12月31日(火) |
年末恒例のまとめ記事。 まず今年の読書数は小説187冊、漫画111冊でした。今年読めてないなーと思ってたんですが、去年181冊だったのでほぼ変わりなし。オンノベ読んでる分、読書量は増えてたみたいです、あれ? ただこれだけ読んでも積みは増加傾向なので、来年は少し買い控えていこうと思います。この決意を揺らがすのが1月新刊なんですけどね。ビズログだけで4冊……。 今年はオンノベブームが加速した年でもありました。なろうさんを本格的に読むようになったため、読む候補が一気に増えて、読書が進む進む。朝の電車の最初の10分は更新分を読むのに使われています。 乙女ゲー的には、夏空のモノローグとの出会いの年でした。こんなに日常がキラキラしたゲームを他に知りません。青春ループゲーの名作です、出会えて良かった。 他にも、うたプリmusicの沼にのまれたり、相変わらず恋戦記で騒いでたりとあれこれ遊んでました。musicは実に時間泥棒でした……。来年は少しプレイ数を落とす予定です。予定。 ここから先は今年読んで面白かった作品ピックアップ。今年発売したものを重視して選んでますが、古いのも混じってます。リンクはそれぞれの感想に繋がってます。 2013年小説私的10選 金星特急・外伝 (嬉野 君/ウィングス文庫) 今年もまず挙げるのは金星。画集に外伝にペーパーに、最後の最後まで楽しませてもらいました。幸せそうな登場人物たち(特に三月)に感無量。 (仮)花嫁のやんごとなき事情 離婚の裏に隠れた秘密!? (夕鷺 かのう/ビーズログ文庫) 今年の少女小説マイベスト。シリアス展開でも常にコメディとラブを忘れない、ラブコメの鏡なお話。パワフルで話を引っ張っていくフェルと、フェルに対抗できる度量とかっこよさをもつクロウ、主役2人が大変魅力的で楽しさ満点。1月の新刊が大変待ち遠しいです。 英国マザーグース物語 花咲けるきみと永久の歌 (久賀 理世/コバルト文庫) 今年、少女小説界隈で一、二を争うくらい盛り上がったシリーズ。普通の男装の切ない恋物語と見せかけてからの、4巻5巻での強力な引きに叫びました。切なさ甘さがたっぷりで、正体隠しのドキドキもあって、ミステリ要素もあり、と色々な面が組み合わさった素敵な少女小説でした。 伯爵令嬢の華麗ならざる結婚事情 〜愛だけじゃたりない!〜 (湊 ようこ/コバルト文庫) 今年の新作から1作、「氷雪王の求婚」などでお馴染みの湊さんの作品。貧乏な2人がお互いを金持ちと勘違いして結婚するお話で、パートナーとしてぎこちなく気持ちを歩み寄らせる夫婦関係にほっこりニンマリ。続きが読みたいんですが出ませんか出ませんか。 四旬節(カレーム)の恋人 (橘香 いくの/コバルト文庫) 大昔のコバルト、橘香さんの初期作品。19世紀フランスが舞台のラブコメロマンスなんですが、ヒロインヒーロー両方の視点から描かれる物語が笑えてニヤニヤできて、コメディが上手い橘香さんの魅力が詰まってました。古い作品にも名作は多いと改めて感じさせてくれました。 左遷も悪くない (霧島 まるは/アルファポリス) 今年はオンノベ書籍化が加速した年でしたが、その中から1作。ファンタジー世界での夫婦の落ち着いた日常を描いただけという、他作品とは一線を画した作品で、でもそれがいい作品。無骨な鬼軍人の心が暖かくなっていって素敵な日常になっていく、その様子が心暖まります。 イスカリオテ7 (三田 誠/電撃文庫) 少し古い作品ですが、久々に少年向けの面白さを味あわせてくれた物語。街を、大切な人を守るための戦いがもうとにかく盛り上がって盛り上がって熱かった。プッシュしていたINNさんに感謝。 ブレイブレイド4 神葬の魔剣 (あやめ ゆう/C★NOVELSファンタジア) 昨年に引き続き、あやめゆうさん作品をチョイス。相変わらず使う言葉・台詞がビシバシと心に響きますし、主人公のジンのアンチヒーローっぷりが格好良く、周囲を感化しての最終巻は爽快でした。妹キャラのローズがお兄ちゃんっ子でかわいいのもポイント。 2 (野崎 まど/メディアワークス文庫) 非常に衝撃的だった作品。衝撃を受ける系統の作品だということを予め知っていたのに、今年読んだ作品で一番と言っていい衝撃でした。5作の積み上げをフルに活かして、さらにその上を行く想像力と展開には恐ろしさを感じました。 五龍世界II 雲谷を駈ける龍 (壁井 ユカコ/ポプラ社) 一般小説枠(?)は同じく壁井さんの2.43と迷いつつこちらを。3巻まで出てる中で、この2巻が少女の成長を描いた正統派少女小説で大好きです。架空世界の近代の時代のうねりを描いているのも面白さのポイント。次から物語が大きく動きそうなので、読むなら今! 漫画も5冊リストアップ。こちらは新規シリーズを中心に。 囲碁少女漫画という新たな境地を、見事な面白さで切り開いてくれた「星空のカラス」。 仮初めの彼女、というありきたりのテーマを、主役カップル二人ともかわいすぎるし姉大好きな妹もかわいすぎるし、転がるしかないだろこんなの! なラブコメに仕立てあげた「うそカノ」。 学園生活の友情や爽やかさが詰まっていて、読んでて元気も出る「椿坂トリコロール」。 男→女への性別変化によって変わる関係性に大変ときめく「彼女になる日」。 変わりゆく九条と相変わらず不憫な柳の二人ともかわいい「ラストゲーム」。 全部白泉社になりました。漏れたところでも、新作では「嘘吐きレトリック」、定番どころの「暁のヨナ」や「八潮と三雲」も良かったし、白泉社系が豊作だったなーと思います。 |
12月29日(日) |
歳末進行モードでした。まとめ記事は31日に。 <最近読んだ本> ◆ 叫びと祈り (梓崎 優/創元推理文庫) 【amazon】 ハードカバー版発売当時、かなり話題になっていたミステリ作品。ハードカバーで読むか迷いつつ、結局文庫落ちを機に読みました。 綺麗に騙されました! 国や舞台を移して様々な謎が描かれる、連作短編形式のミステリ。どの短編も国や舞台の雰囲気が文章から醸しだされていて、その雰囲気を堪能する面白さ、そして最後にアッと驚かせてくれるミステリとしての面白さ、と2種類の面白さが混ざっていて楽しめました。 雰囲気に掴まれたのが「砂漠を走る船の道」。キャラバンが持つ過酷な空気が良かったし、動機の異質さにもハッとさせられました。また、あまりミステリを意識してなかったので、仕掛けにも騙されました。違和感はあったのに……。 お話として好きなのは二篇目の「白い巨人」。他の短編とは一線を画した甘酸っぱさが好きです、回想の甘さも、最後のニヤニヤ展開も。サクラ視点から描かれる推理展開も巧妙。一旦落としてからの最後には、もちろん綺麗に騙されました。違和感を違和感のままで止めるのが上手いなあ、と思います。 一番印象に残ったのが四篇目の「叫び」。斉木たちが体験するものが「理解できないもの」であることがはっきりと伝わってきて、文化の断絶に叩きのめされる絶望が半端なかったです。希望がボロボロと零れていく感じが恐ろしかった。ハーモニカの使い方まで完璧。 最後の短編の落とし方が、綺麗なんですけど心に響かなくて、それだけが個人的に残念だったポイント。ですが、さすが評判作という面白さでした。他作品もまた読みます。 評価 ☆☆☆☆(8) ◆ エスケヱプ・スピヰド (九岡 望/電撃文庫) 【amazon】 去年の電撃大賞受賞作品。当時は迷いつつ手出さなかったんですが、フォロワーさんに「ウィザブレ好きなら楽しめるかと、少年少女のラブもありますし」とお勧めされて釣られてみました。 釣られてよかった面白かった! 滅びかけた世界を舞台に、生き残りの少女が半機械の少年と出会う、ガールミーツボーイなSFアクション。舞台設定はベタですし、元気な女の子が感情の薄い機械の少年に踏み込んでいって、感情を呼び起こしていくというストーリーも王道。終章の展開に至るまで、10年前の大賞作品と言われても信じるくらいに王道でした。 ですが、王道は面白いから王道なわけで、これは完璧な王道だと思います。叶葉と九曜の関係性がとにかく素晴らしかった。頑張りやな叶葉のかわいさも、噛み合わない会話の楽しさも、九曜が揺れる様子も、時折混じる甘酸っぱい台詞も、2人の孤独の共鳴も、全てがときめきでした。朴訥ゆえの直球台詞にはゴロゴロしました。ビバ王道。 アクション成分はあまり多すぎず、でも燃えがあって丁度よかったです。ストイックな描写で、でも確かな熱量が伝わってくるのが好き。 2巻から大変おいしい甘々がある(膝枕とかお口あーんとかワクワクですよ!)と聞いていますし、この先の既刊も読みます。柊が生きてて(あるいはコピーが)登場する展開もあったりするんですかね? 評価 ☆☆☆☆(8) ◆ 贅沢な身の上 ときめきは遥かなる河に乱されて (我鳥 彩子/コバルト文庫) 【amazon】 贅沢な身の上最新刊は、20巻までの折り返し地点(?)を過ぎて、ついに花蓮さんの変化が露骨になってくるお話でした。加速する気持ちに戸惑う花蓮が今までとギャップあってかわいいし、見守り隊の周囲の皆さんも楽しそう。このペースだと20巻まで持たないですけどどうかな、陛下次第かな。陛下は花蓮見てる割には鈍感ですしね。花蓮のデレが進んだところに記憶喪失ネタとかきてもおかしくなさそう。いまさら新規の嫉妬対象キャラはいらなかった気もするんですけど、楽しかったのでよし。 脇役方面も進展してきましたね。鳴鳴の背景は全然気づいてなかったのでビックリ。結構厄介なことになってて、理央が甲斐性(?)を見せられるのかが気になるところ。焚き付けられずに自分から動くイメージが、理央にはまだないんですがどうでしょう。 紫夕さんの三角関係もとうとう、といった感じ。こちらは本番はこれから 真奏うらやましいんですよ! 花蓮並みのおいしいシーン出くわし能力持ってて、人生楽しそうです。 評価 ☆☆☆(6) |
12月17日(火) |