねたのでここで。去年後半あたりからTwitterでよく名前を見かけ、「これ好みだと思いますよー」とお勧めいただいていたシリーズ。読んだところ、見事にバッチリ好みでした!

最初の頃は、イケメン、頭脳明晰、スマートと格好良すぎる青年なホームズさんが、京都弁で素を見せる姿にときめき、葵ちゃんの可愛らしさにほのぼのとして。それが巻が進むにつれて、ホームズさんが葵ちゃんにベタベタに惚れていくのにニヤニヤし、葵ちゃんが目覚ましく成長を遂げていく様子に驚かされ。
といった感じで、変わっていく関係性を楽しめました、恋や経験が人を変えていくんだなあというのがよく分かる物語でした。6.5巻のお花畑状態なホームズさんはなかなかインパクトありました。

また、溢れんばかりの京都プッシュもこのシリーズの特色で、スポットや食べ物1つ1つの描写が本当に丁寧。京都に行きたいなと思わされます。元々、気に入った作品の舞台を訪れるのは好きなので(これまでの例:金星特急→アルハンブラ宮殿、NGライフ→ポンペイ)、善は急げと先月に京都行ってきました。

京都訪問は大体3年ぶりくらいでしたが、訪問する度に新たな発見がありますね。久々の清水寺やはじめての南禅寺などあちこち観光したり、生まれて初めてゲストハウスに泊まったり、と色々ありましたが、今回の一番の収穫は植物園。広大な敷地に美しい花、珍しい花々などがたくさん。植物詳しくないですが、綺麗な花々をボーっと見て回るのは好きなんです。これが200円で楽しめるなんて、そりゃホームズさんが勧めるのも納得。ちなみに地味に印象に残ったのが、温室内でのサトイモ科の花々の怪しさ。この花気持ち悪さあるなーと思ってから名前見ると、半分くらいサトイモ科でした。サトイモに何があるのか。

旅行の写真もまとめようと思ってたんですが力尽きました……。写真ツイートだけまとめたのでリンク貼っときます。なお、食べ物ばかりに見えますが、今回の旅はホームズさんを真似て観光したりカフェ巡りをしたりが目的だったので、何もおかしくはないのです。Angel Libraryは素敵空間でしたし、パティスリーエスさんのケーキ大好き。秋くらいにまたケーキやパフェや和菓子食べに紅葉を見に訪れたいです。

 

3. ファタモルガーナの館はやっぱり傑作

ファタモルガーナの館 -COLLECTED EDITION- - PS Vita

これも個別エントリにしそこねたのでここで。

ファタモルガーナの館という傑作があります。去年プレイして、昨年のマイベスト認定するくらいに好きな物語なんですが(→当時の感想)、今年出たVita版で過去編と現代編をプレイしてまたボロボロと泣かされました。

本編はかなり心が抉られる展開が多くて、過去編と現代編もその傾向はあるのですが、過去編からは切なさが増量されていて、ロマンチックで苦しくて泣かされます。特にとある青年と少女の関係が大変に良いのです。青年の方の不器用さが!!! ときめく!!!!

ネタバレ回避のために説明しづらいのですが、鬱も大丈夫だよドンとこい、という少女小説読みや乙女ゲーマーな方には是非ともプレイしてほしいと思う物語です。上で挙げた青年と少女をはじめ、ハマるポイント多いと思うのです。春先に開催されたファタモルライブでも、男女比率が3:7か2:8くらいでしたし。

お勧めポイントを改めてザックリ書いておきます。

  • 謎が謎を呼ぶ読み応えある物語。何度も突き落とされたり驚かされたりします。
  • 登場人物たちのリアルな心理描写。特に負の気持ちが身近で重い。
  • ロマンチックな側面もあります。重いだけじゃありません、素晴らしいときめきも!
  • 物語にマッチしていてハイクオリティの音楽。聞くだけで場面が思い浮かぶ音楽が何曲も。歌つきもたくさんあって、本編1000円そこそこで買えるゲームとは思えません。

また、これから遊ぶ場合は、

  • まず手をつけてみたい場合 → PC版か3DS版が安くてお勧め(体験版もあり)
  • 最初からどっぷり遊ぶ気な場合 → 全部同梱のVita版(現代編はVita版のみ収録)

もっとファタモルが広まりますように!

 

4. QUARTET NIGHTのライブに行きました

これまた個別エントリにしそこねたもの。

うたプリ、なんだかんだで長年ライトなファンを続けています。あまりサイトで言及したことはないですけど、数年前からライブ大体行ってますし、曲も買ってますし、恋戦記の次くらいにはお金使ってますし。メンバーたちが段々と変わっていく様子や、彼らがファンと一体になって作り上げている空気を眺めるのが好きでして。ツイッターが稼働しているときなど、反応はしてないですがとても楽しんでます。

で、うたプリの中でも好きなグループがカルナイ。最初は藍ちゃんだけでしたけど、4人がどんどんグループらしくなっていくにつれて、どんどん好きになっていった。そして初の単独ライブ、とりあえず申し込んでみたら、10倍はありそうな抽選をくぐり抜けて当たりました。今年の運はやっぱりここで使い果たしたのだと思います。個別曲の感想もメモは残ってますが、いまさら書いてもあれなので一言だけ。見に行けて幸せでした。

 

5. 天冥の標、再開しました

天冥の標〈1〉―メニー・メニー・シープ〈上〉 (ハヤカワ文庫JA)
何年か前からの課題図書だった天冥をようやく読み進めてます。現在7巻まで読了してますが、さすが小川さん! という展開。最初から全10巻構想だっただけあってスケールが凄い! 絶望をつきつけてくる展開も凄い! 6巻は本当にしんどかった。7巻読んで一旦休憩中ですが、そろそろ8巻に進みます。